採用・労務・経理に関するお役立ち情報

2026.09.09 公開日:2023.08.30
この記事の監修者:今 啓亮

この記事の監修者:今 啓亮

RPO(採用代行)とは?採用戦略から実行まで委託可能|費用相場や導入の流れを650社以上を支援する採用のプロが解説

RPO(採用代行)とは?採用戦略から実行まで委託可能|費用相場や導入の流れを650社以上を支援する採用のプロが解説

💡 この記事でわかること

  • RPOとBPOの定義・役割の違いを整理し、自社の課題に適した手法が明確になる
  • アウトソーシング導入時のコスト相場と、失敗しないパートナー選びの判断基準を解説
  • 社内リソースの最適化と採用成功を両立させるための具体的な導入ステップを提示

「RPO(採用代行)ってまるっと全て任せられるの?」
運用まで考慮した仕組み化づくりはできる?」

人材不足の深刻化が加速するなか、企業にできることは採用力の強化です。採用活動を進める中で、効率化や専門性を追求する手段として注目されている「採用代行(RPO)」。具体的にどのようなサービスなのか、自社にとって必要なサービスなのか疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

本記事では、採用代行(RPO)の概要をわかりやすく解説するとともに、その注目が集まる背景、BPOとの違い、導入の目的、そして利用することで得られるメリットやデメリットを徹底的にご紹介します。採用の新しい選択肢を知りたい方は必見です!

採用代行(RPO)基本マニュアルを<br/>無料公開
採用で悩んでいる方必見

採用代行(RPO)基本マニュアルを
無料公開

採用代行(RPO)の基本やメリット/デメリット、シーン別の活用方法がわかる!採用にお悩みの方は是非チェックしてみてください!

ダウンロードはこちらから!

目次

採用代行(RPO)とは?BPOや人材派遣・コンサルティングとの違いも解説

自社における採用業務の一部もしくは全てを専門の業者に代行してもらうサービス

採用代行は、英語で「Recruitment Process Outsourcing」といい、それぞれの頭文字を取って「RPO」と呼ばれることもあります。

BPOとは「Business Process Outsourcing」の略で、経理やカスタマーサポートなど、自社の業務プロセスを企画・設計から実施まで一括して外部に任せるサービスを指します。日本では経理業務やカスタマーサービスの委託が中心です。

採用代行(RPO)とBPOの違いは、任せる業務の範囲にあります。BPOが部門を問わず業務プロセス全般を対象にするのに対し、採用代行(RPO)は採用業務だけを対象にします。BPOのなかでも採用業務に特化したものが採用代行(RPO)であり、採用代行(RPO)はBPOに含まれるサービスです。

自社の採用担当者の負担を軽減したり、業務の効率化を目指したりするうえで有効な選択肢の一つとなります。

採用代行(RPO)と人材派遣・人材紹介・BPO・採用コンサルティングを比較した表が以下です。

比較軸採用代行(RPO)人材派遣人材紹介BPO採用コンサルティング
目的・役割採用業務を代行・支援し、採用活動を前進させる即戦力人材を期間限定で借りるマッチする候補者を紹介する業務プロセス全般を一括代行する採用課題を診断し戦略・改善策を提案する
業務範囲採用活動全般(戦略〜内定者フォロー)派遣期間中の業務遂行のみ候補者の紹介のみ採用に限らず経理・CSなど幅広い戦略立案・アドバイスが中心
雇用関係採用後の雇用主は自社派遣期間中は派遣会社が雇用主採用後の雇用主は自社— (雇用なし)— (雇用なし)
費用体系月額・成果報酬・従量課金など時給×稼働時間採用決定時のみ(成功報酬)月額・プロジェクト単位月額・プロジェクト単位
ノウハウ蓄積定期レポートを通じて蓄積しやすい蓄積されない紹介会社に依存しやすい情報共有次第共有体制次第で蓄積可能
向いているケース採用力を高めたい・担当者の工数が足りないすぐに業務人材が必要な場合特定人材を早急に紹介してほしい場合採用以外の業務もまとめて外注したい場合何から手をつければよいか分からない場合

5つのサービスの違いは、外部に渡すものが「人」か「業務」かで分かれます。人材派遣と人材紹介は人を、BPOと採用代行(RPO)は業務を、採用コンサルティングは判断の材料を外から補うサービスです。
採用代行(RPO)と採用コンサルティングは、どちらかを選ぶ関係ではありません。採用戦略をコンサルティングで整えたうえで、スカウト送信や応募者対応といった実行フェーズを採用代行(RPO)に任せる組み合わせも有効です。自社の採用課題がどの段階で止まっているかで、必要な相手は変わります。

