採用・労務・経理に関するお役立ち情報

2025.02.27 更新日:2025.09.30
この記事の監修者:今 啓亮

この記事の監修者:今 啓亮

採用DX完全ガイド|メリットやポイント、7つのおすすめツールを紹介

近年DXが推進され、採用活動でも業務効率化や人材確保を目的とした「採用DX」が注目されています。人材獲得競争の激化に伴い、多様な採用手法が取られる一方で、競合への後れ、選考辞退、オンライン面接での魅力伝達の難しさ等の課題も生まれています。これらの課題解決には、IT技術やデータを活用した採用DXが不可欠です。

本記事では、採用DXの基礎知識、期待できる効果、採用DXツールなどを解説します。

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採用DXとは

採用DXとは

採用DXとは、デジタル技術を駆使し、採用活動を革新する取り組みです。業務効率化、データ分析、最適な人材獲得を可能にします。従来の人事システムに加え、採用特化ツールも増加し、多様化する現代の採用課題に対応します。

また、人材獲得と定着には、マッチング精度の向上が必要です。採用DXは、これらの課題解決に貢献し、競争優位性を確立します。

採用DXは、採用候補者と従業員の体験価値(CX/EX)を高めることで、求める人材の獲得と定着を促進します。魅力的なCXは応募者の意欲を高め、EXの向上は入社後の満足度を高めます。つまり、採用DXはCXとEXを両輪として機能させ、成果を最大化する戦略と言えます。

CX(候補者体験)向上で、入社意欲を高め第一志望として選ばれる

CX(候補者体験)とは、求職者に与える企業イメージや入社意欲を高める体験です。具体的には、認知、応募、選考、内定の各フェーズで魅力的な体験を提供します。

選考フェーズでは、候補者への迅速かつ丁寧な対応が意欲向上に繋がります。チャットボットやプッシュ通知などのITツール活用は有効ですが、あくまで手段です。

目的はCX向上であり、自社に最適なツール選定が大事です。候補者の視点に立ち、各フェーズでの課題を洗い出し、ツールとデータを組み合わせ、効果的なCX戦略を構築しましょう。

EX(従業員体験)向上で、入社後の定着率を向上させる

EX(従業員体験)とは、社員が企業で働くことで得られる体験価値です。採用DXにおけるEXは、入社後の満足度向上に繋がります。

EX向上は、社員の満足度を高め、リファラル採用を促進します。SNSや採用サイトでも、社員インタビュー等でリアルな魅力を発信できます。

EXを高めるには、社員満足度向上を意識し、ITツールやデータ活用を検討しましょう。例えば、キャリア支援ニーズがあれば、eラーニング等の学習管理システムを導入できます。

他のDXとの違い

営業DXやマーケティングDXは、顧客データの活用や業務プロセスの効率化を通じて売上向上やサービス品質の改善を目指す取り組みです。共通点としては、デジタル技術を活用して効率化と体験価値の向上を実現する点が挙げられます。

採用DXは、成果が人材の獲得と定着に直結する点で大きく異なります。候補者体験(CX)の向上によって応募者の入社意欲を高め、従業員体験(EX)の改善によって入社後の満足度や定着率を高めることが目的です。採用DXは業務効率化にとどまらず、企業の持続的成長を支える人材基盤を構築する戦略的なDXと位置づけられます。

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採用DXが必要な理由

採用DXが必要な理由

採用DXが必要な理由は、以下のとおりです。

DX推進と人的資本経営

国全体で進むDX推進は、採用DXの必要性を一層高めています。2018年時点で日本企業の約8割が老朽化システムを抱えており、部門ごとに複雑化したシステム構成がDXの遅れにつながっていました。このままでは2025年以降、年間最大12兆円の経済損失が発生する「2025年の崖」が現実化する恐れがあると考えられています。

2025年の崖を背景に、経済産業省は「DX推進システムガイドライン」を策定し、企業全体のデジタル変革を促進しました。採用領域においても例外ではなく、最新技術を取り入れた効率的かつ戦略的な採用活動への転換が求められています。

さらに、人的資本経営の観点からも、採用DXは不可欠です。採用データを体系的に蓄積・活用することで、人材を単なるコストではなく「企業価値を高める資本」として捉えることが可能になります。

