お役立ち情報
ベンチャー・スタートアップなどを中心に、経理業務のリソースが足りないといった課題解決の手段として、経理BPOが注目されています。
本記事では、経理BPOサービスの基本的な情報から、ベンチャー・スタートアップ向けのメリット、注意点などを解説します。
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目次
BPOとは?
「BPO」とは、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(Business Process Outsourcing)の略で、バックオフィス業務などの一部業務プロセスを専門業者に外部委託することを指します。
人材派遣やアウトソーシングは「業務単位で委託すること」をサービス対象としているが、BPOは「ビジネスプロセスごと委託すること」をサービス対象にしているため、人材派遣やアウトソーシングより、社内のシステムに与える影響は大きいです。
BPOにはシステム運用などのIT上の業務に対応する「IT型」と、財務・経理や人事などのIT上以外の業務まで対応できる「非IT型」があります。
経理BPOサービスって何?
「経理BPOサービス」は、記帳仕訳、債権債務管理、月次決算などを代行しているサービスです。
一般的には、「非IT型」のBPOサービスに分類されますが、書類の電子化の影響もあり、ITを活用しているケースも増加しています。
システムのデジタル化を推進するのと同時並行で、経理BPOサービスを利用する企業は増加傾向にあると言えるでしょう。
経理BPOサービスにも種類がある
経理BPOには3つのサービス形態があります。
サービス形態によって、強みや向いている企業の性質が異なるため、上手く経理BPOを活用するためには、それぞれの仕組みを把握することが重要です。
自社の特性にマッチしている、適切な経理BPOサービス形態を見極めてみてはいかがでしょうか。
オンライン経理代行
「オンライン経理代行」とは、リモート環境で専門スタッフが経理業務を行う経理BPOサービスです。
オンラインで経理業務を代行する体制が整っているため、柔軟性が高い強みがあります。
また、一貫してオンライン上で業務に対応しているため、リモート環境をメインに業務を行っている企業と相性が良いと言えるでしょう。
ただ、ファイリングなど書類ベースの業務に対応していない業者が多いため、注意が必要です。
センター型BPO
「センター型BPO」とは、発注者のオフィスに常駐せずに他の場所で経理業務を行う経理BPOサービスです。
IT上の作業だけでなく、紙ベースの業務でも対応可能など、対応できる業務幅が広い強みがあります。
加えて、拠点を他の場所に構えることで、災害時にも事業を継続しやすいメリットも考えられます。
ただ、発注には一定規模以上の業務ボリュームが必要なため、ベンチャー・スタートアップでは運用が難しい傾向が強いです。
常駐型BPO
「常駐型BPO」とは、専属スタッフがクライアントのオフィスに常駐して経理業務を行う経理BPOサービスです。
同じ職場で作業するため、スタッフの専門性や業務品質が確保しやすい強みがあります。
ただ、業務スペースや設備などのインフラ整備する必要があり、リモート環境をメインに業務を展開している企業だと運用が難しいと言えるでしょう。
【ベンチャー・スタートアップ向け】経理BPOサービスを利用するメリット3選
ここでは、経理BPOサービスを利用するメリットを3つ紹介します。
経理BPOサービスを導入する判断を下すためには、メリットの把握が必須です。
自社の課題を明確にし、メリットが課題解決に繋がるかどうか、考えてみると良いでしょう。
1.コストの削減に繋がる
経理BPOサービスのメリットとして、コストの削減に有効であることが挙げられます。
経理のビジネスプロセスごと業務を代行してくれるため、経理業務に関する人件費や設備費を大幅に削減できるでしょう。
特にベンチャー・スタートアップ企業は人材獲得・育成が困難な傾向があるため、コスト削減の効果が大きいです。
繁忙期に限定して導入しても効果が見込めるため、導入コストを抑えたい企業は繁忙期にサービスを導入してみると良いでしょう。
2.事業により注力できる
経理を外部に委託することで、時間を確保できる点も、経理BPOサービスのメリットとして挙げられます。
特に企業の人数が少ない場合は、1人の業務範囲が広いため、コア事業に対する時間の確保が事業拡大の鍵になります。
さらに、サービスを利用することで、自社の経理業務に社内と社外からチェックの目が入るため、ブラックボックス化が解消できる効果も期待できるでしょう。
