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2022.10.31 更新日:2024.11.21
この記事の監修者:矢上 真季

この記事の監修者:矢上 真季

採用パンフレットの目的や効果的な活用方法を解説!近年注目される採用ピッチ資料の特徴もあわせて紹介

求職者に自社の認知を高め、興味喚起をする際に、採用パンフレットが効果的です。

従来から、採用パンフレットは会社説明資料のひとつとして、就職・転職イベントや会社説明会の会場で求職者に直接配布されてきました。また、採用活動のオンライン化が進むなか、近年ではWeb上で公開したり、求職者にデータで共有したりと活用の幅が広がっています。

そして、採用活動のオンライン化によって注目されているのが、企業の内容をより詳しく解説する際に有効な「採用ピッチ資料」です。採用パンフレットと使い分けることで、より効果的に求職者に情報を届けることができます。

本記事では、採用パンフレット作成のステップや効果的な活用方法の解説にくわえ、採用ピッチ資料の特徴やコンテンツ例も紹介します。

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採用パンフレットとは

採用パンフレットとは、求職者に向けて企業の情報や働く魅力、メリットなどを伝えるための会社説明資料のひとつです。

採用サイトや求人広告などと比べるとビジュアルやデザインが目を引くものとなっており、求職者への興味をもってもらうツールとして活用されるのが一般的です。ページ数は目的にもよりますが4〜20ページほどです。記載する内容としては、会社概要、​​企業理念や事業の説明、社員インタビューなどが挙げられます。

採用活動のオンラインが進むなか、近年では採用パンフレットをWeb上で公開する企業も増えています。

 

より詳しく理解を深めてもらう採用ピッチ資料

採用活動のオンライン化や求職者の価値観の多様化によって、注目されているのが採用ピッチ資料です。

採用ピッチ資料も、求職者に向けた会社説明資料である点は採用パンフレットと同様です。

ただし、採用パンフレットは求職者へ興味をもってもらう目的で使用されることが多いですが、採用ピッチ資料は事業課題や職場環境など自社の実態のありのままを伝え、より詳細な自社理解を促す目的として活用される点で異なります。

そのため、採用パンフレットによって、求職者への興味喚起をおこなったあと、興味をもった求職者に対して採用ピッチ資料を活用する方法がおすすめです。

 

採用パンフレットと採用ピッチ資料の違いは下記を参照してみてください。

採用パンフレット

採用ピッチ資料

活用シーンの一例

採用ページに掲載、イベントや会社説明会で配布

Web上での公開や、各施策での補足資料にするなど

ページ数

4ページ〜20ページ程度

20〜50ページ以上

データ形式

印刷・製本し、冊子形式が多い

パワーポイントやGoogle スライド、PDFファイルなどのデータ形式が多い

掲載する情報の一例

・会社概要にくわえ、代表インタビュー、社員対談など、求職者の興味喚起につなげる内容が中心

・社員やオフィスの写真、写真ギャラリーやイメージカットも多い

・事業内容、事業戦略から実績や課題まで記載

・給与制度、評価制度や福利厚生、カルチャーなどの詳細な情報も記載

管理方法

冊子現物を在庫として保管

Web上でデータ保管、社内フォルダに保管

更新の頻度

刷新のタイミングまで現状維持

最新情報に随時更新

 

採用ピッチ資料が注目される背景

採用ピッチ資料が注目される背景として、WebやSNSの普及にともなって、求職者が実態に即した情報を求めるようになったこと、くわえて求職者の仕事選びの軸が多様化したことが挙げられます。

求職者は入社後にギャップを感じないためにも、多くの情報のなかから、実態に即した情報をもとに就職先として適切かどうかの判断をおこなっています。

さらに、終身雇用制度が事実上崩壊し、求職者の仕事選びの軸は多様化しています。企業の安定性や待遇のよさだけでなく、ワークライフバランスや得られるスキル、経験などさまざまな要素から選んでいます。

 

そのため、求職者のニーズに沿って、自社の魅力を正しく訴求することが必要です。

こうした求職者のニーズにこたえるため、自社の魅力だけではなく、正しい自社理解を深められる、採用ピッチ資料が注目されています。

 

採用ピッチ資料について、詳しく知りたい方は下記の記事も参考にしてみてください。

参考:https://marugotoinc.jp/blog/recruitmentpitch/

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採用パンフレットを作成する3つの目的

ここでは採用パンフレットを作成する目的を解説します。

1. 自社の認知を高めるため

採用パンフレットを配布することで自社の認知拡大が期待できます。

就職・転職イベントや会社説明会の会場では、多くの企業が来場者に配布をおこなっています。

採用パンフレットはビジュアル的な要素が多く、手に取ってもらいやすいため、配布に適した媒体と言えるでしょう。さらに冊子であれば、その場で読んでもらえなくても、あとから読んでもらえる可能性もあります。