また、採用代行(RPO)と中途採用のコンサルティングサービスの違いについては以下の記事も参考になりますのでご覧ください。

社員RPOと業務委託・フリーランスRPOの違い

「実際、採用代行は企業とフリーランスはどちらが自社に適しているか」悩む場合もあるでしょう。社員中心のRPOと業務委託、フリーランスのRPOの違いを表にまとめました。

区分社員中心業務委託フリーランス
メリット安定した品質担保
社内に採用ノウハウが蓄積されている
特定の業務に強みフレキシブルな対応
デメリット休日の対応が難しい場合がある裁量がない場合も多く、最初に定義した業務以外の依頼が難しいケースもスキルや経歴が希少な場合は企業よりもコストがかかる場合も

採用代行(RPO)に依頼する際は、自社の採用課題や目的に応じたサービス選定が必要です。

以下の記事では、採用業務に当たるメンバーが「社員中心」の場合と、「業務委託中心」もしくは「フリーランス」での違いとそれぞれの特徴をより詳しく解説していますので参考にしてください。

採用代行(RPO)が注目されている背景

RPOが注目される背景には、「採用難易度の上昇」「採用チャネルの多様化」「採用担当者の工数不足」という3つの構造的な変化があります。

1. 労働人口の減少で、採用難易度が上がり続けている

日本の生産年齢人口(15〜64歳)は1995年の8,726万人をピークに減少局面に入っています。2020年の国勢調査では7,509 万人だったのが2070年に4,535万人まで落ち込むと見込まれています。母数そのものが縮んでいくため、各社が欲しい人材の獲得競争は今後も緩みません。求人を出せば応募が集まった時代の前提は、すでに成り立たなくなっています。

〔出典: 日本の将来推計人口(令和5年推計)/国立社会保障・人口問題研究所

2. 採用チャネルが増え、社内だけでは情報を追い切れない

求人媒体への掲載に加え、ダイレクトリクルーティング、リファラル採用、SNS採用、採用広報と、候補者に接触する手段は年々増えています。それぞれ運用ノウハウが異なるため、片手間で全てをキャッチアップするのは現実的ではありません。チャネルが増えたこと自体が、採用担当者の負荷を押し上げています。

3. 採用担当者の7割以上が兼務で、調整業務に時間を奪われている

Indeed Japanの調査によると、採用業務のみに従事している担当者は24.1%にとどまり、72.4%が人事・採用以外の業務も兼務しています。さらに採用業務の内訳を見ると、面接前の各種調整業務に52.4%の時間が使われる一方、本来コアであるはずの面接実施・同席には16.1%しか割けていません。従業員2〜299名の企業では採用業務に充てられる時間が平均35.5%と、300名以上の企業(5割以上)に比べて明確に少ない結果も出ています。

採用の重要度は上がっているのに、投下できる時間は構造的に足りていないため、外部リソースであるRPOの活用が広がっています。

〔出典: 採用担当者の業務実態に関する調査(Indeed Japan/2021年10月〜11月実施)

採用代行(RPO)の代表が語る「採用代行」の種類と特徴

650社以上の採用を支援してきたまるごと人事の前代表取締役であり現取締役・ファウンダーの今啓亮が「採用代行ってそもそも何をしてくれるの?」という疑問にズバリ回答。プロセス代行型とリクルーター派遣型の違いや、自社に合った活用法まで、現場のリアルをもとに解説しています。

動画では以下の内容を解説しています。

  • 採用代行とは?
  • 成長企業・ベンチャーの採用の課題
  • 採用代行の種類と選び方
  • まるごと人事の特徴

特に、3:25〜の「スタートアップ・ベンチャー企業が直面しやすい課題」については詳しく解説しているので必見です。

RPOの基礎知識から具体的なサービス選択のポイントまでを約12分でコンパクトに解説しています。

採用代行サービス(RPO)の4つの種類

タイプ概要メリット注意点
総合型求人媒体選定・求人票作成・応募者対応・面接調整・内定後フォローまで採用活動のすべてを一貫して代行採用体制やノウハウが社内になくても短期間で仕組みを整えられる外部依存度が高くなりやすく、自社にノウハウが蓄積しにくい
コンサルティング型採用課題の分析・採用戦略の立案・選考フローの改善提案を行うノウハウを社内に残しながら採用力を高められる即戦力の代行リソースとしては限定的
実務は社内が担うケースが多い
スポット型応募者管理・スクリーニングなど、採用プロセスの一部だけをアウトソース弱点を補う形で導入でき、コストを抑えやすい全体設計は自社で担う必要がある
領域特化型ITエンジニア・建設技術者など、特定の職種・業界に特化した採用代行通常の媒体では出会いにくい専門人材へのアプローチが可能対象職種が限られるため汎用性は低め

