採用・労務・経理に関するお役立ち情報

2026.01.28 更新日:2026.01.30
この記事の監修者:今 啓亮

この記事の監修者:今 啓亮

【初めての新卒採用担当必見】新卒採用で成功するステップと企業が直面する5つの壁

新卒採用を初めて担当する際、最も重要なのは「何を、いつ、どのように進めるべきか」という全体像の把握です。

市場環境の理解不足やスケジュール感の誤認、ポテンシャル採用の難しさなど、初めての担当者が陥りやすい課題は数多く存在します。準備段階から内定者フォローまで一貫した戦略を持たなければ、優秀な学生を他社に奪われるだけでなく、採用活動そのものが長期化・高コスト化してしまうでしょう。

本記事では、新卒採用の基礎知識から具体的な選考設計、初めて新卒採用を行う企業が直面する5つの壁とその対策まで、実践的なノウハウを体系的に解説します。自社の採用活動を成功に導くための具体的な手順を得られる内容となっているので、ぜひ参考にしてください。

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目次

新卒採用を始める前に押さえておきたい基礎知識

新卒採用を始める前に押さえておきたい基礎知識

新卒採用を初めて担当する際、最初に把握すべきは「どのような準備が必要か」という採用活動の全体像です。市場環境の理解から選考設計、内定者フォローまで幅広い業務が発生しますが、すべてを同時に進められるわけではありません。

初めての新卒採用で成功するための基礎知識と実践的なステップを、段階的に理解していきましょう。

新卒採用市場の最新トレンドと求人倍率の現状

現在の新卒採用市場は学生が優位に立つ「売り手市場」が継続しており、企業にとって採用の難易度は極めて高い水準にあります。リクルートワークス研究所が発表した最新の調査データによれば、2026年卒の大卒求人倍率は1.66倍となっており、依然として高い水準を維持しています。

1人の学生に対して複数の企業が求人を出している状況であり、企業側は学生との接点をいかに作り出し、自社への入社意欲を高めてもらうかという工夫が欠かせません。単に募集をかけるだけでは学生が集まらない時代になっており、戦略的なアプローチが求められています。

出典:リクルートワークス研究所|大卒求人倍率調査(2026年卒)

採用スケジュールの早期化と実態(政府指針と現実のギャップ)

政府が示す就職活動の指針では、広報活動の開始は卒業前年度の3月1日、選考活動の開始は4年生の6月1日、内定日は10月1日と定められています。しかし実際の採用現場では指針が大きく形骸化しており、多くの学生は大学3年生の6月頃からインターンシップを通じて就職活動を開始しているのが実情です。

内定出しのピークは4月下旬に集中しており、指針よりも大幅に前倒しで選考が進んでいます。初めて採用を担当する方が指針を鵜呑みにすると、優秀な学生がすでに内定を獲得し終えた時期に募集を始める結果となり、大きな機会損失につながります。

新卒採用と中途採用の根本的な違いとは

新卒採用と中途採用の最も大きな違いは、評価の基準が「ポテンシャル(将来の可能性)」にあるか「スキル(即戦力性)」にあるかという点です。中途採用では職務経験や専門知識を持つ人材を即戦力として迎え入れますが、新卒採用では実務経験がない学生を対象とするため、将来的にどのように成長するかという視点で見極めます。

教育にコストと時間をかけながら、将来の幹部候補や企業文化を継承する中核人材へと育成していく長期的な投資という側面を持っています。

初めて新卒採用を導入する目的の明確化

新卒採用を導入する主な目的は、大きく分けて以下3つに集約されます。

戦力の安定確保 景気変動に左右されやすい中途採用市場に比べ、新卒採用は仕組み化できれば毎年安定的に人員を供給できる体制を構築可能
組織の活性化 ゼロから教える過程で既存社員の持つ知識やノウハウが言語化され、組織全体の知識が体系化されて変革の土台となる
文化・風土づくり 真っさらな状態の学生を迎え入れ、自社の理念や価値観を深く浸透させた文化によるマネジメントが実現可能


