採用・労務・経理に関するお役立ち情報

第二新卒採用は、新卒一括採用が難しくなる中で若手人材を確保する手法として、多くの企業が注目しています。
一方で、第二新卒採用を進めるうえでは、退職理由の見極めや早期離職リスクの管理、評価基準の設計など、新卒採用とも中途採用とも異なる固有の難しさがあります。採用手法の選び方や選考の進め方を誤ると、採用コストと工数をかけながらもミスマッチが繰り返されるという状況に陥りかねません。
本記事では、第二新卒の定義や採用のメリット・デメリットを整理したうえで、効果的な採用手法の選び方について解説します。面接における評価ポイントや採用活動の具体的な進め方も紹介するので、実務で活用できる情報として参考にしてください。

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目次
第二新卒とは

第二新卒の採用を検討するにあたり、まず押さえておきたいのが「第二新卒」という言葉の正確な意味合いです。新卒や中途、既卒など似た用語との線引きがあいまいなまま採用活動を進めてしまうと、ターゲットのミスマッチや選考基準のブレにつながりかねません。
ここでは、第二新卒の定義・対象年齢から、新卒採用や中途採用、既卒との違いまでを整理して解説します。
第二新卒の一般的な定義と対象となる年齢層
第二新卒とは、学校を卒業して一度は正社員として就職したものの、おおむね3年以内に離職し転職活動を行っている若手求職者を指します。法律上の明確な定義は存在しないため、企業ごとに解釈が異なるケースも珍しくありません。ただし、多くの転職サービスや求人媒体では「社会人経験3年未満」を共通の目安として扱っています。
対象となる年齢層は、最終学歴によって変動します。
- 四年制大学の卒業者であれば25歳前後
- 大学院修了者は27歳前後
- 高卒者なら21歳前後
いずれも「20代半ばまでの若年層」という点では共通しており、企業側はポテンシャルを重視した選考設計が求められるでしょう。
新卒採用との明確な違い
新卒採用は、今年度中に学校を卒業する見込みの学生を対象に行われる採用枠です。一般的にはスキルや実務経験を問わず、人柄・素養・将来性を中心に選考が進められます。入社時期は原則4月で、就活スケジュールに沿った一括採用が主流です。
一方、第二新卒は短期間であっても実際に企業で働いた経験を持っています。名刺交換や電話応対、ビジネスメールの作成といった社会人の基礎スキルをすでに習得しているため、入社後の初期研修を大幅に短縮できる点が新卒との大きな差異です。
また、採用時期が決まっていないため、企業の人員計画に合わせて柔軟に選考日程を組める点も見逃せません。
一般的な中途採用(即戦力枠)とのスキルの違い
中途採用は、一定以上の業務経験と専門スキルを備えた人材を即戦力として迎え入れる採用枠です。欠員補充や事業拡大といった明確な目的のもとで実施されるケースが多く、入社後すぐに成果を出すパフォーマンスが期待されます。
第二新卒と中途採用の最大の違いは、選考における評価の軸です。
| 比較項目 | 第二新卒 | 一般的な中途採用 |
|---|---|---|
| 社会人経験 | 3年未満 | 3年以上が目安 |
| 評価の重点 | ポテンシャル・人柄 | 実績・専門スキル |
| 教育コスト | 基礎研修は省略可能 | ほぼ不要 |
| 期待される役割 | 将来のコア人材候補 | 入社直後からの即戦力 |
| 採用の難易度 | 比較的獲得しやすい | 経験者同士の競争が激化 |
中途採用では過去の実績や技術力が重視されるのに対し、第二新卒は「今後どれだけ成長できるか」というポテンシャルが採否の判断材料となります。
既卒やフリーター・ニートとの定義の違い
既卒とは、学校卒業後に一度も正社員として就職していない人を指します。在学中の就職活動がうまくいかなかった方や、資格取得・留学を優先した方が該当し、アルバイトやパートの経験があっても正社員歴がなければ既卒に分類されます。第二新卒との最大の相違点は、正社員としての就業実績の有無です。
フリーターは、パートやアルバイトを主な収入源として生活している若年層を指し、ニートは就労・就学・職業訓練のいずれにも従事していない状態を表します。両者とも正社員経験を持たない点で、第二新卒とは根本的に立場が異なります。

