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2024.09.20 更新日:2024.09.27
この記事の監修者:今 啓亮

この記事の監修者:今 啓亮

年末調整代行とは?ベンチャー・スタートアップ視点で解説

年末調整代行とは?ベンチャー・スタートアップ視点で解説

経理担当者が年末年始に繁忙期を迎える原因の1つとして、年末調整をしなければならないことが挙げられます。

年末調整は企業の規模に関係なく発生する業務であるため、経理・労務担当者の人数が少ない傾向にあるベンチャー・スタートアップにとって、課題になっていることも少なくありません。

この記事では、ベンチャー・スタートアップ向けに年末調整代行サービスに関して解説します。

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年末調整とは?

年末調整とは?

「年末調整」とは、企業が従業員に代わって1年間の所得税を再計算し、過不足分を精算する手続きのことです。

従業員の税金負担を正確に調整するために必要な業務であるため、企業として経営しているベンチャー・スタートアップも年末調整に対応しなければなりません。

年末調整の手順

年末調整の手順は以下の通りです。

  1. 対象者の確認:「12月31日時点で給与を受け取っている従業員」
  2. 必要書類の収集・配布:扶養控除等申告書(年初に提出されることが多い)や保険料控除申告書(生命保険料、地震保険料など)、住宅借入金等特別控除申告書(住宅ローン控除を受ける場合)、マイナンバーに関する書類(適切に管理されているか確認)など
  3. 控除額や所得額の確認:提出された書類に基づいて、各従業員の控除額を確認する
  4. 税額の計算:給与支払額と控除額に基づいて、所得税額を再計算する
  5. 還付または追徴の処理:年末調整の結果、税額に過不足が生じた場合の対応
  6. 法定調書の作成・提出:源泉徴収票などを税務署や市区町村に提出する
  7. 従業員への通知:従業員に年末調整の結果を通知する

業務全体を通して、専門知識や時間を要する傾向が強いため、一定のスキルをもった人材が必要です。

ベンチャー・スタートアップが抱えがちな年末調整に関する課題とは?

ベンチャー・スタートアップが抱えがちな年末調整の課題

ここでは、ベンチャー・スタートアップが抱えがちな年末調整に関する課題を、3つ紹介します。

1.必要な人員が不足している

年末調整は全従業員が対象となり、大量のデータを処理し、書類を正しく作成することが必要であるため、必要な人員が不足しているケースも少なくありません。

年末調整の性質上、年間で年末の一時期にのみ作業が発生するため、担当者の増員も望みにくく、対処が難しい傾向があります。

特にベンチャー・スタートアップは一個人で対処する業務幅が広いため、自社のみの対処に問題を抱えている企業が多いです。

2.人的エラーの発生

年末調整は、頻繁に変更される税制や関連法規などへの対応が必須であるため、ミスが起きやすい業務です。

年末調整は給与と税金にかかわるため、ミスが起きるとトラブルに発展することも考えられます。

加えて、ベンチャー・スタートアップは教育するリソースを割きにくいため、エラーの確率がより高くなってしまうでしょう。

3.申請手続きの難しさ

年末調整は年に1回しか行わない申請であり、書類も多いため、ノウハウがないと対応が難しい傾向が強いです。

ミスのある書類を指し戻したり、従業員からの問い合わせに対応したりするなどの業務が追加され、担当者の負荷が高まることも珍しくありません。

さらに、ベンチャー・スタートアップはノウハウ蓄積が乏しいため、対処に困ることも考えられます。

年末調整の代行サービスとは?

年末調整の代行サービスとは?