1.総合型

採用活動のすべてを外部に任せられるのが総合型です。求人媒体の選定や求人票の作成、応募者対応、面接調整、さらには内定後フォローまで一貫して代行します。採用体制やノウハウが社内にない企業でも、短期間で仕組みを整えられる点が大きな魅力です。一方で、外部依存度が高くなりやすく、自社にノウハウが蓄積しにくい点は注意が必要です。

2.コンサルティング型

自社の採用課題を分析し、採用戦略の立案や選考フローの改善提案を行うのがコンサルティング型です。実務そのものは社内で行うケースが多く、「外部の知見を取り込みながら、自社の採用力を高めていく」ことが目的となります。ノウハウを社内に残せるメリットがある一方、即戦力の代行リソースとしては限定的です。

3.スポット型

採用プロセスの一部だけをアウトソースするのがスポット型です。たとえば「応募者管理だけ」「スクリーニングだけ」といったように、工数がかかる部分を外部に任せることで、自社の負担を大きく減らせます。弱点を補う形で導入でき、コストも抑えやすいのがメリットです。ただし全体設計は自社で担う必要があります。

4.領域特化型

ITエンジニア建設技術者など、特定の職種・業界に特化した採用代行が特殊領域特化型です。専門職採用に強いノウハウやネットワークを持つため、通常の求人媒体では出会いにくい人材にアプローチできます。専門性の高い人材獲得に大きな効果を発揮する一方、対象職種が限られるため汎用性は低めです。

採用代行(RPO)に依頼できる業務の例

では実際に、採用代行に依頼できる業務に何があるか見てみましょう。

人材要件の策定

求人募集においてまず必要になるのが、人材用言の策定です。採用したい職種があっても、求めるターゲット・ペルソナが誤っていると欲しい人材を採用することは困難です。

RPOを活用することで他社競合の事例や今の市場感と照らし合わせながら自社の求める人材要件を作り上げることができます。

採用プロセスの設計

人材要件を定めたら、採用活動の開始から入社までのスケジュールを検討し、求める人物像にマッチした人材を獲得するための採用プロセスを設計します。

例えば、昨今だとオンライン面接が主流ですが最終面接のみ対面で実施し会社見学を兼ねたり、途中で選考要素を含まない面談を挟んだりするなど工夫をこらす企業も増えています。

選考途中の辞退を防ぐためにもトレンドを把握し候補者体験を上げる採用プロセスを設計することで採用活動が効率的に行えるでしょう。

採用計画の立案

採用プロセスを設計したら、次は媒体の提案や新卒採用の場合のインターンシップの企画立案なども行うサービスもございます。採用担当者の中には、中途採用・新卒採用両方とも担当される方もいらっしゃるでしょう。

採用目標を達成するためのノウハウや採用のトレンドも知っているRPOからアドバイスをもらい企画まで担ってもらうことで担当者の負担も減るはずです。

母集団形成

実際に応募者を集める母集団形成ですが、その業務は多岐に渡り採用活動の中でも工数がかかる部分です。

昨今では採用チャネルが多様化してきたため、従来の媒体に求人を掲載するだけではなく人材紹介会社の活用や、ダイレクトリクルーティングなど幅広いチャネルを活用しなければなりません。

RPOでは、多様な企業の支援実績をもとにその企業に合った採用チャネルの策定、実行から振り返りまで行うため効率よく母集団を形成することが可能です。

応募者対応

母集団形成を行った後は、書類のスクリーニング、面接日程調整などの応募者対応が発生します。

採用担当者が面接官も兼任している場合、面接面談に時間を取られて応募者とのやり取りが後回しになることもあるのではないでしょうか。

売り手市場の今、応募者対応はスピード感を求められており合格通知は即日に出さないと他社にスピード感で負け辞退されるということもございます。

それを防ぐためにも、応募者とのやり取りはRPOに任せスピーディーに対応してもらうと良いでしょう。

振り返り、改善

採用活動に関する様々なKPIを可視化しレポートにすることで、細かい進捗状況や現状の課題分析が可能になります。

また、改善や追加施策の提案なども行うため、採用活動を実施したことがない企業でもノウハウの蓄積を行うこともできます。


採用代行(RPO)に任せる業務と自社に残す業務の分け方3ステップ

採用代行(RPO)導入でつまずく企業の多くは、サービスの良し悪しではなく「切り分け」に原因があります。 何をどこまで任せるかを決めないまま契約すると、依頼のたびに確認と差し戻しが発生し、外注したはずの工数がかえって増えてしまうでしょう。