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企業が第二新卒を採用する5つのメリット

第二新卒採用には、新卒採用とも中途採用とも異なる固有のメリットがあります。採用活動を最適化するうえで、第二新卒を採用することで自社にどのような恩恵がもたらされるのか正確に把握しておくことは欠かせません。
以下では、企業が第二新卒採用を通じて得られる5つのメリットを詳しく解説します。
基本的なビジネスマナーがすでに身についている
第二新卒は前職での研修や実務経験を通じて、社会人としての基本的なふるまいを習得しています。正しい敬語の使い方や名刺交換のマナー、ビジネスメールの書き方、報連相の基礎といった社会人スキルは、すでに入社前の段階で備わっているケースがほとんどです。
新卒を受け入れる場合、多くの企業はビジネスマナー研修に相当な時間とコストを投じています。第二新卒であれば基礎教育の大部分を省略し、業務に直結した内容の育成に早期から集中できます。研修期間の短縮は、現場への早期配属を実現しやすくするとともに、教育担当者の負担軽減にもつながるのです。
自社の社風に馴染みやすい
就業年数が1〜3年程度の第二新卒は、前職の職場環境や業務スタイルへの依存度が低い傾向にあります。長年同じ組織で働いた経験豊富な中途人材と比べると、特定の仕事の進め方や価値観に固執する場面が少なく、新しい環境に対して柔軟に適応できる素地があります。
採用担当者にとって中途採用の難しさのひとつは、前職の文化に深く染まった人材が自社の方針に馴染むまでに時間がかかるケースです。第二新卒は前職での経験が浅い分、自社のルールや文化を「はじめから正しいもの」として受け入れる余地が大きいといえるでしょう。
初期の教育コストや研修期間を抑えられる
以下は、新卒・第二新卒・中途採用における教育コスト面の特性を比較したものです。
| 比較項目 | 新卒採用 | 第二新卒採用 | 中途採用(即戦力) |
|---|---|---|---|
| ビジネスマナー研修 | 必要 | ほぼ不要 | 不要 |
| 業務スキル習得期間 | 長い | 比較的短い | 短い〜即戦力 |
| 教育コストの規模 | 高い | 中程度 | 低い〜ほぼなし |
| 配属までの期間 | 長い | 比較的短い | 短い |
| 育成の余地 | 大きい | 大きい | 限定的 |
第二新卒は新卒と比べると教育コストを抑えながらも、中途採用ほど即戦力に頼り切らずに済む「中間的な位置づけ」にあります。前職での基礎教育を受け、実務に触れた経験を持つ分、入社後の教育は業務固有のスキルや自社特有の知識に集中させることが可能です。
長期的なキャリア形成・組織への貢献が見込める
第二新卒は20代前半〜中盤という若さに加え、前職での経験を通じてキャリア観が具体化されている点が特徴です。単純なポテンシャルだけで採用する新卒とは異なり「なぜこの会社に入りたいのか」「どのような仕事がしたいのか」という目的意識を持って転職してくる人材が多い傾向にあります。
目標意識が明確な若手は業務への取り組みやすさが高く、指導に対する吸収力や意欲も引き出しやすいでしょう。長いキャリアが見込める年齢層であることから、早期から育成を始めれば、将来的に組織の中心を担うコア人材へと成長していく可能性もあります。
通年採用が可能で欠員補充に対応しやすい
新卒採用は一般的に3〜6月の繁忙期に集中するため、採用担当者のリソースが偏りがちです。一方、第二新卒は中途採用と同様に通年での採用活動が可能なため、入社時期や採用スケジュールを自社の事情に合わせて柔軟に設計できます。
人員の急な欠員補充や、事業拡大に伴う人材需要の増加に対応する際にも、採用活動を随時開始できる第二新卒採用は機動力が高い手法です。新卒採用のように「次の4月まで待つ」必要がなく、必要なタイミングで必要な人材を迎え入れられる点は、特に採用体制に余裕がない中小企業にとって大きなメリットです。
企業が第二新卒を採用する際の4つのデメリット

