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採用担当者のリソースや採用ノウハウが不足している場合でも、効果的な採用を行うために活用できるのが採用代行(RPO)サービスです。
本記事では採用代行に依頼する際にかかる費用相場や料金体系、依頼できる業務内容、依頼する際のポイントについて紹介します。

採用代行(RPO)サービス20社の
料金・特徴を徹底比較!
採用代行(RPO)サービスの料金は会社によって大きく異なります。コストと内容のバランスを見極めるために、主要20社のサービス内容と料金体系を一目で比較できる資料をご活用ください。
関連動画:採用代行(RPO)の代表が語る「採用代行」の種類と特徴
目次
採用代行(RPO)とは?
採用代行とは、Recruitment Process Outsourcingの頭文字からRPOとも略されているもので、その名称からも分かるように、採用業務をアウトソースすることを指します。
採用代行が求められている背景
近年、採用代行サービスが求められている背景には、主に以下のような要因があります。
人手不足による採用難度の高まり
少子高齢化により労働人口が減少し、企業が優秀な人材を確保することがますます困難になっています。「人手不足に対する企業の動向調査」(2024年10月・株式会社帝国データバンク)によると、正社員が不足している企業の割合は51.7%でコロナ禍以降上昇の一途を辿っています。
採用難度が上がる中で採用を成功させるには、より採用担当者の知見やスキルの重要度が高まっています。
一方で、専門的な知識やノウハウを持つ採用担当者の採用や確保も難しく、自社内に採用ノウハウが不足している、もしくは採用知識の豊富な採用担当者が不在の場合に採用代行サービスを利用するケースが増えています。
採用媒体の多様化による業務負担の増加
1点目に記載した採用難度の高まりに伴って、採用媒体も多様化しています。
企業はよりターゲットに合った母集団形成をするため、複数の採用媒体を利用し、効果が出るように運用を続けなければいけません。結果、採用担当者の業務負担が増加傾向にあります。具体的には、従来の求人広告の作成や人材紹介会社への依頼に加えて、ダイレクトリクルーティング媒体の検討やスカウト送信、カジュアル面談などです。
採用代行サービスを活用することで、こうした負担を軽減し、採用の質とスピードを向上させることが可能となります。
採用代行は、採用計画立案から媒体運用、応募者対応や選考など採用業務の全て、もしくは一部を代行します。このように、採用業務を外注することで採用代行業者の持つ採用ノウハウを享受し、求める人材を確保しつつ、自社のリソースをコア業務に振り分けやすくなります。
採用代行の最新動向と今後の展望
採用代行サービスは企業の採用活動を支援する手段として、近年ますます注目を集めています。
最近では、AIを活用した候補者の選定や、オンライン面接システムの導入が進み、採用の効率化が加速しています。テクノロジーの発展により採用代行のサービス内容も高度化し、企業のニーズに応じた柔軟な支援が可能になりました。
採用活動の高度化と人材確保の難易度上昇により、採用代行のニーズは今後も高まるでしょう。企業の競争力を維持するためにも、最新の採用動向を把握し、適切なサービスを活用することが求められます。
採用代行の代表的な料金体系と費用相場
採用代行の費用相場は、「料金体系」・「採用ターゲットの職種や雇用形態」・「運営形態」によって異なります。それぞれの分類と費用相場を解説します。
料金体系別の費用相場
採用代行の料金体系は大きく3パターンに分かれます。
採用代行の費用は、業者や料金体系によって大きく異なります。ここでは採用代行の料金体系の特徴と費用相場を紹介します。
1.月額一律料金型
あらかじめ決まった作業項目のなかで、業務量に関わらず月ごとに一定の料金が発生する料金体系です。予期しない料金発生がないため、採用業務にかけられる月々の予算が明確に決まっている場合でも、安心して利用することができます。
また、採用の進捗を確認しながら、オプションをつけたり、状況に応じてプラン内容を変更したりすることができる場合もあります。確実に予算内に収めつつ採用代行を利用することができる料金体系です。
柔軟に業務を変動させやすく、採用プロセス全体を踏まえたうえで代行業務を遂行してもらえることに加え、アドバイスをもらいやすい点が特徴です。
▼費用相場
