採用・労務・経理に関するお役立ち情報

2026.11.05 公開日:2026.11.05
この記事の監修者:今 啓亮(創業者)

この記事の監修者:今 啓亮(創業者)

新入社員の離職防止策10選|新卒が辞める理由と採用ミスマッチを防ぐ5ステップ

新入社員の離職防止策10選|新卒が辞める理由と採用ミスマッチを防ぐ5ステップ

新入社員の離職防止には、入社後の研修や面談だけでなく、採用前から一貫した対策が必要です。仕事内容・配属先・働き方を正しく伝え、候補者との相互理解を深めれば、入社後の認識差を抑えられます。

4月入社の新卒社員は、研修終了や配属を迎える時期から仕事の難しさや職場との相性を実感し始めます。欠勤・発言の減少・業務意欲の低下などが見られた場合は、早期のフォローが欠かせません。

本記事では、新入社員が早期離職する理由や企業が直面しやすい課題を解説します。離職防止策10選と、採用ミスマッチを減らす5ステップも紹介するため、来年度以降の採用・定着施策へ活用してください。

目次

新入社員の離職防止に関する基本情報

新入社員の離職防止に関する基本情報

新入社員の早期離職は、本人だけでなく企業にも大きな影響を及ぼします。採用・教育に投じた費用を回収できないまま人材が不足し、残った社員の負担も増えるためです。

まずは、厚生労働省が公表している一次データを基に、早期離職の定義や発生傾向を確認しましょう。

早期離職は「入社3年以内の離職」を指す

早期離職には、法律上の明確な定義はありません。採用や人材定着の領域では、一般的に入社後3年以内の離職を指します。

厚生労働省も、新規学卒就職者の離職状況を就職後3年以内で集計しています。入社1年目だけでなく、業務への慣れやキャリア意識の変化が起こりやすい2年目・3年目も対象です。

企業は入社直後の研修だけで対策を終えず、少なくとも3年間を見据えた育成・面談・配置を検討する必要があります。

新規大卒者の3年以内離職率は33.8%

厚生労働省によると、2022年3月に大学を卒業して就職した人の3年以内離職率は33.8%です。およそ3人に1人が、就職から3年以内に勤務先を離れています。

学歴別の3年以内離職率は、以下のとおりです。

学歴3年以内離職率
中学校54.1%
高等学校37.9%
短大など44.5%
大学33.8%

大学卒の33.8%は前年度比で1.1ポイント低下しました。ただし、企業にとって早期離職への対策が不要になる水準ではありません。

出典:厚生労働省|新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)を公表します

企業規模が小さいほど離職率は高い

厚生労働省の公表データでは、事業所規模が小さいほど新規大卒者の3年以内離職率が高くなる傾向が見られます。

事業所規模別の離職率は、以下のとおりです。

事業所規模新規大卒者の3年以内離職率
5人未満57.5%
5~29人52.0%
30~99人41.9%
100~499人33.9%
500~999人31.5%
1,000人以上27.0%

小規模な企業では、研修担当者・配属先・相談窓口といった、社員の定着を促す体制へのリソースが限られやすくなります。人員に余裕がない場合は、OJT担当者だけへ教育を任せず、経営者・人事・現場が協力する体制を作りましょう。

出典:厚生労働省|新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)を公表します

業種によって新入社員の離職率は異なる

新入社員の離職率は、企業規模だけでなく業種によっても異なります。勤務時間・休日・業務負荷・顧客対応など、業種固有の働き方が定着へ影響するためです。

新規大卒者の3年以内離職率が高い上位5業種は、以下のとおりです。

業種3年以内離職率
宿泊業・飲食サービス業55.4%
生活関連サービス業・娯楽業54.7%
教育・学習支援業44.2%
医療・福祉40.8%
小売業40.4%

自社の離職率を全業種平均だけと比べると、課題を正しく判断できない場合があります。同業種・同規模の数値も参考にしながら、自社特有の離職要因を分析してください。

出典:厚生労働省|新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)を公表します

新入社員の離職防止は採用前から始まる

離職防止は、入社後の教育や福利厚生だけで完結する施策ではありません。採用時の説明と入社後の実態に差があれば、研修や面談を充実させても不満を解消しにくくなります。

厚生労働省のグッドキャリアプロジェクトでも、求める人物像の明確化と正しい情報提供がミスマッチ防止に必要だと示されています。就業環境や仕事の厳しい面も伝え、候補者が入社後を具体的に想像できる採用活動を目指しましょう。

出典:厚生労働省|学生と企業のミスマッチ・新入社員の早期離職を防ぐキャリア形成支援のあり方とは?