第二新卒採用にはメリットがある一方で、事前に把握しておくべき注意点も存在します。採用後のミスマッチや想定外のコスト増加を防ぐためにも、デメリットを正確に理解したうえで採用計画を立てることが重要です。
以下では、第二新卒採用に伴う4つのデメリットを解説します。
前職の退職理由によって再び早期離職してしまうリスクが伴う
第二新卒は一度離職を経験しているため、退職という行動に対する心理的なハードルが新卒と比べて低い傾向にあります。入社後に期待とのギャップや職場環境への不満が生じた場合、再び早期離職を選ぶリスクはゼロではありません。
特に注意が必要なのは、前職の退職理由が感情的・他責的なケースです。
- 上司が合わなかった
- 職場の雰囲気が悪かった
上記の他者要因のみを退職理由として挙げる候補者は、自社においても同様の不満を抱えやすい傾向があります。採用後に育成コストをかけたにもかかわらず短期間で退職されると、採用費用だけでなく現場の指導負担も無駄になるリスクが生じます。
即戦力としての高い専門スキルは期待しにくい
就業期間が1〜3年程度の第二新卒は、業務に関する実務経験の蓄積がまだ浅い段階にあります。特定の専門知識や高度な業務スキルを前提とするポジションでは、中途採用者と同水準の活躍を入社直後から期待するのは現実的ではありません。
前職の職種・業界・企業規模によって保有スキルには個人差が大きく「第二新卒」という括りだけでは実務能力の判断が難しい点も採用上の課題です。同じ3年未満の経験者であっても、業務の深さや経験の質は大きく異なります。
即戦力が必要な局面に第二新卒を充てようとすると、スキルミスマッチが生じる恐れがあります。ポテンシャルを伸ばす育成前提の採用であることを社内で共通認識として持ったうえで、受け入れ体制を整えることが不可欠です。
採用基準の設定や見極めが難しい
第二新卒採用は、実績やスキルよりも人柄・意欲・将来性を重視したポテンシャル採用の側面が強くなります。評価軸が定量化しにくい分、採用基準が曖昧になりやすく、面接官によって判断がばらつく点がリスクです。
職務経歴が浅い分、書類審査だけでは候補者の本質的な資質を判断しにくい側面もあります。面接では志望動機や退職理由、将来のキャリアビジョンを深掘りする必要がありますが、社会人経験が短い候補者から十分な情報を引き出すには、面接官のスキルや質問設計の質が採用精度を左右します。
明確な評価シートや採用基準をあらかじめ設計し、複数回の面接を通じて候補者を多角的に評価する体制を構築しておくことが、採用ミスを減らすうえで有効です。
同世代の社員との給与・待遇バランスの調整が必要になる
第二新卒を採用する際、給与や等級の設定において既存社員とのバランスを慎重に調整する必要があります。社会人経験がほぼない第二新卒に対して新卒と同等の処遇を適用するか、一定の経験値を評価して中途枠に近い水準で処遇するか、判断が難しいケースも少なくありません。
同世代の新卒プロパー社員と処遇に大きな差が生じると、既存社員のモチベーション低下や不公平感につながるリスクがあります。反対に、第二新卒側も転職前後での待遇差に不満を感じれば早期離職の一因になり得ます。
就業経験の有無・期間・前職の業務内容を考慮した独自のグレード設計を事前に整備し、採用後の処遇に関する方針を社内で統一しておきましょう。

