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2024.07.08 更新日:2024.07.10
この記事の監修者:大澤 凌兵

この記事の監修者:大澤 凌兵

採用活動におけるカスタマージャーニーとはなにか?メリットや作り方を紹介

採用活動におけるカスタマージャーニーとはなにか?メリットや作り方を紹介

カスタマージャーニーはマーケティングにおけるフレームワークのひとつですが、近年では企業の採用活動においても活用されており、注目されています。今回は、採用活動におけるカスタマージャーニーの概要、作り方、導入するメリット、注意点についてそれぞれ解説します。

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カスタマージャーニーとは

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カスタマージャーニーとは、マーケティングにおけるフレームワークのひとつです。自社の顧客となる架空のユーザーをペルソナと呼び、自社の商品・サービスを認知してから購入に至るまでの流れを表したものをカスタマージャーニーといいます

企業は、カスタマージャーニーを設定することで、ペルソナの行動プロセスや心理状況などを理解でき、適切なタイミングで顧客に対して商品・サービスの情報提供を行えるようになります。

これにより顧客に対して、自社の商品・サービスに対する認知向上、購買促進に繋げられるため、カスタマージャーニーは多くの企業におけるマーケティング施策として導入されているフレームワークとなっています。

採用活動におけるカスタマージャーニー

採用活動における「求職者視点」に立ったカスタマージャーニーのことを、キャンディデイト・ジャーニーと呼びます。採用活動では、ペルソナを「求職者(自社の求める人物像)」に置き換え、自社の商品・サービスを「自社の存在そのもの」に置き換えることで、採用活動にカスタマージャーニーのフレームワークを取り入れることが可能です。

採用活動でカスタマージャーニーを導入することで、自社の認知から採用までの各プロセスにおける求職者の行動プロセスや心理状況などを理解し、採用活動のフェーズに合わせた適切な情報提供を行えるようになります。

具体的には、「求職者との接点が持てるのはどのタイミングなのか」「情報提供のベストなタイミングはいつなのか」「どういう情報が求職者に魅力に感じてもらえるのか」というように、採用活動の流れや提示すべき情報を見極めることができます。

企業は、求める人材の獲得や採用活動のさらなる効率化を目的にカスタマージャーニーの導入に注目しています。

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カスタマージャーニーマップの作り方

Business meeting concept.

カスタマージャーニーのプロセスを可視化するには、カスタマージャーニーマップを作成します。採用におけるカスタマージャーニーマップの基本構造としては、横軸に「フェーズ」、縦軸に「各項目」の構造で作成します。フェーズには認知・興味・応募・選考・内定出し・内定承諾・入社などの一般的な採用活動におけるプロセスを、各項目にはペルソナの心理状態・行動、自社とのタッチポイント、課題・障壁、戦略などを設定します。以下で、カスタマージャーニーマップの具体的な作り方を解説します。

目標・ゴールの設定

まずは、自社の採用活動における目標やゴールを設定します。目標やゴールを明確化することで、目的達成に必要なプロセスや施策を具体的に検討、考案することができ、効果的な採用活動の実現に繋がります。

ペルソナの設定

採用活動におけるペルソナには、自社の求める人材となる年齢・性別・価値観・ライフスタイルなどを細かく設定したものをいいます。採用活動における目標・ゴールと同時に、ペルソナを設定することで、社内の求める人材への認識のずれがなくなり、目標・ゴールに向かった採用施策の構築が期待できます。

関連記事:https://marugotoinc.jp/blog/recruitment-persona/

情報収集

カスタマージャーニーマップの作成において、採用活動に関連する情報の収集は欠かせないプロセスです。近年の採用市場、求職者の傾向、自社の採用に関するデータの調査、ペルソナに近しい自社社員へのヒアリングなど、採用活動に関連する情報はひとつでも多く収集しましょう。

多角的に情報収集することで、ペルソナの行動指針や興味関心などを推測できるようになります。「ペルソナ設定した人物が、自社の何に魅力を感じるのか」という仮説を立てたうえで採用活動を進めることが、求める人材の採用へと繋がります。

「基本構造」に落とし込む

採用活動における目標・ゴール・ペルソナを設定したら、カスタマージャーニーマップの基本構造(横軸に「フェーズ」、縦軸に「各項目」)に落とし込みましょう。以下で具体的な例を挙げます。

心理状態・行動

各フェーズにおける、ペルソナの心理状況・行動について推測します。

  • 認知フェーズ:求人サイトを見ていた、今の会社を辞めたい、やりたいことがある
  • 応募フェーズ:年収アップを目指したい、理想のキャリアパスがある、勤務地が近い場所がいい
  • 選考フェーズ:良い条件で転職をしたい、良い企業か見極めたい
  • 内定出しフェーズ:オファーが全て出たら優先順位を決めたい