反対に、自社が判断すべき領域まで渡してしまうと、選考基準がぶれて入社後のミスマッチにつながります。

RPOは丸投げのサービスではありません。任せる業務と残す業務を先に決めておくと、導入初月から成果が出やすくなります。 ここでは、その線引きを3つのステップで整理していきます。

1. 採用業務を「工数」と「歩留まり」の2軸で棚卸しする

最初にやることは、採用業務の棚卸しです。 工程ごとに担当者・月間の件数・1件あたりの所要時間を書き出し、そのうえで「どの工程が歩留まりを落としているか」を並べます。

工数の多さだけで外注する業務を決めると、本当のボトルネックが手つかずで残ります。たとえば面接日程の調整に時間がかかり、候補者への連絡が翌日以降になっている場合、問題は作業量ではなく対応スピードです。この状態で書類選考だけを外に出しても、辞退率は変わりません。

工数と採用KPIをセットで見ると、先に手を打つべき工程がはっきりします。

2. 手順が決まっている業務・件数が多い業務から外に出す

外注の効果が最も大きいのは、手順を標準化でき、なおかつ件数が多い業務です。外に出しやすいのは、次のような業務です。

  • 応募の受付と応募者情報の登録

  • 面接日程の調整と前日のリマインド送付

  • 合否連絡の送付

  • 書類選考の依頼・回収

  • 求人媒体の掲載更新

  • 採用管理システム(ATS)への入力と運用

  • スカウト対象者の抽出、スカウト文面の作成・送信

  • 採用データの集計とレポート作成

  • 定型的な問い合わせへの回答

外に出すときは、 対応の期限・判断の基準・イレギュラーが起きたときの連絡先を3点セットで決めてください。「応募は1営業日以内に返信」「この条件に当てはまらない場合は選考見送り」「判断に迷ったら採用担当の◯◯へ」まで言語化できていれば、導入初月から任せられます。

3. 合否の判断・採用条件の決定・オファーの承認は自社に残す

候補者の合否判断と採用条件の決定は、自社で行いましょう。 採用は事業計画・組織構成・現場の期待と結びついた意思決定であり、経験やスキルの照合だけで決まるものではありません。配属先との相性や入社後に期待する役割まで含めて判断できるのは、自社の人だけになります。

自社に残す業務は、次の6つです。

  • 事業計画と採用計画の最終的なすり合わせ

  • 求める人物像(採用ペルソナ)の最終決定

  • 書類選考・面接の合否判断

  • 採用条件の決定

  • オファー内容の承認

  • 経営層・現場責任者との調整

ただし、これらを担当者が1人で抱え込む必要はありません。要件の言語化や選考基準の整理は、RPO事業者と一緒に進められる領域です。第三者と一緒に言葉にする過程で、面接官ごとの評価のばらつきも整理されていきます。

採用代行(RPO)に依頼する6つのメリット

採用代行を活用する3つのメリット図解

RPO(採用代行)の導入によって自社の状態がどう変わるのか、6つの観点から見ていきましょう。

1. 採用戦略の質を高めることができる

RPOを導入すると、複数社の採用を並行して支援しているプロの「今の市場感」を、自社の戦略に取り込めるため、採用戦略の質が上がります。

自社だけで採用を続けていると、どの媒体が機能しているのか、どの部分の訴求が弱いのかを比較する基準が持てません。支援実績の豊富なRPO事業者は、同じ職種・同じ規模の企業で何が成果につながったかを把握しているため、要件定義やチャネル選定の精度が変わります。

「他社ではどうしているのか」という問いに、実例で答えられるパートナーを持つことが可能です。

2. 採用コストの削減につながる

目先の外注費ではなく採用活動の総コストで見ると、RPOは削減につながるケースが多くあります。

採用担当者を1名雇用すれば、給与・社会保険料・教育コストを含めて年間600〜800万円以上かかることも珍しくありません。RPOなら必要な業務・必要な期間だけを変動費として確保でき、採用が落ち着いた時期に固定費だけが残る状態を避けられます。