3.経理の品質を簡単に向上できる
経理BPOサービスは、専門的な知識が必要な仕事をプロに任せられるので、経理の品質を向上させられます。
ベンチャー・スタートアップでリモートなどの自由な働き方を実現するためには、経理の品質を高く保つ必要があります。
自由度が高い働き方でも、プロに作業を任せることで正確かつ効率的な経理業務を実現できるため、リスク管理がしやすいと言えるでしょう。
加えて、プロの視点で経理の面からアドバイスも受けられるので、財政面の安定にも効果を期待できるでしょう。
【思わぬ落とし穴?】ベンチャー・スタートアップが経理BPOを導入する時に注意したいこと
ここでは、ベンチャー・スタートアップが経理BPOを導入する時に注意すべき項目を、4つ紹介します。
経理BPOの運用が不適切だと、事業にデメリットを被ることも少なくありません。
上手く運用するためにも、事前に注意事項を把握することが大切です。
1.依頼先によってはかえって業務が増えることも
派遣社員系やアシスタント系のように都度指示が必要な場合や、決まった業務しか対応できない場合は、依頼先の管理工数で業務が増えることがあります。
依頼前に業者にどのような進め方になるか確認しておくことで、導入するイメージを固められます。
指示する内容や手間が多そうな場合は、導入する前に入念な準備が必要になるでしょう。
2.適切な運用プランを意識しないと費用が割高になってしまう
サービス内容の費用対効果を意識しないと、かえってコストがかかってしまうケースもあります。
導入する際には、自社の課題を細分化して、代行依頼する業務の量や項目を明確にしておくことが重要です。
また、リモートで業務を展開しているか否かや経理業務の媒体によって、業者やサービス形態が異なりますので、自社の特性もきちんと把握するようにしましょう。
3.情報漏洩のリスクが伴うこともある
外部にサービスを依頼することで、送付する書類には社員の個人情報や会社の機密情報なども含まれるため、情報漏洩のリスクを伴うことを意識することも重要です。
業者がサイバー攻撃や不正アクセスを受けると、情報漏洩する事態に陥ります。
サービス先の実績やセキュリティ面を確認することで、信用できる企業であるかを判断できます。
4.社内にシステムを浸透させるには情報共有が重要
経理BPOをただ導入するだけでは、社内に仕組みが浸透しないことも考えられます。
そのため、仕組みを浸透させるには、効果的な情報共有が重要です。
導入前は勿論のこと、導入後も使用の変更があった際には、社内にきちんと情報が伝達される仕組みを構築しておきましょう。
また、経理BPOを導入すると、社内の経理部門が育たないデメリットにも注意が必要です。
経理BPOサービスを選ぶコツとは?
ここでは、経理BPOサービスを選ぶコツをいくつか紹介します。
経理BPOサービスは多くの種類があるため、自社にマッチしたサービスを見つけることが重要です。
以下のコツを意識して、複数のサービスを比較検討してみてはいかがでしょうか。
委託したい業務内容を決めておく
経理BPOサービスは多種多様な経理代行サービスを展開しているため、委託したい業務内容を決めておくことが重要です。
委託したい業務内容を明確にすることで、費用対効果を高められる効果があります。
さらに、項目を絞ることで、サービスの比較検討がしやすくなるため、スムーズに業者を選べます。
社内に知見がない場合は、月額制で依頼業務をフレキシブルに変えられるサービスを選ぶことがおすすめです。
業務量の変動にも対応してくれるかどうか確認する
業務量に応じてスタッフの人数変更ができ、人数に合わせて料金も下げられるプランがあるかどうか確認すると良いでしょう。
特に閑散期と繁忙期の差が激しい企業は、調整できるかどうかで費用が大きく異なります。
ベンチャー・スタートアップは金銭のリソースをシビアに考える必要があるため、業務量の変動にも対応してくれるかどうかの確認は重要です。
【まとめ】ベンチャー・スタートアップが経理BPOを活用するメリットはとても大きい
この記事では、経理BPOの概要やメリット、注意点などを解説しました。
経理BPOの導入は、事業が成長していくベンチャー・スタートアップの業務の品質を向上させることに繋がります。
経理BPOを効果的に運用するには、企業の特性に合ったサービスを選択することが必要不可欠です。
経理業務のリソース不足や知見不足に悩んでいる経営者・経理担当者は、ぜひ「まるごと経理」にご相談ください。
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