お役立ち情報
給与計算のアウトソーシング・代行は、自社の従業員の給与計算などを外部に委託することを指します。
委託先の種類は、以下の通りです。
- 社労士
- 税理士
- アウトソーシング会社・フリーランス
委託先によって、対応できる企業の規模や給与計算の対応スピードが異なってくるため、自社の従業員数や業務体系を考慮して、委託先を選ぶことが重要です。
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目次
給与計算業務でアウトソーシングできる5つの業務
ここでは、給与計算業務でアウトソーシングできる5つの業務を紹介します。
作業を細分化し、委託したい作業を限定することで、費用を抑えられる可能性が高くなります。
特に委託費用を抑えたいベンチャー・スタートアップの場合は、以下の業務内容を把握して、ピンポイントで委託することも考慮すると良いでしょう。
1.毎月の給与計算
毎月の給与計算業務は、従業員に対して適切な給与を支払うために行われる一連の作業のことを指します。
具体的な業務内容は以下の通りです。
- 労働時間の集計
- 基本給と各種手当の計算
- 社会保険料、税金の計算
- 給与の振込手続き
ベンチャー・スタートアップが自由な働き方を採用すればするほど、給与計算にかかる時間が増えるため、業務形態によっては委託する効果が大きいです。
加えて、委託先によっては給与明細の作成や印刷、明細データの配信なども対応してくれることもあるので、自社のニーズに合わせてカスタマイズすると良いでしょう。
2. 賞与計算
賞与計算業務は、従業員に対してボーナス(賞与)を支払う際に行われる一連の作業のことを指します。
具体的な業務内容は以下の通りです。
- 支給額の決定
- 社会保険料、税金の計算
- 賞与明細の作成
- 賞与の振込手続き
給与計算業務と合わせて対応してくれる委託先がほとんどです。
加えて、委託先によっては賞与明細の作成や印刷も対応してくれることもあります。
3.振込・納税代行
振込・納税代行業務は、給与や賞与の振込手続きや、税金の納付を代行するサービスです。
給与計算や賞与計算のオプションプランとして対応する委託先が多いです。
ベンチャー・スタートアップで資金リソースが限られている場合は、自社で行うことを選択肢として検討すると良いでしょう。
4.年末調整
年末調整は、企業が従業員の年間の所得税を再計算し、過不足を調整する手続きのことを指します。
日本では、給与所得者が確定申告を行わずに済むようにするために、この年末調整が実施されます。
具体的な業務内容は以下の通りです。
- 従業員から必要書類の回収
- 年間の所得と税額の再計算
- 過不足税額の精算
- 給与明細への反映
- 源泉徴収票の作成と配布
- 税務署への報告
繁忙期が毎年の年末から年初に限定されるため、年末調整を外部に委託する企業は多いです。
各種必要書類の作成と提出代行がサービス内容に含まれる傾向があります。
ただし、税計算や税の申告は税理士に委託する必要がありますのでご注意ください。
5.住民税更新
住民税更新は、地方税の更新作業を代行するサービスです。
地方自治体とのやり取りで、特別徴収額通知書などの書類を取り扱うだけでなく、毎月控除する税額を更新する必要があります。
そのため、事業規模が大きい企業は委託することも少なくありません。
ただ、インターネットの対応が遅れている市区町村の場合、レスポンスが遅いこともあるため、地方自治体の対応によって導入を判断する必要もあります。
給与計算アウトソーシングの種類
給与計算アウトソーシングには4つの種類があります。
それぞれ強みが異なるため、自社の課題に合わせたサービス形態を選ぶことを心がけましょう。
サポートの広さに強み
フルサポート系給与計算アウトソーシングサービスなどサポート範囲の広さに強みがある場合、給与計算業務のみならず、法改正への対応や相談など、給与計算業務全体をアウトソーシングできます。
税理士や労務士が対応してくれるため、他のサービス形態よりも対応してくれる業務の幅が広い強みがあります。
費用が高い傾向があるため、導入には慎重な検討が必要です。
クラウド系ソフトの運用に強み
クラウド系ソフトに強みのある給与計算アウトソーシングの場合、インターネット上SaaS系のソフトを用いて、給与計算業務に対応してくれるサービス形態のことを指します。
導入・運用が簡単なうえ、アップデートを通じて法改正の対応もしてくれる強みがあります。
初期費用が低く、即座に導入できるため、ベンチャー・スタートアップにおすすめできるサービス形態であると言えるでしょう。
ただ、導入にあたり各種設定が必要な点や、セキュリティ対策を講じる必要があるため、使用にあたりITリテラシーを要する点には注意が必要です。
システム開発に強み
