採用・労務・経理に関するお役立ち情報
2026年に入り、早い企業ではすでに28卒のインターン選考を開始しています。
夏のインターンに向けて今準備をしておけば、28卒採用で出遅れることなく採用目標を達成できるでしょう。
新卒採用スケジュールは年によって変動するため、効率的な採用活動を行うには、学生や競合他社の動向を踏まえ、最適なスケジュールの策定が求められます。
本記事では、いますぐ活用できる月別アクションチェックリストと、企業規模別スケジュール表を紹介します。28年卒業予定の学生を対象とした新卒採用のスケジュールと学生の動向についても詳しく解説します。
今後、新卒採用をご検討されているご担当者様は、ぜひご参考ください。

28卒採用、いまの進め方で
本当に大丈夫ですか?
27卒対応と並行して動き出す28卒採用。走りながら判断できない状態に陥らないために、方針・最初の接点・やらないことの整理という“最低限ライン”をチェックリストで確認できます。
目次
【年度別】新卒採用スケジュール|政府ルールの採用活動日程

新卒採用のスケジュールは、政府主導の「就活ルール」で3つの解禁日が示されています。経団連が就活ルールの策定から退いた現在も、政府が広報・選考・内定の開始時期を要請しており、これが全体の基準になります。
卒業年(入社年) | 広報活動 解禁 | 採用選考 解禁 | 正式内定 解禁 |
|---|---|---|---|
27卒(2027年3月卒業/2027年4月入社) | 2026年3月1日 | 2026年6月1日 | 2026年10月1日 |
28卒(2028年3月卒業/2028年4月入社) | 2027年3月1日 | 2027年6月1日 | 2027年10月1日 |
29卒(2029年3月卒業/2029年4月入社) | 2028年3月1日 | 2028年6月1日 | 2028年10月1日 |
※29卒(2028年度卒業・修了予定者)の要請事項は、2026年9月時点で内閣官房から公表されていません。上の日付は、政府が毎年示している「広報活動は卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降、採用選考活動は卒業・修了年度の6月1日以降、正式な内定日は卒業・修了年度の10月1日以降」という原則にあてはめて算出した見込みです。正式な要請が出た時点で記事も更新する予定です。
各解禁日の目安は以下の通りです。
広報解禁(3月1日)以降:採用情報の公開、プレエントリー開始、会社説明会、エントリーシート受付
選考解禁(6月1日)以降:本選考(筆記試験・面接など)
内定解禁(10月1日)以降:正式な内定通知、内定者フォロー
ただし、これらの解禁日は政府による要請であり、法的な拘束力や罰則はありません。実態としては、インターンシップ経由の早期選考など、政府ルールを1〜6ヶ月前倒しして動く企業が多数を占めます。政府日程は「基準線」として押さえつつ、実際の学生の動きに合わせて自社のスケジュールを設計することが欠かせません。
「専門活用型インターンシップ」6月より前に選考へ進む
インターンシップの扱いは、2022年6月に改正された三省合意(インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方)で4つの類型に整理されました。このうち就業体験をともなうタイプ3・タイプ4で取得した学生情報は、採用選考活動に使えます。
さらに内閣官房の要請事項には、2週間以上の専門活用型インターンシップで高い専門的知識や能力を有すると判断された学生について、「6月より前のタイミングから採用選考プロセスに移行できる」と明記されています。
参考:内閣官房「2027(令和9)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請」
新卒採用の終了時期
新卒採用の終了時期は、原則として翌年4月入社予定の内定者を確保した時点となります。多くの企業では、12月までに内定出しを完了させる傾向があります。