月額料金が一定の「月額一律料金型」の場合、採用業務の一部のみを依頼するか、採用業務全般を依頼するかで費用相場が大きく変わります。スカウト業務のみや面接業務のみなど、採用業務の一部のみ依頼する場合、月額10万円台から依頼できるケースが多いようです。一方、採用業務全般を依頼する場合、月額40万円からが相場となります。
「月額一律料金型」の場合、月額料金内で依頼できる業務量や時間が決まっているケースが多いです。 そのため、サービス比較の際には、自社が依頼したい内容や業務量の場合、いくらかかるのかを確認することが重要です。また、依頼できる業務量を超えた場合にどのような料金形態になるかも、事前に把握しておくと良いでしょう。
▼月額一律料金型の料金表
サービス内容 | 料金目安 |
---|---|
新卒採用 | 10〜70万円 |
中途採用 | 20〜80万円 |
新卒スカウト代行 | 10〜50万円 |
中途スカウト代行 | 10〜60万円 |
面接代行 | 15〜50万円 |
2.従量課金型
依頼した業務の業務量に応じて料金が変動する料金体系です。必要な業務のみをピンポイントに依頼することができ、特定の採用プロセスにのみ時間がかかっている場合や、特定の採用業務に課題がある場合に有効です。
業務ごとに細かく料金が定められており、余分なコストが発生しづらいことが特徴です。一方で、業務の変更が難しい点や、部分最適になってしまうケースもある点に注意が必要です。
▼費用相場
従量課金型では、採用業務の中から必要な業務だけを依頼することができ、業務量に応じて費用が変わります。ここでは一例として、業務別に費用相場を紹介します。
【費用相場の例】
- 採用媒体の管理:月額 5万円~50万円(対応する媒体の数によって費用が変動)
- スカウトメールの配信:1通 1000円~
- 面接代行:1回 1万円~
- 応募者対応:月額 2万円~
「従量課金型」のサービスでは、毎月の業務量に応じて金額が変わるため、業務量が適切か、予算内に収まるかを依頼時に検討したり、精算時に稼働の業務量と合致しているか確認する手間が発生します。
自社の採用状況や予算に応じて、「月額一律料金型」と「従量課金型」のどちらが適しているか検討することをおすすめします。
▼従量課金型の料金表
サービス内容 | 料金目安 |
---|---|
媒体管理 | 5〜10万円 |
スカウトメール | 1通1,000〜2,000円 |
面接設計 | 30〜50万円 |
面接実施 | 1回8,000〜15,000円 |
採用ピッチ資料作成 | 25〜80万円 |
採用広報記事作成 | 5〜20万円 |
エージェントマネジメント | 10〜20万円 |
3.成果報酬型
あまりサービス数は多くないですが、応募数や面接設定数・採用数といった成果が発生した場合に費用発生する、もしくは目標の成果が出なければ返金するという、料金体系です。
企業としては低リスクで導入できるメリットがあります。ただし、応募数や面接設定数を成果に設定すると、数に目がいきすぎるあまり求める人材像とは異なる応募が発生し、工数が増えてしまうという点に注意が必要です。
▼費用相場
費用発生の基準となる成果を、応募者数・面接設定数・採用数のいずれにするかによっても異なりますが、採用数の場合の費用は60~120万円程度のことが多いです。 応募者や採用者が出ない限り費用は発生しませんが、応募者数や採用人数によっては他の方法よりもやや高くなる傾向にあります。
採用ターゲットの職種や雇用形態別の費用相場
新卒採用・中途採用・パート/アルバイト採用などの雇用形態、営業やエンジニア・バックオフィスなどの職種といった採用ターゲットの属性によっても、採用難易度は異なります。 そのため、より効果の高い採用活動を行うには、ターゲットに沿った採用代行サービスを利用するのがおすすめです。
あくまでも目安ですが、中途採用は採用要件を把握して、ターゲットの経歴に合った採用活動を進める必要があるため、新卒採用よりも高めの相場となっています。 また、パート・アルバイト採用は、新卒・中途と比較すると、求める人材のハードルが低いため、結果的に安価となっています。
▼雇用形態・職種別の料金表
サービス内容 | 料金目安 |
---|---|
新卒採用代行 | 月額5~70万円程度 |
中途採用代行 | 月額10~80万円程度 |
パート・アルバイト採用代行 | 月額1~30万円程度 |
エンジニア採用代行 | 月額40~100万円程度 |
ハイレイヤー採用代行 | 月額40~100万円程度 |

主要20社の採用代行(RPO)