料金体系ごとの金額感は、後述の「費用相場」で詳しく整理しています。

3. 採用担当者がコア業務に集中できる

日程調整・スカウト配信・応募者への連絡といったノンコア業務を切り出せば、担当者の時間は「見極めと口説き」に使えるようになります。 候補者の見極め、面接での動機づけ、内定者への丁寧なフォローは、自社の社員にしかできないコア業務です。

実態は、コア業務に専念できていないケースが多くあります。RPOは、担当者が採用の成果に直結する仕事へ100%向き合える体制をつくります。

4. 採用活動の成果を可視化・改善できる

定期レポートによって、応募数・書類通過率・内定承諾率といった数字が毎週・毎月見える状態になります。 数字が見えれば、どの工程がボトルネックかを特定でき、「なんとなく応募が少ない」ではなく「スカウト返信率が課題」と具体的に手を打てます。

採用の進捗を感覚ではなく数字で経営に報告できるため、予算や増員の稟議も通しやすくなるはずです。

5. 採用後のミスマッチを減らせる

RPOの支援は要件定義の言語化から始まるため、選考基準のぶれが減り、入社後のミスマッチ抑制につながります。 「なんとなく良さそうだから採用したが、期待した活躍につながらなかった」という失敗の多くは、求める人材像が曖昧なまま選考が進むことが原因です。第三者と一緒に要件を言葉にする過程で、面接官ごとの評価のばらつきも整理され、見極めの精度が上がります。

6. 採用担当者が不在でも採用活動を継続できる

担当者の退職・産休・急な繁忙期があっても、採用が止まらない体制を持てることは、見落とされがちな大きなメリットです。

採用担当が1名の企業では、その1名が抜けた瞬間に候補者対応が滞り、選考中の人材を逃してしまいます。RPOを組み込んでおけば、業務の手順や候補者とのやり取りが外部パートナーとの間で仕組み化されており、属人化リスクのヘッジとして機能します。

採用代行(RPO)に依頼する際の4つのデメリットと回避策

RPOのデメリットはあるものの、いずれも契約前の設計と運用ルールで回避できます。4つのデメリットを対策とセットで解説します。

1. コミュニケーション不足でかえって工数が増えることがある

外部パートナーとの認識合わせを怠ると、依頼内容の確認や手戻りが発生し、委託したはずの工数がかえって増えてしまいます。

特に導入初期は、自社の事業理解や求める人材像のすり合わせに一定の時間が必要です。定例ミーティングの頻度とレポートの形式を契約前に決めておきましょう。

2. 自社の課題に合わないサービスを選ぶと成果が出ない

RPO事業者ごとに得意な業種・職種・採用規模は異なります。

回避策はシンプルで、自社と似た業種・職種・規模での支援実績があるかを契約前に確認することに尽きます。

3. 任せきりにすると自社にノウハウが蓄積されない

業務を丸投げしてしまうと、契約終了後に何も残らない「外注慣れ」の状態に陥るリスクがあります。 ただしこれは運用次第で防げます。

施策の意図と結果を共有する場を定例に組み込み、レポートを社内の採用資産として残しましょう。外部の知見を自社のノウハウとして取り込めば、蓄積のスピードは速くなります。

4.個人情報の取り扱いによる情報漏えいリスクがある

候補者の個人情報や自社の給与テーブルなど、機密性の高い情報を外部と共有する以上、情報漏えいのリスクはゼロにはなりません。

回避策は、Pマーク(プライバシーマーク)やISMS認証の取得状況と、NDA(秘密保持契約)を締結できるかを契約前に確認しましょう。

契約前に確認しておくべき注意点については、以下の記事をご参照ください。

採用代行(RPO)の費用相場

採用代行(RPO)の料金体系は、主に月額固定型・従量課金型・成果報酬型の3種類があります。どの体系が自社に合っているかは、採用規模や依頼する業務範囲によって異なります。

料金体系概要費用目安向いている企業
月額固定型月ごとに一定額を支払う。依頼できる業務範囲があらかじめ決まっているプラン制が多い月額20万〜100万円程度継続的に採用活動がある企業・コストを予算内に収めたい企業
従量課金型スカウト送付数・応募者対応件数など、業務量に応じて費用が変動する業務単価×実施量採用時期に波がある企業・特定業務だけ依頼したい企業
成果報酬型採用が決定したときのみ費用が発生する採用者の理論年収の15〜30%程度採用人数が少ない企業・スポット的に利用したい企業

