採用・労務・経理に関するお役立ち情報

従来の求人広告や人材紹介だけでは、技術力の高い人材を獲得することが困難になっている今、多くの企業が注目しているのが「技術広報」です。
IT市場の急速な拡大と労働人口の減少により、優秀なエンジニアの採用競争は年々激化しています。
本記事では、技術広報の基本的な定義を解説しつつ、エンジニア採用を成功させるための戦略立案方法や今すぐ実践できる4つの施策を解説します。
技術広報を活用して優秀なエンジニアの採用を実現したい方は、ぜひお役立てください。

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目次
技術広報とは|DevRelとの違いを解説

ここではエンジニアに向けた広報活動を行う「技術広報」を解説します。
IT市場の拡大・労働人口の減少によってエンジニアの採用競争が激化している今、優秀なエンジニアを採用するためには技術広報が欠かせないため参考にしてください。
採用広報について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
技術広報の目的と役割
技術広報とは、自社の技術力や開発環境、エンジニアの働きがいなどを外部に発信する広報活動を指します。一般的な採用広報が企業全体の魅力を伝えるのに対し、技術広報はエンジニアという特定のターゲットに向けて、技術的な情報を中心に発信する点が特徴です。
具体的には、自社の技術力ややりがい、成長環境をアピールしましょう。自社の情報発信をするため、企業認知度の向上や採用ブランディングにも役立ちます。技術広報を通じて自社の技術力を効果的に発信できれば、採用活動だけでなく、技術顧問や協業の依頼など新たなビジネス機会につながるケースもあります。
技術広報とDevRelの活動内容の違い
技術広報と混同されやすい概念に「DevRel(デブレル)」があります。DevRelとはDeveloper Relationsの略で、自社製品やサービスと外部の開発者との良好な関係性を築くためのマーケティング活動全般を指します。
特に自社製品を持たない受託開発企業では技術広報に注力し、開発者向けプラットフォームやツールを提供する企業では両方の活動を戦略的に組み合わせるケースが一般的です。
エンジニア採用における技術広報戦略の立て方

技術広報を効果的に活用してエンジニア採用を成功させるには、戦略的なアプローチが不可欠です。ここでは、採用成功に向けた4つのステップを解説します。
以下の記事では、採用戦略について網羅的に解説しています。
1. ターゲットと採用基準を設定
スキルや経験、企業文化に合う人物像を、具体的に定義しましょう。
既存の優秀なエンジニアが以下の内容を言語化することで、ターゲット定義につながります。
- 技術の実装・改善における体験談や失敗談
- プロダクト開発の背景や想い
- 最新技術やトレンドに対する見解
求める人材像の明確化だけでなく、後述するコンテンツ制作の素材としても活用できます。
2. コンテンツ制作
ターゲットが定まったら、定義した層に刺さるコンテンツを制作します。技術広報におけるコンテンツは、自社の技術力や開発環境、エンジニアの働き方を可視化する重要なツールです。
以下のコンテンツ例を参考にしてください。
- 開発事例紹介:実際のプロジェクトで使用した技術や課題解決プロセス
- 技術スタック紹介:使用している言語、フレームワーク、インフラ構成
- エンジニアインタビュー:実際に働くエンジニアのリアルな声
- 開発環境・制度紹介:リモートワーク、勉強会支援、技術書購入制度
エンジニアに関する知識がない人事部門だけで制作したコンテンツは、エンジニアから見ると表面的で共感を得にくい傾向があるため現場に協力を求めましょう。
3. 採用手法の選定
制作したコンテンツをどのチャネルで発信するかを決定します。ターゲット層がどこで情報収集しているかを考慮し、最適な手法を選びましょう。
複数のチャネルを組み合わせると、広範囲にリーチできます。リソースが限られる場合は、一つの手法でより発信内容に具体性を持つとより効果的です。
4. 採用スケジュールとKPIの設定
採用スケジュールを確認し最終目標(KGI:採用人数など)から逆算して、測定可能なKPIを設定しましょう。技術広報は中長期的な取り組みであり、短期間で成果が出るものではありません。
KPI例は以下のとおりです。
- 認知指標:テックブログのPV数、イベント参加者数、SNSフォロワー数
- 興味関心指標:資料ダウンロード数、問い合わせ数、カジュアル面談応募数
- 採用指標:応募数、書類通過率、内定承諾率
設定したKPIは月次で可視化し、PDCAサイクルを回すことで継続的に施策を改善しましょう。
以下の記事ではKPIを設定する際の注意点やポイントについて解説しています。

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技術広報を成功させるためのおすすめ施策4選

技術広報の発信は、エンジニアが転職先を選ぶ際に重視する以下のポイントを押さえましょう。
- 技術的成長機会
- 開発環境・働き方
- プロダクトの魅力
- 企業文化
- キャリアパスと評価制度
これらの情報を効果的に発信できる4つの施策を紹介します。
1. テックブログ|ブランディング強化
テックブログは、技術広報の核となる施策です。自社の技術力や開発文化を継続的に発信することで、企業のブランディング強化につながります。
テックブログのメリットは以下のとおりです。
- 検索エンジンからの流入が期待できる
- 具体的な技術レベルを示せる
- ストック型コンテンツを制作できる
現場のエンジニアに執筆を依頼し、実際の開発で得た知見や失敗談を記事化しましょう。少なくとも月に1〜2本など発信する本数を決めて、継続的に取り組みましょう。
2. 技術系イベントに参加|優秀な人材にリーチしやすい
技術カンファレンスや勉強会への参加・登壇は、優秀なエンジニアと直接接点を持てる貴重な機会です。技術に関心の高いエンジニアが集まる場であり、自社に興味を持ってもらいやすい環境が整っています。
例えば、都内では多くの大規模技術カンファレンスが開催されています。また、企業主催の技術イベントは大規模カンファレンスと比べ少数であるためコミュニケーションが図りやすいでしょう。
イベントだけでなく、終了後もSNSでつながるなどして、継続的なコミュニケーションを図りましょう。
3. Podcastでの発信|求職者が情報を取り入れやすい
近年注目を集めているのが、Podcastを活用した技術広報です。音声コンテンツは、通勤中や作業中など、テキストや動画を見られない状況でも情報を取り入れやすいという特徴があります。
コンテンツ内容の例は以下を参考にしてください。
- 技術選定の背景や意思決定プロセス
- チーム開発での工夫
- エンジニアのキャリアストーリー
テックブログでは伝えきれない「プロセス」や「想い」を語るコンテンツが効果的です。20〜30分程度の長さで、週1回または隔週での配信を目指しましょう。
4. ミートアップ・カジュアル面談|候補者と交流できる
自社主催のミートアップやカジュアル面談は、候補者と直接対話が可能です。カジュアル面談では選考をしがちですが、採用選考という形式張った場ではなく、リラックスした雰囲気で互いの理解を深めましょう。
ミートアップでは、技術的なテーマを設定し、参加者同士が交流できるワークショップ形式にすると効果的です。
以下の記事ではカジュアル面談について詳しく解説しています。
技術広報の成功は長期的な運用と技術者を巻き込むのがカギ

技術広報は、社内エンジニアを巻き込みながら取り組むことが成功のカギです。技術に関する情報を正確に伝え、エンジニアの共感を得られるコンテンツを生み出しましょう。
技術広報は採用成功だけでなく、社内エンジニアのモチベーション向上やスキルアップ、企業ブランディングに効果をもたらします。長期的な視点で継続的に取り組み、優秀な人材を獲得しましょう。

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