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採用代行(RPO)を検討するうえで最も気になる「価格帯」と「サービスの違い」をまとめた一冊です。事前に相場感を掴んで、自社に合った選択をしましょう。
運営形態ごとの費用相場
採用代行の中でも、運営形態は様々です。主には以下の3パターンに分かれます。
- 採用代行会社の社員が支援する形態
- フリーランス人材とマッチングによって支援する形態
- アルバイトやインターンなど未経験者を含むスタッフが支援する形態
運営形態によって、サービスのクオリティや料金、メリット・デメリットが異なりますので、それぞれの特徴を把握してサービスを選ぶことが重要です。
運営形態 | メリット | デメリット |
---|---|---|
1. 採用代行会社の社員が支援する形態 |
|
|
2. フリーランス人材とマッチングによって支援する形態 |
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|
3. アルバイトやインターンなど未経験者を含むスタッフが支援する形態 |
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|
採用代行の費用が高くなるケース
採用代行の費用が高くなる主なケースは、以下のとおりです。
- 採用戦略の立案を依頼する
- 面接官の手配や選考プロセスを任せる場合
- 内定者フォローまで対応してもらう
- 採用成功報酬型のサービスを利用する
- 複数の採用チャネルを同時に活用する
採用代行サービスの費用が高額になる主な理由は、依頼する業務の範囲が広がることにあります。特に、採用戦略の立案から面接代行、内定フォローまでを任せる場合、コストは大幅に上昇するでしょう。
加えて、業務量が多くなるほど企業側の要望に応じた柔軟な対応が求められるため、コストが上昇しがちです。
単純なスカウト配信のみの代行であれば、月額10数万円程度で済むことが多いですが、面接日程の調整や候補者の管理を含めると数十万円に上昇します。さらに採用戦略の立案から面接代行、内定者フォローまで含めると100万円を超えることもあります。
また、採用成功報酬型のサービスでは、採用決定後に高額な費用が発生するケースがあるため注意が必要です。
コストを抑えながら効果的な採用を行うためには、自社のニーズに合った適切な範囲でサービスを活用することが重要です。

比較で見えてくる、
適正価格の採用代行(RPO)選び
依頼範囲やオプションで大きく変動する採用代行(RPO)の費用。不要なコストを削減するために、20社を比較した資料で、適正価格とサービスの見極め方をチェックしましょう。
料金だけで見た「安い採用代行」が見落としがちなコストとは?
一見リーズナブルに見える採用代行サービスでも、実は見えないコストがあります。ここでは料金だけで選んでしまうと見落としがちな3つのリスクを紹介します。
業務が属人化していて引き継ぎできない
価格が安い採用代行サービスの中にはマニュアル化やドキュメント化が行われておらず、属人的な運用になっていることもあります。その結果、担当者が変更になるたびに一から説明し直し、採用活動がストップするリスクも。結果的に下記が発生します。
- 引き継ぎ工数が発生
- 書類選考やスカウトの品質がぶれる
- 採用チーム内のストレスが増える
人が変わるたびに品質が不安定になる
安価なサービスの場合、「採用業務を外注」ではなく「個人に業務委託」していることも少なくありません。属人的で、採用要件やペルソナ理解が浅いまま対応されると、スカウト文面や面接評価にズレが出てくることも。また、「新人が突然担当になった」など品質管理が不透明な体制もあるため、候補者体験にも影響が出かねません。
- 採用ブランディングに悪影響
- 採用KPIが伸びない
- 採れたとしてもミスマッチリスクが上昇
レポートや改善提案がないため“成長しない採用活動”になる
「先月何がうまくいって、何が悪かったのか」この振り返りと改善提案がない採用代行では、“作業代行”の域を出ません。
本来であれば、
- スカウトのABテスト
- 書類選考の通過率分析
- 面接辞退率の要因特定
などを通して、採用活動そのものが改善していくプロセスが必要ですが、コスト重視のサービスではこの部分が抜け落ちていることも。
結果的に下記が発生してしまいます。
「同じ失敗」を繰り返してしまう採用戦略が形にならない担当者が変わるとゼロリセットになる費用だけで選んで失敗しないための業者選びのコツ
前述した通り、費用だけで比較すると結果として採用がうまくいかないこともあります。