上記の目的を明確にしておかなければ、採用活動の途中で方針がブレてしまい、効果的な人材獲得ができません。自社がなぜ新卒を採用するのか、経営層と現場で共通認識を持っておく必要があります。

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新卒採用の基本的な流れと年間スケジュール設計

新卒採用の基本的な流れと年間スケジュール設計

新卒採用を場当たり的に進めてしまうと、重要な時期を逃して優秀な学生を獲得できなくなるリスクがあります。成功させるためには、年間を通じた計画的なスケジュール設計が不可欠です。

ここでは、採用準備から内定者フォローまでの5つのフェーズを具体的に解説します。それぞれの段階で何をすべきか明確に把握し、計画的な採用活動を実現していきましょう。

採用準備フェーズ(採用計画・予算・人員体制の構築)

採用活動の最初のステップは、「どのような人材を、いつまでに、どのような方法で」採用するかを定義する採用計画の策定です。予算については、前年度の1人あたり採用単価に当年度の目標人数を掛け合わせて算出する方法が一般的です。

また人事部門だけで採用を完結させるのではなく、現場社員をリクルーターとして巻き込むなど、社内全体で採用に取り組む体制を構築しておく必要があります。経営層から採用の重要性を発信し、全社的なコミットメントを得ておくと後の活動がスムーズに進みます。

母集団形成フェーズ(学生との接点づくりの方法)

自社に興味を持ってくれる学生を集めるフェーズであり、採用活動の成否を大きく左右する重要な段階です。就職ナビサイトへの求人掲載、合同説明会への出展、SNSを活用した情報発信、ダイレクトリクルーティングによるスカウト送信など、複数のチャネルを組み合わせて学生との接点を作り出します

特に知名度が低い企業の場合、待ちの姿勢だけでは学生が集まらないため、企業側から積極的にアプローチする「攻め」の採用手法を取り入れる必要があります。

選考フェーズ(書類選考・面接・内定出しまでの流れ)

エントリーシートの提出を受けた後は、書類選考・適性検査・複数回の面接・グループワークなどを経て合否を判断していきます。新卒選考では学生が複数の企業を同時並行で受けている前提があるため、選考のスピード感が重要です。

書類選考から次の面接案内までの期間が長すぎると、学生が他社の選考を優先してしまい辞退につながります。各選考ステップでの合格基準を明確にし、面接官の間で評価軸を統一しておくと、スムーズな選考進行が可能になります。

内定者フォローと入社後のサポート体制

内定を出してから実際に入社するまで半年以上の期間が空くため、定期的な連絡や懇親会、社員との交流機会を設けて信頼関係を構築していく必要があります。内定者が抱える不安や「内定ブルー」と呼ばれる迷いを払拭し、入社への期待感を高めるフォロー活動が重要です。

また入社後についても、OJTに任せきりにするのではなく、定期的なヒアリングや研修を実施して早期離職を防ぐサポート体制を整えておきましょう。

インターンシップを活用した早期接触戦略

現在は学生の約9割がインターンシップに参加しており、企業が早期に学生と接触する重要な機会になっています。夏期休暇や秋冬に開催されるインターンシップを通じて、自社の魅力を伝える「プレ説明会」として活用する企業が増えています。

インターンシップの活用メリットは、以下のとおりです。

  • 早期接触の実現:本選考が始まる前に自社を知ってもらい、志望度を高められる
  • 相互理解の促進:学生は企業の雰囲気や業務内容を体験でき、企業側も学生の資質を見極められる
  • 選考への活用:25卒以降は一定条件を満たせばインターンシップで得た情報を採用選考に活用可能

インターンシップを戦略的に設計し、早期から優秀な学生との関係構築を進めていくことが採用成功のポイントです。

初めての新卒採用で企業が直面する5つの壁

初めての新卒採用で企業が直面する5つの壁

新卒採用を初めて実施する企業の多くは、想定外の困難に直面して採用活動が思うように進まないという事態に陥ります。失敗を避けるために、事前によくある課題を把握し、対策を講じておきましょう。