しかし、採用活動はこれで終わりではありません。内定出し後の内定者フォローは、重要な役割を担います。企業は、内定者との継続的なコミュニケーションを通じて、入社意欲の維持・向上を図る必要があります。
新卒採用早期化の背景

経団連が就活ルールを廃止した現在、政府主導で広報解禁日(3月1日)が定められていますが、法的拘束力がないため、実態は政府ルールを大きく前倒した採用活動が常態化しています。
学情の調査では、2026年卒の卒業前々年度内々定率が過去最高を記録しました。2027年卒でも同様の傾向が続いており、28卒採用においても早期化がさらに加速することはほぼ確実な状況です。

インターンシップが早期選考ルートとして機能
インターンシップ定義の改正により、企業はインターンシップ情報を採用活動に活用できるようになり、早期内定獲得者の割合が増加しています。2027年卒の採用スケジュール例として、早期化に対応した場合と政府主導のスケジュールに沿った場合が考えられます。
「超早期層」の学生が増加
学生の意識は明確に二極化しており、大学2年生の段階からインターンに参加し、早期に内々定を獲得する「超早期層」が増加しています。
一方で「まだ3年生になっていないのに就活の雰囲気に戸惑っている」という学生も多く存在します。企業側にとって重要なのは、この二極化した学生層のどちらをターゲットとするかを明確にし、それぞれに合った接点の持ち方を設計することです。
全学生に同じアプローチを取ろうとすると、どちらにも刺さらない採用活動になりかねません。
大学1・2年で動く学生が2年連続で約半数
29卒の学生は、大学2年の段階ですでに企業と接点を持っています。
マイナビの調査では、低学年時(大学1・2年生)にキャリア形成活動へ参加した割合が、27卒で48.4%、28卒で48.6%でした。2年続けておよそ半数の学生が、大学3年になる前に企業や仕事に触れている計算になります。この層が、現在の29卒(2029年3月卒業/大学2年)です。
ただし、低学年向けのプログラムで得た学生情報は、採用選考に使えません。29卒への接点づくりは、母集団形成ではなく認知形成として設計する形になります。
【卒年別】27卒・28卒・29卒のスケジュール早見
自社が今どの卒年をターゲットにするかで、「今すぐ打つべきアクション」は大きく変わります。27卒・28卒・29卒それぞれについて、これから入社までに企業が取るべき主なアクションを整理しました。
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27卒
2027年3月卒業/現・大学4年
- 26年7〜9月:最終選考・内々定出し
- 26年10月:内定式・フォロー開始
- 26年11月〜27年3月:入社準備/秋冬採用
- 27年4月:入社
28卒
2028年3月卒業/現・大学3年
- 26年7〜9月:夏インターン・見極め
- 26年10〜12月:早期選考①・早期内定
- 27年1〜2月:早期選考②・公募準備
- 27年3月〜:広報解禁・説明会
- 27年4〜6月:本選考・内々定
29卒
2029年3月卒業/現・大学2年
- 26年9月〜27年3月:低学年向けの接点づくり(採用選考への情報活用は不可)
- 27年1〜3月:夏インターンの企画確定
- 27年7〜9月:夏インターン実施・見極め
- 27年10月〜28年2月:早期選考・早期内定
- 28年3月〜:広報解禁(政府ルール)/28年6月 選考解禁/28年10月 内定解禁
月別アクションチェックリスト

今回は、就職活動開始時期の早期化に対応した場合と、政府主導の就職活動スケジュールに沿った場合の一例を示します。
28卒新卒採用
月別アクションチェックリスト
28卒の新卒採用と並行して、中途採用を継続している企業も少なくありません。新卒・中途それぞれで採用スケジュールが重なる時期には、社内リソースの配分を事前に設計しておくことが重要です。中途採用のスケジュール設計については、以下の記事で詳しく解説しています。

優秀層を逃さない
タレントプール構築と運用
優秀人材との接点を一度きりで終わらせず、中長期で採用成果につなげるタレントプールの考え方と実践方法を解説します!