 

2. 求職者の興味を引き出すため

採用パンフレットはデザイン性があり、自社の魅力を視覚的に伝え、求職者の興味・関心を引き出す効果を期待できます。

求職者は多くの求人のなかから企業を選んでおり、就職・転職先として自社を選んでもらうには、自社の魅力やメリットを求職者にわかりやすく伝えることが重要です。

視覚的に魅力を訴求できる採用パンフレットは、テキストでだけでは伝わらない社内の雰囲気や社員の人柄といった自社の魅力を、写真や図、イラストなどで伝えることができます。

 

3. 求職者に思い出してもらうため

冊子形式のため、求職者の目に触れることでリマインドの効果が期待できます。

採用広告やほか採用媒体の場合は、求職者がサイトにアクセスする段階ではじめて、自社の認知をはかることができます。しかし、採用パンフレットであれば、配布したあとは求職者の手もとに残るため、折に触れて求職者の目に留まる可能性があり、自社を思い出してもらう場合もあるでしょう。

思い出したタイミングで、興味をもってもらったり、応募につなげられたりといった効果が見込めます。

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採用パンフレットの活用方法

新型コロナウイルス感染症の流行以降、採用活動のオンライン化はますます加速しています。

従来の採用パンフレットは印刷して冊子として配布するのが一般的でしたが、オンライン化の流れを受け、冊子ではなくデータ化して活用する企業が増えており、活用の幅が広がっています。

ここでは採用パンフレットを効果的に活用する方法を、採用フローに沿って紹介します。

また、求職者がより詳細な情報を求めている場合には、採用パンフレットではなく、採用ピッチ資料の活用も検討するとよいでしょう。

 

1. 母集団形成

自社の魅力をわかりやすく訴求できる採用パンフレットは、母集団形成にも役立ちます。

1-1. 自社採用ページで公開する

採用パンフレットを自社採用ページで公開することで、会社説明会や就活・転職イベントに足を運べない求職者に対しても、自社の認知を高めることが可能です。

採用パンフレットをPDFファイルにして公開する方法が一般的ですが、スライドをシェアできる「SlideShare」や「Speaker Deck」といったサービスの活用もよいでしょう。

こうしたサービスでは、パンフレットを見る際にページをクリックするだけでスライドの確認ができ、見やすくなるため、おすすめです。

1-2. 就活・転職イベントで配布する

就活・転職イベントに来場する求職者に配布することで、自社の認知を高めたり、自社への興味を喚起したりできます。イベント会場で配布をするために冊子形式で用意しましょう。

配布するだけで認知度向上がはかれますが、その場で読んでもらえなくても、あとで読み返してもらえる可能性もあり、リマインドの効果が期待できます。

1-3. 会社説明会で活用する

会社説明の補足資料として採用パンフレットを活用する方法です。

従来は参加者に冊子を配布することが多かったですが、近年はビデオ会議システムを使った会社説明会が広まり、参加者にデータ形式で共有し、活用されることもあります。

1-4. リファラル採用で活用する

リファラル採用とは、自社の社員から友人や知人を紹介してもらう採用手法です。

採用パンフレットを活用すれば、少ないボリュームで自社の魅力を伝えることができ、アプローチの第一段階として手軽におこなえます。

1-5. カジュアル面談で活用する

カジュアル面談とは、選考の要素はなく、求職者と企業間の相互理解の場として設定されるものです。

採用パンフレットを活用すれば、口頭の説明だけでなく、視覚的に自社の魅力や特徴を訴求できるため、効果的な魅力づけが可能になります。

さらに採用パンフレットを使用した説明をルール化することで、担当者間での説明の粒度のバラつきを抑制する効果も期待できます。

 

2.  選考前

採用パンフレットを面接の前に求職者に共有しておくことで、自社への理解を促したり、志望意欲を高めたりする効果が期待できます。

また、採用パンフレットであれば、忙しい求職者に対しても視覚的に自社の魅力や特徴を伝えことができるため、安心感を与えられたり、面接時におこなう質疑応答の質を高められたりといった効果が期待できます。

 