採用市場の変化

採用市場の変化も、採用DX推進の重要なポイントです。かつての「就職氷河期」のような買い手市場から、現代は売り手市場へと変化しています。

求職者が優位な現在、従来型の求人広告だけでは人材確保は困難です。特に中小企業では、この傾向が顕著になるでしょう。

企業は、受け身の採用から脱却し、自社に合った人材を効率的に獲得する戦略が不可欠です。採用DXは、データ活用によるターゲット選定、オンライン面接による効率化、魅力的な企業PRなど、能動的な採用活動を支援します。

データ活用ニーズの高まり

採用活動におけるデータ活用は、もはや選択肢ではなく必須の要素となっています。応募経路、エントリーから面接への移行率、内定辞退率、入社後の定着率といったデータを分析することで、採用のどの段階に課題があるのかを可視化できます。

従来の採用は経験や勘に依存する場面が多く、判断の属人化や対応の遅れを招きやすいものでした。しかし、データに基づくアプローチを取り入れれば、ターゲット人材の絞り込みや候補者とのコミュニケーション設計を精度高く行うことが可能です。AIによる適性検査やチャットボットの活用も、データを基盤にすることで有効性が高まります。

また、人的資本経営が重視される今、採用データは経営戦略とも直結します。採用プロセスの改善だけでなく、採用後の人材活用や組織全体のパフォーマンス向上につなげられるため、採用DXにおけるデータ活用はますます重要性を増しています。

採用のDX化で期待できる効果

採用のDX化で期待できる効果

採用DXによって期待できる効果は、主に以下の3点です。

業務効率化

採用DXの最大のメリットは、採用業務の効率化です。ITツールを活用した選考フローのデジタル化は、求職者のデータ管理やコミュニケーションを円滑にし、業務負担を軽減します。

例えば、履歴書情報のツール管理、メール自動配信による連絡効率化などが挙げられます。これにより、採用工数と時間を大幅に短縮し、採用担当者の負担軽減と選考スピード向上を実現します。

さらに、データ分析に基づいた選考プロセスの改善も可能となり、より効果的な採用活動に繋がります。

データベースの構築

二つ目の期待できる効果は、データベースの構築です。体系的なデータ蓄積により、多角的な分析とデータに基づく意思決定が可能となります。

例えば、採用管理システム導入で、応募から入社までのプロセスを詳細にデータ化できます。面接評価、志望動機、選考段階など、多岐にわたる情報をデータベース化することで、採用活動の成功率向上に繋がります。

蓄積されたデータは、採用戦略の改善、採用基準の見直し、人材要件の明確化など、様々な場面で活用できます。過去のデータ分析から、成功事例や改善点を抽出し、より効果的な採用活動を実現できます。

採用CXの強化

三つ目の期待できる効果は、採用CX(候補者体験)の強化です。ITツール導入で定型業務を自動化し、採用担当者はより重要な業務に集中できます。

例えば、面接日程調整を自動化すれば、空いた時間で候補者対応や戦略策定に注力できます。データ分析に基づく採用改善も可能となり、候補者満足度を高めることで、企業イメージ向上や優秀な人材の獲得に繋がります。

離職防止・定着率向上

四つ目に期待できる効果は、離職防止と定着率の向上です。採用DXを導入すれば、入社前からの情報管理や従業員体験(EX)の把握が容易になり、定着を妨げる要因を早期に発見できます。

例えば、入社後のオンボーディングプロセスをデジタル化すると、研修進捗やスキル習得状況を可視化でき、必要なサポートを迅速に提供できます。さらに、社員アンケートやエンゲージメント調査をシステムで集計すれば、職場環境や業務満足度の改善に役立つでしょう。

データに基づいた取り組みは、早期離職の防止に直結します。長期的な人材定着を実現し、採用コスト削減や組織の安定化につなげてください。採用活動だけでなく、入社後の定着支援まで視野に入れることで、企業全体の成長を支える仕組みを築きましょう。