そのようなことを防ぐためにも選び方のコツを解説します。
費用の内訳は明確か
採用代行サービスの中には、月額費用だけが提示されていて「どの業務にいくらかかっているか」が不透明なケースもあります。
費用の内訳が明確でないと、コスト感の妥当性を判断できず、後から想定外の請求が発生するリスクも。
それを防ぐためにも下記チェックしましょう。
- ✅ 見積書に業務単位の金額が記載されているか
- ✅ 初期費用・月額費用・成果報酬などの区分が明示されているか
- ✅ オプション(スカウト文面作成、広告出稿など)の有無と料金
複数社から見積もりを取得して内訳比較をしたり、「どこまでが基本料金に含まれるか」を確認することも必要です。
対応領域と得意分野は一致しているか
採用代行は業者ごとに得意な業界・職種・対応範囲が異なります。
たとえば、エンジニア採用に強い会社に、アルバイト大量採用を依頼するとミスマッチが起きやすくなります。
- ✅ 依頼したい職種・採用フェーズに対応しているか
- ✅ これまでの実績企業・職種に自社と近い事例があるか
- ✅ 採用媒体・スカウト媒体・ATSなどのツール対応範囲
打ち合わせをする際に、自社と近い支援事例の成果レポートがあるかどうかを確認しましょう。
評価指標や成果基準があるか
「どこまで進んだら成功とするか」「KPIはどう設定するか」といった評価軸が曖昧なままだと、“なんとなく依頼したけど成果が見えない”状態に陥る可能性があります。
見るべきポイントとしては下記です。
- ✅ 月次でのレポート提出やKPI管理があるか
- ✅ 途中で改善提案をしてくれる体制があるか
- ✅ 成果報酬型の場合、何をもって「成果」と定義しているか
KPIとして設定すべき項目はこちらです。
- 母集団数(応募数・スカウト返信率)
- 面接設定数・参加率
- 内定承諾率・入社数
可能であれば、レポート形式と報告頻度、自社の採用KPIと連動して可視化できるかを事前に確認しましょう。
採用代行は単なる外注ではなく、自社の採用力を強化するパートナー選びです。料金の安さだけにとらわれず、「透明性・実績・成果へのコミット」の3点から判断することで、満足度の高い採用支援につながります。
採用代行のメリット
採用業務をアウトソースできる採用代行には、メリットもあればデメリットもあります。まずは採用代行のメリットから紹介していきましょう。
採用代行の主なメリットとして、下記が挙げられます。
- 採用力の向上に繋がる
- コア業務への専念
- 退職や休職時にも、スピーディーにリソースを確保できる
- 人事の人的コストを流動化できる
それぞれ詳しく解説していきましょう。
採用力の向上に繋がる
採用代行業者は多数の企業の採用業務を支援しているため、採用市況や採用媒体などの知見が豊富にある場合が多いです。
そのため、採用代行に自社の理想の人材を伝えることで、採用代行業者から媒体選定やターゲットに合った募集文の作成、採用活動改善のアドバイスをしてもらえ、結果としてターゲット人材の採用成功の確度が高まります。
コア業務への専念
採用代行に依頼することで、社内の採用業務負担が軽減されます。結果、自社ではコア業務にリソースを集中させることができます。
採用業務は、採用計画の立案、採用媒体の選定・運用、応募者対応、面接、内定者フォローなど、多岐にわたります。採用業務を一部でもアウトソースすることで、社内ではより重要度の高い業務に注力することができます。
退職や休職時にも、スピーディーにリソースを確保できる
自社の人事担当者が退職や休職する際にも、採用代行の活用が有効です。
退職や休職が決定してから、自社の求めるスキルを持つ人事担当者を採用し、入社してもらうまでは、どうしてもリードタイムが発生します。場合によっては、採用に数ヶ月かかることもあるでしょう。
採用代行によっては、最短1週間程度で稼働開始できるサービスもあり、スピーディーにリソースを確保できます。
また、特に産前産後休暇のように一定期間経過後に復職するケースでは、社員を採用するより採用代行を一時的に活用することで、復職後にリソースに余剰が出ることがなく、適切な人員数に調整することができます。
人事の人的コストを流動化できる
人事の業務は、採用目標数や入社式・年末調整といった季節ごとの業務によって、繁忙期と閑散期の業務量の差が大きい傾向にあります。
採用目標人数が増加した際や繁忙期に人事組織の人数を増やしてしまうと、年間を通して人事の人的コスト・関連費用が高くなってしまいます。
