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2023.10.20 更新日:2025.07.03
この記事の監修者:大澤 凌兵

この記事の監修者:大澤 凌兵

優秀なエンジニアを見極めるための質問例20選|事前準備やポイントを解説

エンジニア採用における面接は、求める能力や価値観が自社と調和するかを見極めるための、重要な情報収集の機会です。

専門性が高く、役割の多様性が広がるエンジニア職では、質問内容や準備体制、評価の手法まで一貫性を持たせることが成果につながります。

この記事では質問例に加え、素質や将来性を評価する視点や、面接時に見逃してはならない非言語的な観察ポイントまで解説します。

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目次

エンジニア採用面接前の準備

エンジニア採用面接前の準備

的確な採用判断を行うには、面接の事前準備が不可欠です。とくにエンジニア職においては、専門的な職務内容や技術に対する正確な理解が求められます。

準備段階では、知識の習得だけでなく、質問内容の設計や評価体制の整備も重要です。以下では、面接前に整えておくべき3つの観点から、準備の具体的な方法と注意点を解説します。

エンジニアにおける理解度の向上

技術職に携わる人材を面接する際には、職種固有の知識を事前に把握しておく必要があります。専門用語やツール名が会話の中で頻出するため、表面的な理解では見極めが難しくなります。

面接担当者が開発環境や業界トレンドを把握しておくことで、候補者の発言に対する正確な評価が可能になります。また、相互理解が深まることで、面接時の信頼関係構築にも寄与するでしょう。

質問の用意

限られた時間の中で本質を引き出すには、的確な質問をあらかじめ準備することが欠かせません。事前に質問項目を構成しておくことで面接の進行がスムーズになり、聞き漏れのリスクも軽減されます。

質問は、スキルの有無を判断する技術的な項目と、人間性や志向性を測る設問とに分けて設計しましょう。また、回答の深掘りを想定した問いかけにすることで、受け答えから得られる情報の質が向上します。

採用要件の確立

人材選定におけるミスマッチを防ぐには、採用基準の明文化が不可欠です。

どの職務に誰を充てるかを考える際、技術力だけでなく、社内カルチャーとの適合性も評価対象となります。そのためには、現場担当者や経営層とのすり合わせを事前に実施し、期待される人物像を具体化しておくことが重要です。

候補者の持つ特性が組織にどう作用するかを見極めるには、明確な要件の共有が必須です。採用方針の土台を整えることで、選考の精度が安定します。

評価基準の統一

複数人での面接体制を採る場合、評価のばらつきが課題となります。共通の評価フォーマットを用意することで、選考の客観性と公平性を担保できます。

評価シートには、観点ごとのチェック項目や点数配分を明記し、個人の印象に左右されない選考基準を設けましょう。選考プロセスが進んだ際も、一貫した基準で振り返りが可能となります。

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エンジニアのスキルを見極める質問例15選

エンジニアのスキルを見極める質問例15選

まずは、エンジニアとしてのスキルを見極めるための質問例です。

1.使用したことのある言語やツールを教えてください

自社の業務とのマッチ度を測るための質問です。ここでいう言語とは、「プログラミング言語」のことです。

プログラミング言語は200種類以上あるといわれており、担当する業務や開発環境によっても使用するものが異なるため、どのような言語を使用した経験があるか、しっかり確認しておく必要があります。

自社で採用している言語やツールの使用経験がない場合は、その部分をどのように補おうと考えているのかも尋ねてみましょう。

2.なぜその言語やツールを選んだのですか?

候補者の技術に対する興味・関心の持ち方、情報収集能力、トレンドを先読みする力などを見極めるための質問です。

前項の質問もそうですが、言語やツールに関する質問は特に、候補者の回答の中にも専門用語が多数含まれることになります。

そのため、面接をする側にも、ある程度専門知識が必要になります。可能であれば、面接には現場のエンジニアに同席してもらいましょう。

もし、現場のエンジニアが面接に同席できず、専門知識を持たない人事担当者が面接を行う場合は、自分が人事であることを候補者に伝え、その上でこの質問をすることで、候補者の「専門用語を多用せず、わかりやすく説明する力」も測ることができます。

3.どのような技術サービスを開発してきましたか?

自社の業務や募集しているポジションとのマッチ度を測るための質問です。

エンジニアとしてどのような業務の経験があるか、どのような成果を出しているかなどを知ることができます。

システムやサービスには、形がありません。これらを言語化し、いかにわかりやすく説明できるかで、システムやサービスの本質を理解できているかどうか、さらに理論を構築する力や、相手に伝える力も把握できるでしょう。

4.どのようなポジション、業務を経験したことがありますか?

候補者が、どのくらいの範囲の業務を任せられる人材かを見極めるための質問です。

チームの規模、メンバー構成、担当した業務の内容、業務の進め方など、細かく把握しましょう。

中には、フリーランスのエンジニアとして働いてきた人のように、チームでの業務経験がない、または経験が浅い人もいます。その場合は、「チームのメンバーと協力して業務を進められるコミュニケーション能力があるかどうか」を意識しながら、その後の面接を進めていきましょう。

5.開発において何を重視していますか?