3. 内定後

採用パンフレットは内定辞退を抑制する目的でも活用が可能です。

内定辞退の要因はさまざまですが、求職者やその家族への自社理解に対して、活用する方法を紹介します。

3-1. 求職者への自社理解を促進する

内定者が自社や事業への理解を確認するための資料としての役割も果たします。

内定者の多くは新しい環境に対して不安を抱えています。そこで採用パンフレットを活用し、内定承諾前にあらためて自社の事業や職場環境、業務内容などを確認してもらいましょう。自社で働くイメージをもってもらうことで、不安を軽減することにもつながります。

3-2. 家族への理解を促進する

就職・転職は、求職者だけでなくその家族にも影響を及ぼす場合もあり、身内からの反対によって、内定を辞退する場合もあり得ます。

家族からの反対によって内定辞退にいたる場合には、内定者自身が家族を説得する必要があるものの、家族の不安を払拭するためには企業側からの情報提供も重要です。

たとえば、採用パンフレットを求職者の家族に共有してもらうことを勧め、理解が得られるように役立てましょう。

参考記事:https://marugotoinc.jp/blog/recruitmentpitch-engineer/

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採用パンフレットを作成する際の5つのポイント

ここでは採用パンフレットを作成する際のポイントを解説します。

1. 作成する目的を考える

採用パンフレットを作成する目的を決めましょう。

たとえば、「自社への興味を促し、応募してもらうため」、「選考時に自社理解を深めてもらい、志望度を上げるため」といった目的が挙げられます。

このように最初に作成する目的を決めておくことで、「だれに」、「なにを」、「どのように」届けるのかといった全体の設計がしやすくなり、作成の効率を高め、活用の際にも役立てることができます。

 

2. だれに届けるかを考える

次に、「だれに」向けた採用パンフレットなのかを決めましょう。

だれに届けるかを決める際に有効なのが、採用ペルソナの設定です。

採用ペルソナとは、性別や年齢、居住地、ライフスタイルや趣味、仕事への価値観といった具体的な情報をもとに作り上げた一人の人物像を指します。

採用ペルソナを設定することで、自社が求める人材のニーズを具体的に想定でき、訴求する魅力やポイントを整理しやすくなるため、デザインや内容を決める際にも役立ちます。

採用ペルソナについて詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。

参考記事:https://marugotoinc.jp/blog/recruitment-persona/

 

3. なにを掲載するのかを考える

だれに届けるかを決めたら、掲載する内容を決めていきます。

詳しくは後述の「採用パンフレットのコンテンツ例」で解説しますが、自社の魅力を端的に伝え、求職者が知りたい情報を入れることが重要です。

自社の魅力を洗い出したうえで、ミッションやビジョンなど自社の価値観を訴求したり、事業や職場環境を説明したりします。

活用方法によって、掲載するコンテンツのボリュームは調整しましょう。

 

4. どのように活用するのかを考える

目的に応じて「どのように」活用するのか決めましょう。

活用方法を具体的に想定することで、掲載する内容を精査できます。

また、内容の精査ができても、採用パンフレットをWebで公開するのか、冊子にして配布するのかといった形式によって、制作のプロセス、費用や完成までのリードタイムが大きく異なります。

冊子形式にする場合は、外部のパートナーにデザイン、印刷や製本を依頼する必要があるため、費用対効果の検討や、完成時期から逆算してスケジュールを立てなくてはいけません。

採用パンフレットの活用方法をあらかじめ想定し、必要なタイミングで活用できるよう、準備をおこないましょう。

 

5. デザインを考える

オフィスの様子、自社のカルチャーや働く社員の人柄といった要素はテキストだけでは伝わりきらないこともあるでしょう。

採用パンフレットは、ビジュアルやデザインを多く盛り込めるため、写真やイラストを活用し、自社の魅力を視覚的に訴求できます。

また、ひと目見て印象に残る表紙やページのデザインも重要ですので、企業のイメージを左右する色やフォントは意識したいポイントです。

デザインを考えるにあたっては専門的な知見があるとよいため、外部のパートナーから実際のデザイン案を見せてもらったり、アドバイスをもらったりして自社の魅力が伝わるパンフレットを作成しましょう。

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採用パンフレット・採用ピッチ資料のコンテンツ例

ここでは採用パンフレットと採用ピッチ資料に記載するコンテンツの具体例を紹介します。

記載する内容に決まりはありませんが、自社の魅力にくわえて、求職者が知りたい情報を掲載することがポイントです。

ここでは項目のコンテンツ例とポイントを紹介します。

 

