お役立ち情報
売り手市場の状況が続いているため、「最近、内定辞退が増えている」と感じている方も多いのではないでしょうか。内定を辞退されると、また改めて採用活動を行わなければならなくなり、とても残念な気持ちにもなりますが、応募者には誠意をもって丁寧に対応しなければなりません。
今回は、内定辞退者への対応で注意すべきポイントや、内定辞退メールに対する返信の文例、さらに番外編として、面接辞退メールに対する返信の文例も紹介します。
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目次
内定辞退者への対応で注意すべきポイント
内定辞退の連絡が届いたら、採用担当者はどのような対応をとれば良いのでしょうか。まずは、内定辞退者への対応で気をつけるべき3つのポイントを紹介します。
内定辞退のメールにも必ず返信をする
内定辞退のメールを受け取ったら、できるだけ早めに返信をしましょう。返信がないと、応募者は「メールが届いていないのではないか」と心配になります。必ず返信をして、メールを受信したことを伝えてください。
また、多くの応募者は、辞退をしたことに対して申し訳ない気持ちを抱いています。返信がないと、「採用担当者を怒らせてしまったのではないか」と不安に感じることでしょう。または、自分が時間をかけて作成したメールに返信をしてくれない企業に対して、悪い印象を持ってしまう可能性もあります。
最近は、就職活動をする際、応募した企業についてSNSや口コミサイトで調べる人が多く、インターネット上の評判を理由に辞退を決めるケースもあります。応募者に「この企業は対応が悪かった」などと書き込まれてしまうと、悪いイメージが広がり、採用活動が思うように進まなくなるかもしれません。
内容にかかわらず、基本的には「受け取ったメールには返信する」のがビジネスマナーです。内定辞退のメールに対しても、必ず返信をしましょう。
感情的にならない
長い時間をかけて採用活動を進めてきたわけですから、内定通知後に辞退されると、採用担当者としては不快な気持ちになるかもしれません。しかし、応募者には就職先を選ぶ権利がありますので、感情を出さずに、冷静に対応することが大切です。
応募者と今回は縁がなかったとしても、将来的に自社が転職先の候補になったり、取引先や顧客としてかかわったりする可能性もあります。採用活動においては、採用担当者は企業の「顔」ともいえる存在です。自分の対応が自社のイメージに大きな影響を与えるということを認識して、丁寧な対応を心がけましょう。
また、応募者は数ある求人の中から自社を選んで応募してくれていますので、そのことに対する感謝も伝えましょう。さらに、文末に「今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます」など、応募者の今後の成功を願う一文を添えると、より丁寧な印象を与えることができます。
可能であれば辞退の理由を聞く
可能であれば、応募者が内定辞退を決めた理由や背景を尋ねてみましょう。応募者の意見から、今後より良い採用活動を行うためのヒントが得られることがあります。特に、「内定辞退率がなかなか下がらない」という課題を抱えているなら、その原因を知ることが改善の第一歩となりますので、聞いてみることをおすすめします。ただ、理由を言いたくない、または言えない場合もあるので、追及しすぎないように注意しましょう。
また、いきなり理由を尋ねると、応募者は「責められるのではないか」と不安や恐怖を感じるかもしれません。応募者が本当の理由を答えやすいように、まず「内定辞退を承諾したこと」と「選考に参加してくれたことへの感謝」の2点を伝え、その上で「今後の採用活動の改善に役立てたいので、差し支えなければ辞退の理由をお聞かせいただけませんか」と尋ねてみてください。そして、「情報は一切口外しない」ことを伝えるのも忘れないようにしましょう。
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内定辞退メールに対する返信の文例
内定辞退のメールのように、重要な内容が書かれているメールに返信するときは、受け取ったメールにそのまま「返信」するのではなく、「新規作成」したメールを送信しましょう。また、件名には、それだけで何のメールなのかがわかる文章を入力してください。
では、ここからは、内定辞退の申し出を受け入れる場合と、応募者を引き留めたい場合に分けて、返信の文例を紹介します。
内定辞退の申し出を受け入れる場合
【件名】内定辞退承諾の件
【本文】 〇〇 〇〇様 お世話になっております。株式会社△△、採用担当の××です。 この度は、弊社の求人にご応募いただき誠にありがとうございました。