採用代行サービスは1ヶ月〜3ヶ月など、契約期間を限定できるものもありますので、繁忙期のみ採用代行を利用することで、人的コストを最適化できます。
採用代行のデメリット
次に、採用代行のデメリットを解説します。
- 依頼直後の調整業務
- コストが高くなるリスク
- 採用ノウハウが蓄積されない
依頼直後の調整業務
採用代行に依頼した際、自社が求めている人材像や現在の採用フローなど様々な点を伝えることになり、そこでの調整業務はどうしても時間がかかります。
採用代行業者に的確に自社の採用情報や業務を伝えなければ、求める人材像などの目線合わせができず、採用活動にズレが発生するリスクもありますので、依頼するうえでの重要な点の一つです。
また、採用代行サービスによっては、依頼時にマニュアルを求められるケースもあり、社内にマニュアルがない場合には依頼のためにマニュアル作成する時間が必要になります。
採用代行業者選定の際に、依頼時に必要な準備や担当者とのコミュニケーションのスムーズさを確認しておくと良いでしょう。
コストが高くなるリスク
採用代行への依頼は費用がかかります。スムーズに自社にマッチする人材を確保できれば良いですが、なかなか良い人材を見つけることができない場合、採用は長期戦となり、結果、採用コストは高くなります。
求める人材を採用するためにかかる期間や採用代行への依頼費用、媒体費用を勘案したうえで、採用予算に合致する代行業者を選定することがおすすめです。
採用ノウハウが蓄積されないリスク
採用代行に依頼した場合、自社に採用に関するノウハウが蓄積されにくくなる可能性があります。
自社で採用業務を行えば、自社の採用担当者に経験値として蓄積されたり、資料としてノウハウが残ります。
一方、採用代行に依頼する場合には、どのような採用活動を行い、どのような結果が出たのか、今後どのような改善をしていくべきなのかといった情報が社内に蓄積されないケースもあります。
採用代行業者選定の際には、採用代行業者が行った採用活動の情報はどのように共有されるのか、引き継ぎの際にはどのような対応をしてもらえるのか、などを確認すると良いでしょう。
採用代行に依頼できる業務とは
採用代行に依頼できる業務は、採用業務全般に対応できる総合型サービスと、スカウト業務や面接など、個別の業務のみに対応できる業務特化型サービスによって異なります。どこまで依頼するかは、依頼側の採用方針や採用課題次第です。
一括して依頼するのか、特定の部分のみ自社で対応するのかなど、依頼したい内容に対応できるサービスを選べば、採用代行へは「自社の望む採用代行業務」の依頼が可能です。
採用計画の立案
現状の自社の課題や採用市場の動向を踏まえたうえで、採用計画の立案を依頼することができます。業者にもよりますが、採用ターゲットや要件の設定、募集要項の作成や改善、採用媒体の選定、選考フローの設計などを依頼可能です。
採用計画の立案は、採用における重要なコア業務となりますので、自社にノウハウがない場合には、知見の豊富な業者に依頼するとよいでしょう。
母集団形成
採用媒体の選定・運用にはじまり、募集文の作成や見直し、スカウト文の作成などを代行してもらうことができます。
候補者対応
実際の候補者とのやりとり(応募受付、スケジュール調整、合否連絡など)を依頼することができます。企業のイメージに直結する重要な業務ですので、丁寧かつ素早い対応が可能な業者に依頼するとよいでしょう。
選考
自社の採用基準・用件を満たしているかのスクリーニングや、適性検査の実施を代行してもらうことができます。また、自社の採用担当に対する面接トレーニングを依頼できる業者もあります。
採用代行業者の中には、実際の面接を代行してもらえる業者もありますが、コア業務である面接の代行は、ミスマッチや魅力を伝えきれないなどのリスクもあるため注意が必要です。
内定~入社までのやりとり・諸手続き
内定後の応募者とのやりとりについても依頼することができる場合があります。具体的には、応募者とのやりとりや、入社案内書類の送付、スケジュールの調整、入社までのサポートなどです。
内定者とのコミュニケーションや内定者懇談会の開催など、うまく活用すれば内定者の不安を解消し、内定辞退のリスクを軽減できます。
料金が公開されている採用代行サービス13社の料金比較
採用代行サービスを選ぶ際に、料金が公開されていると事前に予算が立てやすくなり安心です。ここでは料金を公開している採用代行サービス13社を紹介します。
サービス名 | 特徴 | 料金 |
---|---|---|
1.まるごと人事・まるごと人事ライト | 設計から運用・改善までほぼすべての業務の代行が可能。ベンチャー・成長企業を中心に、累計480社以上の豊富な支援実績 | 月額25万円〜 |
