採用・労務・経理に関するお役立ち情報

「社内でDXへの取り組みが始まったものの、肝心なDX人材の確保が進まない」とお悩みではありませんか?近年、DX人材は完全に売り手市場となっており、十分な採用ノウハウがないまま活動を進めても、優秀な人材の獲得は困難です。
そこで本記事では、DX人材の採用における根本的な課題を踏まえ、DX人材の定義や採用活動を成功に導くためのポイントを解説します。「DXを確実に推進したい」とお考えの人事・採用責任者の方は、ぜひご一読ください。

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DX人材とは

DX人材とは、デジタル技術に関する知見やスキルを有し、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する役割を担う人材を指します。DX人材の採用を成功させるためには、その正確な定義と求められる資質を深く理解しておくことが大切です。
DX人材の定義
DX人材を定義する前提として、まず経済産業省の「デジタルガバナンス・コード2.0」におけるDXの定義を確認します。
DXの定義(デジタルガバナンス・コード2.0より) 企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
この定義に基づき、DXを実際に実行していく人材について、経済産業省の「DXレポート2(中間取りまとめ)」では、以下の2つのタイプに分けて示しています。
- 構想をけん引する人材: 構想力を持ち、明確なビジョンを描き、自ら組織をけん引し、実行することができるような人材
- 技術を実装する人材: 企業が市場に対して提案する価値を現実のITシステムへと落とし込む技術者
このことから、DX人材とは、デジタルを活用して組織の変革をリードする「リーダー・企画人材」や、デジタル技術やデータ活用によって企業の課題を解決する「技術者・スペシャリスト」といった、幅広い役割を担う人材の総称であると言えます。
DX人材はなぜ必要か
経済産業省が発表した「DXレポート」によると、企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しなければ、2025年から2030年の間に最大12兆円もの経済損失が発生し、日本の国際競争力が低下すると警鐘を鳴らしています。
企業がレガシーシステム(古いシステム)を抱え、DXが進まないことによって生じる具体的な影響は、主に以下の3点です。
- データを活用できず、市場の変化に対応できない
- システムの維持管理費が年々高額になる
- サイバーセキュリティリスクが深刻化する
このような理由から、多くの企業は古いシステムを改変して業務を効率化したり、市場の変化に迅速に対応したりするためにDX人材を必要としています。
DXは、既存システムの維持管理コストを削減するだけでなく、テレワーク(リモートワーク)の普及に対応したり、BCP(事業継続計画)対策を行ったりするうえでも不可欠な、企業存続の鍵となる取り組みです。
DX人材のスキルマップと5つの人材類型
DX人材が持つべき具体的なスキルについては、経済産業省とIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が定義している「デジタルスキル標準」を参照するのが最も適切です。
「デジタルスキル標準」のうち、DXを推進する人材を育成するための指針である「DX推進スキル標準(DSS-P)」には、DXを成功させるための5種類の人材類型が示されています。

引用元:「デジタルスキル標準」をとりまとめました!|経済産業省
1. ビジネスアーキテクト(Business Architect)
ビジネスアーキテクトは、DXで実現したい目的や、新しいビジネスモデルを設計し、それを実現に向けてリードしていく役割を担います。
具体的には、新規事業開発や既存業務の抜本的な効率化といった取り組みにおいて、関係者と連携・調整を取りながら、プロジェクト全体を構想し、目的達成に向けて推進する最高責任者的な立場です。
2. デザイナー(Designer)
デザイナーは、ビジネスの要件とユーザーの視点を統合し、製品やサービスのデザインを通じて価値を生み出す役割を果たします。
単なるデジタルグラフィックのデザインに留まらず、サービスのコンセプト策定、ユーザー体験(UX/UI)の設計、ブランドイメージの具現化といった、幅広い領域におけるデザイン思考と実行を担うのが特徴です。
3. データサイエンティスト(Data Scientist)
データサイエンティストは、業務変革や新規ビジネスの創出を目的として、高度なデータの収集・分析・活用を行う専門家です。
単にデータを集計するだけでなく、事業戦略に沿ったデータの活用法を提案したり、データ解析を通してビジネスに有意義な知見を導き出し、それを具体的な施策として落とし込む役割が期待されます。
4. ソフトウェアエンジニア(Software Engineer)
ソフトウェアエンジニアは、デジタル技術を用いた製品やサービスを提供するため、システムやソフトウェアの開発・実装を行います。
Webアプリケーションのインターフェース構築(フロントエンド)やサーバーサイド機能の開発(バックエンド)を担うほか、現実世界(物理領域)のデジタル化に関わるフィジカルコンピューティングエンジニアとしての役割も果たします。
5. サイバーセキュリティ(Cybersecurity)
サイバーセキュリティは、デジタル活用に伴うあらゆるサイバーセキュリティリスクを特定し、抑制するための対策を主導する人材です。
リスクを検討した上で、セキュリティ体制の構築、影響を抑えるための防御策の実施、インシデント発生時の対応などを統括します。顧客価値の高い安定したビジネス提供を、セキュリティの側面から実現する極めて重要な役割を担います。