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定着と早期戦力化を同時に目指す

離職を防ぐために業務負荷を下げ続けると、新入社員が成長を実感できなくなる可能性があります。企業は定着だけを目的とせず、必要な支援を提供しながら早期戦力化を目指す必要があります。

入社時点の能力を確認し、少し努力すれば達成できる業務から任せましょう。上司や先輩社員は進捗を確認し、成果と改善点を具体的に伝えてください。

仕事を任せる範囲と支援の量を段階的に調整すれば、過度な負担を避けながら成長を促せます。

新入社員が早期離職する主な理由6選

新入社員が早期離職する主な理由6選

新入社員の早期離職には、仕事内容・人間関係・労働条件・教育・評価・キャリアなど、複数の要因が関係します。

退職理由を本人の適性や忍耐力だけで判断せず、採用時の説明や配属後の支援に改善余地がないか確認しましょう。

仕事内容が採用時の説明と異なる

採用時に聞いた仕事内容と入社後の業務が異なる場合、新入社員は企業への不信感を抱きやすくなります。配属変更や担当業務の変更が必要でも、理由を説明しなければ一方的に扱われたと感じる恐れがあります。

求人票・会社説明会・面接で伝える仕事内容は、現場の実態と合わせてください。日々の業務・繁忙期・顧客対応・目標なども具体的に伝えましょう。

配属先を変更する際は、変更理由・期待する役割・今後のキャリアへの影響を本人へ説明する必要があります。

職場の人間関係になじめない

上司や同僚との関係は、新入社員の定着へ大きく影響します。質問しづらい雰囲気や強い叱責が続く職場では、業務を覚える前に心理的な負担が高まります。

入社直後は、新入社員から積極的に話しかけるのが難しい場合があります。上司・OJT担当者・人事が定期的に声をかけ、困り事を確認してください。

相談内容によって担当者を選べるよう、直属上司以外の窓口も設けましょう。

労働条件や働き方に不満がある

給与・勤務時間・休日・勤務地などが採用時の説明と異なれば、早期離職につながります。残業や休日出勤の頻度が想定を上回る場合も、不満が生じやすくなります。

採用時には、労働条件通知書の内容だけでなく、実際の働き方も説明してください。繁忙期の残業・シフト・出社頻度・転勤の可能性なども伝える必要があります。

入社後は、勤怠データや有給休暇の取得状況を確認しましょう。特定の新入社員へ負担が偏っている場合は、業務配分を見直してください。

教育・フォロー体制が整っていない

新入社員へ仕事を任せたまま説明やフィードバックが不足すると、不安や孤立感が強まります。担当者によって教え方が異なる職場でも、何を基準に行動すべきか判断しにくくなります。

教育計画には、研修テーマ・担当者・到達目標・確認日を記載しましょう。業務を教える順番を決め、本人と育成担当者の双方へ共有してください。

質問の方法や相談先も案内する必要があります。相談を待つだけでなく、企業側から定期的に確認しましょう。

評価や成長を実感できない

新入社員は、目標や評価基準がわからないと、自分の成長を判断できません。努力しても評価されていないと感じる状態が続けば、仕事への意欲が低下します。

入社後の各期間で求める行動や能力を明確にしてください。成果だけでなく、学習・報告・周囲との協力なども評価項目へ含めましょう。

上司は結果だけを伝えず、良かった行動と改善してほしい行動を具体的に説明してください。

将来のキャリアを描けない

数年後にどのような仕事を担当できるのか見えない場合、新入社員は勤務を続ける意味を見失いやすくなります。身近に参考となる先輩社員がいない職場では、将来像を描くのが難しくなります。

