採用お役立ち情報
【ベンチャー向け】事例から学ぶリファラル採用|成功のポイントも紹介

採用において、社員の人脈を活用して候補者を紹介してもらう「リファラル採用」。
ミスマッチが起こりにくい、採用コストが抑えられる、といったメリットのある採用方法ですが、気を付けるべきポイントもあります。
本記事では、リファラル採用の概要や、ベンチャーにおすすめの理由、よくある失敗例や、成功させるためのポイントなどを解説します。

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目次
リファラル採用とは
英語の「referral(リファラル)」には「委託」や「紹介」の意味があり、リファラル採用は社員の紹介によって人材を採用する手法を指します。
求人広告や人材紹介会社などを利用した採用方法とは異なり、リファラル採用では、自社の社員の人脈を生かして、自社にマッチする人材を社員から直接紹介してもらいます。
そのため、求人広告費や人材紹介会社への成功報酬などがかかりません。
代わりに、リファラル採用では、紹介した社員にインセンティブ(報酬)を支払うのが一般的です。
インセンティブの金額は企業によりますが、目安としては1名あたり5万~30万円ほど。
また、採用が決定したタイミングでインセンティブを支払うこともあれば、面接に進んだ段階で支払うケースや、入社後一定期間が経過したタイミングで支払うケースもあります。
リファラル採用と縁故採用の違い
リファラル採用に似た言葉に「縁故(えんこ)採用」がありますが、この2つは異なります。
自社の社員の人脈を活用して、人材を採用する点ではリファラル採用と縁故採用は同じです。
しかし、縁故採用では、経営陣などの上層部が、親族や知人を紹介する場合が多いです。また、選考フローを省略して入社が確約される場合も珍しくありません。
一方でリファラル採用は、あくまでも一般社員の知り合い(前職の同僚など)を紹介する方法であり、面接などの選考フローも通常通り設けられます。縁故採用とは異なり、結果的に不採用になるケースもあります。
ベンチャーでのリファラル採用
リファラル採用は、ベンチャーやスタートアップにもおすすめの採用方法です。
ベンチャーやスタートアップは大手企業に比べて規模が小さく、採用担当者や採用予算などのリソースが少ないなかで採用活動をしなければなりません。
その点、リファラル採用を導入すれば、紹介者に支払うインセンティブを考慮しても、求人広告や人材紹介会社などに比べて、採用コストを抑えることができます。また、転職潜在層にアプローチできるメリットもあります。
また、ベンチャーやスタートアップは少ない社員数で成長を目指すため、自社のビジョンや企業風土にマッチする人材を集めることが特に重要になります。しかし、ベンチャーやスタートアップは事業内容や企業体制などにおける変化も大きい傾向があり、その点が候補者に正しく伝わっていないと、入社後のミスマッチが起きる可能性もあります。リファラル採用であれば自社をよく理解している社員からの紹介のため、自社にマッチする人材に出会える可能性が高くなります。