目安としては、スカウト送信だけ・応募者対応だけといった一部業務の委託なら月10万円台から、採用計画の立案から内定者フォローまで含めた全般委託なら月40万円前後からが中心の価格帯です。

各社の具体的な料金プランや費用の詳細は、以下の記事で詳しく解説しています。

採用代行(RPO)と人材紹介・人材派遣・自社採用の費用構造の違い

選択肢費用が発生する
タイミング
費用の性質費用の決まり方
採用代行(RPO)契約期間中は毎月
(成果報酬型は採用決定時)
変動費
依頼範囲で調整できる
料金体系×依頼する業務範囲
×採用ターゲット
人材紹介採用が決まったときだけ変動費
採用1名ごとに発生
採用者の理論年収×手数料率
(職業安定法第32条の3)
人材派遣派遣スタッフが
稼働した時間分
変動費
稼働時間に連動
時給×稼働時間
(派遣会社のマージンを含む)
自社で採用担当者を
1名採用
毎月
(採用活動を止めても発生)
固定費

給与+社会保険料+教育コスト
+その採用自体にかかったコスト

 4つの選択肢のうち、固定費になるのは自社で採用担当者を1名採用する場合だけです。 給与・社会保険料・その採用自体にかかったコスト・教育コストを合算すると、年間600〜800万円以上になるケースも珍しくありません。しかも、この費用は採用活動が落ち着いた時期にも発生し続けます。

RPOの費用の本質は、固定費を増やさずに採用の実行力を確保できる点にあります。 「月◯万円は高い」と感じたときは、同じ業務を社内でまかなう場合の人件費と並べてみてください。

注意点は、採用代行(RPO)の月額費用に含まれないコスト見積もりを比べるときは、月額費用に「含まれないもの」を必ず確認することです。 月額の数字だけを横並びにすると、実際に支払う総額とずれてしまいます。

確認すべきは「月額いくらか」ではなく、「その月額に何が含まれ、何が別途か」です。 見積もりの段階でこの内訳を明示できるかどうかは、そのままパートナーとしての誠実さを測る材料にもなります。

採用代行(RPO)の導入が向いている企業・向いていない企業

採用代行(RPO)の導入に向いている企業の特徴(担当者の工数逼迫、ノウハウ不足、応募が集まらない、辞退率が高い)をまとめた図解

採用代行(RPO)は、すべての企業に最適というわけではありません。どのような企業に向いているのかを解説します。以下の4つのうち、2つ以上当てはまる場合は採用代行(RPO)を検討する段階です。2つ以下の場合は、自社での体制の見直しが可能かを先に検討しましょう。

1.  採用担当の工数がすでに逼迫している企業

採用担当が「日程調整などの周辺業務」に、稼働の大半を使っている場合、RPOで手が回る状態を取り戻せます。
Indeed Japanの調査では、採用担当者のうち専従は24.1%にとどまり、72.4%が人事以外の業務も兼務。さらに面接実施前の日程調整に平均52.4%の時間が割かれる一方、本来コアであるはずの面接実施・同席には16.1%しか使えていません。
「頑張っているのに前に進まない」感覚の正体は、工数配分の歪みです。
RPO導入で、コア業務の時間を確保しましょう。

2. 専任の採用担当者がおらず、経営層・兼任者が手探りで動いている企業

従業員30〜100名規模で経営層・マネージャーが採用を兼任している企業は、内製化までの「つなぎ」としてRPOが費用対効果を発揮します。
中小規模ほど「採用に本腰を入れたくても時間が物理的に足りない」構造になっており、ノウハウ不足以前に絶対時間が不足しています。
RPOの活用で、内製化に向けて動き出しましょう。

3. 改善は続けているのに、辞退率だけ下がらない企業

中途採用の内定辞退率が9.3%(2024年の市場平均)を上回っている場合、自社の努力不足ではなく候補者体験(CX)設計の問題である可能性が高い予測できます。
内定自体率は市場全体で悪化傾向です。また選考段階では面接前辞退が60%、面接前日・当日のドタキャンが52%という高い割合を占めており、これは個社の努力だけでは解決しにくい構造的な要因(対応スピード・連絡体制など)が大きいことを示しています。
候補者対応の体制そのものを見直し、候補者の志望度を下げない取り組みならRPO導入が有用です。

参考: 中途採用の内定辞退率推移 – Refcome

4. 選考・内定辞退率を改善したい企業

応募者は集まるものの、選考途中での辞退や内定後の辞退が多い企業は、候補者体験(CX)の改善が必要なケースが多いです。RPOによる迅速な応募者対応・丁寧なコミュニケーション設計・内定者フォローの強化が、辞退率の改善に直結します。