ここでは、初めての新卒採用で企業が直面しやすい5つの壁を具体的に解説します。

採用スケジュール感の誤認による競合企業への後れ

政府が示す指針では3月から広報活動を開始すれば問題ないと考えがちですが、実際にはその時点で既に多くの優秀な学生が就職活動を終えています。「指針通りに動けば大丈夫」という思い込みは、初めて採用を担当する企業が最も陥りやすい落とし穴です。

実態として学生は大学3年生の6月頃からインターンシップを通じて企業研究を始めており、内定のピークは4月下旬に集中しています。指針を鵜呑みにして準備を始めると、競合他社に大きく水をあけられた状態からのスタートになってしまいます。市場の実態を正確に把握し、早期から動き出す必要があるでしょう。

学生からの認知度不足と母集団形成の困難さ

特に中小企業やBtoB企業にとって、学生からの認知度が低いことは深刻な課題です。就職ナビサイトに求人情報を掲載しただけでは大手企業の膨大な求人に埋もれてしまい、学生の目に触れる機会すら得られません。

「掲載すれば学生が集まるだろう」という受け身の姿勢では、母集団形成に失敗してしまいます。企業側から学生に直接アプローチするダイレクトリクルーティングや、対面で自社の魅力を伝えられる合同説明会への参加など、攻めの採用手法を取り入れる必要があるでしょう。

ポテンシャル採用の難しさと人材の見極め方

職務経験を持たない学生から「入社後に成長して活躍できるか」を見極めるのは、非常に高度なスキルを要する作業です。中途採用のように過去の実績や保有スキルで判断できないため、面接官は学生の価値観や行動特性、思考パターンといった目に見えにくい要素から将来性を予測しなければなりません。

経験の浅い面接官が「話し方が上手いから優秀だろう」「体育会系だから根性がありそうだ」といった表面的な印象で判断すると、入社後のミスマッチにつながります。行動面接の手法などを取り入れ、具体的な過去の経験を深掘りする質問設計が求められるでしょう。

内定辞退率の高さと内定者フォローの重要性

売り手市場の現在、1人の学生が複数の内定を獲得するのは当たり前の状況になっています。学生は他社との比較を続けているので、内定を出した時点で安心していると最終的に入社を辞退されるケースが頻発します。

内定辞退を防ぐために必要な施策は、以下のとおりです。

  • 定期的なコミュニケーション:内定後も月に1回程度は連絡を取り、関係性を維持する
  • 懇親会や社員交流の機会:入社後の具体的なイメージを持ってもらい、不安を解消する
  • 個別の悩みや疑問への対応:学生一人ひとりの状況を把握し、きめ細やかにフォローする

内定を出してからが本当の勝負であり、入社日まで継続的に魅力を伝え続ける姿勢が欠かせません。

以下の記事では内定者フォローについてをまとめています。

現場社員の協力を得るための社内調整

新卒採用は人事部門だけで完結できるものではなく、面接対応や入社後の教育で現場社員の協力が不可欠です。しかし日々の業務で忙しい現場に対して、採用活動への協力を依頼しても「時間がない」「優先度が低い」と後回しにされてしまうケースが多く見られます。

経営層から新卒採用の重要性を全社に向けて発信する「採用キックオフ」を開催したり、協力した社員を評価する仕組みを作ったりするなど、全社を巻き込む工夫が必要でしょう。

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採用ターゲットと人材要件の正しい設定方法

採用ターゲットと人材要件の正しい設定方法

採用ターゲットを曖昧なまま選考を進めてしまうと、面接官ごとに評価基準がバラバラになり、本当に必要な人材を見極められません。成功するためには、客観的で明確な人材要件の設定が不可欠です。

ここでは、自社に合う人材像を定義する4つのアプローチを具体的に解説します。それぞれの手法を活用し、採用の精度を高めていきましょう。

実績ベースのアプローチで自社に合う人材像を見つける

社内で実際に活躍している社員を観察し、その行動特性や思考パターンから共通する要素を抽出して人材要件を定義する方法です。優秀な社員がどのような場面でどのような判断をしているか、どのような価値観を持っているかを分析していきます。