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第二新卒の採用に効果的な採用手法5選

第二新卒採用を成功させるためには、ターゲット層の特性に合った採用手法を選ぶことが重要です。闇雲に複数の媒体を使っても、コストや工数が増えるだけで成果につながりにくい場合があります。
以下では、第二新卒採用に効果的な5つの手法を、それぞれの特徴とともに解説します。
求人サイト・ナビ媒体
第二新卒の採用では、ターゲット層が最初に接触する接点として求人サイトの活用が基本となります。「第二新卒歓迎」などの訴求ワードを求人票に明記し、20代に響くコンテンツ設計で母集団形成を強化できます。
第二新卒採用に活用できる求人サイト
| サービス名 | 特徴 |
|---|---|
| Re就活 |
|
| マイナビ転職 |
|
| エン転職 |
|
| doda |
|
求人票は、定期的な更新と差別化が重要です。掲載企業数が多い媒体では、訴求ポイントを絞り込まなければ埋もれるリスクがあります。
人材紹介
人材紹介サービスは、エージェントが事前に候補者と面談・スクリーニングを行い、企業とのマッチング精度を高めた状態で推薦します。成果報酬型の料金体系が多く、採用に至らなかった場合のコスト負担はありません。
第二新卒採用に活用できる人材紹介サービス
| サービス名 | 特徴 |
|---|---|
| Liber Career(リーベルキャリア) |
|
| マイナビジョブ20’s |
|
| ハタラクティブ |
|
| UZUZ |
|
| リクルートエージェント |
|
エージェントの活用は採用工数の削減に直結します。ただし、採用単価は求人サイトと比べて高くなる傾向があるため、予算計画との整合を事前に確認しておくことが大切です。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、企業側がプラットフォーム上の候補者データベースを検索し、個別にスカウトメッセージを送付する採用手法です。
求人サイトでは接触できない転職潜在層にもアプローチできます。
ダイレクトリクルーティングに活用できるサービス
| サービス名 | 特徴 |
|---|---|
| dodaダイレクト |
|
| Wantedly |
|
| エン転職ダイレクト |
|
候補者の選定からスカウト文の作成・送付まで、担当者の工数は他手法より大きくなります。採用ターゲットを明確に絞り込み、パーソナライズされたメッセージを送ることで開封率と返信率を高める工夫が求められます。
リファラル採用
リファラル採用は、自社の社員から知人・友人を紹介してもらう手法です。候補者が入社前から社内文化をある程度理解した状態で入社するため、ミスマッチが起きにくく、定着率の向上にもつながります。
リファラル採用を支援するサービス
| サービス名 | 特徴 |
|---|---|
| Refcome |
|
| MyRefer |
|
| HERP Hire |
|
紹介件数を安定させるには、社員が積極的に動ける制度設計が前提となります。インセンティブの設計と、紹介しやすい社内雰囲気の醸成がリファラル採用の成否を分けます。
採用ピッチ資料・SNS発信
採用ピッチ資料とSNS発信は、企業の価値観やカルチャーを第二新卒層に直接届ける低コストの手法です。求人票だけでは伝えきれない「働く現場のリアル」を可視化し、応募前の段階からエンゲージメントを高められます。
採用広報・SNS発信に活用できるプラットフォーム
| プラットフォーム | 特徴 |
|---|---|
| X(旧Twitter) |
|
| |
| note |
|
| Wantedly |
|
ターゲットとなる第二新卒層が日常的に触れているプラットフォームを優先的に選択し、更新体制を社内で仕組み化することが重要です。
第二新卒の面接・選考における5つの評価ポイント