【型別】自社が取るべき新卒採用スケジュール4つの型
新卒採用スケジュールには4つの型があり、自社の体制で選ぶものが決まります。
早期化が進んでいるという前提だけを受け取ると、「夏インターンから早期選考まで全部やらなければ間に合わない」と考えがちです。ただ、専任の採用担当がいない企業がその型を選ぶと、途中で息切れして母集団も内定者フォローも中途半端になります。まず自社が取れる型を決めてから、月別のアクションに落とす順番が安全です。
| 型 | 向いている企業 | 動き出し | 内定出しのピーク | 想定されるリスク |
|---|---|---|---|---|
| 早期選考型 | 専任の採用担当がいて、 夏インターンを運営できる | 大学3年 4月 | 大学3年12月〜 大学4年1月 | 内定から入社まで15か月あり、 辞退が起きやすい |
| 標準型 | 採用人数が少なく、 政府日程で足りる | 大学3年 1月 | 大学4年 6〜8月 | 早期に動いた企業へ 上位層が流れたあとの母集団になる |
| 後発・追加募集型 | 早期に動けなかった、 または採用枠が充足しなかった | 大学4年 4月以降 | 大学4年 9〜12月 | 母集団は小さいが志望度は高い。 工数が読みにくい |
| 通年採用型 | 職種別に少数を 随時採用したい | 通年 | 通年 | 締切がないため、 社内の優先度が下がりやすい |
早期選考型|インターン経由で年内に内定を出す
早期選考型は、夏インターンの参加者から年内に内定を出す型です。
大学3年の4月に採用計画を確定し、7〜9月の夏インターンで見極め、10〜12月に選考を実施する流れになります。上位層と早い段階で接点を持てる点が最大の利点になります。一方で、内定から入社まで15か月前後の期間が空くため、内定者フォローの設計まで含めて初めて成立する型です。年内に内定を出したあと放置すれば、大学4年の6月に他社の内定が出そろった時点で辞退が発生します。
早期選考型を選ぶなら、内定者フォローの体制まで同時に用意する必要があります。
標準型|政府ルールに沿って3月から動く
標準型は、広報解禁の3月に情報を公開し、6月以降に選考を進める型です。
準備期間を大学3年1月からに圧縮できるため、少人数採用であれば十分に機能します。ただし、この時期に就職活動を続けている学生は、早期に動いた企業の選考をすでに経験している層が中心になります。母集団の質を保つには、待遇や仕事内容だけでなく「なぜこの会社なのか」を説明会で言語化しておくことが欠かせません。
標準型は、準備工数を抑えられる代わりに、訴求の中身で勝負する型です。
後発・追加募集型|3月以降と秋採用で巻き返す
後発・追加募集型は、大学4年の4月以降に動き出して採用枠を埋める型です。
早期化に乗り遅れた企業にとって、この型は敗戦処理ではありません。この時期に活動している学生には、大手の選考で結果が出なかった層だけでなく、公務員試験や大学院進学から方向転換した層、部活動を引退して就職活動を始めた体育会系の層が含まれます。競合が少ないぶん、1人あたりにかけられる時間が長く、志望度の高い学生と深く話せます。有効な打ち手は、母集団を広げるチャネルを1つに絞ることです。逆求人型サイトやスカウトのように、企業から個別に声をかける手段のほうが、この時期は反応が取れます。
通年採用型|時期を区切らず母集団を持ち続ける
通年採用型は、募集の締切を設けず、応募があった時点で選考する型です。
職種別採用や、留学経験者・既卒者を含めて採用したい企業に向いています。学生側の就職活動時期が多様化しているため、この型を取る企業は増加傾向にあります。注意点は運用面です。締切がないと社内の優先度が下がり、応募から面接設定までのリードタイムが延びていきます。応募から一次面接までを何営業日以内に設定するか、社内で数字を決めておくことが前提です。
【迷ったらここ】自社の型を3つの質問で決める
自社の型は、3つの質問に順番に答えれば決まります。