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採用DXを進めるポイント

採用DXを進めるポイント

自社の採用課題を分類する

自社の現状分析から始め、採用における課題点を明確にしましょう。

例えば、「応募者数不足」「ターゲット層からの応募不足」「選考中の辞退者増加」「内定辞退の多発」「入社後のミスマッチ発生」などが考えられます。

これらの課題を整理・分類することで、各課題に対する具体的な対策を検討しやすくなります。

自社に合う採用DXツールを選定する

課題と目的を明確にしたら、それを実現できる機能を持つ採用DXツール・サービスを検討します。例えば、「応募者管理や選考進捗の共有不足による選考辞退が多い」場合は「選考管理システムの導入」、「入社後のミスマッチによる早期離職が多い」場合は「適性検査ツールの導入」などが考えられます。

候補となる採用DXツールについて、「自社の目的に合致するか」「コストに見合うか」などを精査し、デモを通じて「使い勝手はどうか」も確認し、最適なサービスを選定します。

採用DX成功の鍵は、課題の明確化と適切なツールの選定です。

導入準備と社内調整を行う

導入準備では、既存システム連携を考慮し、情報システム担当者との連携が大事です。完全にマッチするサービスは少ないため、必要な機能の見極めがポイントです。課題解決と効率的な導入準備を両立し、採用DXを成功に導きましょう。

また、導入準備とあわせて社内調整を丁寧に進める必要があります。採用部門だけでなく、情報システム部門や現場マネジメント層との連携を確立しなければなりません。

新しいツールを導入すると業務フローが変化するため、関係部署に対して目的や効果を明確に説明しましょう。導入のメリットを共有し、協力体制を築くことがスムーズな定着につながります。

振り返りを実施する

採用DXツール導入の成果を最大化するためには、戦略的な振り返りを実施することが大切です。まず、KPI(重要業績評価指標)を事前に設定し、定期的なレビューサイクルを確立します。

レビューを通じて課題を特定し、蓄積されたデータから応募者数、選考通過率、内定承諾率などを検証することで、成果と改善点を明確にします。

改善策実行後は、改めて効果測定を実施し、PDCAサイクルを継続的に回すことで、採用DXツールを戦略的に活用し、採用活動の継続的な改善に繋げることができます。

アジャイル導入で効果を検証する

採用DXは一度に大規模展開するよりも、段階的に導入して効果を検証する方法が有効です。アジャイル導入を行えば、小規模なプロセスから改善を試み、成果を確認しながら次のフェーズへ進められます。

例えば、まずは面接日程調整の自動化や候補者データ管理の一部で実施し、効果を数値化しましょう。結果をもとに次の範囲へ拡張すれば、リスクを抑えながら確実に改善を積み重ねられます。試行と検証を繰り返し、最適な形を見極めながら全社展開へつなげることが重要です。

採用DXツール導入の注意点

採用DXツール導入の注意点

採用DXツールの導入にあたっては、以下の点にご注意ください。

自社に合っているか

いかに優れた機能を備えた採用DXツールであっても、自社のニーズに合致しなければ期待する成果は得られず、結果として利用されなくなる可能性もあります。他社の導入事例を参考にしたり、デモ画面で実際の使用感を確認したりするなど、自社に合っているかを慎重に見極めましょう。

工数とコストが見合っているか

採用規模や工数を考慮せず高額な選考管理システムを導入すると、投資が無駄になる可能性があります。スカウトサービスや採用SNSも、リソース不足で活用しきれない場合が。採用目標に対し、工数とコストのバランスを慎重に検討しましょう。

既存ツールとの互換性

採用DXツール導入時、既存システムとの連携はもっとも重要な課題です。多くの企業が複数のシステムを運用しており、新ツールとの統合は必須です。

導入前に、API連携やデータ形式を確認し、既存システムとの互換性を検証しましょう。業務フローの変化を把握し、必要に応じて見直しも検討が必要です。

また、セキュリティ対策も不可欠です。個人情報を含む採用データを扱うため、安全なデータ連携とセキュリティ要件の明確化が求められます。ツールベンダーとの協議を通じて、セキュリティリスクを最小限に抑えましょう。

セキュリティ面は優れているか

採用DXツールは応募者情報や面接評価など、機微性の高い個人データを扱います。セキュリティ対策が不十分であれば、情報漏えいや不正アクセスにつながり、企業の信用を大きく損なう危険があります。