職種別のキャリア例・必要な能力・昇格条件を示しましょう。座談会など、若手社員や管理職の経験を共有する場も有効です。

企業がキャリアを決めるのではなく、本人の希望を確認してください。希望と事業上の役割をすり合わせ、次の成長目標を設定します。

新入社員の離職防止で企業が直面する課題6選

新入社員の離職防止で企業が直面する課題6選

離職防止策を導入しても、運用体制や効果測定に課題があれば継続できません。人事だけで施策を進めず、経営層・配属部門・育成担当者が役割を分担する必要があります。

企業が直面しやすい6つの課題を解説します。

離職理由を本人の問題として処理してしまう

新入社員が退職した際に、忍耐力や適性だけを原因と判断すると、企業側の課題を見落とします。同じ配属先や職種で退職が続く場合は、採用・配属・育成に共通する問題がある可能性があります。

退職者には、可能な範囲で退職面談を実施してください。本人の発言をそのまま分類するだけでなく、入社前の期待と入社後の実態にどのような差があったか確認します。

退職理由を把握したあとは、退職理由と個人名と切り離し、経営層・人事・現場で共有しましょう。

退職の兆候を把握できない

新入社員は、退職を決めるまで悩みを周囲へ話さない場合があります。退職届を受け取ってから面談しても、意思を変えるのが難しいケースは少なくありません。

早期に確認したい兆候の例は、以下のとおりです。

  • 遅刻・欠勤の増加
  • 表情や発言の変化
  • 質問・相談の減少
  • 業務ミスの増加
  • 研修や会議への参加意欲の低下
  • 同僚との交流の減少
  • キャリアや退職制度に関する質問
  • 1on1での回答の変化

一つの兆候だけで退職を決めつけてはいけません。変化が続いた場合は、本人の状況を確認する面談を設けましょう。

人事と配属現場の連携が不足している

採用時に得た情報が配属先へ共有されない場合、その社員の希望や強みを生かした育成が難しくなります。反対に、現場で起きている問題が人事へ届かなければ、フォローが遅れます。

人事と現場で、社員について共有する情報と範囲を事前に決めておきましょう。社員の希望職種・選考時の評価・期待する役割・配慮事項などが対象です。

個人情報や選考評価を必要以上に共有しない配慮も欠かせません。育成に必要な情報へ絞り、取り扱う担当者を限定しましょう。

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上司・OJT担当者に負担が集中する

新入社員の教育を直属上司やOJT担当者だけへ任せると、本来業務と育成業務が重なります。担当者に余裕がなくなれば、説明や面談の時間を確保できません。

教育体制では、役割を以下のように分けましょう。

担当者主な役割
直属上司目標設定・業務評価
OJT担当者実務指導・日々の質問対応
メンター人間関係やキャリアの相談
人事担当者定着状況の確認・制度運用
経営層理念・事業方針の共有

育成担当者への研修や面談時間も業務として確保してください。担当者の負担を評価へ反映する仕組みも必要です。

離職防止策の効果を測定できない

1on1や研修を実施しても、参加回数だけでは離職防止への効果を判断できません。施策前後の変化を確認する指標が必要です。

離職防止策の評価指標は、以下のとおりです。

  • 入社後3ヶ月・6ヶ月・1年の定着率
  • 新入社員の満足度
  • 1on1の実施率
  • 研修目標の達成率
  • 欠勤・遅刻の推移
  • 配属先別の離職率
  • 職種別の離職率
  • 退職理由の内訳

定着率だけを追うと、不満を抱えたまま勤務している社員を見落とします。満足度・成長・業務負荷も合わせて確認しましょう。

入社後の施策だけでミスマッチを解決しようとする

採用時の説明と実態に大きな差がある場合、入社後の研修や面談だけでは解決が難しくなります。期待していた仕事へ就けない状態が続けば、フォローを充実させても不満は残ります。