2.CASTER BIZ recruiting | 500社以上の採用支援実績で培ったノウハウがある。リクルーター・応募者対応・原稿担当の4名体制で採用業務を担当 | 月額40万円〜 |
3.株式会社カケハシ スカイソリューションズ | 10年以上の採用支援実績で培ったノウハウを活かし、採用したいターゲットを惹きつける原稿・スカウト文面の作成を得意としている | 月額55万円〜 |
4.i-recruiting | 業界唯一の返金保証付きサービス。全国から採用課題解決をサポートする、採用業務特化型オンラインアシスタント | 月額11万4千円〜 |
5.株式会社アールナイン | 採用代行15年・累計700社の支援実績がある。最終面接以外のすべての採用業務が代行できる | 月額40万円〜 |
6.株式会社アクシアエージェンシー | HR領域で69年の経験を持つ企業。一括代行はもちろん、ご状況に応じて必要な部分のみのスポット支援も可能 | 月額15万円〜 |
7.RecruitX Pro | ITエンジニア職に特化したダイレクトリクルーティングを展開。最低月20時間から採用業務を代行可能 | 月額25万円〜 |
8.株式会社ネオキャリア(スカウト代行) | ネオキャリアグループで年間10,000社以上の採用支援をしているノウハウがある。トレンドを捉えた採用施策の立案 | 月額25万円〜 |
9.株式会社アスラビ(スカウト代行) | ダイレクトリクルーティングサービスを提供しており、「スカウトの返信が来ない」という課題に対して、さまざまな角度からの分析を行い改善策を提案 | 月額10万円〜 |
10.core scout(スカウト代行) | エンジニアに特化したダイレクトリクルーティングサービスを提供。採用実績は平均で200%増を達成 | 月額39万円〜 |
11.Carat株式会社 | 技術職、ビジネス職種、地方採用など幅広く対応可能。運用する媒体やポジションによって細かく料金プランが設定されている。 | 月額25万円〜 |
12.株式会社ONE | 求人広告代理店としてのノウハウを持つエキスパートが支援。中途・新卒だけでなく、アルバイト採用などの対応も可能。 | 中途採用パッケージ月額7万円〜(+求人広告掲載料金) |
13.WOKE | 全国のエージェントの実績をデータベース化しているため、最適なエージェントを選定・開拓可能です。 | エージェント活用特化プラン月額20万円〜 |
1.まるごと人事・まるごと人事ライト
- 初期費用:10万円(税抜)
- 月額費用:25万円(税抜)〜
- 契約期間:1ヶ月〜
- 特徴:設計から運用・改善までほぼすべての業務の代行が可能
ベンチャー・成長企業を中心に、累計550社以上の豊富な支援実績
契約継続率95%以上。支援メンバーの社員比率が高く、クオリティや知見にばらつきがない
- サービスページ:https://marugotoinc.jp/

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地方の特色に合った支援をご提案!採用ボリュームに合わせて、まずはミニマムで運用していくことも可能です
2.CASTER BIZ recruiting
- 初期費用:非公開
- 月額費用:40万円(税抜)
- 契約期間:3ヶ月〜
- 特徴:500社以上の採用支援実績で培ったノウハウがある
リクルーター・応募者対応・原稿担当の4名体制で採用業務を担当
オプションで、英語対応や採用広報・入社までの労務事務の代行も可能
- サービスページ:https://recruiting.cast-er.com/
3.株式会社カケハシ スカイソリューションズ
- 初期費用:非公開
- 月額費用:55万円(税込)〜
- 契約期間:非公開
- 特徴:合格者へは2時間以内に連絡するなど、スピーディーな対応の徹底
10年以上の採用支援実績で培ったノウハウを活かし、採用したいターゲットを惹きつける原稿・スカウト文面の作成を得意としている
4.i-recruiting
- 初期費用:非公開
- 月額費用:11万4千円(税抜)~
- 契約期間:3ヶ月~
- 特徴:業界唯一の返金保証付きサービス
全国から採用課題解決をサポートする、採用業務特化型オンラインアシスタント
内定者への面談や懇親会の開催など内定辞退者を減らすサポートに力を入れており、入社前研修の代行にも対応
サービスページ:https://i-recruit.jp/
5.株式会社アールナイン