第二新卒の選考では、即戦力を前提とする中途採用とも、ポテンシャル一辺倒の新卒採用とも異なる評価軸が必要です。社会人経験1〜3年という限られたキャリアの中から、定着可能性と成長性を同時に見極める視点が求められます。
前職の退職理由に他責思考がなく納得感や前向きさがあるか
退職理由は、第二新卒の選考において最も慎重に確認すべき評価項目のひとつです。「上司が合わなかった」「職場の雰囲気が悪かった」など、外部環境への不満だけを退職の根拠として挙げる候補者は、自社でも同様の理由で早期離職するリスクがあります。
面接では退職理由を表面的に受け取らず、以下3段階の深掘りを行うと他責・自責のバランスを正確に把握できます。
- なぜその状況が自分にとって問題だったのか
- その経験から何を学んだか
- 次の環境ではどう行動を変えるつもりか
前向きな転職理由への転換と、自己変革への意志が言語化されている候補者は定着率が高い傾向にあります。
退職理由の確認で押さえるべき観点
| 確認観点 | 評価ポイント |
|---|---|
| 退職の主因 | 外的要因だけでなく自己起因の視点があるか |
| 経験からの学び | 失敗・困難をどう消化し、次に活かそうとしているか |
| 次職への接続 | 退職理由と志望動機に論理的なつながりがあるか |
| 自社での再現リスク | 同様の問題が自社環境で再発する可能性はないか |
退職理由がどれだけ前向きに語られていても、内容の一貫性が崩れている場合は、深掘り質問で論理の穴を確認することが大切です。
自社のビジョンや企業文化とフィットしているか
第二新卒は企業文化への適応力が高い反面、カルチャーミスマッチが発生すると早期離職に直結します。志望動機に「自社でなければならない理由」が明確に語られているかどうかが、文化フィットを判断する最初の手がかりとなります。
面接では、候補者が事前に自社の事業内容・理念・働き方をどれだけ調べてきたかを確認しましょう。表面的な情報収集にとどまらず「なぜその価値観に共感したか」「自分のどの経験や考え方と重なるか」を具体的に語れる候補者は、入社後の文化適応が早い傾向にあります。
他社との比較軸があいまいなまま「雰囲気が良さそう」「成長できそう」という抽象的な理由に終始する場合は、志望度の低さとカルチャーフィットの弱さを示すサインと捉えるべきです。選考過程で自社のビジョン・価値観をしっかり伝え、候補者自身が納得して入社を決断できる環境を整えることも、採用担当者の重要な役割です。
新たな業務に対する意欲や主体的な学習姿勢
第二新卒は前職での経験年数が短く、専門スキルの厚みには限界があります。そのため、未経験領域への意欲と自ら学ぼうとする姿勢が、スキル面の評価を補う重要な指標となります。
面接では「前職で自発的に取り組んだ学習や挑戦」を具体的なエピソードとして語れるかを確認するとよいでしょう。業務時間外の自己学習・社内勉強会への参加・資格取得など、行動の具体性が高いほど学習習慣の定着度が高いと判断できます。
主体的な学習姿勢を見極める際の確認軸
| 確認軸 | 確認内容 |
|---|---|
| 学習の自発性 | 指示なしに新しい知識・スキルを習得した経験があるか |
| 挑戦への姿勢 | 不得意領域や未経験業務に対して前向きに取り組めるか |
| 行動の具体性 | 学んだ内容・方法・成果を具体的に語れるか |
| 継続性 | 単発の取り組みではなく、習慣として学習が定着しているか |
「やる気があります」という抽象的な発言に対しては、必ず過去の行動事実を問い返すことが大切です。ポテンシャル採用においては、言葉の熱量よりも行動の実績が評価の根拠となります。
入社後のキャリアプランや将来のビジョンが明確に描けているか
キャリアプランの明確さは、志望度の高さと長期定着の意志を同時に示す指標です。「とりあえず転職したい」という消極的な動機で応募している候補者は、入社後のミスマッチが生じやすく、早期離職リスクが高まります。
面接では「3年後・5年後にどのような状態でいたいか」「自社でどのようなキャリアを歩みたいか」を具体的に語れるかを確認しましょう。キャリアプランと自社の事業・職種・評価制度が接続されているかどうかが、実現可能性を判断するポイントです。
候補者のビジョンが自社で実現できない内容であれば、入社後に期待とのギャップが生まれ、早期離職の原因となります。選考の段階で自社が提供できるキャリアパスを正直に伝え、双方の認識をすり合わせておくことが、採用後の定着につながります。
指導に対する素直さや環境変化に対する柔軟な対応力を持っているか
前職での経験が短い分、第二新卒は入社後に多くの指導・フィードバックを受ける機会があります。指導を素直に受け入れ、自身の行動に反映できるかどうかは、成長スピードと定着率に直結する要素です。
面接では「前職で上司や先輩からフィードバックを受けた経験」と「その後どう行動を変えたか」をセットで確認するとよいでしょう。フィードバックを否定的に語る候補者や、改善行動の具体性が薄い候補者は、指導耐性の低さを示している可能性があります。
柔軟な対応力については「環境が大きく変わった経験」や「想定外の業務を担当した場面」でどのように適応したかを問うと、変化対応力の実態を把握しやすくなります。

