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2023.06.28 更新日:2023.08.31
この記事の監修者:犬飼 渓矢

この記事の監修者:犬飼 渓矢

エンジニア採用が難しい理由とは?成功のポイントや採用方法を解説

数ある職種のなかでも、特にエンジニアは、IT業界の変化の激しさや売り手市場化などの理由で、採用が難しいといわれています。需要が高まるなかでエンジニアの獲得競争も激化し、企業でも採用における工夫が求められています。

本記事では、エンジニア採用の重要性をはじめ、エンジニア採用が難しいといわれる理由や、採用成功のポイント、おすすめの採用手法を解説します。

 

エンジニア採用の重要性

近年、DX化の促進やAIの普及などによって、産業や分野に関わらずITの需要が拡大しています。それに伴うシステム開発を外部に委託するリソースやコスト面の限界がきていることから、外部委託ではなく自社でエンジニアを採用し、開発を任せる動きが強まっているのです。

特に今後は、IoTやAI、ビッグデータ、ロボットなどの先端技術を扱えるエンジニアの需要が高まり、先端技術を扱えるエンジニアの獲得競争がさらに激化することが予想されます。多くの企業が、なるべく早く、優秀なエンジニアを自社で確保するために動き始めています。

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エンジニアの採用が難しい6つの理由

エンジニア採用が難しいといわれる理由は何でしょうか。6つの理由について解説します。

エンジニアの売り手市場化とハイレベルな待遇面

多くの企業が優秀なエンジニアを求めており、需要に対してエンジニアの数が足りない「売り手市場」になっています。

経済産業省が公表した「IT人材育成の状況等について」によると、エンジニアをはじめとするIT人材は、2030年には40~80万人規模で不足する懸念があるとされています。

(参考:IT人材育成の状況等について/経済産業省

そのため、自社のIT人材を手離さないために、福利厚生や給与などの待遇面を厚くすることで離職を防ぐ企業も見られます。それにより転職を考えるエンジニアが減り、優秀なエンジニアが転職市場に現れづらくなっている面もあるのです。

このようにエンジニアは好待遇になることが多いため、福利厚生や給与、賞与などの待遇面を上げられない企業は、エンジニアの採用が難しくなることも。予算面でみるとどうしても大手企業のほうが有力で、中小企業よりも好待遇の大手企業にエンジニアが集中してしまう恐れもあります。

 

採用手法・媒体の多様化

近年の採用手法や採用媒体の多様化も、エンジニア採用を難しくしている一因です。求人広告や、人材紹介会社などの方法だけではなく、自社のSNSや説明会などをきっかけに企業側から直接候補者にアプローチする「ダイレクトリクルーティング」や、社員の知り合いを紹介してもらう「リファラル採用」など、さまざまな新しい採用手法が登場しています。

採用媒体も媒体によって特色があり、「レバテックキャリア」や「Forkwell Jobs」「Geekly」など、ITやエンジニアに特化した媒体も数多くあります。

そのため採用担当者は、エンジニア採用に有効な採用手法を理解し、自社に合う採用手法や媒体を選び、適切に運用していかなければなりません。また、運用していく中で効果検証も必要です。

様々な採用手法に関するノウハウが求められることも、エンジニア採用のハードルが上がっていると一因だといえます。

 

フリーランスのエンジニアの増加

働き方改革によって副業を解禁した企業も出始め、企業に勤めながら他の仕事をするハードルが下がってきています。まずは副業から始めて、軌道に乗ってきた段階でフリーランスとして独立する流れも生まれています。

フリーランスは不安定なイメージを持たれますが、自分で報酬額を決めることができるという点で、スキルが高いエンジニアであれば高い報酬を得ることができるメリットもあります。

またフリーランスであれば、自分の得意な分野や、興味がある分野の案件を選べることも大きなメリットです。さらに働く曜日や時間、場所、仕事量などもすべて自分で決めることができるため、プライベートと両立しながら柔軟に働けます。