- 初期費用:5万円~
- 月額費用:40万円~
- 契約期間:1ヶ月~
- 特徴:採用代行15年・累計700社の支援実績がある
最終面接以外のすべての採用業務が代行できる
1,500名を超えるフリーランスが所属しており、依頼内容に応じて専門性の高い人材をアサインする
- サービスページ:https://r09.jp/
6.株式会社アクシアエージェンシー
- 初期費用:10万円
- 月額費用:15万円~
- 契約期間:非公開
- 特徴:HR領域で69年の経験を持つ企業
一括代行はもちろん、ご状況に応じて必要な部分のみのスポット支援も可能
また自社メディア(HPやSNSなど)を活用した採用コンサルティングにも対応
7.RecruitX Pro
- 初期費用:10万(税抜)
- 月額費用:25万円(税抜)~
- 契約期間:非公開
- 特徴:ITエンジニア職に特化したダイレクトリクルーティングを展開
最低月20時間から採用業務を代行可能
「認定採用コンサルタント」の資格を持つ正社員が運用を実施するため品質が担保されている
- サービスページ:https://marketing.arocca.co.jp/
8.株式会社ネオキャリア(スカウト代行)
- 初期費用:18万円(税別)~
- 月額費用:25万円~
- 契約期間:非公開
- 特徴:ネオキャリアグループで年間10,000社以上の採用支援をしているノウハウがある
トレンドを捉えた採用施策の立案
採用手法や媒体の種類に制限がなく、総合代理店ならではの幅広い提案が可能
9.株式会社アスラビ(スカウト代行)
- 初期費用:非公開
- 月額費用:10万円~
- 契約期間:3ヶ月~
- 特徴:ダイレクトリクルーティングサービスを提供しており、「スカウトの返信が来ない」という課題に対して、さまざまな角度からの分析を行い改善策を提案
CxOやバックオフィス職に特化した人材紹介も展開
- サービスページ:https://asrabbi.co.jp/
10.core scout(スカウト代行)
- 初期費用:17万円(税抜)
- 月額費用:39万円(税抜)~
- 契約期間:3ヶ月~
- 特徴:エンジニアに特化したダイレクトリクルーティングサービスを提供
採用実績は平均で200%増を達成
元人材大手出身者のみで採用支援のチームを組成し、サービス品質の維持・改善を実現
サービスページ:https://core-scout.com/
11.Carat株式会社

- 初期費用:非公開
- 月額費用:25万円〜(1媒体でのスカウト運用の例)
- 契約期間:6ヶ月〜
- 特徴:エンジニア、技術職、クリエイター、セールス、ビジネス職種、地方採用など幅広く対応可能。
運用する媒体やポジションによって細かく料金プランが設定されています。内製化を軸とし、アウトソーシング・制作などワンストップで対応可能
サービスページ:https://carat.work/#service
12.株式会社ONE

- 初期費用:非公開
- 月額費用:7万円〜(+求人広告掲載料金)
- 契約期間:非公開
- 特徴:求人広告代理店の同社のノウハウを活かして、幅広い雇用形態の採用支援が可能。
求人広告代理店、Web制作会社、Indeed代理店などと協業し、最適なプランを提供します。
サービスページ:https://one-group.jp/humanresource/outsource/index.html
13.WOKE

エージェント活用に特化したプラン・スカウトに特化したプラン・総合プランの3つがあります。
サービスページ:https://hr-compass.jp/rpo/lp01/
月額制採用代行サービス「まるごと人事」への依頼例
採用代行サービス「まるごと人事」は、月額固定料金で面接以外の採用業務を代行できることが大きな特徴です。
また、担当者の社員比率が高く、採用経験者も豊富なため、満足度94%以上という高いクオリティが評価されています。
ここでは、月額固定料金でどのような採用代行が可能なのか、具体的な依頼例を紹介します。
【依頼例1】採用業務の立ち上げから行う場合
まるごと人事には面接以外ほぼすべての業務の依頼が可能なため、自社の採用担当者のように依頼業務が詳細に決まっていなくても採用目標から逆算して業務設計をしていくことが可能です。
例えば、「いつまでにどんな人材を何名採用したいのか」という採用目標から逆算し、ターゲット人材の要件定義、募集方法の検討、採用媒体への掲載、選考フローの設計などを行います。