離職理由を採用プロセスへ戻して検証してください。求人票・採用広報・面接で伝えた情報が、配属後の実態と一致していたか確認します。

採用担当者と育成担当者が同じ目的を持ち、採用から入社後まで連続した体験を設計しましょう。

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新入社員の離職防止に有効な手法10選

新入社員の離職防止に有効な手法10選

新入社員の離職防止には、教育・相談・評価・キャリア・職場環境を組み合わせた施策が必要です。制度を導入するだけでなく、実施頻度・担当者・対象期間を決めて運用しましょう。

企業が取り組みたい10の施策を解説します。

オンボーディング計画を入社前に作成する

オンボーディングとは、新入社員が職場へ適応し、必要な能力を身に付けるまで支援する取り組みです。入社初日の案内だけではなく、数カ月から1年程度の計画を作成します。

計画へ含めたい内容は、以下のとおりです。

  • 入社前に提供する情報
  • 初日の手続き・設備案内
  • 会社・事業・組織の説明
  • 研修内容・実施日
  • 配属時期・担当業務
  • OJTの目標
  • 1on1・人事面談の日程
  • 3ヶ月・6ヶ月・1年後の到達目標

入社前に上司や育成担当者へ共有すれば、受け入れ準備を進めやすくなります。

新入社員研修とOJTを連動させる

集合研修と現場のOJTが分断されると、新入社員は学んだ内容を実務で活用できません。研修担当者と配属先が内容を共有し、学習と実践を連動させる必要があります。

研修後には、現場で試す課題を設定しましょう。OJT担当者は実践状況を確認し、研修担当者へフィードバックします。

実務で不足している知識が見つかった場合は、追加研修を検討しましょう。研修とOJTを往復する運用が成長を支えます。

1on1ミーティングを定期的に実施する

1on1は、新入社員と上司が定期的に対話する面談です。業務の進捗確認だけでなく、困り事・人間関係・成長・キャリアについて話します。

入社直後は週1回や隔週など、短い間隔で実施する方法が適しています。職場へ慣れた後は、本人の状況に応じて頻度を調整してください。

上司が話し続ける場にせず、新入社員の発言時間を確保しましょう。面談で決めた支援策は、次回までに実行する必要があります。

メンター制度で相談先を増やす

メンター制度では、直属上司とは異なる先輩社員が新入社員の相談へ対応します。評価者へ話しにくい人間関係やキャリアの悩みを相談できる点がメリットです。

メンターは、年齢や入社年次が近く、配属先と一定の距離がある社員から選ぶ方法があります。相談内容の守秘範囲や人事へ共有する基準も決めてください。

メンター制度の運用に関しては、メンターへ任せきりにせず、人事が活動状況を確認しましょう。面談時間を業務として確保し、メンター自身の負担にも配慮します。

フィードバックと評価基準を明確にする

新入社員へ求める行動や成果を明示すれば、何を改善すべきか判断しやすくなります。評価基準が曖昧な状態では、上司の好みで評価されたと受け取られる可能性があります。

入社直後は、以下のような行動も評価対象に含めましょう。

  • 指示内容を確認する
  • 期限までに進捗を報告する
  • 不明点を質問する
  • 学んだ内容を記録する
  • 周囲と協力する
  • 失敗後に改善策を考える