| 質問 | はい | いいえ |
|---|---|---|
| Q1. 採用に週10時間以上使える 担当者がいますか | Q2へ | 後発・追加募集型 または通年採用型 |
| Q2. 5日間以上のインターンを 設計・運営できますか | 早期選考型 | Q3へ |
| Q3. 採用予定人数は5名以上ですか | 標準型 | 通年採用型 |
Q1で「いいえ」になる企業が、実際には最も多い層です。専任の採用担当を置けない状況で早期選考型を選ぶと、夏インターンの運営中に他の採用業務が止まりかねません。まず型を決め、その型に必要なアクションだけをこの記事の月別チェックリストから拾う進め方が、結果的に採用目標へ近づきます。
型が決まれば、月別に何をするかは自動的に絞り込めます。
【企業規模別】新卒採用スケジュール対応表
新卒採用スケジュールは、企業規模によって「同じ時期にやること」が変わります。
以下の表では、規模ごとの立ち回りを整理しました。
| 時期 | 大手企業 (1,000名以上) | 中小企業 (100〜999名) | ベンチャー・スタートアップ (100名未満) |
|---|---|---|---|
| 大学3年 4〜6月 | 専任チームを編成し、 5日間以上のインターンを設計 | 1〜3日間のインターンを設計し、 対象職種を1〜2に絞る | 長期インターン・アルバイトを 採用ルートとして整備 |
| 大学3年 7〜9月 | 複数回・複数コースで 夏インターンを実施 | 少人数の夏インターンを 1〜2回実施 | 実務同行型で 通年受け入れ |
| 大学3年 10〜12月 | インターン参加者に 早期選考ルートを開放 | インターン参加者へ 個別に早期選考を案内 | 代表・現場責任者が面談し、 その場で合否を判断 |
| 大学3年 1〜2月 | 冬インターンと 公募選考の準備を並行 | スカウト・逆求人で 母集団を補う | リファラルとSNS経由の 接点を強化 |
| 大学3年3月〜 大学4年5月 | 大規模説明会と 複数ルートの本選考 | 大手の選考ピークを避け、 4月と6月に山を作る | 説明会を絞り、 カジュアル面談を中心に置く |
| 大学4年 6月〜 | 内定者フォロー専任を配置 | 内定者面談を 月1回の頻度で継続 | 内定者に業務を任せて 接点を保つ |
※政府ルール(広報解禁3月・選考解禁6月・内定解禁10月)は目安です。実態としては、各フェーズを1〜6か月ほど前倒しで動く企業が多数を占めます。
大手企業(従業員1,000名以上)の動き方
大手企業は「量をさばく設計」でスケジュールを組みます。
母集団が数千人規模になるため、選考の同時進行数と面接官の稼働が不可欠です。夏インターンは5日間以上のプログラムを複数コース用意し、参加者の評価データをそのまま早期選考へ引き継ぐ設計が主流となります。
広報解禁後は大規模説明会と複数ルートの本選考が同時に走るため、面接官トレーニングと評価基準の統一を1〜2月に終えておく必要があります。
中小企業(従業員100〜999名)の動き方
中小企業は「大手とぶつからない時期」にスケジュールの山を作ります。
知名度で正面から競っても母集団は増えません。有効なのは時期をずらす発想です。大手の本選考がピークを迎える大学4年、4〜5月に自社の説明会をぶつけると、参加率も歩留まりも落ちます。代わりに、大手が動き出す前の大学3年10〜12月に早期選考の接点を作り、大手の内々定が出そろった大学4年6月以降にもう一度山を作る形が現実的です。夏インターンは1〜3日間に短縮し、対象職種を1〜2に絞れば、専任担当がいなくても運営できます。
ベンチャー・スタートアップ(従業員100名未満)の動き方
ベンチャー・スタートアップは「時期」ではなく「接点の濃さ」でスケジュールを設計します。
採用人数が数名なら、母集団を大きくする意味は薄いはずです。むしろ長期インターンやアルバイトとして実務に関わってもらい、相互に見極めたうえで内定を出す流れが機能しやすくなります。