RPOのコストが費用対効果に合わない場合もあるため、採用規模に応じてサービス形態を慎重に選びましょう。

外注すべきか迷っている方はこちらの記事がおすすめです。

【5つの基準】採用外注の判断基準|依頼可能業務や成功のポイントベンチャー・スタートアップの方はこちらの記事をご覧ください。

向いていないのは「採用情報を外部に一切出したくない」企業

完全な内製化にこだわり、自社の採用情報を外部に一切共有したくないという企業は、RPOの活用はおすすめできません。

採用代行の最大のメリットは、外部の専門家が持つ最新の市場知見や他社での成功事例を取り入れ、自社の採用活動をブラッシュアップできる点です。外部の知見を拒み、自社のやり方だけを固守したい場合は、代行を導入してもその価値を十分に引き出せません。
ただし、「全部を任せたくはないが、負担の大きい一部だけは外に出したい」という場合は、スカウト送信だけ・応募者管理だけといった部分委託から始める方法もあります。

また、リソースが割けないからといって、代行側からの定例ミーティングを断ってしまうと、認識のズレが積み重なり、かえって後戻りの工数が増えることもあります。「任せて終わり」ではなく、月1回でも方向性をすり合わせる時間を取れるかどうかが、成否の分かれ目になります。

採用代行(RPO)を選ぶ際の注意点とポイント

「スカウト送信だけ手伝ってほしい」「採用戦略の立案から実行まで一緒に動いてほしい」など、採用代行に求めることは企業によって大きく異なります。サービスを正しく選ぶために、事前に確認しておきたいポイントを解説します。

依頼したい業務の範囲を明確にする

採用代行と聞くと「採用業務を丸ごと外注するもの」とイメージされがちですが、実際には特定の業務だけをスポットで依頼できるサービスも数多くあります。

例えば、以下のような部分的な依頼が可能です。

  • スカウト代行のみ:媒体の運用やメッセージ送信だけを外部に任せ、選考は自社で完結させたい
  • 面接・面談代行のみ:一次面接や採用面談の対応だけ任せ、担当者の工数を削減したい
  • 求人票の作成のみ:訴求力のある原稿作成だけプロに頼みたい
  • Wantedlyなど特定媒体の運用のみ:特定チャネルの運用に特化して依頼したい

「全部を外注しなければいけない」という思い込みを外し、自社が本当に困っている部分だけをまず試してみるという活用法も有効です。スモールスタートで始め、成果を見ながら依頼範囲を広げていくことで、費用対効果を最大化しやすくなります。

まるごと人事では、採用業務を一括でお任せいただける総合プランのほか、スカウト代行・面接代行・Wantedly運用代行など、課題に応じたサービスを単体で選択することもできます。

自社の採用課題に合った得意領域かを確認する

採用代行会社によって、得意とする業種・職種・採用規模は大きく異なります。 例えばエンジニア採用に強みを持つ会社、新卒採用に特化した会社、スカウト運用のノウハウが豊富な会社など、各社で強みの方向性が違います。

「採用代行に依頼したが成果が出なかった」という失敗の多くは、自社の課題と代行会社の得意領域がかみ合っていないことが原因です。類似した支援実績があるかどうかを必ず事前に確認しましょう。

まるごと人事は、スタートアップから大手まで常時120社以上の採用支援を手がけており、エンジニア採用・新卒採用・ハイクラス採用など幅広い職種での実績があります。

コミュニケーション体制と情報共有の頻度を確認する

採用代行はパートナーとして伴走してもらう存在です。「任せて終わり」ではなく、定期的に情報を共有し合える関係性を築ける会社かどうかも、選定の基準になります。

契約前に以下の点を確認しておくと安心です。

  • 週次・月次のレポート報告はあるか
  • 定例ミーティングの頻度はどのくらいか
  • 担当者が変わっても安定した対応を受けられるか

採用代行を導入しても、担当者とのコミュニケーションが不足すると認識のズレが生じ、かえって工数が増えてしまうといった失敗を防ぎましょう。

セキュリティと機密情報の管理体制を確認する

採用代行では、候補者の個人情報や自社の採用戦略・給与情報など、機密性の高い情報を外部と共有することになります。情報漏えいのリスクを最小化するために、以下を必ず確認しましょう。

  • Pマーク(プライバシーマーク)やISMS認証を取得しているか
  • NDA(秘密保持契約)を締結できるか
  • 情報管理のルール・体制が明文化されているか

信頼できるパートナーを選ぶためにも、セキュリティ体制の確認は契約前の必須事項です。

「まるごと人事」の資料を<br/>無料でダウンロード
3分でわかる!

