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2025.10.23 更新日:2025.11.05
この記事の監修者:今 啓亮

この記事の監修者:今 啓亮

【5つの特徴】irootsとは?新卒採用で選ばれる理由と料金の全貌

新卒採用において、ナビサイト中心の従来手法だけでは、優秀な学生との接点が限定されやすくなっています。エントリー数は増えても、ミスマッチや志望度の低さが原因で選考が停滞するケースも少なくありません。

特にターゲット学生に直接アプローチしたい企業にとっては、スカウト型就活サービスの活用が重要な選択肢になります。

本記事では、数あるスカウトサービスの中でも、日本初の逆求人型として注目を集める「iroots」について、特徴・料金・導入メリット・注意点までを網羅的に解説します。効率的かつ本質的な採用活動を目指す担当者にとって、有益な判断材料となる内容です。

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irootsとは

irootsとは

スカウト型就活という新たなアプローチにより、学生と企業の関係性を再構築してきたirootsは、今や多くの採用担当者にとって欠かせない存在となっています。以下では、irootsの成り立ちや仕組みを3つの観点から解説します。

運営会社エン・ジャパンとサービスの歴史

irootsは、エン・ジャパン株式会社が2011年に立ち上げたスカウト型の就活支援サービスです。同社は2000年設立で、求人メディアや人材紹介・社員研修・適性検査の提供など、人材関連の幅広いソリューションを展開しています。

新宿に本社を構える同社がirootsを開発した背景には、当時の学生の声がありました。既存の就活に対して疑問を持つ若者たちの意見をもとに「もっと個性が伝わる選考を実現したい」という想いから誕生したのがirootsです。

名前の由来は「自分の根っこを書く」というコンセプトに基づいており、過去の経験に深く向き合う就活を可能にしています。

日本初のスカウト型就活サービスとしての位置づけ

irootsは、日本で初めて「逆求人型」の形式を採用した新卒向けスカウトサービスとして誕生しました。

それまでの主流であったナビサイトでは、学生が数多くの企業に一方的にエントリーを繰り返す構造が一般的でした。irootsは、従来における非効率さを打破する新しいアプローチを提供しています。

学生が独自に作成したプロフィールをもとに、企業側が興味を持った学生に直接アプローチできる仕組みによって、マッチングの質と効率の両面を改善しています。

学生と企業をつなぐ「逆求人型」の仕組み

irootsの中心にあるのは、学生と企業の間に自然な接点を生み出す「逆求人型」の構造です。学生が詳細なプロフィールを登録すると、企業側が内容を読み、相性が良いと判断した場合にスカウトを送信します。

さらに、学生から企業へ「スカウトリクエスト」という形で関心を示す機能も搭載されており、一方通行ではない双方向のマッチングが可能です。学生側は待つだけでなく、自ら選択肢を広げるアクションを取れるため、主体的な就活が実現する仕組みです。

企業にとっても、学生の本音が反映されたプロフィールを読むことで、ミスマッチのリスクを低減しやすくなります。

irootsの特徴5選

irootsの特徴5選

採用の質と効率を同時に追求する企業が着目しているのが、iroots独自の特徴です。多数ある機能の中でも、企業にとって特に導入価値の高い5つの特徴を整理しました。下記では、実際の活用シーンに直結する代表的な機能を順に解説します。

最大6,000文字で登録できる詳細プロフィール

学生が自己理解を深めながら就職活動に臨めるよう、最大6,000文字まで入力可能な詳細プロフィール機能を備えています。プロフィールでは、単なる学歴やスキルに留まらず、幼少期からの経験や価値観、行動特性などを豊富なエピソードとともに記述可能です。

企業にとっては、画一的なPR文では把握できない人柄や志向の理解につながり、ミスマッチの予防に貢献します。言語化能力の確認や、論理的思考力の見極めにも活用できます。

プロフィールの構成要素(例)
  • 幼少期からの価値観形成プロセス
  • 学生時代の課外活動・挑戦経験
  • 将来ビジョンとキャリアの志向性
  • 自己分析結果の言語化内容
  • 他者からの評価やフィードバックの引用

