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2025.07.25 更新日:2025.07.25
この記事の監修者:今 啓亮

この記事の監修者:今 啓亮

介護の新卒採用を成功させるポイント5つ|業界ならではの難しさも解説

介護業界の新卒採用に課題を抱える事業所は少なくありません。実際に大学生の中で「大卒で介護は負け」といった心無い残念な声があるのも事実です。

ですが、若くてやる気のある人材確保のために、新卒採用を目指す介護事業所の採用担当者の方もいるのではないでしょうか。

本記事では、介護業界で新卒採用が難しいと言われている理由を深掘りするとともに、実際に新卒で介護の道を選んだきっかけから新卒採用を成功に導くための具体的なポイントを解説していきます。

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介護業界の新卒採用が難しい理由

介護業界の新卒採用が難しい理由

近年の学生は少子高齢化について理解し問題意識があるものの、以下の理由で介護業界の就職には至らない傾向があります。

  • 福祉系学部以外の学生の志望度が低い
  • 学歴を活かせないと思っている

介護の一場面のみを切り取ると、「学歴を活かせない」と思い志望度が低くなりますが、介護職につくことでのキャリアビジョンが明確になれば将来像が見え志望度を高められるでしょう。

新卒で介護業界に入職した理由や決め手

新卒で介護業界に入職した理由や決め手

介護は新卒採用が難しいと言われるなか、介護業界に就職を決めた学生も珍しくありません。
実際に以下のようなきっかけで、新卒で介護業界に就職しています。

  • 小学校で介護施設にボランティアに行った際、いい印象だった
  • アルバイトで高齢者と関わる機会が多く、高齢者と過ごす空間が居心地良く感じた
  • 学校で高齢者介護の福祉問題を知りloT導入をしている企業を知り他では得られない経験ができると思った
  • 一般企業を中心に採用活動をしていたが志望理由に熱が入らなかった時、家族から高齢者や子どもと接する仕事が向いているのでは言われ挑戦してみたいと思った

学生生活やプライベートな時間の中で高齢者と接する場面が多く、潜在的に「高齢者と関わる仕事もいいな」と思う学生も少なからず存在するでしょう。

実際に新卒で介護業界に就職を決めた理由を踏まえて、新卒採用を成功させるために必要なステップを次で解説します。

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介護業界での新卒採用のはじめ方4ステップ

介護業界での新卒採用のはじめ方4ステップ

では実際に介護業界で新卒採用者を獲得するために必要なことを4つのステップで解説します。以下の新卒採用スケジュールを踏まえて見進めてください。

新卒採用スケジュール

参考:https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/press20240206_job_application_schedule_of_2025_highschool_graduates_00001.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000184189_00002.htmlを参考に筆者が表を作成

採用計画を立案する

まず採用計画を立案し、どのような人材を何人採用したいかを明確にしましょう。
以下の3つの理由から採用計画は重要といえます。

  • 関係者でスケジュールや活動内容を共有できる
  • 計画した内容と実際の活動内容に齟齬が出た際に課題を把握しやすい
  • 企業と求職者の認識のズレを最小限にしミスマッチを減らす

採用計画を立てるにあたって、採用市場やトレンド、競合他社の募集状況の把握をすると採用計画の実効性がより高まります。
以下の記事では採用計画の立て方やコツ、具体的な施策について解説しています。

新卒採用フローを把握する

新卒採用フローは大きく3つのフェーズごとの取り組みが必要です。
また、新卒フローは以下の3つのタイプがあり、採用ターゲットや目標人数によって適したフローを選ぶといいでしょう。

  • 標準タイプ:一般的な採用フロー、企業理解を深めるステップがある
  • 説明会・選考一体形式タイプ:学生の企業理解が深まる一方、ミスマッチや志望度は低い可能性がある
  • 試験先行タイプ:多く候補者を集め、フィルタリングができる

各採用フローのタイプを理解し、事業所に合ったフローを選択しましょう。

以下の記事では新卒採用フローや各フロータイプについて詳しく解説しています。

新卒者向け採用コンテンツの制作

新卒者に向けた採用コンテンツを制作しましょう。採用サイトも新卒ページを作ると、学生自身が「自分に向けたページ」と思え、採用活動に効果的です。

他にも、介護の仕事のネガティブさを払拭し「働きやすい」と思えるように、以下のようなコンテンツ制作がおすすめです。

  • 新卒採用者の業務の1日密着やスケジュール、休日の過ごし方や同期・先輩との関わり方など
  • 2年目へのインタビューで1年目で辛いことに直面した際の乗り越え方、続けて良かったと思うエピソードなど

どのような仕事も大変さはあるといった前提で「この職場なら続けられる・乗り越えられる」と思えると、介護の仕事をポジティブに捉えられ志望度も上がるでしょう。

インターンシップを企画し行う

インターンシップを行うと、学生が実際の職場の雰囲気を感じることができ効果的といえます。さらに、インターンシップの取り扱いが変わったことで、6月より前から採用選考に移行できるケースもあります。