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DX人材に必要な資質

IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の「デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進に向けた企業とIT人材の実態調査」によると、DXを推進する人材には、専門スキルに加えて、以下の6つの資質が求められるとされています。
この資質は、職種を問わずDX人材に共通して求められる、マインドセットや行動特性と言えます。
| 適性因子(仮説) | 概要 |
|---|---|
| A. 不確実な未来への創造力 | ・取り組むべき領域を自ら定め、新分野への取組みを厭わず、ありたい未来を描き、挑戦する姿勢 ・課題設定力 |
| B. 臨機応変/柔軟な対応力 | ・計画通りのマネジメントではなく、外部の状況変化や状況を踏まえ、目標を見失わずに、都度ピボットしながら進めていく姿勢 ・当初の計画にこだわりすぎない |
| C. 社外や異種の巻き込み力 | ・対立する周囲のメンバーを巻き込むだけでなく、外部の「他者」との交わりを多く持ち、自分の成長や変化の糧にできる受容力 |
| D. 失敗したときの姿勢/思考 | ・一時的な失敗は、成功に向けた過程であり、失敗を恐れず、立ち止まらず、糧にして前進進めることができる姿勢 |
| E. モチベーション/意味づけする力 | ・自ら解決したい・取組みたい課題を明確にし、自らの言葉で話すことができ、前向きに取組みたいと感じられる姿勢 ・主体性・好奇心 |
| F. いざというときの自身の突破力 | ・解決や困難な状況に陥ったときでも、諦めずに、様々方法を模索し、壁を突破するためにリーダーシップを発揮する姿勢 ・責任感 |
DX人材の採用市場の動向

DX人材の採用市場は、完全に売り手市場であり、採用競争が激化しています。その背景には、DX人材に限定されず、IT人材全体が慢性的に不足しているという根深い問題があります。
IT人材の不足は、DX人材の確保と育成の両面において見過ごせない課題です。なぜなら、DX人材として活躍するための高度なスキルを身につけるには、IT関連業務を通じて一定水準以上の経験と知見を積む必要があるからです。
経済産業省の「IT人材需給に関する調査」によると、このままでは2030年には最大約79万人ものIT人材が足りなくなると試算されています。この状況が続けば、今後ますますDX人材の採用は激化していくと考えられます。
DXを円滑に進めるためには、進捗が滞らないよう、特に採用が困難になっているDX人材の職種(例:ビジネスアーキテクト、データサイエンティストなど)を早期に特定し、戦略的な対策を講じる必要があります。
DX人材採用が難しい理由