この形なら学生の学年に縛られず、大学2年生からの接点づくりも可能です。意思決定が速いことも武器になるため、面談から内定提示までを2週間以内に収める運用にすると、大手の選考が長引いている間に承諾まで進められます。
【29卒】2029年3月卒業の学生に、いま企業ができること
29卒(2029年3月卒業/2029年4月入社)の採用は、2027年夏のインターンシップが最初の山になります。ただし、そこへ学生を集めるための接点づくりは、大学2年にあたる2026年度から始まっています。29卒の年間スケジュールと、いまの時期に実施できることの範囲を整理しました。
29卒の年間スケジュール(2026年9月〜2029年4月)
時期 | 学年 | 企業側のアクション |
|---|---|---|
2026年9月〜2027年3月 | 大学2年 | オープン・カンパニー等で認知をつくる(採用選考への情報活用は不可) |
2027年1〜3月 | 大学2年 | 夏インターンの企画確定・募集要項の作成 |
2027年4〜6月 | 大学3年 | 就活サイトへの掲載、インターンの告知・募集 |
2027年7〜9月 | 大学3年 | 夏インターン(タイプ3)の実施と見極め |
2027年10〜12月 | 大学3年 | 早期選考①・早期内定 |
2028年1〜2月 | 大学3年 | 早期選考②・公募選考の準備 |
2028年3月1日〜 | 大学3年 | 広報解禁(政府ルール)・説明会 |
2028年6月1日〜 | 大学4年 | 選考解禁(政府ルール)・本選考 |
2028年10月1日〜 | 大学4年 | 正式内定・内定式・内定者フォロー |
2029年4月 | — | 入社 |
29卒で最初に決めるのは、2027年夏のインターンを実施するかどうかです。
実施する場合、募集開始は2027年4〜6月になるため、企画は2027年1〜3月までに固めておく必要があります。逆算すると、社内で予算と工数を確保する話は2026年度中に済ませておきたいところです。実施しないなら、政府日程に沿った標準型で動く選択になります。
新卒採用の4ステップと開始時期|母集団形成・インターン・選考・内定者フォロー

新卒採用は、母集団形成・インターンシップ・選考・内定者フォローの4ステップで進みます。
ステップ | 早期ルート(インターン経由) | 政府ルール準拠ルート |
|---|---|---|
① 母集団形成 | 大学3年 4月〜(告知は5〜6月) | 大学3年 1月〜(公開は3月) |
② インターンシップ | 夏=大学3年 7〜9月/冬=大学3年 12〜2月 | 実施しない選択もある |
③ 選考 | 大学3年 10月〜 | 大学4年 6月〜 |
④ 内定・内定者フォロー | 内々定=大学3年 12月〜 | 内々定=大学4年 6〜8月 |
母集団形成
大学3年の4〜6月、学生は授業と並行して業界研究を始め、夏インターンの応募先を選び始めます。この時期に自社の情報が見つからなければ、比較の対象にすら入りません。
母集団形成は、夏インターンを実施するなら大学3年の4月、政府ルールに沿うなら大学3年の1月から始めます。
どちらのルートでも、学生に見つけてもらう準備に3か月前後かかります。夏インターンの募集開始は大学3年の5〜6月、広報解禁は大学3年の3月1日です。その時点で採用ペルソナ・求人票・採用サイトが揃っていないと、募集を出しても中身が空のまま学生の前に並びます。
着手した月に進めるのは、次の準備です。
- 採用計画と採用人数の確定
- ターゲット(採用ペルソナ)の設定
- 採用チャネルの選定、求人票・採用ピッチ資料の作成
- 採用サイト・採用広報コンテンツの整備
準備が整ったあと、学生との接点は次の4つでつくります。
- 就活サイトと自社採用サイトへの掲載
- SNS・オウンドメディアでの情報発信
- 合同企業説明会への参加
- スカウト・逆求人サイトからの個別アプローチ