適性検査の結果も合わせて確認すれば、数値データとしても共通項を発見できるでしょう。実績に基づいた定義であるため説得力があり、現場の理解も得やすいというメリットがあります。ただし現在の成功パターンに引きずられすぎると、将来の組織変革に対応できない画一的な採用になってしまう危険性もあるため注意が必要です。

ポテンシャルベースで採用ターゲットの幅を広げる

今は社内にいないが、組織の将来や変化に合わせて、理論上活躍できる可能性のある層」に目を向ける方法です。

実績ベースだけでターゲットを設定すると、既存社員と似た人材ばかりを採用してしまい、多様性が失われてしまいます。ポテンシャルベースのアプローチを取り入れれば、新しい視点やスキルを持った人材を獲得でき、組織の進化を促進できるでしょう。

また採用ターゲットの幅を広げることで、狭すぎる要件による採用難を回避する効果もあります。将来のビジョンから逆算して「5年後の組織にはどのような人材が必要か」を考える視点が重要です。

求める人物像を数値化・明確化のうえ評価軸を設計する

主体性」「協調性」「論理的思考力」といった抽象的な項目を具体的な行動レベルに落とし込み、5段階評価などで数値化していきます。例えば「主体性」であれば「自ら課題を発見し、周囲を巻き込んで解決に導いた経験があるか」といった具体的な基準を設けましょう。

数値化することで面接官ごとの評価のばらつきを抑え、客観的な判断が可能になります。評価項目は多すぎると現場が使いこなせないため、5項目程度に絞り込むとよいでしょう。明確な評価軸があれば、選考後の振り返りや改善も行いやすくなります。

採用人数の逆算と必要な母集団数を計算する

目標とする採用人数から逆算して、どれだけの学生と接点を持つ必要があるかを計算しておく必要があります。一般的には1名を採用するために50名のプレエントリーが必要とされており、アクション率4割、内定承諾率3分の1という前提で算出されています。

母集団形成の目安となる数値は、以下のとおりです。

採用目標人数 必要な内定出し数 必要な最終面接数 必要なプレエントリー数
1名 3名 10名 50名
5名 15名 50名 250名
10名 30名 100名 500名


初めての企業でも実践できる効果的な採用手法5選

初めての企業でも実践できる効果的な採用手法5選

採用手法を1つに絞ってしまうと特定の層の学生にしかアプローチできず、母集団形成に失敗するリスクが高まるでしょう。成功させるためには、複数の手法を組み合わせて多様な接点を作る必要があります。

ここでは、初めての新卒採用でも実践しやすい5つの採用手法を具体的に解説します。

ナビサイト

マイナビやキャリタス就活といった大手就職ナビサイトは、圧倒的な学生利用数を誇る採用手法です。多くの学生が就職活動の起点としてナビサイトを利用しているため、掲載することで「新卒採用にまじめに取り組んでいる企業」という安心感を学生に与えられます。

求人情報や企業の魅力を詳細に掲載でき、検索機能を通じて自社を見つけてもらえる可能性があるでしょう。ただし掲載企業数が膨大であるため、特に知名度の低い企業は大手企業の求人に埋もれてしまい、学生の目に触れにくいという課題があります。ナビサイトだけに頼るのではなく、他の手法と組み合わせる戦略が重要です。

ダイレクトリクルーティング

企業が学生のプロフィールを閲覧し、自社のターゲットに合う人材に直接スカウトメッセージを送る手法です。TECH OFFERやOfferBox、Wantedlyなどのサービスが代表的でしょう。知名度が低い企業でも、ターゲットとなる学生に対して直接熱意を伝えられるため、待ちの姿勢では出会えない層にアプローチできます。

学生のプロフィールには研究内容や保有資格、興味関心などが記載されており、自社に合う人材を効率的に探し出せるのです。初めて新卒採用を行う企業に最も推奨される手法であり、少ない母集団でも質の高い出会いを実現できるでしょう。