現在、多くの企業でDX人材の採用が難しくなっている状況です。自社における人材採用の課題を改めて確認し、具体的な対処につなげていくためにも、これら5つの要因について深く理解しておきましょう。
1. DX人材の激しい争奪戦
DX推進の加速に伴い、DXを担う人材に対する採用ニーズは国内外問わず急速に高まっています。
経済産業省の資料「DXレポート2」では、DX人材を「自社のビジネスを深く理解したうえで、データとデジタル技術を活用してそれをどのように改革していくかについての構想力を持ち、実現に向けた明確なビジョンを描ける人材」と示しています。IT・デジタル技術の活用に長けたこの種の専門人材は、DX推進に不可欠であり、大企業からスタートアップまで多くの企業が積極的な採用を図っています。
しかし、DX人材は依然として非常に希少であり、優れた人材ほど多くの企業からオファーを受けています。そのため、候補者は給与や働き方の面で最も条件の良い企業を選ぶ傾向が強くなっています。
実際に、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)のアンケート調査(2023年実施)でも、「魅力的な処遇が提示できない(41.3%)」や「魅力的な仕事を用意できない(24.1%)」といった回答が多く見られ、採用競争の激しさが浮き彫りになっています。
このように、企業が採用競争に勝ち抜くためには、単に高額な給与を提示するだけでなく、魅力的なプロジェクトや明確なキャリアパス、リモートワークといった柔軟な働き方を提供し、自社の魅力を最大限に高める必要があります。
2. 求めるスキルセットとのギャップ
DXを推進する人材には、幅広い複合的なスキルが求められます。具体的には、ITやデジタル技術の知識に加え、データ解析、AI、クラウド技術に関する理解、そしてビジネス戦略を立案し実行する能力などが必要です。
こうした複数の専門分野にわたるスキルをすべて満たす完璧な候補者は市場に極めて限られており、多くの企業が、DX推進に必要なスキルセットの不足に直面しています。
企業は経済産業省が策定した「DX推進スキル標準(DSS-P)」を活用することで、DX実現に向けた必要な人材像や育成計画を具体化しやすくなります。しかし、この標準に照らし合わせても、必要なスキルを全て兼ね備えた人材の採用は、依然として大きな課題となっています。
3. 企業文化・体制とのミスマッチ
DX人材の採用に成功したとしても、企業内のDX推進体制が整っていなければ、その人材が能力を十分に発揮できず、早期離職につながるリスクがあります。
特に、既存のビジネスモデルや業務プロセスが固定化されている企業では、新たな技術や変革を導入しようとするDX人材がなじみにくいケースが多く見られます。
例えば、レガシーシステム(旧来の技術基盤で構築されたコンピュータシステム)を使用していたり、硬直的な企業文化が根強く残っていたりする職場では、DX人材はスキルや知識を生かせないばかりか、強いストレスを感じやすくなります。
その結果、外部から採用した人材が短期間で辞めてしまうと、社内人材の流出にもつながり、企業全体のDX推進に深刻な悪影響を与えかねません。
4. 報酬・待遇面での条件格差
採用市場で優秀なDX人材を惹きつけるには、給与や待遇面で他社に引けを取らない競争力のある条件を提示する必要があります。
DX人材はその希少性から、自身の市場価値に見合う高額な報酬を求めるほか、リモートワークやフレックスタイムといった柔軟な勤務形態を強く重視する傾向があります。
中小企業や採用リソースが限られた企業にとって、他社が提示する高額な条件に対抗することが困難な現状です。このような待遇面での差が企業間の大きな優劣関係を生み出し、条件を満たせない企業は候補者が他社へ流れてしまうリスクが高く、競争で不利な立場に立たされています。
5. 社内育成体制の未整備
外部採用が困難な場合、既存社員を育成する「リスキリング」が有効な手段ですが、これにも大きな課題が伴います。
多くの企業では、DX推進に必要なスキルを持つ社員を社内で育てるための時間やリソースが十分に確保できていません。特に中小企業においては、体系的なリスキリングやトレーニングのプログラムが未整備のため、必要なスキルを持つ人材を内部で育成するのは非常に難しい状況です。
育成体制が整っていない企業は、即戦力となる外部人材への依存度が高まりますが、前述の通り採用市場の競争激化により、優秀な人材の確保は困難です。この「採用難」と「育成難」の板挟みが、企業のDX推進を妨げる大きな要因となっています。