知名度で母集団が集まりにくい企業ほど、4つ目の個別アプローチの比重が上がります。
インターンシップの実施タイミング
学生はインターン開催の2〜3か月前から情報を集め、夏休みに入る前に参加先を確定させます。7〜9月の実施に間に合わせるには、学生が探している5〜6月に募集が出ている必要があります。
実施時期は夏だけではありません。夏は大学3年の7〜9月、冬は12月から大学3年2月にかけて。採用活動の早期化にともない、春休み期間(2〜3月)に実施する企業も増えています。
プログラムの長さと本数は、企業規模で変わります。大手企業は5日間以上を複数コース、中小企業は1〜3日間で対象職種を1〜2に絞る形、ベンチャー・スタートアップは長期インターンやアルバイトとして通年で受け入れる形が現実的です。詳しくは前述の企業規模別対応表を参照してください。
選考
夏インターンを終えた学生は、秋から志望業界を絞り込み、エントリーシートと面接の対策に入ります。年内に早期選考の案内が届いた企業が、そのまま第一志望群になりやすい時期です。
政府ルールでは、エントリーシートの受付を含む広報活動が大学3年の3月1日から、面接・筆記試験などの採用選考が大学4年の6月1日から解禁されます。ただしこの解禁日に法的な拘束力はなく、夏インターンの参加者に対しては大学3年の10〜12月に個別で早期選考を案内する企業が多数を占めます。
早期ルートは、夏インターンで記録した評価をそのまま候補者リストに引き継ぎ、10月以降に書類選考と面接を実施する流れです。政府ルール準拠ルートは、大学3年3月にエントリー受付と説明会を開始し、書類選考と適性検査を経て大学4年6月から本選考に入ります。
どちらを取るにしても、面接官の評価基準を先に揃えておく必要があります。早期ルートなら大学3年の9月まで、政府ルール準拠なら大学3年の1〜2月までに、面接官トレーニングと評価シートの統一を終える形が目安です。
内定出しと内定者フォロー
大学4年の6月前後、学生の手元には複数の内々定が並びます。ここで1社に絞る判断が起きるため、企業側から見れば内定辞退が最も集中する時期になります。
大学4年10月1日より前に伝えられるものは内々定にあたります。正式な内定通知と内定承諾書の回収は、10月の内定解禁以降に行う流れです。
早期ルートを選ぶと、内定から入社まで15か月前後が空きます。この期間には、他社の内々定が出そろう大学4年の6月が含まれます。内定辞退が発生するのは、年内に内定を出したあと連絡が途切れるためです。内定を早く出すこと自体は打ち手になりますが、フォローの設計とセットでなければ結果が出ません。
内定者フォローで実施するのは、次の4つです。
- 内定者面談を月1回程度の頻度で継続する
- 内定者向けの勉強会・研修、職場見学、社員交流イベントを設ける
- 内定者コミュニティを運営する
- 入社手続き書類の案内・回収と、入社オリエンテーションの準備を進める
早期に内定を出す型を選ぶなら、内定者フォローの体制まで組みましょう。
早期化が進む28卒採用で企業がすべき7つの戦略

新卒採用のスケジュールを検討する際には、様々な要素を考慮することが大切です。ここでは、スケジュールを設定する上で、特に押さえておきたいポイントを7つ解説いたします。
新卒採用の戦略については以下の記事をご覧ください。
1.自社の採用ニーズに合わせた目標人数の設定
新卒採用のスケジュールを設定するにあたり、まず自社の採用ニーズを明確にしておく必要があります。
具体的には、どのような人材を、どの程度の人数を採用したいのかを設定しましょう。明確な採用目標を設定することで、それに合わせた適切なスケジュールを組むことが可能になります。
例えば、大量採用が必要な場合は、早期からの母集団形成が不可欠です。一方、少数採用を目指す場合は、選考に時間をかけられるよう、スケジュールに余裕を持たせることが重要となります。
2.新卒採用市場の現状を把握する