エンジニアとしての姿勢や、開発に向き合えているかどうかを見極めるための質問です。

回答から、候補者が開発に熱意や主体性を持って当たってきたかどうかや、品質、コスト、納期の中で何を最も重要視しているかを把握できるでしょう。

6.これまでに直面した課題と、そのときの対応を教えてください

候補者の課題解決力と、仕事での経験を自分の成長につなげることができる人材かどうかを見極めるための質問です。

課題をうまく乗り越えられたかどうかだけでなく、自分の成長のために仕事を振り返る機会を設けているかという点も重視します。

加えて、「改めて考えたときに、より良い解決方法はありますか?」と尋ねることで、学習力や成長力も測ることができるでしょう。

7.これまでの失敗経験と、そのときにどのように対処したかを教えてください

過去の失敗を自己認知できているか、そしてその失敗を活かすことができているかどうかを見極めるための質問です。

これまでの人生の中で、失敗が一つもないという人はほとんどいないのではないでしょうか。

失敗を失敗と自分で認められない、または失敗しても自分で気づくことができないと、のちに大きなミスにつながる恐れもあります。

逆に、失敗を素直に認め、その経験から何かを学び、成長につなげることができる人は、ミスが起きたとしても、自分でリカバリー策を考え、行動することができるでしょう。

候補者が失敗経験を素直に話せるか、そして、どのように対処したかだけでなく、失敗経験をプラスに捉えられているかどうかも重視しましょう。

8.外部折衝の経験はありますか?

折衝力を測るための質問です。折衝力とは、相手と利害が一致しないときに、話し合いによって折り合いをつける力のことをいいます。

ここでの外部とは、主に顧客のことを指します。候補者が「ある」と回答した場合は、折衝する際にどのようなことを意識してきたかをあわせて確認しましょう。

顧客との折衝がないポジションを募集している場合でも、この質問をすることで、将来的に顧客との折衝があるポジションに配置可能かどうかを判断できます。

候補者に顧客との折衝経験がない場合は、社内で折衝や調整をした経験がないか尋ねてみましょう。

9.これまでの経験を弊社でどのように活かせると思いますか?

求人票に記載している業務内容を候補者が正しく理解できているかどうかを確認するための質問です。

候補者が具体的な経験やスキルを交えて回答できれば、即戦力としての活躍も期待できます。

さらに、相互理解を深めるために、候補者に自社の課題を伝え、「あなたならどのように解決しますか?」と聞いてみるのも良いでしょう。

候補者のエンジニアとしてのスキルの深さだけでなく、プレゼンテーション能力、能動性の高さなども測ることができます。

10.弊社のサービスで改善すべきだと思う点はありますか?

候補者の、自社の製品やサービスに対する理解度を測るための質問です。

この質問は、製品やサービスを開発するポジションを募集する際によく用いられます。

個人でも利用可能な無料版があるサービスがあるなら、それを使ったことはあるか、使ってみてどう感じたかなども聞いてみましょう。

自社の製品やサービスを知っているか、理解しているかだけでなく、課題を見つける力があるか、積極的にアイデアを出せる人材かどうかも、この質問で見極めることができます。

11.最近勉強していることや、興味のある技術はありますか?

候補者の、最新技術やトレンドに対する感度の高さや、向上心を見極めるための質問です。

IT技術は、速いスピードで日々進歩しています。現在のスキルが高かったとしても、新しい技術を吸収しようとしないエンジニアは、いずれ時代に取り残されてしまうでしょう。

長期的に活躍してくれるエンジニアを採用するためには、候補者の現在のスキルだけでなく、成長意欲を見極めることも重要です。

12.チーム開発において意識している役割や貢献ポイントは何ですか?

チーム開発の中で、自身がどのような立場を担い、どのような価値提供を意識しているかを確認する質問です。

開発における立ち回りや、他メンバーとの協業に対するスタンスから、個人プレーに偏らず周囲と連携しながら課題解決に向き合える人物かを見極められます。プロジェクト全体の進行を意識できるかどうかも、重要な判断材料になります。

13.最もプレッシャーを感じたプロジェクトと、そのときの行動は?

ストレス下での対応力や思考の柔軟性を把握するための質問です。

技術的困難や納期の厳しさに直面した際、どのような判断を行い、どのように状況を打開したのかを具体的に聞くことで、課題に対する向き合い方や耐性を確認できます。

問題発生時の振る舞いから、エンジニアとしての責任感や実行力の有無が見えてきます。

14.現在のキャリアプランと、今後身につけたいスキルは何ですか?