「年末調整の代行サービス」とは、年末調整で発生する実務の一部を第三者が代わりにおこなうサービスのことを指します。

年末調整の回収や計算、チェック等を対応してくれるため、自社のみの力では年末調整の対応が難しい企業が導入することが多いです。

年末調整の代行サービスの種類

年末調整の代行サービスは税理士事務所、社労士事務所、経理代行サービス会社に依頼できます。

ただ、強みやデメリットがそれぞれ異なるため、自社の特性に合わせたものを利用することが重要です。

ここでは、ベンチャー・スタートアップ目線でそれぞれの形態の特徴を解説しますので、参考にしてみて下さい。

税理士事務所

「税理士事務所」とは、税務に関する専門的な業務を提供する場所で、税理士が所属している事務所のことを指します。

税法に強いので、年末調整を適切に計算することが可能なうえ、所得税が節税となるようなアドバイスをしてくれる事務所も多いです。

ただ、料金が高いデメリットがあるため、ベンチャー・スタートアップには適さない傾向があります。

社労士事務所

「社労士事務所」とは、社会保険労務士(社労士)が所属し、企業や個人事業主に対して労務管理や社会保険手続きのサポートを提供する専門の事務所を指します。

補助金や助成金の知識が豊富なため、年末調整に関わるノウハウを共有してくれることが、強みとして挙げられるでしょう。

ただ、税理士法で税計算、申告は税理士の士業独占業務とされているため、社労士が年末調整代行を行うと法律違反になるデメリットを有しています。

社労士事務所と税理士事務所が協力している場合でないと業務をできない関係上、料金が高いデメリットがあるため、ベンチャー・スタートアップには適さない傾向があります。

経理代行サービス会社

「経理代行サービス会社」とは、企業や個人事業主に代わって経理業務を処理する専門の会社を指します。

料金が比較的安いメリットがあるため、ベンチャー・スタートアップに適している形態であると言えるでしょう。

ただ、税計算や申告に関しては税理士法の士業独占業務となるため、業務の範囲をよく確認する必要があります。

【ベンチャー・スタートアップ向け】年末調整業務で経理代行を利用するメリット3選

【ベンチャー・スタートアップ向け】年末調整代行を利用するメリット3選

ここでは、年末調整業務で経理代行サービスを利用するメリットを3つ紹介します。

年末調整で代行サービスを利用するか判断するためには、メリットの把握が必須です。

ベンチャー・スタートアップの目線からメリットを解説していますので、代行サービスが気になっているベンチャー・スタートアップの方は、参考にしてみて下さい。

1.従業員の負担を削減できる

年末調整で代行サービスを利用することで、申請する従業員や、申請のチェックをする担当者の業務負荷を大幅に削減できます。

事業所や社員の情報を年末調整代行会社に送ると、調整対象の従業員への案内から申請の手続き、書類の回収、申請内容のチェック、電子化まで代行してくれるため、どの規模の企業にも対応してくれるでしょう。

ベンチャー・スタートアップはいかにコア業務に時間をさけるかが重要であるため、効果が高い傾向が強いです。

2.人的ミスの削減ができる

年末調整代行サービスは専門知識と経験も豊富に有しており、円滑に業務を遂行してくれるため、人為的なミスの軽減に繋がります。

ベンチャー・スタートアップは人員不足、教育リソースが割きにくい傾向が強いです。

教育リソースの性質上、人為ミスが起きやすい環境であることも珍しくないため、リスク回避策を講じるメリットは大きいでしょう。

3.法令改正に対応できる

年末調整は税法改正の影響を受けるため、専門知識を必要とします。

その点、年末調整代行サービスは専門知識を持ち、経験も豊富なため、法令改正に対応したミスのない年末調整を実施できるでしょう。

ベンチャー・スタートアップは専門知識を有する人材の確保が難しい側面があるため、法令改正に対応してくれる恩恵は大きいです。

自社に適している年末調整代行を選ぶポイント

自社に適している年末調整代行を選ぶポイント

ここでは、自社に適している年末調整代行を選ぶポイントを、3つ紹介します。

年末調整代行サービスは多くの種類があるため、自分に合ったサービスを見つける必要があります。

以下のポイントを意識して、複数のサービスを比較検討してみると良いでしょう。

導入実績

委託先を選ぶ際にはホームページやサービス資料等をチェックし、導入実績を確認することをおすすめします。

導入実績がどれだけあるかによって、委託先のスキル・信頼性をある程度把握できるため、信頼できる会社であるかどうかを見分けられるでしょう。

特に、自分と同じ会社の規模の実績があった際には、注意深く確認しましょう。

セキュリティー

年末調整は個人情報を扱うため、セキュリティ面の確認は必須です。

外部業者を頼る際には、情報漏洩のリスクマネジメントを徹底することが大事なため、セキュリティーの項目は必ず確認しましょう。

従業員負担も軽減できるシステムがあるか

年末調整は従業員にも負担を要するため、軽減できるシステムがあるか確認することも重要です。

リモートワークを採用している企業の場合、紙ではなくスマートフォンとクラウドを活用した申請等があると、リモートワークでも対応しやすいでしょう。

自社の業務体系に合ったシステムを採用することが、従業員負担も軽減できるポイントになります。

【まとめ】ベンチャー・スタートアップは年末調整代行の利用を検討してみよう

ベンチャー・スタートアップは年末調整代行の利用を検討してみよう

この記事では、年末調整代行サービスに関する情報を解説しました。

ベンチャー・スタートアップは年末調整に課題を抱えやすい傾向があるため、解決策として、年末調整代行サービスを利用することをおすすめします。

年末調整の業務を負担に感じている経営者・人事担当者は、多彩な経理のサブスクリプションサービスを提供している「まるごと経理」にぜひご相談ください。

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この記事の監修者:今 啓亮
この記事の監修者:今 啓亮

まるごと人事として460社以上の企業の採用支援
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2015年に東京でマルゴト株式会社(旧社名:株式会社ビーグローバル)を創業。
スタートアップから大手企業まで幅広く採用関連のプロジェクトに携わった後、2017年に月額制の採用代行”まるごと人事”の提供を開始。
2021年にバックオフィス代行”まるごと管理部”も開始。
「理想のサービスと理想の職場を同時実現する」を経営理念に掲げ、全員がフルリモートで働くユニークな組織運営を行う。
2022年に本社住所を東京から札幌に移転し、自身も関東から札幌に移住。

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