このような理由からフリーランスとして独立するエンジニアも増えてきており、エンジニアが転職市場に現れにくくなっているようです。

 

エンジニアスキルの見極めの難しさ

エンジニアは高い専門性が求められる専門職です。一口にエンジニアといっても、システムエンジニア、Webエンジニアなどに分かれますし、PythonやJavaScriptなど使用言語もさまざまです。

ITの専門家ではない人事や採用担当が、エンジニアの専門的なスキルを見極めるのは難度が高いといえます。

 

コミュニケーションスキルの必要性

エンジニアは社内外の人とコミュニケーションをとりながら業務を進めていく場合もあり、コミュニケーションスキルも必要です。専門的なエンジニアスキルと、コミュニケーションスキルの両方をもっている人材を探すとなると対象も狭まり、エンジニア採用の難化につながります。

 

IT業界の変化の激しさ

IT業界の変化は激しく、現在有効なスキルがこの先何年も使い続けられるとは限りません。常にスキルをアップデートしていくことが重要です。またAIやビッグデータなどの技術も急速に進んでおり、最新技術に対応できるエンジニアも求められています。
企業は、現在だけではなく将来も見据えて、今後必要になりそうなエンジニアスキルを検討しなければなりません。かつ、柔軟に変化に対応して、知識やスキルをアップデートできるようなエンジニアが必要になっています。

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エンジニア採用を成功させるポイント6つ

紹介したように、エンジニアの採用にはさまざまなハードルがあり、採用の難度が上がっています。貴重なエンジニア人材の採用を成功させるためには、何をすべきでしょうか? 6つのポイントをお伝えします。

 

1. 求めるエンジニアのペルソナを現場とすり合わせる

まずは求める人材要件と、人物像(ペルソナ)をしっかり明確化しておくことが重要です。自社のエンジニアにヒアリングし、今自社に必要なエンジニアに求める条件を明確にしましょう。

ペルソナを明確にすることで選考時の指標になり、面接官や採用担当者による判断のぶれも少なくなります。結果として、入社後のミスマッチも減らせる可能性が高まるでしょう。

また、求人票やスカウトメールの内容を作成したら、一度自社のエンジニアに見てもらうのがおすすめです。人事や採用担当者と、実際に現場で働くエンジニアでは知見や視点が違うものです。実際に現場で働くエンジニアに内容を確認してもらうことで、求める人材にギャップがないかがわかります。

とくに、扱えるプログラミング言語やツール、任せたい業務の範囲などは現場のエンジニアとすり合わせておくことが重要です。

 

2. 候補者へのレスポンスは早く丁寧に行う

前述のとおり、優秀なエンジニアの獲得難易度は高く、すでに複数社からスカウトを受けていたり、同時進行で選考を受けていたりする可能性が高いでしょう。

エンジニアに限りませんが、自社への興味を維持してもらうためには、質問や面接日程の調整などの連絡は素早く、丁寧に対応することが求められます。とくに面接日程や内定通知など重要な内容は早めに連絡しましょう。

社内での確認事項がある場合や、日程調整が必要な場合でも、一次返信を素早くしておくことが重要です。

 

3. 必要なスキルを募集要項に明記する

一口にエンジニアといっても、エンジニアの種類や求められる言語・ツールのスキルレベルなどは多岐に渡ります。

どのような言語やツール、経験が必要なのかを具体的に募集要項に記載することで、候補者も自分のスキルを活かせるかどうかを判断しやすくなり、入社後のミスマッチを減らすことにもつながります。

とくにプログラミング言語は種類も多く、新しいものも増えていますし、Webサイト・AI・アプリケーションなど、開発する対象によっても変わるため、募集要項に明記しておきましょう。

プログラミング言語に加え、コミュニケーションスキルや、マネジメントスキルが必要な場合もあります。必要であれば、その旨もわかりやすく記載しておくことが大切です。

 