内定ご辞退のご連絡をいただき、弊社としても誠に残念ではございますが、お申し出を承りました。 差し支えなければ、ご辞退を決められた理由や背景をお聞かせいただけないでしょうか。 弊社の採用活動の改善に役立てたいと考えています。 お伝えいただいた内容は一切口外いたしませんので、ご協力いただけますと幸いです。
数ある企業の中から弊社にご興味を持っていただき、選考にお進みいただきましたこと、心より感謝申し上げます。 なお、これまでにお預かりしています応募書類は、弊社にて責任をもって破棄させていただきます。何卒、ご了承くださいませ。 末筆ながら、〇〇様の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
株式会社△△ 人事部 採用担当 ×× |
- ポイント
連絡をくれたことに対してのお礼を述べた後、「内定辞退を承諾した」ことを簡潔に書きましょう。応募書類を破棄する旨も忘れずに伝えてください。
応募者を引き留めたい場合
【件名】内定辞退再検討のお願い
【本文】 〇〇 〇〇様 お世話になっております。株式会社△△、採用担当の××です。 この度は、弊社の内定通知にご返信いただきありがとうございます。
よろしければ、ご辞退を決められた理由や背景などについて、お話をお聞かせいただけないでしょうか。 弊社としては、ぜひ〇〇様に入社していただきたいと考えており、 改めてご希望をお伺いした上で、待遇面や勤務条件等も可能な限り検討させていただきたく思っております。
もし、ご検討いただける余地がございましたら、再度面談の日程をご相談させていただきたく存じます。 もし、対面での面談が難しい場合は、オンライン面談、もしくはお電話でお話をお伺いできれば幸いです。 お忙しいところ大変恐縮ではございますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
株式会社△△ 人事部 採用担当 ×× |
- ポイント
「ぜひ入社してほしい」という企業側の思いと、応募者の希望に合わせて条件を調整する用意があることを簡潔に伝えます。メールだけで説得しようとせず、話をする機会を設けてもらえるように交渉しましょう。
【番外編】面接辞退メールに対する返信の文例
最後に、番外編として、面接辞退のメールを受け取ったときの返信の例を紹介します。面接辞退メールに返信するときも、内定辞退メールへの返信同様、「返信」ではなく「新規作成」とし、件名にはメールの内容が一目でわかるような文章を入力してください。
面接辞退の申し出を受け入れる場合
【件名】面接辞退の承諾の件 【本文】 〇〇 〇〇様 お世話になっております。株式会社△△、採用担当の××です。 この度は、弊社の求人にご応募いただき誠にありがとうございました。
面接ご辞退のご連絡をいただき、弊社としても誠に残念ではございますが、お申し出を承りました。 お預かりしています応募書類は、弊社にて責任をもって破棄させていただきます。何卒、ご了承くださいませ。
末筆ながら、〇〇様の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
株式会社△△ 人事部 採用担当 ×× |
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応募者を引き留めたい場合
【件名】面接辞退再検討のお願い
【本文】 〇〇 〇〇様 お世話になっております。株式会社△△、採用担当の××です。 この度は、弊社の求人にご応募いただき誠にありがとうございました。
面接を辞退されるとのことでご連絡をいただいておりましたが、 よろしければ、理由や背景などについて、お話をお聞かせいただけないでしょうか。 弊社としては、面接日時や条件面など、可能な限り〇〇様のご希望に合わせて調整させていただきたく思っております。 もし、ご検討いただける余地がございましたら、再度面談の日程をご相談させていただきたく存じます。
お忙しいところ大変恐縮ではございますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
株式会社△△ 人事部 採用担当 ×× |
応募者には誠意をもって対応しよう
応募者には就職先を選ぶ権利があります。辞退されても、今後取引先や顧客としてかかわることもあるかもしれないので、採用担当者は、感情的にならず、企業の「顔」として誠意をもって対応しましょう。また、応募者の意見から採用活動を改善するヒントが得られることもありますので、可能であれば辞退を決めた理由や背景も尋ねてみてください。
売り手市場の状況が続いているからこそ、内定者フォローに力を入れることで、内定辞退者を防ぐことができるかもしれません。本記事で紹介した文例を参考に、誠意をもった対応を心がけましょう。
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