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2022.10.30 更新日:2023.08.31
この記事の監修者:河地 宗太郎

この記事の監修者:河地 宗太郎

採用広告における各サービスの特徴、料金形態と選ぶ際のポイントを解説

採用活動を進めるうえで、募集に欠かせない採用広告ですが、種類が多く、「どの採用広告が合っているのか分からない」といった悩みをもつ採用担当者様は多いのではないでしょうか。

自社が求める人材に向けて魅力を伝え、応募につなげるためには、自社に合った採用広告選びが重要になります。

本記事では、採用広告の種類とそれぞれのサービスの特徴、料金形態や自社に合ったサービスを選ぶためのポイントを紹介します。

 

採用広告とは

採用広告とは、企業が新卒採用・中途採用において従業員を募集するための広告を指します。

広告には求人情報を記載し、Webや紙媒体上に設けられた広告枠や、SNSを通じて求職者に向けて展開します。

 

採用広告の種類

ここでは採用広告の種類を解説します。採用広告には大きく分けて、Web媒体と紙媒体の2つがあります。

1. Web媒体

インターネット上に採用広告を掲載する方法です。

インターネット環境さえあれば採用広告の閲覧が可能なため、幅広い求職者へのリーチが期待できます。紙面と比べて記載できる情報量を増やせたり、求職者から自社の情報を検索してもらいやすかったりといったメリットがあります。

Web媒体には種類があり、それぞれの特徴を紹介します。

1-1. 就活・転職サイト

インターネット上の就活・転職サイトに採用広告を掲載する方法です。

サイト運営会社がもっている広告枠に、料金を支払うことで自社の広告を掲載することができます。代表的なサービスとして、リクナビNEXT、マイナビ転職、エン転職、dodaなどが挙げられます。

 

また、就活・転職サイトには、「総合型」と「特化型」の2種類があります。

1-1-1. 総合型

業種や職種を問わず、幅広い採用広告を掲載しているサイトです。業界や職種によって登録者を限定していないため、幅広い求職者へのリーチが可能です。

1-1-2. 特化型

特定の業界や専門職、または地域に特化した採用広告を掲載しているサイトです。サイトへの登録者を職種や地域によって限定しているため、登録者数は総合型より少ない傾向があります。

一方、専門職の採用をおこないたい場合には、募集職種に合ったサイトを選ぶことで自社が求める人材の目に触れやすく、効率的なアプローチができると言えます。

 

1-2. SNS

Facebook、Twitter、Instagram、WantedlyなどのSNSも広告としての効果があります。

自社でSNSのアカウントを作成し、求人募集を掲載したり、社内の様子や社員インタビューなどを投稿したりし、自社の魅力を訴求することが可能です。

SNSの活用は採用ブランディングにも効果的です。求人募集だけでなく、SNSへの投稿内容も企業イメージに直結します。

採用活動で利用する場合には、「一般的なSNS」と「ビジネスSNS」の2種類があります。

1-2-1. 一般的なSNS

代表的なサービスとして、Facebook、Twitter、Instagramなどが挙げられます。

個人のアカウントとして使用しているユーザーが多く、拡散性が高いため、短期間で不特定多数に向けた情報発信が可能です。とくに20代の若年層が多く利用しているため、新卒や若手の採用には効果的と言えます。

多くのサービスでは無料でアカウント作成をおこなえますが、なかには有料の広告枠を提供しているサービスもあり、掲載料を払って採用広告を掲載することも可能です。

1-2-2. ビジネスSNS

代表的なサービスとして、WantedlyやEight Career Designなどが挙げられます。

ビジネスSNSは仕事上で得た関係性を発展させ、採用活動やさらなるビジネスチャンスにつなげるためのSNSです。

SNS上の自社ページに求人募集やコンテンツを掲載できるほか、登録者のデータベースから自社が求める人材を選定し、SNSを通じてスカウトメールの送信も可能です。

個人のアカウント作成は基本的に無料ですが、企業でアカウントを作成する場合には有料のサービスが多いです。

 

1-3. 求人検索エンジン

求人検索エンジンは、さまざまな求人サイトから採用広告を集め、入力したキーワードから横断的に検索結果を表示してくれるものです。求職者が希望の職種や勤務地などのキーワードを入力し、自分に合った仕事を探すサービスです。

代表的なサービスとして、Indeed、求人ボックスなどが挙げられます。

求人掲載の仕組みとは、Webサイトを定期的に巡回し、情報を取得・保存するクローリングによって掲載される方法と、求人検索エンジンのサイトに直接求人票を作成し投稿する直接投稿の2つの方法があります。

求人の掲載は無料でおこなえますが、検索の上位に表示させるためには、有料のオプションを使用する必要があります。

 

