採用お役立ち情報

2023.01.06 更新日:2025.05.02
この記事の監修者:犬飼 渓矢

この記事の監修者:犬飼 渓矢

ベンチャー・スタートアップの採用が難しい理由と解決策を紹介

新規事業を立ちあげ、企業として急速に成長しているベンチャー・スタートアップにおいて、採用に苦戦している採用担当者様もいるかもしれません。

ベンチャー・スタートアップの採用が難しい要因は「資金の不足」「知名度の不足」「人手の不足」といった3つのリソースの不足が考えられます。限られたリソースの中で採用を行うにはどうすればいいのでしょうか。

この記事では、そもそもベンチャー・スタートアップの採用はなぜ難しいのか、3つのリソース不足の要因と対策を解説し、スタートアップに適した採用手法や採用のポイントについても紹介します。

関連動画【必見】スタートアップ企業の採用戦略を完全解説(シリーズA編)

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ベンチャーの採用

ベンチャーの採用

ベンチャー企業とは、新たな価値創出を目指して革新的な技術やアイデアに挑む成長志向の企業を指します。市場にないサービスを切り拓く姿勢が求められるため、柔軟な発想やスピード感のある意思決定が特徴です。

採用においても、大企業のような知名度や資本力に頼らず、自社の理念やビジョンへの共感を重視する傾向にあります。また、一人ひとりに求められる役割が広く、即戦力を求めるだけでなく、将来的な成長ポテンシャルを重視する姿勢も見受けられます。

採用活動そのものが企業成長の原動力になると捉え、積極的に仕組み化を図るケースも多いでしょう。

関連記事:https://marugotoinc.jp/blog/venture-recruit-assignment/

ベンチャーの採用が難しい理由

ベンチャーの採用が難しい理由

ベンチャー企業の採用が難しい理由として挙げられるのは、知名度やブランド力の不足です。求職者にとっては企業の将来性が見えづらく、不安を感じやすいため、応募の母数自体が少なくなる傾向があります。

また、採用担当者が他業務と兼任していることも多く、戦略的な採用設計にまで手が回らないケースもあります。さらに、即戦力を求める一方で、社内に明確な評価基準が整っていない場合があり、選考の軸が曖昧になることも要因のひとつです。

関連記事:https://marugotoinc.jp/blog/venture-recruitment-strategy/

スタートアップの採用

スタートアップの採用

「スタートアップ」とは、「起業したばかりの組織」という意味で使われることもありますが、正確には「新たな事業を生み出し、急速に成長する組織」のことを指します。

急速に成長しているということは必然的に「企業規模」と「事業規模」に大きな変化が生まれていきます。

そのため、スタートアップでも事業計画に則った適切な人員計画を立て、事業計画と採用計画を連動させる必要性があります。

たとえば急速に事業が成長しても、組織の人数が変化しなければ事業規模に対して人手が不足していくことが考えられます。その結果、事業成長と並行して組織を成長させることに人手を割かなければならないため、外注を利用する機会が増えるケースが多いです。半年後、1年後、5年後の事業計画を緻密に考え、採用ポジションを決定していかなければなりません。

また中にはアーリーフェーズで人増やしすぎて失敗するケースもあります。人が増えることのコストを考えずに採用した結果、コミュニケーションコスト、人件費が増大し、事業の成長を妨げる要因にもなります。未来の組織図を描き、どのポジションの人が必要かを考えることが重要です。

また、事業を立ち上げても売上につながるまでには時間がかかります。人手不足による外注の利用もあいまって支出は増加し、利益を創出する前に資金不足におちいってしまう可能性もあります。

さらには人手不足や資金不足の中、広報にかけられるリソースも限られているため、組織の規模と知名度に差が生じやすくなります。

スタートアップの性質上、このような人手不足・資金不足・知名度不足といった課題に直面しやすくなります。

スタートアップの採用が難しい理由

スタートアップの採用が難しい理由

前述の通り、スタートアップでは様々な側面でのリソースに限りがあります。

そのため、採用に割けるリソースも十分ではないことも多いでしょう。さらには、リソースがないスタートアップにとって、採用した社員が早期離職に至るなどの採用ミスマッチや、時間と資金をかけたのにも関わらず社員を増やすことができなかったということは大きなリスクです。