最新の有効求人倍率や前年度の内々定率などを確認することで、新卒採用市場の現状を正確に把握し、自社の採用計画に反映させることが大切です。
また、自社業界全体の選考進捗状況も把握しておくことで、採用活動の遅れを防ぐための対策を講じやすくなります。
3.広報・ブランディング活動を早期に開始する
就職活動開始時期の早期化に伴い、広報・ブランディング活動も前倒しで実施しましょう。
オウンドメディアを通じて社員インタビューや福利厚生制度などの情報を発信し、早い段階から学生への魅力付けを図ることが重要です。
また、令和の学生に選ばれるためには、ワークライフバランスの実現や、リモートワーク、フレックスタイム制といった柔軟な働き方が可能な点を積極的に訴求すると良いでしょう。
4.採用競合他社の動向を分析し差別化を図る
自社の採用スケジュールを設定する際は、競合他社の動向を把握しておくことも重要なポイントです。
特に、同業界における人気企業の採用スケジュールは、学生の就職活動に大きな影響を与えるため、注視する必要があります。競合他社の動向を分析した上で、自社の強みを最大限に活かせる採用スケジュールを設定しましょう。
例えば、競合他社よりも早期にインターンシップを実施することで、学生との接点を増やし、自社への関心を高めることができます。また、選考時期を意図的にずらすことで、他社との選考期間の重複を避け、優秀な学生のエントリー機会を創出することも可能です。
5.ターゲット学生の動向を踏まえ、インターンシップを戦略的に活用する
インターンシップは、学生と企業が相互理解を深める上で非常に有益な機会です。新卒採用のスケジュールは、ターゲットとする学生層の就職活動スケジュールとの整合性を図りましょう。
例えば、理系学生を対象とする場合、研究室への配属時期を考慮に入れる必要があります。また、外国人留学生を採用する際には、ビザ取得のスケジュールにも配慮が求められます。
インターンシップを通じて学生と深い関係性を構築することは、その後の採用活動を円滑に進める上で大きな利点となるでしょう。
6.社内リソースと採用体制を整える
新卒採用のスケジュールを設定する際は、社内のリソースと採用体制も慎重に考慮する必要があります。
採用活動には、人的資源、時間、予算をはじめとする多岐にわたるリソースが不可欠です。自社の現状を十分に踏まえ、無理のない範囲で実行可能な採用スケジュールを設定しましょう。
また、採用担当者の育成や、円滑な社内協力体制の構築にも時間を確保することがポイントです。作成した採用スケジュールに合わせて、社内のリソースをできるだけ活かせるような体制を整えていくと良いでしょう。
以下の記事では、母集団1,000名・採用決定数2.5倍を達成した成功事例を紹介しています。
「まるごと人事」が新卒採用立ち上げ支援を行なった事例です。

28卒採用、いまの進め方で
本当に大丈夫ですか?
27卒対応と並行して動き出す28卒採用。走りながら判断できない状態に陥らないために、方針・最初の接点・やらないことの整理という“最低限ライン”をチェックリストで確認できます。
7.選考プロセスの設計と内定者フォローを一体で考える
選考プロセスと内定者フォローは、それぞれ独立したタスクではなく、採用成功に向けた一連の流れとして設計しましょう。
効果的な選考プロセスを設計するためには、自社が求める人物像を明確にし、それに合致した選考基準を設定することが不可欠となります。
また、選考プロセスを通じて、学生とのコミュニケーションを強化することも重要な側面です。面接においては、学生の話に真摯に耳を傾け、丁寧なフィードバックを心がけましょう。筆記試験の結果についても、学生に対して適切な説明が求められます。
このような丁寧なコミュニケーションを通じて学生との信頼関係を構築していくことが、内定承諾率の向上にも直結します。
新卒スケジュールでよくある質問(Q&A)
27卒28卒の新卒採用スケジュールでよくある質問をまとめました。
Q1. 28卒採用はいつから始めればいいですか?