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【5ステップ】第二新卒採用の基本的な進め方

第二新卒採用を成功させるには、場当たり的な求人掲載ではなく、採用目的の設定から入社後フォローまでを一貫したプロセスとして設計する必要があります。以下の5ステップに沿って進めることで、ミスマッチを防ぎながら定着率の高い採用活動を実現できます。
1.自社の経営課題から採用目的とターゲット層(ペルソナ)を明確にする
採用活動の出発点は「なぜ今、第二新卒を採用するのか」という目的の言語化です。欠員補充・事業拡大・組織の若返りなど、採用背景によって求めるべき人物像は大きく変わります。目的が曖昧なまま採用を進めると、選考基準がぶれてミスマッチの温床となります。
採用目的が定まったら、具体的なペルソナ設計に進みましょう。
- 年齢
- 前職の業種
- 転職理由
- スキルセット
- 価値観
- キャリア志向
上記を軸に、できるだけ解像度を高めた人物像を描くことが重要です。配属先の現場メンバーや活躍しているキーパーソンにヒアリングを行い、人事部門だけでなく現場視点を反映させると精度が高まります。
2.ターゲットの志向性に合わせた最適な採用手法と求人媒体を選定する
ペルソナが定まったら、ターゲット層が実際に利用している採用チャネルを選定しましょう。第二新卒層は20代前半〜中盤が中心であり、スマートフォンでの情報収集やSNS活用が日常的です。媒体選定は、ターゲットの行動特性に基づいて判断しましょう。
採用手法ごとの特性を踏まえたうえで、自社のリソース・予算・採用期間と照らし合わせて最適な組み合わせを選ぶことも重要です。単一の手法に依存せず、複数チャネルを組み合わせることで母集団の量と質を両立しやすくなります。
3.求める人物像に基づいた独自の評価基準と選考フローを設計する
採用基準が明文化されていなければ、面接官ごとに評価がばらつき、採用の質が安定しません。ペルソナで設定した人物像をもとに、評価項目と評価基準を数値化した面接評価シートを作成します。
選考フローは一般的に「書類選考→一次面接→二次面接→内定」という流れが基本です。第二新卒の場合、スキルより人柄・価値観・定着意欲を重視するため、面接回数を2〜3回に設定し、各回で確認する観点を明確に分けておくと評価の重複を防げます。
選考フロー設計の基本的な観点は、以下のとおりです。
| 選考フェーズ | 主な確認内容 | 評価方法 |
|---|---|---|
| 書類選考 | 職務経歴・退職理由の記載内容・志望動機の具体性 | 段階評価 |
| 一次面接 | ビジネスマナー・基本的な意欲・退職理由の深掘り | 段階評価 |
| 二次面接 | カルチャーフィット・キャリアプラン・学習姿勢 | 加点方式 |
| 最終面接 | 入社意欲・長期定着の意志・条件の確認 | 総合評価 |
評価シートは全面接官が同じ基準で使用できるよう、事前に読み合わせの場を設けることが重要です。面接後は速やかに評価を記入し、記憶が鮮明なうちに合否判断の根拠を言語化しておきます。
4.魅力的な求人票の作成やスカウト配信によって母集団を形成する
選考フローが整ったら、実際に候補者との接点を作る母集団形成フェーズへと移りましょう。求人票は採用活動における最初の訴求物であり、内容の質が応募数と応募者の質を直接左右します。
求人票では「第二新卒歓迎」の明記にとどまらず、以下に挙げる第二新卒層が転職先選びで重視する情報を具体的に記載することが重要です。
- 入社後のキャリアパス
- 研修体制
- 職場環境
- 働き方
抽象的な「やりがいのある仕事」ではなく、「入社半年後にどのような業務を担当するか」という粒度まで落とし込むと、候補者との期待値のずれを防げます。
5.面接の実施と内定後の丁寧なフォローアップで入社意欲を高める
面接では前セクションで解説した5つの評価ポイントをもとに、退職理由・カルチャーフィット・学習姿勢・キャリアプラン・素直さと柔軟性を確認しましょう。
内定後のフォローアップは、第二新卒採用において特に重要なプロセスです。内定承諾後から入社日までの期間に連絡が途絶えると、他社からの内定や不安感から辞退につながるリスクがあります。内定者面談・職場見学・社員との懇談の場を設けることで、入社前の不安を解消し、入社意欲を入社当日まで維持できます。
内定後フォローの主な施策は、以下のとおりです。
| フォロー施策 | 目的 |
|---|---|
| 内定者面談(採用担当) | 条件確認・不安払拭・入社意志の再確認 |
| 配属先社員との懇談 | 職場のリアルを伝え、入社後のイメージを形成 |
| 職場見学・オフィスツアー | 環境への親しみを高め、入社への期待を醸成 |
| 入社前の定期連絡 | 関係性を維持し、辞退防止と不安解消を図る |
まとめ

第二新卒採用は、基本的なビジネスマナーを習得しながらも前職の文化に染まりきっていない若手人材を、通年かつ柔軟なスケジュールで迎え入れられる採用手法です。求人サイト・人材紹介・ダイレクトリクルーティング・リファラル採用など、手法ごとの特性を理解した上で自社の課題やリソースに合わせて組み合わせることが、採用成果を左右します。
一方で、退職理由の深掘りや評価基準の標準化、内定後フォローの設計など、第二新卒採用ならではの対応が求められる場面も多く、採用担当者のリソースが限られている企業では活動全体が属人化しやすいという課題もあります。採用の質を安定させるには、戦略設計から実務運用までを一貫した体制で進めることが不可欠です。
採用活動の負担を感じている場合は、外部の専門支援を活用するという選択肢も有効です。「まるごと人事」は、成長企業向けの月額制採用代行サービスとして、支援実績630社以上・契約継続率95%以上の実績を持ちます。ペルソナ設定から求人票作成・スカウト配信・書類選考・エージェントマネジメントまで採用業務をまるごと代行し、最短5営業日でチームをアサインできます。第二新卒採用の体制構築にお悩みの際は、ぜひ一度ご相談ください。

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