一方、リスクを恐れるあまり採用に消極的になっていると、事業成長に必要な人手が不足してしまいます。

大手企業を含む多数の企業と人材の取り合いになるため、積極的に取り組まなければ多くの機会を損失してしまうのです。

スタートアップに不足しているリソース

スタートアップの採用を難しくしているのはリソース不足です。

大きく分けて、以下の「3つの不足」があります。

  • 資金の不足
  • 知名度の不足
  • 人手の不足

まず「資金の不足」です。資金が不足していれば多くの広告を掲載したり、人材サービスを利用したりすることが難しいといえるでしょう。

次に「知名度の不足」です。スタートアップは広報に割けるリソースも限られるため、知名度が高くないケースもあります。前述の「資金の不足」により広告掲載といった手段をとることも難しいことから「興味を持ってもらう」ことや「知ってもらう」ことのハードルも高いといえます。

最後に「人手の不足」です。採用を行うにあたって一人の人事にかかる負担が大きくなります。たとえば、企業によっては他の業務と兼任で採用担当となっており、採用だけに集中できないケースや、採用のノウハウが不足しており、採用成功に繋げられないケースなど、様々な課題が考えられます。

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ベンチャー・スタートアップの採用戦略

ベンチャー・スタートアップの採用戦略

採用ペルソナをしっかりと定める

まずは採用したいペルソナを明確に定めることが大切です。経験・スキル面などのハード面だけでなく人柄などのソフト面まで定め、自社にマッチする人材を判断できるように採用基準を明確化しましょう。

実際に働く現場の社員も巻き込みながら採用したいターゲット・ペルソナを言語化していくことはもちろんですが、状況の変化に合わせて人材要件の変更も時には必要となってくるでしょう。

また、スタートアップの場合、高速でPDCAを回すことが求められる環境のためスタートアップ適正を見極めることが大切です。具体的には、今までの思考をアンラーニングできるか、環境の変化に柔軟に対応できるかという点や論理的思考力があるかなどを見ると良いでしょう。

ペルソナ作成例を記載します。ぜひ参考にしてみてください

転職潜在層までアプローチする

すでに転職活動をしている転職顕在層だけでなく、転職潜在層まで幅広くアプローチを行いましょう。

知名度のない会社の場合は、まず認知獲得を行う必要があります。今すぐの転職ではなくても、その人が転職活動を行う際に候補に入るように認知してもらう意味合いも込めて一人でも多くの求職者と出会えるようにしましょう。また、転職活動は行っていなくても副業として参画してもらえるケースもありますので積極的にアプローチしていきましょう。

採用CXで他社との差別化を図る

採用CXとは候補者が企業に応募してから選考を終えるまでの一連の体験の設計のことを指します。合否にかかわらず候補者が価値を感じる体験を提供することが大切です。

スピーディーに面接の日程調整を行うことはもちろん、一人ひとり候補者のタイプによって面談回数を増やしたりオフィス見学やメンバーとの会食を設定するなど臨機応変に対応することで、候補者体験は向上し他企業との差別化にもなります。

選考要素を含まないカジュアル面談の実施を行うことも、求職者の人柄や価値観を知るだけでなく自社に興味を持ってもらうことにもつながるため、選考フローに含むと良いでしょう。