合同説明会・学内説明会

一度に多数の学生と直接対面できる機会であり、自社を知らなかった学生に対してもプレゼンテーションや直接の声掛けで興味を持ってもらえます。ナビサイトでは埋もれてしまう企業でも、説明会でのプレゼン次第で学生の心をつかむ「下克上」が可能です。

学内説明会は特定の大学に訪問して実施するため、ターゲットとなる学生層に直接アプローチできるメリットがあります。対面でのコミュニケーションを通じて企業の雰囲気や社員の人柄を伝えられるため、志望度を高めやすい手法といえるでしょう。ただし準備や当日の運営に一定の工数がかかる点は考慮が必要です。

新卒紹介サービス

人材紹介会社のエージェントが自社に合う学生を紹介してくれる成果報酬型のサービスです。エージェントが事前に学生の志向性やスキルを把握した上でマッチングを行うため、自社でスクリーニングする工数を大幅に削減できます。面接からスタートできるため効率的であり、採用活動に割ける人員が限られている企業には特に有効です。

新卒紹介サービスの特徴は、以下のとおりです。

  • 工数削減:母集団形成や初期スクリーニングをエージェントが代行する
  • マッチング精度:事前に学生の志向性を把握した上で紹介されるため、ミスマッチが少ない
  • 採用単価:成果報酬型のため、1名あたりの採用コストは他の手法より高めになる傾向

効率を重視する企業にとっては有力な選択肢ですが、コスト面を考慮して他の手法とバランスよく組み合わせる戦略が求められます。

リファラル採用

社員の知人や後輩を紹介してもらう手法であり、社員のネットワークを活用した採用活動です。紹介された学生は社員を通じて自社の雰囲気や文化をある程度理解しているため、社風とのマッチ度が高くなる傾向があります。

また採用コストを大幅に抑えられる点も大きなメリットです。ただし紹介を促すためには、社員に対して紹介制度の存在を周知し、インセンティブを設けるなど、社内の仕組み作りが必要です。自然発生的に紹介が生まれることは少ないため、人事部門から積極的に働きかける姿勢が求められます。

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選考プロセスの設計と面接官が注意すべきポイント

選考プロセスの設計と面接官が注意すべきポイント

選考プロセスを場当たり的に設計してしまうと、優秀な人材を見逃したり、逆に自社に合わない学生を採用してしまったりするリスクが高まります。成功させるためには、各段階での明確な基準と効果的な見極め手法が不可欠です。

ここでは、書類選考から内定出しまでの各プロセスで押さえるべき5つのポイントを具体的に解説します。

書類選考・適性検査での初期スクリーニングの基準

書類選考や適性検査では「自社のターゲットに合致するか」という視点だけでなく、「明らかに自社に合わないNG項目に該当するか」を排除する視点も重要です。すべての応募者を丁寧に見極めようとすると工数が膨大になるため、初期段階では効率的なスクリーニングが求められます。

適性検査は性格特性や知的能力を客観的に把握する補助材料として活用し、面接での質問設計に役立てるとよいでしょう。エントリーシートでは志望動機の具体性や、過去の経験における主体的な行動の有無を確認し、面接に進める候補者を絞り込んでいきます。基準を明確にしておかなければ、選考の属人化が進んでしまうため注意が必要です。

面接で学生のポテンシャルを見極める質問設計

過去の具体的な行動を深掘りする「行動面接」の手法が、ポテンシャルを見極める上で非常に有効です。

  • 「あなたが最も力を入れた活動について教えてください」
  • 「なぜその活動を選んだのか」
  • 「どのような困難があったか」
  • 「どう乗り越えたか」
  • 「そこから何を学んだか」

上記のように、段階的に深掘りしていきます。プライベートや学生生活での経験を語ってもらい、その場その場での判断や行動パターンから、学生の価値観や思考特性を読み取るのです。