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DX人材採用における成功ポイント

ここでは、DX人材の採用を成功させ、長期的にその力を最大限に活かすための具体的なポイントをご紹介します。
1. 自社のボトルネックを洗い出す
DX人材採用のために取るべき手法や方針は、企業が抱えるDX戦略、あるいは人事戦略における根本的な課題によって大きく異なります。
たとえば、「エンジニアの給与基準が低い」という問題が生じている場合、採用担当者だけで解決することは困難であり、経営層や他部門を巻き込んだ施策が必要です。
そのため、人材を採用する以前に、課題がどこにあるのか、なぜ自社でDX人材が必要なのかを明確に抽出することが欠かせません。その自己診断に役立つのが、パーソルイノベーション株式会社が提唱する以下の類型です。
Leader(主導者)が必要な企業
事業や組織の全体的な方針、ビジョンに課題を抱えている企業です。
採用自体はできているものの、そもそもの全社的な方針が定まっていないため、経営層と現場のDX人材(エンジニアなど)との間に齟齬や認識のズレが発生しています。たとえ優秀なDX人材を採用できたとしても、将来不安などから早期に転職されてしまうリスクを抱えています。
Changer(変革者)が必要な企業
人事評価の方法や給与などの制度面に根本的な課題を抱えている企業です。
業務内容に応じた適切な評価体制が整っておらず総合職と同様になっている、転職市場の水準と比べて給与が低い、長期案件ばかりでスキルアップの機会に乏しい、といった抜本的な解決が求められる課題に直面しています。
Collaborator(共同者)が必要な企業
現場と人事部門の間で連携のギャップが問題になりがちな企業です。
採用担当者がローテーションで異動してしまうためノウハウの蓄積がない、または現場が採用業務について未経験の社員ばかりで人事との意思疎通が図れないなど、さまざまな課題があります。これではせっかく採用されたDX人材の側も、スムーズに現場に定着するのが困難です。
Challenger(挑戦者)が必要な企業
人事部門に現状を変えるだけのリソース(人員や時間)が決定的に不足している企業です。
採用担当者が他の業務も兼任しているために肝心の採用業務が片手間になっている、そもそも人事部門が一人しかいない、といった課題を内包しています。この場合、まず採用活動の課題そのものを解決するため、思い切った現状を変革する「挑戦」が求められます。
2. 求めるスキルや人物像を明確にする
上記で洗い出した自社の課題に応じ、役割、スキル、ノウハウといった観点から、自社が求めるDX人材の人物像を明確にしていく必要があります。この人物像と自社の課題との整合性が、採用後にその人材が期待通りに活躍できるか、ひいてはDXプロジェクトの成否を左右します。
例えば、ビジネスアーキテクトを採用する場合、「アーキテクチャ設計の技術力を重視するのか、それとも経営戦略を理解し、事業構想を描く能力を重視するのか」など、自社が人材に最も期待する能力とミッションを明確化しておくことで、入社後のミスマッチを避けやすくなります。
3. 働く環境や給与面に配慮する
給与などの報酬や就労環境などの条件面に配慮し、応募者が「この会社でなら、長く意欲的に働けそう」と思ってもらうことが大切です。
まず、人材市場におけるDX人材の年収相場に即した報酬を準備することが最低限の前提となります。加えて、テレワークやフレックスタイム、私服勤務を許可するなど、柔軟な働き方を整備しましょう。DX人材が多く属するIT業界において、これらの勤務形態は珍しくないため、応募者の希望条件に挙がる可能性が高いと予想されます。
4. 最新の開発環境を整備する
さらに、デバイスや開発ツール、開発環境などを最新のものに整えることも、非常に効果的です。
特に開発者にとって、最先端のツールを制約なく使用できる環境が用意されていることは、転職先の企業を選定し、長く働いていく上で大きなポイントになります。使用するPCのスペックが低い、あるいは通信速度が遅いといった状況は、開発効率の低下や、働きづらさに直結してしまいます。職場環境整備の一環として、ツールや開発環境を最新の状態に更新することを積極的に検討しましょう。
5. 採用チャネルを多角的に展開する
DX人材を自社に迎え入れたいのであれば、従来の採用手法に固執せず、さまざまな採用チャネルを積極的に活用すべきです。
求人サイトや人材紹介サービスに加え、ダイレクトリクルーティング、リファラル採用など、多角的に採用活動を展開することで、市場にいる優秀なDX人材にアピールできる機会を大幅に増やせます。
特に、自社の業界や求める職種に特化したサービスを使えば、即戦力としての活躍が見込める人材を採用できる可能性が高まります。また、ビジネスSNSなどを活用して、DX人材に直接アプローチする攻めの姿勢も、現在の激しい競争下においては有効な手法となります。
6. 自社の魅力を把握し、伝える
ターゲットとなるDX人材を明確化したら、次は彼らに響く具体的な訴求ポイントを検討します。先述の通り、DX人材は完全に売り手市場であるため、自社の魅力を効果的に伝えられないと、優秀な人材を引きつけることはできません。
そのため、応募者が「この企業に入社したい」「この企業なら自分の能力を生かせそうだ」と高い意欲を持って応募したくなるような訴求ポイントを洗い出し、発信していくことが大事です。
入社後をイメージしやすくしたり、やりがいをアピールしたりするために、求人票や面接などを通して人材に求めるミッション、業務内容、期待される役割を具体的に伝えましょう。
7. 心理的安全性の重要性
DX人材を採用し、長く活躍してもらうためには、職場における心理的安全性の確保が極めて大事です。これは、「一人のDX人材に過剰なスキルや責任を求めすぎない」という点にも深く関わってきます。
DX推進自体が目的化してしまうと、経営層や社員の間で「DX人材さえ採用すれば、企業の業績やデジタル面の問題が一挙に解決する」といった誤解が生じがちです。このような過度な期待や負担を一方的に押しつけるような状態にならないよう、社内の環境を整えることが欠かせません。
8. コミュニケーションギャップの解消
デジタル関連のプロジェクトにおいて、しばしばコミュニケーションの障壁がネックとなります。その主な一因として、デジタルへの知見が低い社員とDX人材との間で、共通の認識や言語で意思疎通を図るのが困難であることが挙げられます。
コミュニケーションの問題が多い職場環境は、DX人材に実務的・精神的な負担を生じさせやすくなり、エンジニア人材に忌避される最大の要因の一つとなります。
そのため、経営層を含めた社内の全員が一定のデジタルリテラシーを身につけ、DXに向けた円滑なコミュニケーションを図れるよう努めることが求められます。
こうした取り組み(心理的安全性、リテラシー教育)の実施を採用活動時に求職者へと積極的にアピールすることで、「安心して働ける職場」だと評価され、採用の成功に繋げることが可能です。
9. 採用プロセスの見直しと最適化
採用プロセスの見直しと最適化は、DX人材の獲得に直結します。
引く手あまたであるDX人材は、基本的に複数の企業で選考を同時に進めています。そのため、面接の日時調整や選考の進捗が少しでも遅れると、その間に競合他社へ入社を決めてしまい、優秀な人材を逃す機会損失が発生します。
このような事態を防ぐためにも、採用プロセス全体を見直し、スピーディーな選考を実現する必要があります。AIによる転職希望者のスクリーニングや、人材紹介サービスの徹底的な活用など、デジタル技術や外部リソースを活用して採用プロセスの効率化を図りましょう。
10. DXを組織全体の変革として取り組む
前述のように、DXを成功させるには、一部のDX人材の力だけでなく、組織全体が一丸となった取り組みが必要です。元来、DXの最終的な目標は、部署やチームといった小さな枠組み内に留まるものではなく、企業全体のビジネスモデルと文化の変革にあります。
この変革を実現するためには、経営層から現場の従業員まで、社内全員がDXへ主体的に参画する姿勢が欠かせません。従業員それぞれがDXについての理解や関心を深めることで、現場側から業務効率化や新規事業に関する有益な提案が出てくることも期待できます。
したがって、DX推進に必要な土壌を作るうえで、社内全体のデジタルリテラシーの向上は極めて重要な取り組みとなります。