関連記事:https://marugotoinc.jp/blog/candidate-experience/

採用広報を強化する

スタートアップの場合、特に企業認知度を高め求職者に認知される必要があります。

採用ホームページの作成や、広告を出すのも手ですがコストがかかるため、ビジネスSNSであるWantedlyやYOUTRUSTを活用する企業も増えています。

それ以外にもnoteを使って代表や社員が積極的に発信したり、採用ピッチ資料を作成してスカウト文に入れ求職者の目に止まる機会を増やすなどもおすすめです。

関連記事:https://marugotoinc.jp/blog/saiyo-pitch-case/

自社の強みを明確にする

企業の魅力が正しく伝わらなければ、応募者の共感を得るのは難しいでしょう。知名度で勝負できないベンチャー・スタートアップこそ、自社独自の価値を明確にすることが求められます。

若手でも裁量を持って働ける環境や、スピード感ある成長機会など、他社にはない魅力を整理しましょう。過去に活躍した社員のエピソードや、会社のミッションに込めた思いを言語化することで候補者とのマッチ度が高まり、入社後の定着にもつながります。

経営者自ら採用活動を行う

創業期や少人数フェーズのベンチャー・スタートアップでは、経営者の存在感がそのまま会社の印象になります。だからこそ採用の場に経営者自らが立ち会い、自身の言葉でビジョンや事業の方向性を語ることが大切です。

現場感のある熱量が伝わることで、求職者の不安を払拭し、共感を引き出せる可能性が高まります。

また、経営トップが積極的に採用に関与している企業は、候補者から見ても「成長意欲が強く、信頼できる」と感じられるものです。選考段階だけでなく、内定後のフォローにも関与することで入社後の定着率向上にも繋がります。

HP・SNSを活用する

採用ブランディングにおいて、企業の魅力を可視化する手段としてHPやSNSの活用は非常に効果的です。限られた予算のなかで情報発信力を高めるには、日常の社内風景や社員インタビュー、経営者の考えなどをコンテンツ化し、求職者との接点を増やす工夫が必要です。

特にSNSは拡散性が高く、企業文化に共感する人材との偶発的な出会いを生み出します。更新頻度や投稿内容に工夫を凝らすことで、知名度に左右されずに採用母集団の拡大が狙えるでしょう。

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ベンチャー・スタートアップ採用担当者に求められるスキル

ベンチャー・スタートアップ採用担当者に求められるスキル

ここでスタートアップの採用担当者にぜひ身につけて欲しいスキルについてふれます。

調整力

スタートアップの採用では特に利用できるコスト・リソースには限りがあります。また、時には採用担当者だけでなく、経営陣や現場を巻き込み採用活動に協力してもらうこともがあるでしょう。

できるだけスピーディーに選考を進めるためにも社内外を巻き込んでいく調整力は必要になります。

採用マーケティングの知識

ここでいう採用マーケティングとは「採用活動にマーケティングの思考を取り入れる」ことをいいます。

採用フローや採用コンテンツをより良くしていくためには、いかに企業認知を獲得し、候補者に知ってもらい志望度を高めるかという思考が必要になります。

自社の魅力を誰にどう届けるかという採用方法の選定も必要なため、マーケティングのフレームワークの知識があるとよりスムーズに採用活動を進められるでしょう。

コミュニケーション力

採用担当者は、面談・面接において候補者の価値観・本音を引き出し信頼関係を構築していくコミュニケーション力が求められます。書類ではわからないソフト面も引き出し、自社にマッチしているかどうかを見極めることが必要です。

それ以外にも、一人ひとりにあった候補者体験を設計するために、いかに候補者に寄り添えるのかという傾聴力も大切になってきます。

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ベンチャー・スタートアップに適した採用手法まとめ

ベンチャー・スタートアップに適した採用手法まとめ

採用にはさまざまな手法が存在しますが「採用にリソースをどれだけ割くのか」「リスクに対しどのようにアプローチするのか」を考えながら適切な手法を選択することが重要です。

以下で紹介する採用手法を参考に、自社の状況や目的に応じて臨機応変に採用活動を行いましょう。

リファラル採用

リファラル採用とは、先にも記載したように自社の社員の紹介から採用につなげる手法です。

人材紹介や求人媒体の利用と比較してコストが低く、社員からの紹介のため会社との親和性が高い人材を選考できる可能性が高いといえるでしょう。リファラル採用に向けた制度作りや社員教育は大変ですが、自社に合った人材を採用できるため、採用ミスマッチのリスクが少ない手法です。

ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングとは、自社のターゲットとなる求職者に対して直接アプローチする採用手法です。

認知度がまだ高くないスタートアップでも、採用ターゲットに直接アプローチできるため、効率の良い採用活動が期待できます。また、いきなり応募ではなくカジュアル面談というかたちで自社を知ってもらうプロセスを踏めるため、タッチポイントを増やすことができます。

関連記事:https://marugotoinc.jp/blog/directrecruiting/

ソーシャルリクルーティング

SNSを通じた採用活動は、ベンチャー企業にとって費用対効果の高い手段です。求人情報の発信だけでなく、企業文化や働き方への価値観も伝えられるため、カルチャーフィットした人材との接点が増えます。

特にX(旧Twitter)やInstagramは日常的な投稿が多く、応募のハードルを下げる効果も期待できます。社員のリアルな声やプロジェクトの裏側などを継続的に発信することで、信頼性や親近感が醸成されやすくなるでしょう。

求人媒体

求人媒体であれば多方面に求人情報を掲載することが可能で、ある程度費用をかければ多くの人の目に触れ、会社の知名度に関係なく応募数を増やすことができます。

かかる費用については一部掲載無料のサービスも存在し、利用する媒体によって大きく異なりますが年間で100~300万円程度です。これは媒体の利用のみの費用であり、実際に採用が決まれば成果報酬の支払いが発生する場合もあります。50〜100万円前後の定額のもの、採用者の想定年収の15%など様々です。

人材紹介サービス(エージェント)

人材紹介(エージェント)では、人材のプロと相談しながら自社に合いそうな人材を探すことができます。自社に採用の専門家がいない場合に特に有効になります。

成果報酬型のものがほとんどなので初期費用は必要なく相談しやすい点もメリットでしょう。また、短期間での採用ができる可能性もあります。ただし、成果報酬は採用者の想定年収の35〜40%と、他の手法と比べて相場が高いため検討が必要です。

採用イベント

自社を深く理解してもらう手法として、採用イベントの活用は非常に有効です。オフィス見学会や経営者との座談会など、オンラインとオフラインを組み合わせることで多様な接点を生み出せます。

候補者にとっては直接話を聞く機会が安心感に繋がり、企業側も応募前の段階で志向や熱意を把握できる貴重な場になります。リファラルやスカウトに頼らずとも、共感を重視した母集団形成につながる施策として近年注目を集めています。

ベンチャー・スタートアップの採用は積極性と熱意、チームワークが大切

スタートアップの採用は積極性と熱意、チームワークが大切

スタートアップはリソースが限られるため、さまざまな媒体を利用したりなど、むやみにスカウトメールを送信したりと、数を打つことができません。そのため1つ1つの取り組みに高いクオリティを保つことが重要です。

会社や業務の魅力を知ってもらい、その機会を取りこぼさないために、継続的な振り返りや改善を続けなければなりません。

また採用活動には社内の協力体制が必要不可欠です。現場社員も採用プロセスに関わり、組織が一丸となっているイメージを作り上げることができればより好印象を与えることができます。

スタートアップならではの機動力や積極性を活用して他社との差別化を図ることでより良い採用が行えます。この記事を参考にして、ぜひ自社の採用戦略に役立ててください。

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この記事の監修者:犬飼 渓矢
この記事の監修者:犬飼 渓矢

マルゴト株式会社まるごと人事事業部 事業企画

テーマパークホテル勤務、ベンチャー企業の社長室室長を経て、2019年にマルゴトへ入社。マネージャー、ゼネラルマネージャーを経て、現在は「まるごと人事」事業部の事業企画として従事。
中長期目線の事業課題の解決を通じた顧客価値の最大化を目指す。

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