厳しい審査を通過した優良企業のみ利用可能

irootsに登録する企業は、独自基準をクリアした優良企業のみです。参画審査では、社会的信頼性や従業員への成長支援、経営の健全性など、複数の観点から厳正にチェックされます。

さらに、エン・ジャパン運営の口コミサイトとの連携が義務化されており、学生に対して透明性のある情報提供が求められています。

登録企業の審査ポイント
  • 本業が社会的意義を持ち、信頼できる内容であるか
  • 経営基盤や市場性から見た将来性が高いか
  • 若手社員に対して挑戦や学習機会を積極的に提供しているか
  • 口コミ情報に対する改善姿勢や誠実な対応の有無

精度の高い自己分析ツールと診断データ

学生が自分自身を客観的に理解し、企業が選考材料として活用可能な自己分析ツールを標準搭載しています。診断項目は数十項目に及び、キャリア志向や性格特性、ストレス耐性などを定量的に可視化します。

診断結果は学生側だけでなく企業側にも開示されており、選考前の情報差を減らす役割を果たすでしょう。

主な診断項目
  • キャリアタイプ指向性
  • 創造的思考性
  • コミュニケーション力
  • エネルギー量・行動力
  • ストレス耐性
  • 組織内協調性
  • モチベーション源の傾向

自然言語処理を用いたマッチング技術

学生のプロフィールテキストと企業の求める人物像を、自然言語処理技術によって高精度で照合するマッチングエンジンが搭載されています。約6,000文字に及ぶ文章情報を構造的に分解し、診断データと組み合わせることで、より精緻な検索とスカウト送信が可能となります。

自然言語処理による分析対象例
分析対象 説明例
志向性キーワード 学生が繰り返し使用する価値観や行動の傾向を抽出
文体・表現力 言語化スキルや論理展開力の傾向を可視化
プロフィール診断 文章の傾向から企業が見落としていた特性を提示
診断データ統合 数値化された特性情報とテキストの整合性を自動判定

就活アドバイザーや専用アプリによるサポート

irootsには、学生一人ひとりの悩みに寄り添う就活アドバイザーが在籍しています。面談を通じて自己分析のサポートを行ったり、応募企業の選定をアドバイスしたりと、パーソナライズされた支援が提供されます。

さらに、スマートフォンから利用できる無料アプリも用意され、日々の就活管理を効率化可能です。

サポート体制の具体例
  • 面接対策や自己分析に関する個別面談の実施
  • アドバイザーによる選考情報の共有や紹介
  • 不安や落ち込みへの精神的フォローを含むメール配信
  • 専用アプリによるスカウト通知と進捗管理機能
  • 企業ごとの志望動機作成支援
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irootsの料金プランと利用方法

irootsの料金プランと利用方法

採用活動への投資判断を行ううえで、料金体系と導入ステップの把握は極めて重要です。ここでは、irootsの費用感や利用手順について企業・学生それぞれの視点から整理します。

料金は個別見積もり制

irootsの料金は一律ではなく、企業の採用ニーズに応じて個別に設定されています。基本的には初期費用と成功報酬を組み合わせた体系で構成され、スカウト通数などに応じて柔軟に設計されます。

正式な金額は問い合わせ後に提示される形式のため、明確な予算計画を立てるには事前相談が必要です。年間利用で約100万円前後となる事例も存在し、費用対効果の高い設計が可能です。

導入までの流れ

導入に向けたステップは4段階に分かれており、初回相談から利用開始までの流れが明確に整理されています。初期段階では営業担当者との打ち合わせを実施し、採用課題や人材要件のヒアリングが行われます。

参画審査によって掲載可否が判断され、通過後に契約とアカウント発行が完了する流れです。審査は厳格であるため、企業の信頼性や人材育成方針が問われる重要なプロセスとなります。

企業導入までの主なステップ
  1. 問い合わせフォームから相談を送信
  2. オンラインまたは訪問による打ち合わせの実施
  3. 独自基準による厳正な審査を経て契約締結
  4. 審査通過後に利用開始およびアカウント発行