採用パンフレットのコンテンツ例とポイント

ここでは採用パンフレットのコンテンツ例とそれぞれのポイントを紹介します。

1. 会社情報

自社の全体像を知ってもらうためにミッションやビジョンも含めた基本情報を記載します。採用パンフレットでも重要な項目と言えるでしょう。

採用パンフレットの冒頭に入れることが多い項目のため、求職者の興味を引き出し、あとのページを読み進めてもらえるような工夫がポイントです。

伝えるべき要素を端的にまとめたり、色やデザインで自社の特徴を伝えたりしましょう。

  • 会社概要
  • ミッション・ビジョン
  • 経営層の紹介
  • 代表メッセージ
  • 沿革

 

2. 事業内容

事業内容では「なにをやっている会社か」を理解してもらうことが目的です。

はじめて読む人が事業内容を理解できるよう、事業や業界特有の表現や専門用語は使わず、わかりやすい表現を心がけましょう。

また、「なぜやっているのか」といった背景も併せて説明をすることで、事業に対する理解が深まり、求職者の共感を得やすくなるでしょう。

事業の説明はテキストだけでなく図やイラスト、写真などを使うと理解がしやすく、おすすめです。

  • 事業説明
  • 商品・サービス紹介
  • 事業戦略

 

3. 職場環境

仕事選びにおいて職場環境は「どのようなメンバーと働くのか」、「どのようなスキル・経験を身につけられるのか」など、自社で働くイメージを具体的にもつためにも重要な項目です。

自社で働くイメージをもってもらうために、実際に働いている社員やオフィスの様子などの写真を活用し、視覚的に伝えましょう。

  • 組織体制
  • オフィス紹介
  • 社員の1日
  • 社員インタビュー(仕事のやりがい)
  • 福利厚生

 

4. 募集要項

興味をもった求職者に対して「どのように選考を進めるのか」を説明します。

募集ポジションや選考フローは、あとから見返せるように明記しておくことで、説明会後の質疑応答の時間や、問い合わせ対応の工数削減も期待できます。

  • 求める人物像
  • 募集ポジション 
  • 選考フロー

 

採用ピッチ資料のコンテンツ例とポイント

採用ピッチ資料では自社の実態をより正確に伝えるために、採用パンフレットの項目にくわえて下記の項目を入れるとよいでしょう。

事業内容

事業の説明にくわえて、事業の実績や事業戦略などを記載します。

実績を記載することで求職者への安心感を与えられたり、売上の推移や今後の戦略などを伝えることで、事業の成長性をアピールでき、志望意欲を高めたりといった効果が期待できます。

また、採用ピッチ資料では自社への正しい理解を深めてもらうために、課題や実態も包み隠さず伝えることも重要です。

  • 実績
  • 事業の可能性と目標
  • 事業・業界の課題

 

職場環境

採用ピッチ資料では自社の実態を伝え、入社後のギャップをなくすことが重要です。

評価制度・給与制度、自社オリジナルの制度などの働きやすさは、働くうえで求職者に直接的に影響する項目ため、知りたいポイントのひとつです。

また、自社の雰囲気を伝えるカルチャー、バリューといった項目も入社後のギャップを防ぐために重視したいポイントと言えるでしょう。

  • 評価制度・給与制度
  • 自社オリジナルの制度
  • カルチャー
  • バリュー
  • 社内メンバーの年齢構成、男女比、職種別の比率など
  • 社内イベント

 

採用成功に向けて、魅力的な採用パンフレットを作成しましょう

本記事では採用パンフレット作成のステップや効果的な活用方法、さらに近年注目される採用ピッチ資料の特徴やコンテンツ例を紹介しました。

求職者への認知拡大や興味喚起をおこなううえで、採用パンフレットは効果的なツールです。

また、興味をもった求職者に対して、自社への理解をより深めてもらうためには、採用ピッチ資料を活用も併せて検討するとよいでしょう。

ぜひ本記事を参考に魅力的な採用パンフレットを作成し、求職者へのアプローチに役立ててください。

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参考記事:https://marugotoinc.jp/blog/recruitmentpitch/

参考記事:https://marugotoinc.jp/blog/recruitment-pamphlet/

この記事の監修者:矢上 真季
この記事の監修者:矢上 真季

マルゴト株式会社まるごと人事事業部 ゼネラルマネージャー

新卒でニトリ、2社目でLINEに入社し、リクルーター兼採用広報専任者として従事。マルゴトには2020年に入社。マネージャーとして複数のITスタートアップ・ベンチャーの採用を支援。
「まるごと人事」のゼネラルマネージャーと採用広報・ピッチ資料制作を代行するサービスの責任者を兼任。自社の採用マネージャーとしても従事。

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