表面的な質問では準備された回答しか得られないため、具体的なエピソードを引き出す質問スキルが求められます。

面接官のバイアスを排除するトレーニング方法

「体育会系の学生は優秀だろう」「声が小さく消極的な性格だ」といった無意識の偏見(バイアス)は、客観的な評価を妨げる大きな要因です。面接官トレーニングでは、自分がどのようなバイアスを持っているかを自覚させ、評価項目に立ち返って判断する習慣をつけさせる必要があります。

複数の面接官で評価をすり合わせる「キャリブレーション」の時間を設けることも効果的でしょう。また模擬面接を実施し、同じ学生に対する評価がどの程度ばらつくかを確認すれば、面接官ごとの癖や傾向を把握できます。

選考段階での惹きつけと志望度向上の施策

選考は「企業が学生を選ぶ場」であると同時に「学生が企業を選ぶ場」でもあり、いわば恋愛のような双方向のプロセスです。企業側が一方的に評価するだけでは、優秀な学生ほど他社に流れてしまいます。面接の中で学生の入社メリットを具体的に提示したり、選考の合間に若手社員との座談会を設けたりするなど、各接点で志望度を高める工夫を凝らす必要があるでしょう。

選考中に実施すべき惹きつけ施策は、以下のとおりです。

  • 社員との接点創出:面接官以外の社員と話す機会を設け、リアルな職場の雰囲気を伝える
  • 選考フィードバック:不合格者にも丁寧なフィードバックを行い、企業イメージを損なわない
  • スピーディな連絡:選考結果は可能な限り早く伝え、学生を待たせない

学生は選考を通じて企業の本質を見抜こうとしているため、すべての接点が採用ブランディングの機会だと認識しておくべきです。

内定出しのタイミングと承諾率を高める工夫

内定を出す前に、学生の本音をしっかりと把握しておく必要があります。就職活動の軸は何か、他社の選考状況はどうか、自社に対してどのような不安や疑問を持っているかをヒアリングし、懸念点を解消してから内定を伝えるのです。

内定を出した後も、学生は他社との比較を続けているため、承諾を得るまでは「魅力付け」の手を緩めてはいけません。定期的に連絡を取り、入社後のキャリアパスを具体的に示したり、経営層との面談機会を設けたりするなど、熱意を伝え続ける姿勢が重要です。

まとめ

まとめ

初めての新卒採用を成功させるには、スケジュール感の誤認を避け、早期から戦略的に動き出す必要があります。政府指針と実態のギャップを理解し、市場環境に合わせた柔軟な採用活動が求められるでしょう。ポテンシャルを見極める選考設計と、内定者を離さないフォロー体制を全社一丸となって構築していくことで、企業の将来を担う貴重な人材を獲得できます。

採用活動を効率的に進めるためには、外部の専門的な支援を活用する選択肢も有効です。「まるごと人事」では新卒採用をはじめとする幅広い採用課題に伴走し、採用計画の設計から母集団形成、選考プロセスの運用まで一貫して代行しています。最短5営業日で経験豊富な採用チームがアサインされ、月額制で柔軟に利用できるため、初めての新卒採用でも安心してスタートできるでしょう。

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この記事の監修者:今 啓亮
この記事の監修者:今 啓亮

まるごと人事として600社以上の企業の採用支援
書籍『「本当にほしい人材」が集まる中途採用の定石』好評発売中

2015年に東京でマルゴト株式会社(旧社名:株式会社ビーグローバル)を創業。
スタートアップから大手企業まで幅広く採用関連のプロジェクトに携わった後、2017年に月額制の採用代行”まるごと人事”の提供を開始。
2021年にバックオフィス代行”まるごと管理部”(労務プラン・経理プラン)も開始。
「理想のサービスと理想の職場を同時実現する」を経営理念に掲げ、全員がフルリモートで働くユニークな組織運営を行う。
2022年に本社住所を東京から札幌に移転し、自身も関東から札幌に移住。

出演イメージ

2024年11月、ABEMAの報道番組「ABEMA Prime」に
採用のプロフェッショナルとして出演。
> 出演した番組はこちら

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