ッチポイント

タッチポイントとは、ペルソナが自社のことを認知、接触する機会のことをいいます。

  • 認知フェーズ:自社のホームページ、求人サイト、SNS、インターンシップ
  • 応募フェーズ:自社のホームページ、求人サイト、SNS、企業説明会、インターンシップ
  • 選考フェーズ:面接・面談、自社のホームページ、求人サイト、SNS、インターンシップ
  • 内定出しフェーズ:電話、メール、自社のホームページ、求人サイト、SNS

題・障壁

各フェーズにおける自社の採用課題や障壁になるものを推測します。

  • 認知フェーズ:認知度、知名度、他社との差別化、業界での立ち位置
  • 応募フェーズ:他社と労働条件や待遇などの条件負けへの懸念、求職者の自社への理解・期待度
  • 選考フェーズ:求職者の自社への理解・期待度の調整、面接官の力量
  • 内定出しフェーズ:内定辞退、他社とのオファー競争、待遇条件の魅力、内定者フォローの不足

社の採用戦略

課題解決に向けた採用戦略を策定します。

  • 認知フェーズ:求人掲載、SNS運用、企業説明会、各メディア露出、自社製品・サービスの紹介
  • 応募フェーズ:魅力的な求人、他社よりも高待遇な労働条件、採用母集団の形成、企業説明会
  • 選考フェーズ:カジュアル面談の実施、スキルチェック、フィット感の確認、面接プロセスの改善、候補者体験の向上
  • 内定出しフェーズ:オファーレターの作成、内定者フォローアップ、入社準備の支援、内定者向けイベントの実施

 

用活動でカスタマージャーニーを導入するメリット

Upward graph drown on black board

採用活動でカスタマージャーニーを導入するメリットを解説します。

求める人材への効果的なアプローチ

カスタマージャーニーを採用活動に導入することで、ペルソナへの効果的な施策を立案できるようになります。各フェーズにおいて適切なアプローチに取り組むことでき、効率的な採用活動の実施に繋がります。

採用ミスマッチの防止

カスタマージャーニーマップは自社の求める人物像の行動プロセスや心理状態に沿って作成されます。そのため、カスタマージャーニーマップを用いて採用に成功した人材は、適切なアプローチのもと採用されており、自社への理解やエンゲージメントなどが高い状態にあるといえます。自社への理解やエンゲージメントが高い状態で入社してもらうことは、採用後のミスマッチや早期離職の防止に繋がります。

採用施策の立案・改善

採用活動における課題や戦略を具体化、可視化できるため、自社の取り組む採用施策をより良いものへとアップデートすることができます。立案と改善を繰り返すことで、より精度の高いカスタマージャーニーマップが出来上がり、求める人材の獲得が期待できます。

採用担当者間の認識のズレ防止

企業内で複数の採用担当者が稼働している場合には、カスタマージャーニーマップをもとに採用活動に取り組むことで、どのような人材に、どのような目的で採用活動を実施しているかが明確になり、担当者間の認識のズレを防止できます。

採用コストの削減

カスタマージャーニーを活用することで、フェーズごとのタッチポイントが把握できるように、過去に実施したけれどあまり効果のなかった施策などを見直すきっかけになります。不要な施策を省くことでより効率的な採用活動に取り組めるほか、採用コスト削減にも効果が期待できるでしょう。

 

カスタマージャーニーマップを作成する際の注意点

Asian woman worried about tax return

カスタマージャーニーを運用する際の注意点を解説します。

求職者の目線で考える

目標やゴール、ペルソナなどの設定を考える際に、あれもこれもとカスタマージャーニーマップに企業側の理想や主観を入れてしまいがちです。カスタマージャーニーマップは、あくまでもペルソナ(求職者)目線の施策であることを念頭に置きましょう。

最初から細部にこだわらない

最初から完璧なカスタマージャーニーマップを作るのは難しいものです。カスタマージャーニーマップを構成する最低限の項目や条件を設定できたら、あとは実践と改善を繰り返し、ブラッシュアップしていくのもひとつの方法です。反対にうまくカスタマージャーニーマップが出来上がったと思っても、実践と結果を見て適宜変更や改善、修正を行なっていくことが重要です。

 

カスタマージャーニーを導入して効果的な採用活動を!

A man in a suit walking in the business district

採用におけるカスタマージャーニーとは、ペルソナ(求職者)が、自社を認知してから採用決定に至るまでの流れを表したものです。カスタマージャーニーのフレームワークを採用活動に導入することで、求める人材へ「どのタイミングで」「どのように魅力づけすべきか」の理解が深まり、効果的なアプローチが可能となります。

自社の採用活動の効果を最大限に引き出すためにも、カスタマージャーニーを導入してみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者:大澤 凌兵
この記事の監修者:大澤 凌兵

マルゴト株式会社まるごと人事事業部兼セールス  マネージャー

新卒でパーソルキャリアに入社。IT/WEB領域のエンタープライズセールスとしてdodaの各種サービスを活用し、20社以上の採用支援に携わる。
その後、事業会社2社での採用人事を経てマルゴトに入社。
マルゴトではRPO事業のプロジェクトリーダーとしてスタートアップ〜上場企業の採用支援に従事。
現在はまるごと人事とセールスチームのマネージャーを兼任しています。

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