インターンシップ等の学生のキャリア形成支援に係る取組を4つに類型化

出典:https://jsite.mhlw.go.jp/shizuoka-roudoukyoku/content/contents/001265743.pdf

インターンシップ実施期間要件は、汎用能力活用型は5日間以上、専門活用型は2週間以上です。選考スケジュールや改正ポイントをふまえ、企業に合った採用戦略の策定につなげましょう。

介護業界で新卒採用を成功させる5つのポイント

介護業界で新卒採用を成功させる5つのポイント

ネガティブなイメージが多い介護業界ですが、以下で解説する5つのポイントを踏まえれば採用の成功につながります。

1.高校や大学との交流を深める

教員が生徒に就職先を提案するケースもあるため、新卒採用では学校との交流がマストです。
特に、高卒採用では教育指導担当教員とのコミュニケーションを図るようにするといいでしょう。今年度の採用者がいなくても交流を続けることで企業への印象もよくなり採用につながりやすい傾向があります。

学校主催の就活イベントがあれば積極的に参加し、採用ターゲットとなる学生との交流を図りましょう。

2.合同説明会に参加する

福祉系学部以外の学生も、新卒で介護業界に就職を決めています。ただし、初めから介護職を目指した学生は多くなく、志望度が低いのも現状です。

そのため合同説明会に参加し、介護業界に興味がなくてもまずは認知してもらうことが大切といえます。

大企業や希望する企業への就活がうまくいかない際に、就職先の幅を広げ介護の道に進む人もいるため、印象に残るようなアピールで認知を拡大できるといいでしょう。

3.新卒で入職した先輩スタッフのキャリアアップモデルを提示する

介護の仕事のイメージは「高齢者のオムツ交換や食事介助」など、3Kと言われ「きつい・汚い・危険」が多い傾向があります。

さらに、近年は3Kに留まらず9Kとなり以下が追加されました。

  • 給料がやすい
  • 休暇が取れない
  • 規則が厳しい
  • 化粧がのらない
  • 薬に頼って生きてる
  • 根気が遅い

介護業界は、仕事の大変さだけでなく、キャリアアップも可能です。リアルなキャリアアップモデルを提示して上記の9Kを払拭しましょう。

4.新卒採用の場合の教育・研修サポート内容を採用コンテンツに打ち出す

いくら未経験可といっても「本当に自分にできるか」「続けられるか」と多くの学生は不安を抱えているでしょう。

介護の仕事を前向きに捉え志望度を上げるには、安心して働ける環境であるかを明示することが重要です。

たとえば、以下のような方針をあらかじめ提示すると自信を持って介護の分野が選べるでしょう。

  • 入職後1ヶ月間は現場ではなく座学やシミュレーション研修とする
  • 現場にでてから数ヶ月は必ず先輩とペアで動く
  • 独り立ちの目安の時期を伝える
  • 夜勤がある職場は新人にはさせない

自社研修や教育だけでなく、外部研修や資格取得支援サポートは学生にとって魅力的にうつるため採用に効果的です。

5.新卒採用者のフォローアップ体制を整える

介護の仕事は人との関わり合いの中でも世代の離れた高齢者を相手にするため、コミュニケーションで「うまくいかない」「何を話したらいいかわからない」など悩む人も多いのが現状です。

新卒が仕事の厳しさに直面し、退職を考えるケースが多く見られます。そのため新卒採用者のメンターを設定し、業務内容だけでなく精神的なフォローができる体制を作りましょう。

また、メンター以外のスタッフも全員で新卒採用者をフォローできるよう、職場全体の人間関係や風通しの良さを整える必要があります。

介護業界の新卒採用を成功させるには介護と企業の魅力を伝えることが重要

介護業界で新卒採用を成功させる5つのポイント

現代の学生からすると、どの業界もITやIoTは当たり前の時代になりました。介護業界でもIoT導入を検討し、新卒採用を成功させている事業所もあります。

他にも人間関係の良さや働く環境が学生にとっては魅力的にうつるため、採用コンテンツで打ち出すことが新卒採用にとって重要といえるでしょう。

とはいえ、新卒採用は工数も多く期間も長いため、採用担当者の負担は大きくリソースも割けないといった悩みもあると思います。
介護の新卒採用でお悩みの際は「まるごと人事」の無料相談を活用し、採用目標を達成させる一助としてください。

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この記事の監修者:今 啓亮
この記事の監修者:今 啓亮

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2015年に東京でマルゴト株式会社(旧社名:株式会社ビーグローバル)を創業。
スタートアップから大手企業まで幅広く採用関連のプロジェクトに携わった後、2017年に月額制の採用代行”まるごと人事”の提供を開始。
2021年にバックオフィス代行”まるごと労務””まるごと経理”も開始。
「理想のサービスと理想の職場を同時実現する」を経営理念に掲げ、全員がフルリモートで働くユニークな組織運営を行う。
2022年に本社住所を東京から札幌に移転し、自身も関東から札幌に移住。

出演イメージ

2024年11月、ABEMAの報道番組「ABEMA Prime」に
採用のプロフェッショナルとして出演。
> 出演した番組はこちら

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