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リファラル採用の成功事例
リファラル採用を成功させるうえでは、他社の事例を参考にすることも大切です。以下にまとめた事例を、自社におけるリファラル採用のヒントとして活用しましょう。
企業名 | 成功施策のポイント |
---|---|
メルカリ | 社内報やイベントで制度を周知し、社員の巻き込みを強化した |
富士通 | 紹介者への報酬制度を明文化し、紹介モチベーションを維持 |
セールスフォース・ドットコム | 紹介後すぐに選考せず、まずはミートアップ参加を促す方式を採用 |
SmartHR | 紹介しやすい雰囲気を醸成するため、Slackで紹介募集のテンプレを展開 |
freee | リファラル限定の選考枠を設け、紹介者・被紹介者の安心感を醸成 |
リファラル採用を成功させる企業に共通する3つの傾向
リファラル採用制度を効果的に活用している企業には、いくつかの共通した工夫が見られます。ここでは、リファラル採用を成功させている企業に共通する3つの特徴を解説します。
従業員へ積極的に呼びかけている
リファラル採用に力を入れている企業では、社員一人ひとりに対して積極的な参加を促す姿勢が定着しています。単に制度を設けるだけでなく、社内イベントやミーティングなどを通じて継続的に協力を依頼している点が特徴です。
また、紹介による採用が組織にもたらすプラス面を明確に伝えることで、社員の納得感と意欲を引き出す工夫が見られます。自発的な紹介が生まれる雰囲気づくりが、リファラル採用成功のポイントといえるでしょう。
徹底した社内告知をしている
リファラル採用制度を成功に導いている企業は、社内への情報共有にも工夫が見られます。ポータルサイトや社内報、チャットツールなど複数の手段を使って周知を徹底し、誰もが制度の内容や紹介対象を把握できるようにしているのが特徴です。
あいまいな運用では社員の関心を引きづらいため、情報は具体的かつタイムリーに届けることが求められます。リファラル採用制度の定着させるためには、継続的な情報発信も欠かせません。
不採用時にもしっかり配慮がなされている
リファラル採用では、不採用になった場合の対応が企業の印象に直結します。紹介してくれた社員や応募者が気まずさを感じないよう、丁寧なフィードバックや結果通知が求められます。
特に紹介者への説明が不十分だと、次回以降の協力を得ることが難しくなる可能性があります。紹介を依頼する以上は、全プロセスで誠実な姿勢を貫くことが信頼構築につながります。
リファラル採用を成功させる3つのポイント
リファラル採用を成功させるポイントを3つ解説します。
リファラル採用の制度を整える
リファラル採用を成功させるためには、社員の協力が不可欠です。
社員が協力しやすいように、リファラル採用の制度の目的や採用基準、具体的な選考プロセス、インセンティブの詳細などをまとめ、社員に周知することが重要です。
また、紹介者と候補者が会食する際の経費を補助する仕組みなど、ルールを明確にしたうえで、できるだけ紹介者をサポートするような体制を整えておきましょう。
また、不採用になった場合のフォローについても、先に説明があると安心して紹介しやすくなります。
社員のエンゲージメント向上に取り組む
リファラル採用を成功させるためには、社員が自社で働くことに満足しており、知人に自社を勧めたいと思えることが前提となります。
そのためには、社員のエンゲージメント向上に取り組むことが求められます。
社員が「自社に貢献できている」「自社のカルチャーに合っている」「メンバーと協力しながら業務を遂行できている」などと感じていることが社員のやりがいを高め、エンゲージメント向上にもつながります。
そのためには、自社のビジョンを共有し、社員全員の目指す方向を揃えることが大切です。また、昔からの慣習や、社員同士のコミュニケーションのとり方についても見直してみましょう。
特に近年はリモートワークが浸透し、社員同士のコミュニケーションの頻度などが少なくなりがちです。
チャットツールやオンライン会議ツールなどを活用し、業務の目線を合わせたり、気軽に困りごとを相談できたりする機会を作ることで、エンゲージメントが高まりやすくなります。
不採用時の配慮も忘れない
リファラル採用は、紹介された候補者が必ずしも採用されるわけではありません。
企業としては、できるだけ採用率を高めるための工夫を行いましょう。
例えば、紹介後すぐに面接に進むのではなく、まずはランチやカジュアル面談、社内見学などを設定して自社への理解を深めたうえで、もし候補者が興味を持てば選考に進む形もよいでしょう。
それでも、選考の結果不採用になった場合は、紹介者と候補者の関係性が悪化しないような配慮が求められます。
不採用の理由を丁寧に説明するなど、双方の納得感を高めることを意識してフォローを行いましょう。
リファラル採用が失敗する7つの要因
リファラル採用は、ただ導入するだけでは成果は見込めません。失敗事例から学ぶことで同じ過ちを防ぎ、より実効性のある運用へとつなげられるでしょう。ここでは、リファラル採用を失敗してしまう要因について深掘りします。
社内周知を十分に行っていない
紹介制度を設けていても、社内に正しく認知されていなければ形骸化してしまいます。とくに導入初期は「どのような制度か」「どのように紹介すればよいか」が伝わっていないケースが多く見られます。
社員が制度の存在を把握していても、具体的な行動につながらない状況では機能しているとはいえません。認知と理解の両面で、社内浸透を図ることが重要です。
短期的な効果を期待してしまう
導入直後から応募者が増えるといった即効性を期待しすぎると、継続運用に支障が出る恐れがあります。紹介はあくまで信頼関係を前提としたプロセスであり、効果が表れるまでには一定の時間が必要です。
短期視点で結果を求めるあまり、制度の見直しを急いでしまえば、社員の協力度も下がりかねません。中長期的に取り組む姿勢が問われます。
大量に採用しようとする
リファラル採用は質に優れた人材確保に適していますが、一定数以上を一気に採る手段としては不向きです。紹介元の社員のネットワークにも限りがあり、過度な期待をかけると社内の負担が大きくなります。
また、過剰なノルマ感が漂うと紹介そのものが義務的なものと捉えられ、制度への反発にもつながります。数よりも、質を重視する意識が大切です。
人材が同質化する
社員からの紹介が偏ると、組織内に同じような価値観や経歴を持つ人材ばかりが集まる傾向が生じます。多様性を欠くとイノベーションが起きにくくなり、業務の柔軟性にも影響が出る可能性があります。
制度を活かすには、紹介に依存しすぎず他の手法とも組み合わせながら、採用バランスを意識することが重要です。
従業員への告知ができていない
定期的に告知しないとリファラル採用制度に関する記憶が薄れてしまい、活性化しません。導入時に大々的に知らせても、その後のフォローがなければ制度は定着しにくいものです。
タイミングを見て再通知したり、紹介成功事例を共有したりと、制度を意識づける工夫が必要です。制度があるだけではなく、常に社内に開かれている状態を保つよう意識しましょう。
曖昧な採用条件を提示している
紹介してほしい人物像や求めるスキルを曖昧に伝えていると、紹介の精度が下がってしまいます。どのような人を必要としているかを明確にしないまま制度を進めると、ミスマッチや再選考の増加につながるでしょう。
紹介者自身も判断に迷いやすくなるため、職種ごとに求める条件を具体化し、共有する体制づくりが求められます。
動機づけが不足している
リファラル採用制度を促進するには、社員側へのインセンティブや感謝の表現も重要です。制度があっても「紹介しても意味がない」と思われてしまえば、協力は得られません。
金銭的な報酬だけでなく、紹介が評価される文化や、貢献が見える仕組みを整えることが大切です。制度を“企業の仕組み”としてではなく“共通の目的”と感じてもらう工夫が必要です。
社員の協力があるからこそ成功するリファラル採用
リファラル採用は、実際に働いている社員の紹介だからこそ、より自社にマッチする人材につながりやすい採用方法です。
まずは社員のエンゲージメントを高めることを前提に、インセンティブなど制度を整えて、効果的なリファラル採用を行ないましょう。
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