採用方針について企業とすり合わせしたあとは、実際に応募者対応やスカウト運用などの実務まで、ワンストップで代行します。
採用業務の立ち上げから支援した事例
株式会社ジコリカイでは、採用担当者不在・採用業務の基盤がない中、まるごと人事が包括的にご支援しました。
媒体選定からジョブディスクリプションの作成、ATS(採用管理システム)の導入、候補者とのやりとりといった採用オペレーション業務を一任できたことで、コーチサクセスとSVマネージャーが各1名ずつ、PdMが2名、マーケティングマネージャーが1名、事業推進・開発部門のシニアマネージャーが1名と、導入後半年ほどで計6名の採用ができました。
【依頼例2】応募者対応やスカウトなど、個別の業務をメインで依頼する場合
すでに応募者対応やスカウトなどの採用オペレーションができているが、リソースが足りないため採用代行に依頼したい場合にもまるごと人事はおすすめです。
採用経験が豊富な担当者が支援するため、依頼業務を細かく指定しなくともスムーズに業務を代行してもらえます。さらには、業務を代行するだけでなく数値分析を行なったうえで、どのように採用業務を改善したら良いのかというアドバイスもしてもらえます。
そのような支援によって、単にリソースが強化されるだけでなく、企業の採用力も高まります。
採用代行の比較検討の際には、具体的な支援内容などを聞いてみることをおすすめします。
応募者対応やスカウトなど、個別の業務をメインで支援した事例
株式会社ココナラでは、母集団形成の強化のため、まるごと人事がスカウト業務をメインでご支援しました。
スカウト代行で業務量をカバーするだけでなく、ABテストでの効果検証やスカウト文の改善を続け、媒体平均の倍以上の高い返信率が出ています。
採用代行活用のポイント
企業が採用代行を利用する際には、適切な業者選定や自社の目的に合った活用方法が求められます。ここでは、採用代行のスムーズな導入と効果的な運用につながるポイントを解説します。
採用計画を明確にして方向性を定める
採用代行を活用する際にまず重要なのは、自社の採用戦略を明確にすることです。目的を持たずに外部委託を行うと、期待した成果が得られない可能性があります。
- どのような人材を確保したいのか
- どの工程を委託するのが効率的か
上記について整理し、採用活動全体の方針を固めることが求められます。企業文化や求める人材像が不明確なまま進めると業者との連携が難しくなるだけでなく、採用のミスマッチにつながる恐れもあります。
採用の目的や課題を具体的に洗い出し、優先順位をつけることで代行業者との連携がスムーズになり、効果的な採用活動を実現できるでしょう。
信頼できる業者を選定する
採用代行を活用するうえで、どの業者に依頼するかが結果を大きく左右します。単に費用が安いという理由で選ぶのではなく、業者の実績や専門性、対応の柔軟性を総合的に判断することが重要です。
特に、自社と同規模・同業種の企業での実績がある業者であれば、より適切な対応が期待できます。また、個人情報を取り扱うため、セキュリティ対策の有無やデータ管理体制もしっかり確認しなければなりません。
契約前には具体的な業務範囲や報告体制を明確にし、認識のズレが生じないようにすることで、安心して業務を委託できるでしょう。
自社ノウハウの蓄積と継続的な改善を意識する
採用代行を利用すると、自社での業務負担が軽減される一方で、採用に関するノウハウが蓄積されにくくなる可能性があります。長期的な視点では、自社でも採用の知見を深め、スキルアップを図ることが重要です。
例えば、選考の過程や面接の評価基準などを定期的に見直し、業者との情報共有を密にすることでより精度の高い採用活動が可能になります。また、採用市場の変化に対応するためにも業者に任せきりにせず、自社の採用方針を定期的に見直すべきです。
採用代行の活用は、あくまで手段のひとつです。最終的な採用の質を向上させるためのサポートとして位置づけることが、成功へのポイントといえます。
自社の目的にあった採用代行業者を選択する
採用代行を活用することで、自社のリソース・採用担当者の知見が少ない場合でも、効果的に採用活動を進められる可能性があります。効果的に活用して採用を成功させ、結果的なコスト削減につなげるためにも、採用代行業者の選定や、事前の準備が不可欠です。
「どのような目的で依頼するのか」「どの業務を依頼するのか」「どの業務を自社で行うのか」「どの業者に依頼するのか」といった点を明確にしたうえで、自社に合った料金形態を選択しましょう。

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