4. 社風や仕事内容をわかりやすく発信する

せっかく採用に至っても、ミスマッチによる早期退職を招いてししまっては意味がありません。ミスマッチを防ぐためにも、採用広報の担当者を決め、普段から社風や社員の雰囲気、働く環境をSNSやブログ、自社サイトなどで発信することが大切です。

特に、社員の顔がわかる写真やオフィスの写真、社内行事の写真など、視覚的な情報を増やすと働くイメージが伝わりやすくなります。

また、仕事内容の認識に相違がないように、過去に社内エンジニアが担当したプロジェクト事例を公表するのも一案です。事例を発信することで、どのような分野で、どのような言語やツールを使用し、実際にエンジニアがどのような業務を担当するのかを、候補者がイメージしやすくなります。

なお、自社についての良い面だけをアピールするのではなく、抱えている課題なども公開することでより実態が伝わり、結果的に入社後のミスマッチを減らすことにつながります。

 

5. 給与や福利厚生などの待遇を具体的に提示する

給与や福利厚生も、候補者にとっては応募を決める重要な判断材料です。

以下は福利厚生の一例です。

  • 資格取得や書籍購入の補助
  • リモート勤務での水道代・光熱費の補助
  • フレキシブル出社制度(住む場所や働く場所を自由に選べる)の導入

独自の福利厚生は他社と差別化できるポイントになるため、ぜひ積極的にアピールしましょう。とくにエンジニアはパソコンがあれば場所を選ばずに働けることも多く、リモートワークを希望する人も多いようです。リモートワーク制度があればぜひアピールしましょう。

給与についての記載は、「月給20~50万円」のように記載するのではなく、「経験3年未満の場合は月給20万~35万円」のように、条件を具体的に記載するとわかりやすいです。基本給だけではなく、賞与の具体的な金額や支給時期、昇給の条件などもできるだけ具体的に記載しましょう。

 

6. 人材要件の緩和も視野に入れる

前述のとおり、経験やスキルを持った即戦力になるエンジニアは、必然的に競争率が高くなるため、場合によってはポテンシャル採用を視野に入れてみましょう。

エンジニアとしての実務経験が少なくても、最低限必要な言語やツールは使用できる、論理的思考ができる、コミュニケーション力が高い、などの条件をクリアしていれば、入社したあとに自社で育成することを前提に採用するのも一案です。

教育にかかるコストや、業務上の成果につながるまでの期間も考慮して、社内で育成体制が整えられるかを検討したうえで判断しましょう。

 

エンジニア採用におすすめの採用手法

エンジニアの採用を成功させるためには、適切な採用手法を選ぶことが重要です。ここでは採用手法を4つ紹介します。

 

ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングとは、SNSや会社説明会、ダイレクトリクルーティングサービスなどを通じて、企業側から候補者に直接アプローチする採用手法です。

求人広告や人材紹介会社のように、応募を待つ「待ちの採用」ではなく、応募前の人材にアプローチすることから「攻めの採用」とよばれ、近年注目を集めています。

自社の要件に合致するスキル、経歴、人柄の候補者を見つけたら、企業側からスカウトメールを送り、選考に進んでもらうように打診します。積極的な転職活動を行っていない「転職潜在層」に自社を認知してもらえることから、エンジニアなどの採用難易度の高い人材でもマッチングできる可能性が高まります。

一方で、候補者に個別に対応する必要があることから人事や採用担当者の工数が増えるデメリットもあります。また、長期間かけておこなう採用手法のため、すぐに人材が必要な場合にも向いていません。

自社内だけでの運用が難しい場合は、ダイレクトリクルーティングサービスに業務を委託する方法もあります。

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求人広告

求人広告とは、自社の募集要項を求人サイトなどに掲載し、候補者からの応募を待つ方法です。

一般的に、求職者は仕事探しの一歩としてまず求人広告を見ることが多いです。しかし、掲載している企業数もかなり多いため、そのなかで自社の求人に興味を持ってもらうための工夫が必要です。自社の求人に注目してもらうには、他社といかに差別化し、自社の魅力をアピールできるかがポイントです。