夏インターンを実施する予定であれば、遅くとも2026年4月までに採用チームの立ち上げと企画を完了させる必要があります。早期選考ルートを設ける場合で、2026年10月に選考を開始することを逆算すると、5〜6月にはスカウト・ダイレクトリクルーティングを始めておくのが理想的です。
政府ルール(広報解禁3月・選考解禁6月)を待ってから動き出すと、すでに早期採用を終えた企業に優秀な学生を先取りされるリスクがあります。
Q2. 28卒の広報解禁日・選考解禁日・内定解禁日はいつですか?
政府ルールに基づく解禁日は以下のとおりです。ただし法的拘束力はなく、実態として多くの企業が前倒しで動いています。
- 広報解禁日:2027年3月1日(大学3年生時点)
- 選考解禁日:2027年6月1日(大学4年生時点)
- 内定解禁日:2027年10月1日(大学4年生時点)
Q3. 28卒採用でインターンシップは必須ですか?
必須ではありませんが、実施しない場合は母集団形成に影響が出る可能性があります。2025年のインターンシップ定義改正により、インターンで取得した学生情報を採用活動に活用できるようになりました。
リソースが限られる場合は、1日型のオープンカンパニーから始める選択肢もあります。
Q4. 28卒採用で「早期化」に対応できない場合、どうすればいいですか?
早期化に乗り遅れた場合でも、以下の対策で巻き返しは可能です。
- 政府ルールの3月解禁後に絞って質の高い説明会・選考を行う
- 競合が手薄な学生層(地方学生・理系院生・留学生など)にターゲットを絞る
- 採用代行(RPO)を活用して短期間でオペレーションを立ち上げる
Q5. 新卒採用のスケジュール管理に使えるツールはありますか?
ATS(採用管理システム)の中でも、代表的なものとしてHERPやRecruit Flowなどがあり、候補者の進捗管理・面接日程調整・評価記録の一元管理が可能です。
採用担当者が少ない企業では、まずスプレッドシートで進捗管理しながら、採用規模が拡大した段階でATSを導入するケースも多く見られます。
Q6. 28卒採用と27卒の内定者を並行してフォローするときのポイントは?
内定者フォローの対策として、3つを実施しましょう。
①内定者フォローを先輩社員・メンターに委譲できる部分を整理する
②28卒の初動(採用方針決定・媒体選定)だけ先に済ませ、実作業は5月以降にずらす
③採用代行を部分的に活用してオペレーション負荷を下げる、の3つが有効です。
28卒採用を成功させるにはスケジュールの検討と丁寧な魅力訴求を

記事のまとめ
- 28卒採用の早期化はすでに進行しており、夏インターンに向けた準備は今すぐ始める
- 採用スケジュールは2028年4月入社から逆算して設計し、各フェーズの抜け漏れを防ぐ
- スケジュール設計から採用実務まで、一貫したサポートを導入する
新卒採用は、卒業見込みの学生を対象に、多くの企業が同時期に実施するものです。学生の多くは、一定のスケジュールに沿って活動する傾向がありますので、例年の流れを参考に、無理のない範囲で採用スケジュールを検討していくのが良いでしょう。現在、人材採用は売り手市場であり、競争は厳しい状況ですが、これは将来有望な若い方々と出会える貴重な機会でもあります。
まるごと人事はこれまで630社以上の採用支援実績を持ち、新卒採用の立ち上げから年間スケジュールの設計、インターン設計、母集団形成まで一貫してサポートしています。「28卒採用をどこから始めればいいかわからない」「採用担当者が不足していて動けない」といったお悩みは、まずはお気軽にご相談ください。
採用に関してご不明な点やお困りごとがございましたら、アウトソーシング・相談先の候補として「まるごと人事」を検討してみてください。

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