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スタートアップは、大企業や中小企業に比べて人材を採用するのが難しいといわれています。
本記事では、その理由をまず解説し、スタートアップにはどのような人材が必要か、スタートアップ採用の戦略・計画立案のポイントと、おすすめの採用手法を紹介します。
目次
なぜスタートアップ採用は難しいのか
企業として成長過程にあるスタートアップは、採用活動にあてられる資金や人員といったリソースが限られています。
そのため、多くの求人広告を出したり、人材紹介会社を利用したりするのが難しいことも多いのです。
大企業や中小企業に比べて企業の知名度や認知度も低いため、求人を出しても求職者になかなか見つけてもらえず、応募が集まりにくいという課題もあります。
また、多くのスタートアップが求めているのが即戦力となる人材ですが、即戦力となる人材は獲得競争が激しく、給与や福利厚生といった条件面で他社に負けてしまうことも少なくありません。
そのほかにも、採用実績が少ないため社内に採用のノウハウが蓄積できていないことや、企業の魅力を伝えるための資料等のコンテンツを十分に用意できていないことなどが、採用に苦戦する理由として挙げられます。
スタートアップ採用でよくある失敗
スタートアップ採用でよくある失敗が、
- 選考で候補者のキャリアとポテンシャルを正しく見極められず、採用後にギャップに気づいた
- 経験やスキルは申し分ない人材だが、企業の文化や風土と合わなかった
というケースです。
せっかく人材を採用しても、採用ミスマッチとなれば早期離職につながる可能性もあります。そうなれば、また一から採用活動を始めなければなりません。
採用ミスマッチを防ぐためには、まずは求める人物像を明確にして、しっかり戦略と計画を立てたうえで採用活動に取り組むことが大切です。
スタートアップに必要な人材とは?
では、スタートアップはどのような人材をターゲットにすべきなのでしょうか。もちろん、細かい条件は業種や業務内容によって異なりますが、次の3つは共通して必要な要素といえるでしょう。
1.ミッション・ビジョンへの共感度が高い
成長過程にあるスタートアップは、業務内容や組織体制が頻繁に変化するケースが多いといえます。
ミッションやビジョンに対する共感がないと、不満が芽生えて変化に対応しづらくなり、早期離職につながる可能性があります。
採用する前に、企業のミッション・ビジョンを候補者に正しく伝えておき、共感度を見極めることが大切です。
2.成長意欲と柔軟性がある
スタートアップは、まだ社内の仕組みも固まっていないことが多いため、社員同士で協力して試行錯誤しながら業務を進めていかなければなりません。
また、与えられる裁量権が大きい分、責任も増えます。そのためスタートアップには、「業務を通じて成長したい」という強い意欲を持っている人が適しているといえるでしょう。
さらに、スタートアップは環境の変化が激しいため、それを受け入れられる柔軟性も必要です。
経験やスキルが少々足りなくても、成長意欲があり、変化に柔軟に対応できる人材であれば、企業の戦力になれる可能性が高いでしょう。
3.意思決定力が高い
スタートアップは社員一人に与えられる裁量権が大きいため、自分で判断して行動する力が求められます。
組織体制・指示命令系統が整備できておらず、上司に指示や判断を仰ぐということが難しい場合が多いため、スタートアップには、自分で意思決定することをメリットと捉えられる人が適しています。
さらに、ビジネスにもスピード感が求められる時代となっているため、素早く的確な意思決定を下せる力のある人材が理想的といえるでしょう。
スタートアップ採用の戦略・計画立案のポイント
ここからは、スタートアップが採用戦略・採用計画を立てる際のポイントを紹介していきます。
求める人物像を明確にする
まずは、自社が求める人物像を明確にしましょう。
スタートアップの場合、一度に大人数を採用するということはほとんどないと思いますので、人物像を設定する際は、前項でお伝えした3つの要素に加えて、「自社が足りないものを補える人材」という点を意識しながら設定していくことが重要です。
そのために、まずは現在自社にどのような社員がいるのかを把握するところから始めましょう。
そこから、どのような人材が足りないのかを検討してみてください。
自社に合った採用手法を選ぶ