フィードバックでは、事実・影響・次に期待する行動を伝えてください。その際は、あくまで行動・結果にフォーカスした伝え方を心掛け、人格を否定する表現は避けます。

キャリア面談と成長目標を設定する

新入社員が将来のキャリアを描けるよう、定期的なキャリア面談を実施します。現在の業務だけでなく、身に付けたい能力や挑戦したい役割を確認しましょう。

成長目標は、本人の希望と企業が求める役割を踏まえて設定します。長期目標だけでは行動へ移しにくいため、3ヶ月・6ヶ月などの短期目標も決めてください。

目標は定期的に見直しが必要です。事業や本人の希望が変わった場合は、業務・研修・配置を調整しましょう。

経営理念と事業の将来像を共有する

新入社員が自分の仕事と会社の方向性を結び付けられない場合、業務への意味を感じにくくなります。経営理念や事業計画を、日々の仕事と関連付けて説明してください。

経営者が新入社員へ直接話す機会を設ける方法も有効です。理念の読み上げだけで終わらせず、事業で実現したい未来や顧客への影響を伝えます。

上司は、担当業務が事業目標へどうつながるかを説明しましょう。自分の役割を理解できれば、仕事への納得感を高められます。

同期・先輩社員との接点を増やす

配属後に同期との交流が減ると、新入社員は悩みを共有しにくくなります。定期的な同期研修・交流会・振り返り会を設け、部署を越えた接点を維持しましょう。

先輩社員との座談会や社内プロジェクトも有効です。自部署以外の働き方を知れば、社内でのキャリアを広く考えられます。

交流施策への参加を強制しすぎると負担になります。勤務時間内で実施し、参加方法に選択肢を設けてください。

労働条件と職場環境を定期的に見直す

離職防止策を個人へのフォローだけに限定せず、労働条件や職場環境も見直します。慢性的な長時間労働や人員不足が続く職場では、面談だけで不満を解消できません。

確認したい職場環境は、以下のとおりです。

  • 残業時間・休日出勤
  • 有給休暇の取得状況
  • 業務量・人員配置
  • ハラスメントの有無
  • 在宅勤務・出社ルール
  • 職場設備・業務ツール
  • 給与・手当・福利厚生
  • 配属先ごとの離職率

新入社員だけでなく、上司や先輩社員の働き方も確認してください。職場全体の負担を減らす改善が必要です。

離職の兆候を早期に共有・対応する

上司・OJT担当者・人事が新入社員の変化を共有すれば、退職意思が固まる前に対応できる可能性があります。

共有時には、推測ではなく観察した事実を伝えてください。遅刻が増えた・発言が減った・業務ミスが続いたなど、具体的な状況を基に対応を決めます。

本人との面談では、退職を止める説得から始めてはいけません。悩みや希望を確認し、業務量・人間関係・配置・教育など、企業側で変更できる項目を検討しましょう。

【5ステップ】採用ミスマッチを減らして新入社員の離職を防ぐ方法

【5ステップ】採用ミスマッチを減らして新入社員の離職を防ぐ方法

入社後の離職を減らすには、過去の退職理由を採用基準や選考へ反映する必要があります。候補者へ良い情報だけを伝えるのではなく、仕事や職場の実態を共有し、相互理解を深めましょう。

採用から育成までを連動させる5つのステップを解説します。

1.過去の離職データから採用・定着課題を特定する

最初に、過去の新入社員が退職した時期・職種・配属先・理由を確認します。退職者だけでなく、定着して活躍している社員の共通点も分析してください。

確認したいデータは、以下のとおりです。

  • 入社から退職までの期間
  • 採用職種・配属先
  • 応募経路
  • 面接時の評価
  • 入社前の希望
  • 退職理由
  • 上司・OJT担当者
  • 残業時間・欠勤状況
  • 定着社員との違い

「早期離職の可能性がある人材を採用時に見抜く」という発想だけでは、企業側の課題を見落とします。職場環境・教育・評価の改善も同時に検討しましょう。

2.定着・活躍につながる採用基準を定める

過去のデータを基に、入社後に定着・活躍しやすい人材の要件を定めます。学歴や経験だけでなく、仕事への志向・行動特性・職場との相性も確認します。

採用基準は、以下の3つに分けると判断しやすくなります。

  • 入社時に必須となる能力・条件
  • 入社後に育成できる能力
  • 職場や仕事との相性を判断する要素

抽象的な人物像では、面接官ごとに評価が変わります。評価項目ごとに質問・判断基準・記録方法を決めてください。

3.採用広報で仕事と職場の実態を伝える

採用広報では、企業の魅力だけでなく、仕事の難しさや職場の実態も伝えます。候補者が十分な情報を得たうえで入社を判断できる状態が、ミスマッチの防止につながります。

採用広報で伝えたい情報は、以下のとおりです。

  • 具体的な仕事内容
  • 1日の流れ
  • 入社後の研修・OJT
  • 配属方法
  • 評価基準
  • キャリア例
  • 残業・休日・働き方
  • 仕事で大変な場面
  • 社員が感じる企業の課題
  • 新入社員へ期待する行動