「まるごと人事」の資料を
無料でダウンロード

リピート率95%!!料金やお得な活用方法、企業の声や事例、導入までの流れを無料でご紹介!

無料で資料をダウンロード!

採用代行(RPO)の具体的なおすすめ企業や比較が見たい方はこちらをご覧ください。

採用代行(RPO)のよくあるQ&A

採用代行(RPO)の導入を検討するうえで、よくいただく質問にお答えします。サービス選定の判断材料としてお役立てください。

採用代行(RPO)とは簡単に言うと何ですか?

採用代行(RPO)とは、企業の採用業務を外部の専門会社に代行してもらうサービスです。
求人票の作成やスカウト送付、応募者対応、面接調整といった採用の実務を、採用のプロチームが企業に代わって担います。自社の採用担当者の工数を空け、面接での見極めや経営判断といったコア業務に集中できる体制をつくれます。
要するに、採用代行(RPO)は「採用活動そのものを外部のプロと一緒に前に進める」ためのサービスです。

採用代行(RPO)の費用はいくらくらいですか?

月額固定型なら月20万〜100万円程度、成果報酬型なら採用者の理論年収の15〜30%程度が目安です。 依頼する業務範囲が広いほど費用は上がり、スカウトや応募者対応など一部の業務に絞れば月額数万円から利用できるケースもあります。採用ターゲットによっても相場は変わり、エンジニアやハイクラス層は高め、パート・アルバイトは低めになる傾向です。費用は「料金体系×依頼範囲×採用ターゲット」で決まるため、まず自社が何を任せたいかを整理することが先決です。

採用代行(RPO)は違法ではありませんか?

採用代行(RPO)そのものは違法ではありません。 ただし、委託する業務の内容によっては、職業安定法にもとづく許可が必要になる場合があります。
応募者への合否連絡や採用の意思決定に深く関与する業務を委託する際は、許可を得た事業者に依頼することが欠かせません。個人情報の管理体制が整っているかも、契約前に必ず確認しておきたいポイントです。

どんな企業に採用代行(RPO)は向いていますか?

採用担当者の工数が逼迫している企業や、採用ノウハウが社内に不足している企業に向いています。
採用担当が他業務と兼任している、専任担当がいない、求人を出しても応募が集まらない、といった課題のある企業は、RPOの効果を得やすい傾向があります。反対に、採用活動を完全に丸投げしたい企業や、外部の知見を一切取り入れたくない企業には向きません。
「実行リソースは足りないが、採用の主導権は自社で持ちたい」という企業こそ、RPOの恩恵を受けられるでしょう。

まるごと人事ではどこまで対応してもらえますか?

「まるごと人事」は、採用戦略の立案からスカウト・応募者対応・面接代行まで、採用業務の幅広い範囲を月額25万円〜で代行します。 累計650社以上の支援実績と、年間10万通を超えるスカウト送信ノウハウ、180以上の採用媒体の運用経験をもとに、貴社の採用課題に合わせて柔軟に業務を組み立てます。専任担当がレポーティングと定例ミーティングを通じて、社内への採用ノウハウの蓄積も支援します。採用の「わからない・時間がない・リソースがない」をまとめて解決したい企業は、まずお気軽にご相談ください。

この記事の監修者:今 啓亮
この記事の監修者:今 啓亮

まるごと人事として650社以上の企業の採用支援
書籍『「本当にほしい人材」が集まる中途採用の定石』好評発売中

2015年に東京でマルゴト株式会社(旧社名:株式会社ビーグローバル)を創業。
スタートアップから大手企業まで幅広く採用関連のプロジェクトに携わった後、2017年に月額制の採用代行”まるごと人事”の提供を開始。
2021年にバックオフィス代行”まるごと管理部”(労務プラン・経理プラン)も開始。
「理想のサービスと理想の職場を同時実現する」を経営理念に掲げ、全員がフルリモートで働くユニークな組織運営を行う。
2022年に本社住所を東京から札幌に移転し、自身も関東から札幌に移住。

出演イメージ

2024年11月、ABEMAの報道番組「ABEMA Prime」に
採用のプロフェッショナルとして出演。
> 出演した番組はこちら

  • X(Twitter)
  • facebook
  • note
  • YouTube

関連記事

新着記事