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優秀なエンジニアの確保はどの企業にとっても重要な課題です。しかし、エンジニアは他の職種と比較しても採用の難易度が高いといわれています。そこで注目されているのが、人材紹介会社や求人媒体を通さずに、企業が人材に直接アプローチする「ダイレクトリクルーティング」という採用手法です。
本記事では、ダイレクトリクルーティングとは何か、エンジニア採用においてなぜ注目されているのかをお伝えします。また、ダイレクトリクルーティングを活用してエンジニア採用を成功させるための、サービスの選び方やポイントを紹介します。
目次
ダイレクトリクルーティングとは?
「ダイレクトリクルーティング」とは、企業側が、候補者を探して直接アプローチする採用手法です。
求人媒体や人材紹介といった採用手法は、人材からの応募を待ったり、人材を紹介してもらうのを待ったりする点で、「待ちの採用」といわれます。一方でダイレクトリクルーティングは、企業が積極的に候補者を探し出して直接アプローチをする点で「攻めの採用」といわれます。
ダイレクトリクルーティングを行うための具体的な方法としては、下記が挙げられます。
- ダイレクトリクルーティングサービスを利用する(サービスの例:ビズリーチ、Greenなど)
- 社員の人脈を活用した「リファラル採用」を導入する
- SNSで候補者を探し、DMでコンタクトをとる
ダイレクトリクルーティングには、求人媒体への出稿費用や、人材紹介会社への紹介料といったコストを削減できるメリットがあります。また、転職潜在層にも自社を認知してもらえるため、採用ターゲットの幅が広がるといったメリットもあります。
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エンジニア採用においてダイレクトリクルーティングが注目されている理由
エンジニア採用において、ダイレクトリクルーティングが注目されている理由を解説します。
なお、ダイレクトリクルーティングのメリットやデメリットについて、詳しくはこちらの記事もお読みください。
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転職潜在層のエンジニアにもアプローチできる
近年は採用市場全体が売り手市場化していますが、なかでもエンジニアを含むIT人材の採用市場においては、売り手市場化が顕著です。
東京ハローワークが公開している「職種別有効求人・求職状況(一般常用)」の2023年11月版によると、システムエンジニアを含む「IT技術関連」職において、東京都での求人倍率は3.14倍となっています。職種全体の求人倍率1.51倍と比較して、エンジニアを含むIT技術関係の人材は約2倍も需要が高いことがわかります。
また、経済産業省の資料「IT人材育成の状況等について」によると、2030年には40~80万人規模でエンジニア含むIT人材が不足するという試算結果も出ています。
(参考:職種別有効求人・求職状況(一般常用)|2023年11月版|厚生労働省、IT人材育成の状況等について|経済産業省)
エンジニア人材の不足が今後ますます加速していくことが予想されるなか、企業がエンジニア採用を成功させるには、転職活動を行っている人材(転職顕在層)だけでなく、「転職活動は行っていないが、よい条件があれば転職も視野に入れている」といった「転職潜在層」へのアプローチも欠かせません。
2021年7月に株式会社YOUTRUSTが実施したインターネット調査によると、顕在層は9.5%なのに対し、潜在層は61.1%もいることがわかりました。優秀なエンジニアを採用したいなら、潜在層にアプローチすることで候補者の幅を広げることが重要です。
ダイレクトリクルーティングでは、企業側から候補者に直接アプローチできるため、転職潜在層への訴求手段となります。
(参考:転職意識の実態調査|YOUTRUST)
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個人に合わせた訴求ができる
ダイレクトリクルーティングでは、候補者一人ひとりに合わせて自社のアピールポイントをカスタマイズできるため、候補者の興味を引きやすくなります。
例えば、候補者の経歴やスキルに応じて「そのスキルをお持ちであれば、自社の○○○業務で活躍していただけると思います。ぜひ話を聞きにいらっしゃいませんか?」のように伝えることで、選考に進んでもらいやすくなるでしょう。
【エンジニア採用向け】ダイレクトリクルーティングサービスの選び方
エンジニア採用に特化したダイレクトリクルーティングサービスには、Findy(ファインディ)やForkwell Jobs(フォークウェル ジョブズ)、paiza(パイザ)などがあります。
独自のエンジニアスキル分析ができるなど、様々な特徴を持ったサービスが多数あるなかで、どのサービスを選べばよいのでしょうか。ここではダイレクトリクルーティングサービスを選ぶポイントを紹介します。
登録しているユーザー層をチェック
エンジニアに特化したダイレクトリクルーティングサービスといっても、ハイクラス人材を専門としたサービスや、20~30代の若手人材をメインに扱うサービスなど様々です。
例えば、豊富な経歴を持ったベテランのエンジニアよりも、自社に共感する若手エンジニアを求めている場合は、若手人材が多く登録しているサービスを選ぶべきでしょう。逆に、マネージャークラスのエンジニアを求める場合は、ハイクラス人材を多く扱うサービスが適しています。