中長期的な視点で、自身の成長を捉えているか確認するための質問です。エンジニアリング領域における関心や志向、技術の習得意欲があるかを判断できます。

現状のポジションに満足せず、将来を見据えて主体的にキャリアを築こうとする姿勢は、採用後の活躍可能性を示す重要な要素です。

15.自身が目指すエンジニア像とその理由を教えてください

エンジニアとしての価値観や、仕事観を知るための質問です。

理想とする人物像や理由を問うことで、どのような働き方に魅力を感じているのか、自身の成長に何を求めているのかが明確になります。

企業が提供できる環境と候補者の志向がマッチするかを測る際の判断材料になります。

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エンジニアの素質を見極める質問例5選

エンジニアの素質を見極める質問例5選

次に、エンジニアとしての素質を見極めるための質問例です。

1.モチベーションが下がるのはどのようなときですか?

候補者のストレス耐性や、ストレス要因(人間関係、仕事量など)とうまくつき合っていけるかどうかを確認するための質問です。

実際に業務に就いたときに、モチベーションを保ちながら働けるかどうかを判断します。

モチベーションが下がる時に加えて、モチベーションを回復・維持する方法も答えることができる候補者は、自己分析力や自己管理能力も高いと評価できます。

2.やりがいを感じるのはどのようなときですか?

こちらも、候補者が入社後にモチベーションを保ちながら業務に取り組めるかどうかを見極めるための質問です。

あわせて、候補者と自社の業務や社風とのマッチ度も測ることができます。

自分がどのようなときにやりがいを感じるのかを把握できている候補者は、自分のこともよく理解できていると評価できるでしょう。

3.会社の方針と自分の意見が合わなかったことはありますか?

基本的には候補者が、自分の意見よりも会社の方針を優先できる合理的な人材かどうかを確かめるための質問ですが、時にはコンプライアンスを遵守できるかどうかを確認する質問になります。

たとえば、どれだけ高いスキルを持つエンジニアでも、会社の方針よりも自分の意見を優先するような人では、活躍は期待できないでしょう。

しかし、会社の方針が倫理道徳や技術面などに照らし合わせて不適当なものだった場合に指摘できる人材は会社にとってもプラスの人材です。

そのため、会社の方針と意見が合わなかったことがあるか、ないかだけで判断しないようにしましょう。

候補者が「ある」と回答した場合は、それでも会社の方針を優先したかどうかを確認します。

そのうえで「なぜ意見が合わなかったのか」も併せて聞いて判断しましょう。さらに、候補者がその出来事を前向きに捉えることができているかどうかという点も重視しましょう。

4.チームメンバーとの意見が対立したとき、どのように解決していますか?

対人関係における調整力や、問題解決に向けた冷静な対応力を確認するための質問です。

業務の中では、立場や視点の違いから意見の衝突が避けられない場面もあります。そうした局面で感情的にならず、建設的な対話を通じて合意形成を図れるかどうかが、協働姿勢の評価材料となります。

傾聴や譲歩、論理的な説明といった具体的行動に注目すると良いでしょう。

5.継続的な成長のために日常的に取り組んでいることはありますか?

自律的な学習意欲や成長に対する姿勢を測る質問です。

技術トレンドの変化が早いIT業界では、現状に満足せずスキルアップを図る姿勢が欠かせません。勉強会への参加や書籍・技術ブログの活用、個人開発など、習慣化された取り組みがあるかどうかを聞くことで、主体性や成長志向を評価することが可能です。

質問以外で優秀なエンジニアを見極めるポイント

Group of businessperson and digital technology concept.

面接時のやりとりを通じて得られる情報には、限界があります。非言語的な要素に注意を払うことで、判断の精度を高められるでしょう。

たとえば、話を聞く態度からはチーム内での協調性がうかがえ、ポートフォリオの構成からは仕事へのこだわりや技術的な思考の深さが読み取れます。また、提出資料の体裁や記載内容の正確さも、責任感や丁寧さを反映するものです。

面接全体を通して現れる所作やアウトプットにも注視することで、表面的なスキルだけではなく、実務で発揮される人間性や仕事観まで見極めることが可能になります。

スキルと素質を正しく見極めて優秀なエンジニアを採用しよう

Group of businessperson and digital technology concept.

エンジニアの採用面接は、候補者とのやり取りの中で専門用語も多々出てきます。

候補者のスキルを正しく見極めるためには、面接をする側にもある程度専門知識が必要になりますので、可能であれば現場のエンジニアに同席してもらいましょう。

また、スキルは申し分ない人材でも、会社の社風や方針に合わなければ、採用ミスマッチとなってしまう可能性があります。

スキルだけでなく、素質もしっかり見極めることが大切です。

エンジニアの採用面接を行う際は、今回紹介した質問例を、ぜひ参考にしてみてください。

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この記事の監修者:大澤 凌兵
この記事の監修者:大澤 凌兵

マルゴト株式会社まるごと人事事業部兼セールス  マネージャー

新卒でパーソルキャリアに入社。IT/WEB領域のエンタープライズセールスとしてdodaの各種サービスを活用し、20社以上の採用支援に携わる。
その後、事業会社2社での採用人事を経てマルゴトに入社。
マルゴトではRPO事業のプロジェクトリーダーとしてスタートアップ〜上場企業の採用支援に従事。
現在はまるごと人事とセールスチームのマネージャーを兼任しています。

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