社員インタビュー・採用サイト・会社説明会・動画など、候補者が理解しやすい形式を選びましょう。媒体ごとに発信内容が食い違わないよう注意してください。

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4.選考で候補者との相互理解を深める

面接は企業が候補者を評価するだけの場ではありません。候補者にも企業や仕事を判断してもらい、双方の希望を確認する場です。

選考では、候補者の経験・志望理由・仕事への希望を確認します。企業側からも、任せる業務・目標・職場環境・業務上の課題や求められる役割を具体的に説明してください。

配属予定の社員との面談や職場見学も有効です。候補者が入社後の働き方を想像しやすくなり、認識差を減らせます。

5.内定者情報を入社後の育成へ引き継ぐ

選考で得た情報を入社後の育成へ引き継げば、新入社員に合うオンボーディングを設計できます。採用担当者だけが情報を持ったままでは、現場が本人の希望や強みを把握できません。

引き継ぎたい主な情報は、以下のとおりです。

  • 選考で確認した強み
  • 入社後に期待する役割
  • 本人が希望するキャリア
  • 不安に感じている項目
  • 育成が必要な能力
  • 配属先を決めた理由
  • 面接時に説明した労働条件
  • 内定承諾へ影響した要因

個人情報や選考評価は、育成に必要な範囲だけ共有してください。入社後には本人とも内容を確認し、成長目標へ反映しましょう。

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新入社員の離職防止には、入社後の研修・1on1・メンター制度だけでなく、採用戦略・選考・採用広報の見直しが必要です。採用担当者のリソースが限られている場合は、外部の専門チームを活用する方法もあります。

まるごと人事では、採用計画の設計から求人媒体運用・スカウト・候補者対応・数値分析まで支援しています。候補者へ伝える情報と選考フローを見直し、採用ミスマッチを減らしたい企業にも適しています。

また、採用広報の戦略設計からコンテンツ制作・運用まで一貫した支援を受けたい場合はまるごとの採用広報代行サービスがおすすめです。

採用実務はまるごと人事、採用広報はまるごと採用広報代行という形で、課題に応じてサービスを活用することで、採用活動全体の改善を進めやすくなるでしょう。

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まとめ

新入社員の離職防止策のまとめ。一貫した採用プロセスで離職を防ぎましょう

新入社員の離職防止には、オンボーディング・研修・1on1・メンター制度・キャリア面談など、入社後の継続的な支援が必要です。厚生労働省の一次データでは、2022年3月卒の新規大卒就職者のうち33.8%が3年以内に離職しています。

早期離職を減らすためには、退職理由を本人だけの問題として扱ってはいけません。仕事内容・職場環境・教育・評価を見直し、退職の兆候を早期に把握できる体制を整えましょう。

入社後の施策だけでは、採用時に生じたミスマッチを解消できない場合があります。採用基準の明確化・仕事の実態を伝える採用広報・相互理解を重視した選考・育成への情報連携まで、一貫した採用プロセスが必要です。

採用戦略や選考運用を見直したい企業は、まるごと人事へ相談する方法もあります。採用から入社後の定着までを見据えて採用プロセスを整え、自社と新入社員の双方にとってミスマッチの少ない採用を目指しましょう。

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この記事の監修者:今 啓亮(創業者)
この記事の監修者:今 啓亮(創業者)

まるごと人事として650社以上の企業の採用支援

2015年に東京でマルゴト株式会社(旧社名:株式会社ビーグローバル)を創業。
スタートアップから大手企業まで幅広く採用関連のプロジェクトに携わった後、2017年に月額制の採用代行”まるごと人事”の提供を開始。
2021年にバックオフィス代行”まるごと管理部”(労務プラン・経理プラン)も開始。
「理想のサービスと理想の職場を同時実現する」を経営理念に掲げ、全員がフルリモートで働くユニークな組織運営を行う。
2022年に本社住所を東京から札幌に移転し、自身も関東から札幌に移住。

出演イメージ

2024年11月、ABEMAの報道番組「ABEMA Prime」に
採用のプロフェッショナルとして出演。
> 出演した番組はこちら

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