母集団の大きさをチェック
登録者数が多いサービスだからといって、多くの母集団を形成できるとは限りません。事前に「自社のターゲットとなる候補者がどれくらいいるか」をチェックしておくことが大切です。ターゲットとなる候補者が少ない場合、サービスを導入してもすぐに候補者が枯渇してしまう恐れがあります。
サービスを契約する前に、自社が求めるターゲット像に近い人材が何人くらいいるのか、営業担当者などに確認しておくとよいでしょう。
サポート体制をチェック
サービスによっては、カスタマーサクセス担当者などのサポート体制がつくこともあります。その場合、どのようなサポートを実施しているのかも事前に確認しましょう。エンジニアの採用市場の知見や、自社と同規模の企業への採用支援を行った経験がある担当者であれば、より安心です。
ダイレクトリクルーティングにおけるエンジニア採用のコツ
最後に、ダイレクトリクルーティングを活用したエンジニア採用を成功させるコツを解説します。
現場のエンジニアの意見を聞いてターゲット設定する
一口にエンジニアといっても、システムエンジニアやWebエンジニアなどに分かれ、扱うプログラミング言語も多岐に渡ります。また、プログラミングの知識だけでなく、コミュニケーション能力が求められる現場も少なくありません。
専門的なスキルの見極めは、エンジニア以外には難しいため、実際に自社で働いているエンジニアにヒアリングすることをおすすめします。現場の視点も取り入れて「どのような人物像を求めるか」「どのようなスキルや経験のあるエンジニアが適しているか」といった点を明確にしたうえで、ターゲット設定することが重要です。
スカウトメールを送り、カジュアル面談をセッティングできたら、面談に現場のエンジニアも同席できるとベストです。エンジニアの目線から、より具体的な仕事内容を説明できるといったメリットがあります。
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スカウトメールは候補者ごとにカスタマイズする
候補者にアプローチする際に送付するスカウトメールでは、テンプレート通りの文章を一斉送信するのはNG。候補者一人ひとり合わせて、興味を引けそうな内容にカスタマイズして送付することが大切です。
候補者のプロフィールを見て魅力に感じた点、自社にマッチすると感じた点を具体的に伝え、その候補者にアプローチした理由が伝わるように意識しましょう。そのうえで、何の職種にスカウトしているか、職種名やポジションも明記します。
【例文】
○○様の、△△社様でのインフラエンジニアとしてのご経験は、弊社の○○職で生かしていただけると考えております。 |
自社のエンジニアになることで、どのようにキャリアアップできるのかをイメージできるような内容にするのがおすすめです。また、「最先端の技術を扱える」「社会に貢献するシステムの開発に携われる」といった点もアピールポイントになります。
また、スカウトメールは長すぎると読まれない可能性が高いため、下記の内容を端的にわかりやすく書きましょう。
- なぜスカウトメールを送ったのか
- どの職種、ポジションに来てほしいか
- 興味があれば、次のアクションとして何をしてほしいか
面接ではなく、まずは「カジュアル面談」に誘う
候補者にスカウトメールを送り、候補者が自社に興味を持ってくれた場合、次のステップとして、まずはカジュアル面談を打診するのがおすすめです。
ダイレクトリクルーティングの場合、候補者はスカウトメールを受け取った時点で、初めて自社を認知するケースも多いため、通常のフローのように面接から始めてしまうと、候補者の企業理解や志望度が低いまま選考に進んでしまうことになります。
まずは、気軽に自社について紹介する場として、カジュアル面談を提案することで、ミスマッチを避けられますし、候補者の心理的ハードルも下がりやすくなります。
エンジニア専用の採用ピッチ資料を作成する
ミスマッチを避けるためにも、エンジニア専用の採用ピッチ資料(候補者向けの自社プレゼン資料)を作成し、スカウトメールを送る際に候補者へ共有できるとよいでしょう。
採用ピッチ資料には、例えば以下のような項目を記載します。
- 自社でエンジニアとして働く際に必要なプログラミング言語やツール
- 勤務形態(フルリモート、一部リモート、完全出社など)
- 給与と待遇(福利厚生)
これらは、転職時にエンジニアが特に重要視するポイントといわれています。これらの点をメインに、わかりやすい採用ピッチ資料を作成して候補者に共有しておくことで、お互いにミスマッチを減らせる可能性があります。
採用ピッチ資料の作成は、ミスマッチ低減だけでなく、候補者の業務内容の理解や志望意欲の向上にもつながります。また、カジュアル面談や面接で業務説明を詳しく説明する手間が省け、効率化に繋がります。
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ダイレクトリクルーティングを活用して効果的なエンジニア採用を
ダイレクトリクルーティングは、人材獲得競争の激しいエンジニア採用においてもメリットが多い採用手法です。本記事で紹介したサービス選定のコツや運用するポイントを参考に、効果的なエンジニア採用を行いましょう。
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