知名度や認知度が低いスタートアップは、求人を出しても求職者になかなか見つけてもらいにくい傾向があります。
採用を成功せるためには、求人広告や採用経路を増やすことよりも、多様な採用手法のなかから自社に合ったものを選んで活用していくことが重要です。
従来のハローワークや求人広告のように求職者からの応募を「待つ」のではなく、企業側から求める人材にアプローチをかける「攻め」の採用手法もあります。
多くの求職者に自社のことを認知してもらうためには、コストも考えつつ、こうした能動的な手法も積極的に取り入れるべきといえるでしょう。
スタートアップ採用におすすめの採用手法については、のちほど詳しく紹介します。
採用広報にも力を入れる
採用広報とは、求める人材を採用するために求職者に対して行う広報活動のことです。自社サイトやSNSを使って、仕事や事業の内容、文化、職場の雰囲気などさまざまな情報を発信して、求職者に自社で働くイメージを持ってもらい、応募を促します。
情報を発信する手間はかかりますが、SNSは無料で始められるものが多いため、コストをかけずに知名度アップを図ることができます。
カジュアル面談を取り入れてみる
カジュアル面談とは、企業と求職者が相互理解を深めるために設けられる場のことです。カジュアル面談では、基本的には選考を行うことはなく、求職者に履歴書や職務経歴書の提出も求めません。
選考前にカジュアル面談を実施することで、内定辞退や採用ミスマッチが起きにくくなります。また、求人票だけではわからない自社の魅力もアピールできるので、求職者の入社意欲を高めることもできるでしょう。
スタートアップ企業におすすめの採用手法
最後に、スタートアップにおすすめの採用手法を3つ紹介します。それぞれの特徴を理解して、自社に合ったものを選びましょう。
1.スカウト採用
スカウト採用とは、企業自ら求める人材を探して直接アプローチをするという手法です。
自社でスカウト活動を行ったり、プロのヘッドハンターに依頼したりする方法もありますが、近年多く用いられているのが、スカウト採用サービスを利用するという方法です。
スカウト採用サービスのデータベースのなかから求める人材を探し出し、スカウトメールでアプローチします。
スカウト採用は、求める人材に出会いやすい、転職潜在層にもアプローチできるというメリットがあります。
しかし、スカウトメールの文面の作成や候補者とのやりとりなど工数が多く、ある程度ノウハウも必要であるため、短期間で成果を出すのは難しいといえます。
2.リファラル採用
リファラル採用とは、自社の社員に、要件に合う人材を紹介してもらうという手法です。
自社のことを深く理解してくれいている社員が候補者との間に入ってくれるため、採用ミスマッチが起きにくい、人材が定着しやすいというメリットがあります。
しかし、選考対象が限られているため、要件に合う人材に出会えるとは限りません。また、不採用となった場合や、採用後の人材配置にも配慮が必要です。
3.ソーシャルリクルーティング
ソーシャルリクルーティングとは、X(旧Twitter)、Facebook、InstagramなどのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を使った採用手法です。「SNS採用」とも呼ばれています。
多くのSNSは、アカウントの作成、情報や写真の投稿も無料で行うことができるため、ほかの手法に比べてコストを抑えることができます、無料の求人サイトに求人票を掲載し、SNSで「募集を始めました!もし気になる方がいればご紹介ください!」と投稿して、流入につなげたケースもありました。
また、求職者と気軽なコミュニケーションがとれるのもソーシャルリクルーティングのメリットです。
投稿や更新に手間はかかりますが、多くの人に自社を知ってもらうことができるため、知名度が低いスタートアップにおすすめの採用手法といえます。
ポイントを押さえた戦略・計画で求める人材にアプローチしよう
スタートアップは、リソースが限られている、知名度や認知度が低いなどの理由から、大企業や中小企業に比べて採用活動で苦戦することが多いようです。
採用を成功させるためには、まずは求める人物像を明確にすることが重要です。そして、「攻め」の採用手法やカジュアル面談を取り入れる、採用広報にも力を入れるなど、採用戦略・採用計画も見直してみましょう。
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