学生側の利用ステップ

学生がirootsを活用するためには、最初に公式サイトから会員登録を行い、名前や所属大学などの基本情報を入力します。その後、プロフィールの完成度を高める作業に移り、企業が閲覧可能な状態まで作成を進めます。

企業からのオファーを受信し、興味を持った内容にのみ対応することで、自身の希望に合致した選考へ進めるでしょう。

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企業がirootsを導入するメリット5選

企業がirootsを導入するメリット5選

選考効率や採用の質を向上させたいと考える企業にとって、irootsの活用は非常に有益です。以下では、irootsの導入によって得られる代表的なメリットを5つ紹介します。

優秀な学生層(MARCH・関関同立以上)への直接アプローチ

irootsに登録している学生は、MARCHや関関同立など学力レベルの高い大学に在籍している傾向があります。加えて、長期インターン経験や起業経験を持つ学生も多く集まっており、実践力のある層にリーチできます。

説明会や求人媒体では出会えない人材へ能動的にアプローチできる点が大きな強みです。スカウト型という形式だからこそ、選抜型のアプローチが実現できます。

詳細なデータで精度の高い人材見極め

プロフィールには最大6,000文字の詳細情報が記載されており、単なるスキルや経歴だけでなく、人物の思考や価値観にも触れられます。加えて、自己分析の診断データも確認できるため、定性的な印象だけに頼らず、客観的な情報に基づいた判断が可能です。

選考の段階からミスマッチを抑制しやすくなり、結果として採用後の定着率向上にもつながります。

高いスカウト開封率と応募承諾率

スカウトメールの既読率や返信率が高く、接点形成の効率が優れています。送信したスカウトが学生に届き、興味を持たれる確率が高いため、採用活動の初動から手応えを得やすくなります。

学生が受け身ではなく、能動的にプロフィールを整備している点も、スカウト開封につながる要因です。

スカウト関連の数値実績(一例)
指標 実績値
スカウト既読率 約85.4%
スカウト承諾率 約34〜35%
開封から返信までの平均期間 数日以内が多数

優良企業としてのブランド向上

審査を通過した企業のみが利用できる仕組みであるため、irootsへの掲載自体が優良企業の証と受け取られやすくなります。学生は運営から「掲載企業はすべて審査済み」と伝えられており、スカウトを受け取った時点から信頼感が醸成されます。

企業ブランドの価値向上につながると同時に、学生からの応募意欲を高める効果も期待できるでしょう。

無駄な母集団形成を避ける採用コスト削減

求める人物像に合致する学生だけにピンポイントでアプローチできるため、母集団形成にかかる余計な費用や工数を省けます。求人広告のように大量掲載を前提とした予算投下が不要になり、精度重視の採用が実現可能です。

ミスマッチによる選考ロスも軽減され、限られた予算内でも高い成果が見込まれます。

学生がirootsを活用する3つのメリット

学生がirootsを活用する3つのメリット

irootsは企業だけでなく、学生にとってもメリットのあるツールです。ここでは、学生がirootsを活用するメリットを3つ紹介します。

厳選企業からの質の高いスカウト

完全審査制によって登録された企業のみがスカウトを送信できる仕組みであるため、学生は信頼できる企業との接点を持てます。テンプレートではなく個別に作成されたスカウトが多く、企業の人事担当者がどの点に注目したかが明記されている点も魅力です。

応募者数の多いナビ型とは異なり、一人ひとりに対する丁寧なリーチが実現されており、内容の納得感が高くなります。

自己分析の深化と新しい業界との出会い

精度の高い自己分析ツールによって、性格傾向や価値観を客観的に把握できます。プロフィール作成の過程も、自らの思考や経験を見直す機会として有効です。

さらに、興味のなかった業界からスカウトが届くことで、就活の視野が広がりやすくなります。キャリアの選択肢を固定せず、柔軟な可能性を探れることは、自身の将来像を再考する貴重な機会になります。