導入前には、データ暗号化の有無やアクセス権限管理の仕組み、ログ監査の体制を確認してください。クラウドサービスを利用する場合は、データセンターのセキュリティ認証やバックアップ体制についても確認しましょう。

セキュリティ面で優れたツールを選定することは、採用活動を継続的に安心して行うための前提条件です。

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おすすめ採用DXのツール7選

おすすめ採用DXのツール7選

下記におすすめの採用DXツールの特徴を記載します。

サービス名 料金体系 特徴

ジョブカン採用管理

月額8,500円
(候補者登録50名まで/月)〜
  • 一連の採用業務を一括管理
  • 10種類以上の求人媒体からの応募者データの一元管理
  • AIによるアクション提案機能

ハーモス採用管理

要問い合わせ
  • 一連の採用業務を一括管理
  • 応募数や採用単価の推移確認
  • 選考状況の傾向分析機能

SmartHRタレントマネジメント

要問い合わせ
  • 一連の採用業務を一括管理
  • 従業員データを活用した活躍人材像の明確化
  • 実績に基づく採用条件設定による入社後のギャップ防止

ミキワメ適性検査

受験料500円/名+月額40,000円~
(システム利用料)
  • 自社の社風を分析し、マッチした候補者を見極める
  • 心理統計学に基づいた適性検査
  • 適性検査はマッチング度を14段階で表示

harutaka

要問い合わせ
  • オンライン面接などWeb面接機能を主な特徴とする
  • 録画された動画に複数の評価者がコメントを付け、確認事項を共有可能
  • 応募者情報や進捗状況の管理機能

batonn

要問い合わせ
  • オンライン面接などWeb面接機能を主な特徴とする
  • 録画された動画に複数の評価者がコメントを付け、確認事項を共有可能
  • 録画と文字起こしで記録し、要約やハイライト確認・共有可能

見える化クラウド

月額48,000円
  • 採用した人材の費用対効果を多角的に分析可能
  • エリア別、職種別の応募率、採用率を把握
  • 採用強化すべきエリアや職種を可視化

ツール選定の比較基準

採用DXツールを導入する際は、複数の観点から比較検討することが重要です。第一にコストです。月額料金や利用人数による課金体系を確認し、自社の採用規模と予算に適しているかを判断しましょう。

第二に機能です。応募者管理・適性検査・オンライン面接など、必要な機能が搭載されているかを精査してください。自社の採用課題に直結する機能を備えていなければ、十分な成果を得られません。

第三にサポート体制です。導入後に運用上の不明点が生じた際、迅速かつ的確に対応してもらえるかが重要です。マニュアル整備や研修提供の有無も比較基準となります。

コスト・機能・サポートの三点を基準に総合評価を行い、自社に最適な採用DXツールを選定しましょう。

採用DXの成功事例

採用DXの成功事例

採用DXを導入した企業では、コスト削減や母集団形成の効率化、さらには定着率の改善といった成果が報告されています。具体的な事例を確認することで、自社の施策に生かすヒントを得られます。

ここからは、AIの活用によるコスト削減、データドリブンでの母集団形成、そして定着率改善の取り組みに分けて採用DXの成功事例を紹介しましょう。

AI活用による採用コスト削減

AIの導入により、採用コストを抑えた事例があります。採用業務では履歴書やエントリーシートの確認に多くの時間と人員が割かれていましたが、AIによる自動解析で候補者選別を効率化しました。

スキルや経験の要件に沿って候補者を抽出できるため、採用担当者は戦略的な業務に集中できるようになりました。業務時間の短縮と人件費削減が同時に実現し、採用単価の低減にもつながっています。

データドリブンで母集団形成を最適化

母集団形成を効率的に進めるため、データドリブンな採用手法を導入した事例もあります。媒体別の応募数や通過率を分析し、投資効果の高いチャネルに予算を集中させる仕組みを構築しました。

加えて、応募者の属性データを活用して、成功確率の高いターゲット層を見極めました。適切な人材像に合わせた求人メッセージを発信することで、応募数の拡大と質の向上を同時に実現できます。