2. 紙媒体

紙媒体は、求人情報誌やフリーペーパー、新聞の折込チラシといった紙面に求人情報を掲載する方法です。

インターネットが普及する以前は紙媒体がメインでしたが、求人情報を更新する際の手軽さやスピード、拡散性の高さから近年ではWebによる採用広告が中心です。

ただし、紙媒体は地域限定の求人誌やフリーペーパーがあり、特定の地域で採用をおこないたい場合や、会社の近くに住むパート・アルバイトなどの募集をしたい場合に有効です。

 

3. Web媒体・紙媒体の併用

Web媒体と紙媒体の両方を併用している採用広告もあります。

たとえば、ハローワーク(公共職業安定所)はWeb媒体だけでなく、求人広告を紙媒体に印刷し、求人情報として掲示してもらうことができたりします。また、タウンワークも紙の求人広告として認知されていますが、Webやアプリ上での閲覧も可能です。

 

採用広告の4つの料金形態

ここでは採用広告における4つの料金形態について、それぞれの特徴と代表的なサービスを解説します。

 

1. 掲載無料型

特徴

サービスへの登録から求人の掲載、採用成功まで、一部を無料で利用できる料金形態です。

求人の掲載は基本的には無料でおこなえます。ただし、サービスにもよりますが、広告を上位に表示させたり、求職者が広告をクリックした段階で費用が発生したりする仕組みが一般的です。

実際には無料の広告の掲載は、他社の広告に埋もれてしまう場合が多いため、求職者に見てもらえるように上位に表示をさせる有料オプションの利用や、運用の工夫が必要です。

運用の工夫としては、求人検索エンジンでは更新の頻度や記載内容によって、広告の表示回数が減ってしまうものもあるため、求人情報のこまめな更新や、上位表示をされやすいキーワードを入れるなどの知見やノウハウが求められます。

代表的なサービス

Indeed、求人ボックス、ジモティーなど

 

2. 掲載課金型

特徴

求人の掲載にあたって料金が発生する料金形態です。

広告の掲載時期や期間、サイズ、表示順などによって掲載料には差が出ます。掲載課金型のサービスには、就活サイトや転職サイトなどのWeb媒体と、求人情報誌などを代表とする紙媒体の両方があります。

掲載には料金が発生しますが、サービスを通じた採用人数には制限がないため、一度の掲載で複数名の採用ができれば、費用対効果が高い方法と言えるでしょう。

代表的なサービス

リクナビNEXT、エン転職、dodaなど

 

3. 成果報酬型

特徴

求人の掲載にあたっては料金がかからず、採用が決まったタイミングで料金が発生する形態です。採用が決定してから費用を支払うため、リスクを抑えた募集活動が可能です。

ただし、サービスによっては初期費用が別途発生する場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

また、採用決定の際の料金は、採用単価をベースに比較をした場合に掲載課金型のサービスよりも割高になる可能性があります。

そのため、採用目標人数が多い場合は、成果報酬型以外のサービスや採用手法も併用するとよいでしょう。

代表的なサービス

Green、OpenWorkリクルーティングなど

 

4. 完全無料型

特徴

サービスの登録から求人の掲載、採用まで一切の料金がかからない形態です。代表的なサービスとして、ハローワーク(公共職業安定所)が挙げられます。

ただし、無料で掲載できるため多くの企業が利用しており、求人を目立たせるためのオプションなどもないため、自社の求人が埋もれやすい点がデメリットです。

また、有料のサービスと比べて知名度が低いことが多く、求職者に見つけてもらいづらいと言えます。

費用をかけずに広告の掲載をしたい場合には利用をおすすめしますが、より多くの応募を集めるためには、ほかの採用手法も併用し、募集活動をおこないましょう。

代表的なサービス

ハローワーク(公共職業安定所)、げんきワークなど

 

採用広告を選ぶ際に押さえておきたいポイント

ここでは採用広告を選ぶ際に押さえておきたいポイントを解説します。

1. 人材要件を明確にする

人材要件とは、募集職種において必要なスキル、自社にマッチした人柄や志向性を具体的に言語化したものです。人材要件を明確にすることで、採用広告を掲載する際に「なにを」、「どこで」掲載するかを検討するうえで役立ちます。

 

人材要件の設定にはさまざまな項目があるため、検討にあたっては下記の項目例を参考に整理するとよいでしょう。

  • 能力(学力、思考力)
  • スキル(技術、知識、資格)
  • 経験(企画、実務、マネジメント)
  • パーソナリティ(志向性、価値観、性格)
  • 属性(性別、年齢、居住地域)
  • 勤務条件(給与、出勤の有無)

 