選考効率化や特別ルートの利用

企業からスカウトが届いた時点で、採用側の関心が明らかになっているため、選考がスムーズに進みやすくなります。ES免除や特別面談など、限定フローへの案内があるケースも存在します。

選考における無駄なやり取りを省き、内定獲得のスピードが早まる点は大きな魅力です。アプリを活用すれば通知の確認も容易になり、機会損失の回避にもつながります。

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irootsを利用する4つのデメリット

irootsを利用する4つのデメリット

利便性や効果の高さが評価される一方で、irootsには注意すべき課題点も存在します。以下では、導入や利用に際して検討すべき4つの側面を整理して紹介します。

登録企業数は200〜400社と限定的

掲載企業は審査制によって厳選されており、登録社数は200〜400社前後に絞られています。他のスカウトサービスと比較して掲載数は少なく、業界や地域の偏りを感じる場合もあるでしょう。

企業の質を重視した構成となっているため、スカウトの量を重視する学生にとっては物足りなさを感じる可能性があります。数を求める就活スタイルとの相性は、慎重に検討しましょう。

プロフィール入力に時間がかかる

irootsでは入力可能なプロフィール文字数が最大6,000文字に設定されており、作成に時間がかかる点が課題です。学生は自己分析から構成の検討まで一貫して行う必要があり、短期間での準備は難しくなります。

文章を書くことに慣れていない場合、途中で挫折してしまうリスクも考えられます。完成度がスカウト獲得に直結するため、相応のリソースを確保して取り組まなければなりません。

料金体系が非公開で問い合わせが必要

irootsの公式サイトでは料金が明示されていないため、導入を検討する段階では正確なコストの把握ができません。問い合わせを通じた個別見積もりが必要となり、スピード感を持った検討が難しくなりがちです。

他サービスとの比較材料が揃わないため、意思決定に時間を要する傾向があります。見積もり取得後も、利用条件やオプションが企業ごとに異なるため、慎重な確認が必要です。

口コミ対応など企業側の工数負担

企業はライトハウスとの連携が義務付けられており、口コミ対応などの工数が発生します。社内体制が整っていない場合、対応に追われるリスクがあります。

また、スカウト作成に慣れるまでは業務効率が落ちる可能性も否定できません。導入直後のオペレーションには準備と教育が不可欠です。

企業側の主な負担内容
  • 社員口コミに対する公式見解の作成
  • ライトハウス上での情報更新対応
  • スカウト文面の作成・調整作業
  • 学生プロフィールの読み込み業務
  • 自社情報の入力項目に対する不足感への対応

まとめ

まとめ

irootsは、優秀層との接点創出や選考精度の向上といった観点から、多くの企業に支持されているスカウトサービスです。一方で、企業数の少なさや情報入力の手間、費用面の不透明さなど、導入に際して慎重な判断も求められます。

採用体制が十分に整っていない企業では、ツールの活用だけで成果につなげるのが難しい場合もあります。

「まるごと人事」では、irootsのようなサービスを含めた採用手法の選定から運用代行まで一気通貫での支援が可能です。自社に最適な仕組みを設計したい企業にとって強力な伴走者となれるので、まずはお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者:今 啓亮
この記事の監修者:今 啓亮

まるごと人事として570社以上の企業の採用支援
書籍『「本当にほしい人材」が集まる中途採用の定石』好評発売中

2015年に東京でマルゴト株式会社(旧社名:株式会社ビーグローバル)を創業。
スタートアップから大手企業まで幅広く採用関連のプロジェクトに携わった後、2017年に月額制の採用代行”まるごと人事”の提供を開始。
2021年にバックオフィス代行”まるごと管理部”(労務プラン・経理プラン)も開始。
「理想のサービスと理想の職場を同時実現する」を経営理念に掲げ、全員がフルリモートで働くユニークな組織運営を行う。
2022年に本社住所を東京から札幌に移転し、自身も関東から札幌に移住。

出演イメージ

2024年11月、ABEMAの報道番組「ABEMA Prime」に
採用のプロフェッショナルとして出演。
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