分析から施策への展開までを一貫して行うことで、効率的かつ成果につながる母集団形成が可能になっています。

定着率改善につながった取り組み

採用DXは採用プロセスだけでなく、入社後の定着支援にも成果をもたらしています。入社後すぐに開始するオンボーディングをデジタル化し、研修状況やスキル習得を可視化する仕組みを整備しました。

さらに、従業員満足度の調査を定期的に実施し、集めたデータから課題を特定して改善策を導入しました。キャリア相談やオンラインでの支援窓口を設置したことも、安心して働ける環境づくりに貢献した要素です。

結果として早期離職が減少し、定着率の改善と採用コスト削減の両立が可能になりました。

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採用DXにおける今後の展望

採用DXにおける今後の展望

採用DXは短期的な業務効率化だけではなく、将来的な企業戦略と直結するテーマです。技術革新や経営環境の変化により、採用の在り方は大きく変わりつつあります。

今後注目されるのは、AI面接や自動マッチングの進化や人的資本経営との統合的な取り組み、さらにグローバルやリモートを前提とした採用体制の拡張です。

AI面接・自動マッチングの進化

AI面接や自動マッチングは、採用活動を大きく変えつつあります。AIが候補者の回答や表情を分析し、客観的な適性評価を行う技術が実用段階に入りました。

自然言語処理によるコミュニケーション力の測定や動画解析を用いた特性の可視化、職務要件に合わせた自動マッチングが広がっています。担当者の負担を軽減できるだけでなく、選考基準の透明性を高められる点が評価されています。

今後も精度向上が進み、公平性と効率性を兼ね備えた採用手法として普及していくでしょう。

人的資本経営と採用DXの関係

人的資本経営の重要性が高まるなかで、採用DXは経営戦略と一体化しています。

従業員を資産として捉える視点に基づき、採用データは配置や育成の判断材料として活用されています。応募から入社後の評価までを一元的に管理することで、企業は人材の成長を可視化できるようになりました。

さらに、収集したデータは投資家や株主への人的資本開示にも役立っています。採用活動が経営そのものを支える領域に進化しており、採用DXは人的資本経営を実現する基盤となるでしょう。

グローバル採用・リモート採用への展開

国際的な人材流動とリモートワークの定着が進むにつれ、採用DXは新たな展開を見せています。海外人材との面接をオンラインで実施し、多言語に対応したATSを利用する企業が増増加しました。

さらに、リモート環境を前提としたオンボーディングや研修をデジタル化することで、地域を問わず優秀な人材を受け入れる体制を整えています。採用市場を国内に限定せず、世界規模で人材を確保できる点は競争力強化につながります。

まとめ

まとめ

本記事では、採用業務の各段階で発生しやすい課題解決に役立つ、採用DXについて解説しました。

近年、採用市場は売り手市場へと変化し、人材獲得が困難になっています。また、内定を出してもミスマッチによる辞退や早期離職が多く、人材定着に悩む企業が増加しています。

これらの課題解決には、採用DXが有効です。応募者管理の効率化に加え、自社に適した人材の集客・選定をDXツールで最適化できます。さらに、採用後のフォローで内定辞退や早期離職を抑制し、採用状況の分析・改善で採用率や質の向上も可能です。

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この記事の監修者:今 啓亮
この記事の監修者:今 啓亮

まるごと人事として570社以上の企業の採用支援
書籍『「本当にほしい人材」が集まる中途採用の定石』好評発売中

2015年に東京でマルゴト株式会社(旧社名:株式会社ビーグローバル)を創業。
スタートアップから大手企業まで幅広く採用関連のプロジェクトに携わった後、2017年に月額制の採用代行”まるごと人事”の提供を開始。
2021年にバックオフィス代行”まるごと管理部”(労務プラン・経理プラン)も開始。
「理想のサービスと理想の職場を同時実現する」を経営理念に掲げ、全員がフルリモートで働くユニークな組織運営を行う。
2022年に本社住所を東京から札幌に移転し、自身も関東から札幌に移住。

出演イメージ

2024年11月、ABEMAの報道番組「ABEMA Prime」に
採用のプロフェッショナルとして出演。
> 出演した番組はこちら

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