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2025.03.19 更新日:2025.03.25
この記事の監修者:小林 美希

この記事の監修者:小林 美希

ベンチャー企業で効果的な経理業務の改善方法とは?

ベンチャー企業で効果的な経理業務の改善方法とは?

経理業務は多くの入力作業に加え、ダブルチェックなども頻繁に発生することから、負担の大きな業務と言えます。リソースの限られているベンチャー企業にとっては特に無視できない問題であり、速やかな業務改善が必要です。

この記事では、経理部門が抱えている業務課題にはどのようなものがあるのかを整理した上で、ベンチャー企業で効果を発揮する業務改善アプローチについて、解説します。

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ベンチャー企業の経理部門が抱える主な課題

ベンチャー企業の経理部門が抱える主な課題

経理部門で発生する課題としては、主に以下の3つが挙げられます。

作業量が多い

経理部門の主な問題が、作業量の多さです。経理部門では年間を通じて何らかの作業が発生するため、閑散期はわずかな隙間を縫うような形でしか発生しません。

また、経理の仕事は組織の大小を問わずある程度等しく発生します。ベンチャー企業のような比較的少人数での活動が求められる組織の場合、経理担当者の数は限られ、スケジュール通りに業務を遂行することができないというケースもあるでしょう。

その結果、繁忙期には慢性的に残業や休日出勤が発生し、コストの増大や従業員のストレス増加といった問題の発端となりかねません。

業務が属人化する

経理業務の厄介なところは、専門性の高い業務が複数発生する点です。簿記資格取得者でなければ判断ができない状況も多く、結局業務負担が一部の担当者に集中し、期待しているような業務効率が得られなかったり、適切なリソース配分が実現しなかったりします。

担当者が休みの場合、業務そのものが滞ってしまうようなケースもあるでしょう。

アナログ業務が多い

経理業務は、依然として紙を使ったアナログ業務が多く残っている分野でもあります。

法的にはほぼ全ての業務をデジタル化しても問題ないはずですが、これは環境の導入が進まない、そもそも導入のための時間やリソースを確保できないなどの事態が解消されないためです。

その結果、デジタル活用がいつまでも進まず、慣習的にアナログ業務に頼ってしまうケースに陥りがちです。

経理業務改善で得られるメリット

経理業務改善で得られるメリット

経理業務は課題が生まれやすい反面、これは改善のポテンシャルが大きいとも言えます。経理業務の改善が進めば、以下のような複数のメリットが期待できます。

生産性の向上

経理業務の改善によって、従来よりもはるかに業務遂行に必要な時間を短くできます。ツール導入や業務の外部委託によって、入力作業の自動化や効率化を実現し、少ない人数でもスケジュール通りの業務遂行が可能です。

業務品質の改善

業務改善施策の導入は、単に生産性を高めるだけでなく、クオリティの改善においても有効です。データの自動入力や専門家への委託によって、ヒューマンエラーのリスクを軽減できます。

修正やダブルチェックに必要な時間や負担の削減も実現し、さらなる業務時間の圧縮につながるでしょう。

コスト削減

経理業務の改善施策の導入には、導入規模に応じた費用がかかるものの、それ以上の費用対効果が期待できます。

従来通りの少人数組織を維持しつつ、それでいて残業や休日出勤の際に発生していた人件費を抑えられるからです。また、外部から新たに人材を獲得するコストもかかりません。

意思決定の高速化

経理業務が改善し、スケジュール通りに書類を用意できれば、経営者層の意思決定にも良い影響を与えます。

期限ギリギリの文書作成ではなく、余裕を持って情報を共有できるようになることで、余裕を持って現状の把握と意思決定を進められるでしょう。

経理業務の改善は、間接的には経営改善にも寄与すると言えます。

経理業務改善に失敗しないための実施手順

経理業務改善に失敗しないための実施手順

経理業務の改善に際しては、自社の都合に応じた適切なソリューションの実行が重要です。ここでは、改善に失敗しないための手順を解説します。

1.経理業務に関連する課題を洗い出す

経理業務の改善を進める上では、まずどのような課題が発生しているのかを把握する必要があります。改善点が不明瞭なままソリューションを導入しても、期待しているような成果が得られないためです。

そのため、まずは現場でのヒアリングなどを通じて課題を洗い出し、その上でどんな対策を講じるべきなのかを検討しましょう。

2.業務フローを見える化する

課題の洗い出しに際して有効なのが、業務フローの見える化です。経理業務をフローチャートに書き起こすことで、どんな手順で業務を進めているのかが明らかになります。

フローチャートを使った可視化は、普段は明らかでなかった本質的な問題の発見に役立つでしょう。

3.ソリューションを検討・導入する

課題が明らかになった段階で、導入するソリューションの検討を進めます。どのような課題が浮き彫りになっているかによって、導入すべき解決策は異なる点に注意が必要です。専門家との相談も踏まえながら、最適な解決策を選定しましょう。