自社のシステムに組み込んで利用する給与計算代行サービスの場合、システム設計から対応してくれるので、自社の事業形態に合わせたカスタマイズが可能であるなどの強みがあります。
導入・運用コストが高く、高度なIT知識を有する必要があるため、既存のSaaS系ツールでは対応が難しいなど事情がある場合におすすめです。
柔軟な契約体制に強み
特定の業務や繁忙期に限定して依頼できるため、短い期間限定で運用できるため、コストが抑えられる強みがあります。短い時間で依頼できる反面、依頼できる業務や作業担当者のスキルは給与計算代行サービスによって変わるため導入時には注意が必要です。
他のサービス形態に比べ、スポット的に利用できるため費用を安く抑えることができ、ベンチャー・スタートアップにおすすめできるサービス形態です。
なお、継続的な利用をしてしまうとコストが掛かってしまい、強みがなくなってしまうため、利用期間には注意が必要です。
【ベンチャー・スタートアップ向け】給与計算のアウトソーシングを利用するメリット3選
ここでは、給与計算のアウトソーシングを利用するメリットを3つ紹介します。
導入する判断のためには、メリットの把握が必須であるため、以下のメリットを把握すると良いでしょう。
なお、事業の状態によってメリットの大きさが異なるので、事前に事業の状態を整理することをおすすめします。
1.コア業務の時間リソースが増える
給与計算のアウトソーシングを利用することで、コア業務の時間リソースが増える効果を期待できます。
給与計算は企業を運営する上で重要な作業になりますが、専門性と一定の業務量が求められながらも、企業の利益には直結しない傾向が強いです。
そのため、給与計算を外部に委託することで、企業利益に関連する作業にリソースを避けるようになるでしょう。
特に、ベンチャー・スタートアップは作業効率を重視する必要があるため、給与計算業務を外部に委託するメリットが大きいです。
2.専門性の高い作業でも問題なく対応できる
給与計算業務や年末調整、賞与は専門知識が必要なため、ベンチャー・スタートアップは専門知識をもつ社員を雇用することは難しい傾向があります。
さらに、専門知識に対応するための派遣社員を雇うと、恒常的なコストが発生し、経営状態によっては致命的になることも少なくありません。
給与計算のアウトソーシングを利用することで、低コストで専門性の高い作業に対応できるため、ベンチャー・スタートアップに大きなメリットがあると言えるでしょう。
3.コスト削減になる
給与計算のアウトソーシングを利用することで、給与計算担当者にかかる人件費とシステムのコストが削減できます。
正確な給与計算を行なうための教育コストも削減できるため、特にベンチャー・スタートアップなど教育環境が整っていない企業へのメリットは大きいです。
また、繁忙期のみアウトソーシングを利用するなど、カスタマイズ性も高いため、事業の規模に適した運用が可能なため、利用しやすい点もメリットとして挙げられます。
給与計算のアウトソーシングを選ぶ際のポイントとは?
ここでは、給与計算のアウトソーシング先を選ぶ際のポイントを紹介します。
給与計算アウトソーシングサービスは、多種多様なサービスがあるため、適切な委託先を選ぶためには、同業他社を比較することが必須です。
以下のポイントを意識することで、スムーズに比較できるため、これから給与計算のアウトソーシングを導入しようか悩んでいる方は、参考にしてみると良いでしょう。
実績とセキュリティを確認する
多くの給与計算アウトソーシングサービスでは、今まで受託した案件実績を公開しているため、委託を検討する際には、実績とセキュリティを確認することをおすすめします。
会社のデータを外部へ持ち出しての作業となる性質上、委託先のセキュリティ体制を確認することは重要です。
実績件数やサービスの継続率を確認することで、サービスの質も見極められるため、比較する対象に入れていいかどうか、判断できます。
業務範囲を確認する
アウトソーシング企業によって得意な業務内容があるため、必ず業務範囲を確認するようにしましょう。
自社の業務内容やビジネス領域によっては、プランの豊富さやカスタマイズ性の高さを重視する必要もあります。
また、社労士事務所と提携しているか否かで対応できる作業が異なるため、事前に代行して欲しい業務を明確にしておくと良いでしょう。
給与計算をアウトソーシングすることで、ベンチャー・スタートアップの事業拡大に集中できる
ここでは、ベンチャー・スタートアップの視点を中心に、給与計算業務のアウトソーシング・代行に関する情報を解説しました。
給与計算で問題を起こさないためにも、専門知識が不足している、対処に時間がかかっている場合は、給与計算のアウトソーシングを検討すると良いでしょう。
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