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DX人材を採用する方法

DX人材を採用する方法は主に以下の3つとなります。即戦力化を目的とした外部からの調達方法に絞って解説します。
中途採用
DXプロジェクトを即戦力として推進し、かつ長期的なノウハウを社内にストックしたい場合は、中途採用を検討すべきです。正社員として迎え入れることで、自社内にスキルや専門知識を持った人材を継続的に抱えることができ、今後の企業競争力の強化に直結します。
ただし、DX人材は多くの企業が喉から手が出るほど求めているため、一般的な求人媒体だけでなく、人材紹介会社の活用やダイレクトリクルーティングなど、幅広い手段で粘り強く採用活動に取り組む必要があります。
フリーランス・業務委託
中途採用市場での競争が激しく難航する場合、フリーランスや業務委託の形で外部人材を活用することも有効な選択肢です。この調達方法は、中途採用ほど競争が激しくないケースがあり、ハイスキルな人材と、求めるスキルにマッチする確率が高くなるというメリットがあります。
社内人材の育成
DX人材の需要はますます高まる傾向にあるため、採用に依存するだけでなく、社内で育成するという選択肢を持ちましょう。
社内の既存人材は、外部から採用する人材に比べて、DX推進に必要な「自社の業務知識」をすでに深く有しているという大きな利点を持っています。
また、DX人材には、デジタル技術の知識だけでなく、経営戦略の構想を練り、実行していくリーダーとしてのスキルが求められます。このため、デジタルの観点に囚われず、ビジネス変革の経験や構想力に注目すれば、該当する人材を社内から発掘できる可能性が高まります。
まとめ

今回は、DX人材の採用が難しい理由と、採用活動を成功させるためのポイントを解説しました。
DXに関する高度なスキルを持つ人材は、多くの企業で喫緊の課題となっており、激しい採用競争が繰り広げられています。競合他社に後れを取らないためにも、まずはDXの目的を明確化した上で、採用基準・待遇の改善や採用プロセスの見直しなどを行い、企業の魅力を積極的にアピールすることが重要です。
しかし、人事部門の工数には限りがあるため、採用戦略の見直しやスカウト業務まで手が回らないのが実情ではないでしょうか。
DX人材採用の競争に勝ち抜くためには、戦略の立案から実行までをスピーディーに進める必要があります。
採用代行サービス「まるごと人事」は、月額固定料金で、媒体選定、魅力的な募集文の作成、そして最も重要となるスカウト送信から日程調整まで、面接以外の採用業務をまるごと代行します。
「DX推進を加速させる優秀な人材を確実に採用したい」とお考えの人事・採用責任者の方は、ぜひ一度「まるごと人事」にご相談ください。

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