4.効果測定と改善を実施する

ソリューションの導入が完了したら、継続的な効果測定を通じて改善の可能性にも目を向けます。

導入した解決策が、必ずしも想定通りに動くとは限りません。現場でのパフォーマンスを可視化しながら、改善すべき余地に目を向けつつ対策を施しましょう。

ベンチャー企業で効果的な経理業務改善の主な施策

ベンチャー企業で効果的な経理業務改善の主な施策

経理業務の改善アプローチとしては、主に以下の手法が挙げられます。いずれも導入がしやすい施策であるため、その特徴を踏まえたプランを検討することが大切です。

フォーマットの統一

書類フォーマットの統一は、大規模なツール導入などの業務が発生せず、すぐに取り組める手法です。

社内でフォーマットを画一化することで、文書の読み取りに必要な手間を減らし、確認や転記などにかかる時間の削減につながります。

ITツールの導入によるペーパーレス化

業務改善手法として強力なのが、ITツールの導入によるペーパーレス化です。経費精算に特化したツールを導入し、書類作成の自動化、および電子化をまとめて進められます。

近年は紙媒体に出力しなくとも、いつでも印刷できるようデータを保存しておくだけで認められる文書が増えています。デジタル文書であればクラウドストレージなどに保管して置けるので、保管コストの削減にも貢献するでしょう。

アウトソーシングサービスの活用

もっとも迅速に遂行でき、成果も素早く得られるのがアウトソーシングサービス、いわゆるBPOの活用です。BPOは人材派遣などとは異なり、業務を専門の会社に委託する手法のため、人材管理の負担も解消できます。

経理業務を外部に委託し、品質の向上と負担の削減の両立を目指せるでしょう。

経理業務の改善に際して注意すべきポイント

経理業務の改善に際して注意すべきポイント

経理業務の改善を検討している場合、以下の点を踏まえて対策を検討することで、高い成果を見込むことができます。

ECRSの法則に則る

ECRSの法則とは、

  • 排除(Eliminate):排除しても問題のない作業か
  • 結合(Combine):複数の業務を結合できないか
  • 再配置(Rearrange):順序の入れ替えで業務を改善できないか
  • 単純化(Simplify):作業をシンプルにして対処できないか 

を考えることです。

業務改善には新しい取り組みを実装する代わりに、従来の方法を排除したり、刷新したりする作業が発生することもあります。業務の排除や結合、再配置によって、最小限で成果を得つつ、悪影響をもたらさないかを考えてみましょう。

また、複雑な作業をさらに複雑にするのでは、現場の負担増大につながります。できるだけシンプルにするというコンセプトの下、改善施策を展開することが大切です。

ツール導入や既存システムとの互換性を考慮する

ITツール導入の際は、互換性に注目しましょう。既存システムと連携して運用できるサービスを導入することで、さらなる効率化が期待できます。

ただ、社内のシステムが老朽化している場合、互換性が得られないこともあります。この場合は既存システムごと大胆な刷新を行うか、アウトソーシングによる対応を検討しましょう。

業務の刷新には時間を必要とする

経理業務の改善にはいくつかのアプローチが挙げられますが、いずれの方法も完全に導入が完了するまでは一定の時間を必要とします。

単にソリューションを導入するだけでなく、現場でも新しい業務の進め方に馴染むための時間が必要なため、一時的な生産性の低下も懸念されます。

あらかじめこのような事態を踏まえ、繁忙期は避けて推進するなどのスケジュールへの配慮は欠かせません。

まとめ

まとめ

この記事では、経理業務における改善のアプローチにはどのようなものがあるのか、どうやって改善を進めていくのが効果的なのかについて解説しました。

業務改善には複数の方法があるため、自社で抱えている課題に応じて、柔軟に導入を進めるのが大切です。また、いずれの方法を取るにせよ、改善には移行期間が発生するため、余裕を持って、繁忙期を迎える前に実装を行えるのが理想です。

当社が提供するサービス「まるごと経理」は、経理業務を丸ごと委託することのできるオンライン代行サービスです。1ヶ月単位で気軽に利用を開始できるだけでなく、フロー構築のレベルから業務を任せられるため、業務改善に伴う負担を最小限に抑えることができます。

経理業務を改善したいが、十分なリソースを割けないとお悩みの際には、お気軽にご相談ください。

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この記事の監修者:小林 美希
この記事の監修者:小林 美希

マルゴト株式会社まるごと管理部 マネージャー
新卒で地方自治体向けのSIerに入社し、主に営業SEや校正を担当。その後福祉系ITベンチャー企業にて、一人目人事・広報として部署立ち上げに携わる。
2021年にマルゴトに入社し、まるごと人事事業部にてプロジェクトリーダー、マネージャーを経て、現在はまるごと管理部事業部のマネージャーとして従事。
事業拡大を推進し、より良いサービス提供に努めています。

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