例えば社員の顔がわかる写真を掲載したり、実際に働いている社員の声を載せたり、会社独自の福利厚生やユニークな制度があればアピールしたりします。

さらにエンジニアとして求める経験や使用できる言語・ツールは、候補者にとっても重要な判断材料になります。わかりやすく明記しましょう。

ただし、求人広告は掲載期間に応じてコストがかかるケースが多く、人材が一人も確保できなくても掲載料を支払わなければなりません。そのため、採用が長期化することで予算オーバーを招く恐れもあります。

 

リファラル採用

リファラル採用とは、すでに自社で働いている社員の人脈を利用して、友人や前職のつながりなどから自社に合いそうな人材を紹介してもらう採用手法です。

実際に採用につながった場合は、紹介した社員にインセンティブ(報酬)が渡されます。インセンティブの金額は企業によっても異なりますが、1万~30万円ほどが多いようです。

メリットは、すでに自社の働き方や雰囲気を知っている社員が候補者を選定するため、他の手法よりも自社にマッチする人材に出会いやすい点です。また求人広告を出したり、求人サービスに委託したりするコストや労力がかかりません。

ただし、もし入社したあとにミスマッチが起こったとしても、社員からの紹介ゆえに本人が辞めづらい可能性があります。人間関係や業務上でのトラブルがあると、紹介した社員にも影響が出るかもしれません。紹介した社員と入社した社員、双方が円滑に業務を進められるように配慮が必要です。

リファラル採用のポイントは、社員が他の人にも入社を勧めたくなるように社内環境を整え、社員満足度を高めること。加えて、社員が自社の状況や求める人材像を理解し、主体的に取り組めることが重要です。

 

人材紹介会社(エージェント)

人材紹介会社(エージェント)に候補者の紹介を依頼する方法もあります。企業が希望するエンジニアの条件を伝え、マッチする人材を紹介してもらうシステムです。

人材紹介会社には多くの求職者が登録しており、自社の条件にマッチする人材を、人材紹介会社の担当者が効率的に見つけてくれます。スクリーニングの手間が省ける点と、優秀な人材とマッチングしやすい利点があります。

ただし、採用が決定した場合に支払う成功報酬は、理論年収の30~35%と、他の採用手法よりも採用単価は高めです。

 

求めるエンジニア像を明確化し、より自社にマッチしたエンジニアの採用を

IT人材のニーズの高まりや、売り手市場化で、優秀なエンジニアを獲得する競争率は上がっています。スキルの見極めの難しさや、IT業界ならではの変化の早さで、エンジニアの採用は他業種よりも難度が高いといえるでしょう。

自社で求めるエンジニアの要件を明確にし、必要なスキルや福利厚生などを求人に明記することで、より自社にマッチしたエンジニアの採用につながりやすくなります。

本記事で紹介したポイントや採用手法を参考にして、エンジニア採用に取り組んでみてください。

なお、エンジニアの採用なら「まるごと人事」がおすすめです。候補者への丁寧なレスポンスや面接日時の設定、わかりやすい募集要項やスカウトメールの作成、採用広報活動のサポートなどを、企業ごとに専任のサポートチームが支援します。

これらの業務を委託することで、企業の採用担当者の負担や工数を減らしながら、効率的なエンジニア採用を進められます。詳細は下のリンクをチェックしてください。

 

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この記事の監修者:犬飼 渓矢
この記事の監修者:犬飼 渓矢

マルゴト株式会社まるごと人事事業部 事業企画

テーマパークホテル勤務、ベンチャー企業の社長室室長を経て、2019年にマルゴトへ入社。マネージャー、ゼネラルマネージャーを経て、現在は「まるごと人事」事業部の事業企画として従事。
中長期目線の事業課題の解決を通じた顧客価値の最大化を目指す。

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