自社が求める人材に当てはまる要素を洗い出したら、「MUST条件」、「WANT条件」を用いて優先順位を設定します。

 MUST条件とは:必須条件。業務に欠かせない、絶対に外せない条件

 WANT条件とは:歓迎条件。できればあったほうがよい条件

 

優先順位をつけることで募集状況に応じて人材要件を見直したり、一部の要件を緩和したりするなどの調整をする際に役立ちます。

 

参考:採用ターゲット設定の重要性、設定にあたってのステップやポイントを解説

 

2. 採用目標を確認する

自社の採用目標人数を確認します。具体的な採用目標が定まっていない場合は、必要な採用人数を洗い出す必要があります。

採用目標の策定にあたっては、事業戦略の視点と、現場の業務状況の視点の両方から必要な人員を算出することが必要です。必要な人員を把握したうえで、採用活動をおこないましょう。

採用目標の算出にあたっては一般的に、マクロ的算出方法とミクロ的算出方法の両方を利用することが望ましいと言われています。

下記でそれぞれの方法について特徴と算定方法を紹介します。

 

2-1. マクロ的算定方法(トップダウン方式)

マクロ的算定方式とは、事業計画や利益計画といった企業の戦略に基づいて、要員を人件費と採算の側面から算定する方法です。トップダウン方式とも呼ばれます。

大枠の人員数を把握する際には、マクロ的算定方式を活用して、事業計画を踏まえて許容できる人件費と採用予算を把握し、こまかな調整は後述のミクロ的算定手法を活用するのがよいと言われます。

<算定方法>

売上高、労働分配率、損益分岐点、人件費率などから適正な人件費を算出します。そのうえで、どの程度の人員数・採用人数であれば、総額の人件費として許容できるのかが算定基準になります。

企業全体で許容できる総額の人件費を算出し、部署ごとに人件費や人員数を割り当てます。

 

2-2. ミクロ的算定方手法(ボトムアップ方式)

ミクロ的算定方手法とは、各部門や職務から必要となる人員数を報告してもらう、あるいは業務量を考慮して適正な人員数算出する方法です。ボトムアップ方式とも呼ばれます。

マクロ的算定方式で算出した人件費と人員数の許容範囲をもとに、ミクロ的算定手法によって、具体的な人員数・採用人数を調整するのが合理的と言われます。

<算定方法>

現場から業務を遂行するうえで必要な人員数・採用人数をヒアリングし、目標人数を算定します。

総業務量をもとに、1人当たりの標準業務量と所定労働時間を乗じた数値で割って算出します。

 

参考:採用計画の立て方を徹底解説!9つのステップと求める人材を採用するためのポイント

 

3. 要件・目標をもとにサービスを選ぶ

設定した人材要件、採用目標を踏まえて採用広告のサービス選定をおこないます。

採用広告には、サービスごとに特徴があるため、それぞれの特徴を把握しましょう。たとえば、若手、第二新卒の採用に特化したサービス、専門職種の採用に特化したサービスや、特定の雇用形態や地域に特化したサービスなどさまざまです。

サービスごとの特徴を把握したうえで、採用目標や自社が求める人材の属性や志向性に合ったサービスを選ぶことで応募の確率を高められます。

また、採用にあたっては費用対効果も考慮すべきポイントです。適切な採用予算のなかで、必要な人数、人材を設定した期日までに採用することが求められます。

そのため、それぞれのサービスがどのような料金形態かも確認しましょう。

 

自社に合った採用広告を選び、効果的に採用活動を進めましょう

採用広告は求職者への認知を図り、応募をしてもらうための第一歩です。自社に合った採用広告を選ぶことで、自社が求める人材からの応募を促進でき、採用活動の効果を高められます。

採用広告を選ぶポイントは、自社が求める人物像や採用目標に合ったサービスを選ぶことです。

ぜひ本記事で紹介したポイントを参照し、自社に合った採用広告選びに役立ててください。

また、採用広告の選び方や運用に関してお困りの場合は、知見を持った採用代行サービス(RPO)の活用もおすすめです。

採用広告選びだけでなく、採用活動にお困りの際は、お問い合わせください。

 

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この記事の監修者:河地 宗太郎
この記事の監修者:河地 宗太郎

マルゴト株式会社 まるごと人事事業部 ゼネラルマネージャー

新卒でパーソルキャリアに入社。ヘルスケア領域のエージェントとして年間100名以上の採用支援に携わる。その後、Webマーケティングのスタートアップを経てマルゴトへ入社。マルゴトでは一貫してRPO事業に関わり、カスタマーサクセス、プロジェクトリーダー、マネージャーを経てゼネラルマネージャーに昇格。現在はまるごと人事のセールスマーケ領域の統括を担当している。

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