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2023.04.20 更新日:2023.08.31
この記事の監修者:矢上 真季

この記事の監修者:矢上 真季

SNSを利用した求人のメリットや方法とは?ソーシャルリクルーティングについても解説

急速にシェアを伸ばしたSNSはユーザーの多さからさまざまな活用をされています。採用市場にもその影響は及んでおり、SNSを利用した採用方法「ソーシャルリクルーティング」という概念が生まれました。

本記事ではSNSを通して採用をおこなうソーシャルリクルーティングとはなにか、SNSの求人のメリット・デメリット、SNSで求人をおこなう方法、コツ、SNSの例を紹介します。

 

SNSを利用した求人「ソーシャルリクルーティング」とは

SNSを利用した採用方法のことを「ソーシャルリクルーティング」と呼びます。海外では既に普及している採用手法の一つとなり、日本でも現在増加傾向にあります。

ソーシャルリクルーティングによる活動には、求める人材と直接やり取りをしたり、自社の評価や認知度などの情報収集もしたりしますが、なかでも自社の情報発信が大きな活動となります。その内容も求人情報やオウンドメディアの更新情報の発信、普段の社内の様子発信など、多岐に渡ります。

SNSを通じた発信をすることで、SNSを利用しているユーザーに自社を知ってもらい、認知拡大による母集団形成、さらにはブランディングの効果が期待できます。

 

SNSの求人のメリット

ここでは、SNSで求人をおこなうメリットを4つ紹介します。

 

1.採用コストの削減

多くの場合はSNSのアカウント作成や、利用は無料でおこなえます。そのため求人サイトスカウトサービスを利用した場合と比較してコストを削減することができます。また、SNSの運用そのものが自社の認知度を高め、自社に興味をもっている求職者を集める母集団形成にもつながります。

参考:

 

2.情報の拡散が期待できる

SNSでは、流れてきた情報を他のユーザーに共有できるシェア機能が搭載されていることが多いです。自社の情報や日々の取り組み、今どのような人材を必要として採用活動をおこなっているのか、魅力的な発信ができれば情報をユーザーに拡散してもらうことができ、多くの人に知ってもらうことが期待できます。それにより多くの求職者との接点を持つことで自社に必要な人材と出会いやすくなるでしょう。

 

3.ミスマッチを減らすことができる

SNSでは企業、求職者ともに普段から情報発信をしています。そのため、直接のやり取りがなくても、発信した情報を見ることで相手のことを知ることができます。

たとえば、企業側は求職者の発信内容から、人柄やスキルなどといった相手の情報を得られることもあるでしょう。また、求職者側も企業の発信内容から、事業内容や企業文化、風土などを知ることができます。

お互いの情報を事前に多く得られるため、ミスマッチを減らすことができるでしょう。

 

4.ブランディングになる

自社のイメージを固め、SNSを運用し続けることができれば、自社の企業価値を高め、ひとつの企業として認知されるブランディングになります。ブランディングには母集団形成の効果もあるため将来的な採用につながることが期待できます。

参考:

 

SNSの求人のデメリット

SNSの求人のデメリットを2つ紹介します。

 

1.長期的な運用の必要がある

SNSの求人では、SNSを長期的に運用し、自社の認知を広める必要があるため、短期的な効果は期待しにくいでしょう定期的な発信が必要になり、一定の運用コストがかかってしまいます。

しかし、すぐに効果が出ないからといってやめてしまうのではなく、長い目で見て運用し、運用体制をしっかり作っておくことが重要です。

 

2. SNS運用やマーケティングの知識が必要

SNSの運用にも知識や経験が必要になり、ただ運用しても効果が出にくいほか、軽率な内容の発信には炎上のリスクもあります。

そのためSNSの運用を専任できる人材の確保が望まく、確保したあともSNS運用のナレッジを蓄積していく必要があります

 

SNSで求人をおこなう方法

ここではSNSの求人をおこなうための準備から運用の開始までを解説します。

 

1.ターゲット層を明確にする

SNSには幅広い年齢層や職業層が存在するため、求人情報を発信する前に、どのような層をターゲットにしたいかを明確にすることが重要です。たとえば、若年層をターゲットにしたい場合は、若年層に多く利用されているInstagramやTikTok、それよりも上の年齢の層をターゲットにしたい場合は、幅広い層に利用されているFacebookやLinkedInなどを活用することが考えられます。

そのほか、業界によっても有効なSNSは異なります。たとえば、ゲーム業界であればTwitter、ファッション業界であればInstagramなどに強みをもつ傾向があります。

 

2.なにを知ってほしいかを考える

SNSでの発信は、自社の特徴や仕事内容などをアピールするだけではありません。ターゲットに対して自社にはどのような魅力や特徴があるのかを知ってもらうことで、求職者を惹き付けることができます。

そのためにも求職者に自社のなにを知ってほしいかを考えるようにしましょう。具体的には、会社独自の制度や雰囲気、働き方や意思決定の方法など外からでは気づきづらいことを客観的な視点から整理することが必要です。

またSNSでは文字数制限があるため、簡潔かつ魅力的に表現することが重要です。その際には、写真や動画を使用することで、よりわかりやすく伝えることができるため、写真や動画の作成もこの時点で視野に入れておきましょう。

 

3.利用するSNSを決める

次に利用するSNSを決めます。利用できるSNSは一般的なコミュニケーションツールとなっているものからビジネスや採用に向いているものまで存在します。最初に決めたターゲット層に沿って利用するSNSを決定しましょう。

 

4.SNSから自社への導線を確保する

自社の情報を求職者が得やすくするためにも自社ホームページやオウンドメディア、求人ページへの導線を作ります。ここでいう「導線」とは自社SNSを見たユーザーが自社の他サービスやコンテンツにアクセスできる場所へ誘導することです。事前にコンテンツページを用意しておき、SNS上でURLを公開するようにしましょう

 

5.運用方針を設定する

SNSで発信する際のトーンマナーや発信内容の方向性、更新頻度など、運用方針をあらかじめ設定しておきましょう。長期での運用が前提となるため、担当者が変わったとしても方針に沿った運用できるように準備しておくことが重要です

 

6.運用開始

運用方針にのっとってSNSの運用を開始します。良い人材を見つけ次第スカウトをおこなったり、SNSをきっかけに応募してくれた人の選考をおこなったりしていきましょう。

また、運用を開始してからもフィードバックを繰り返し、改善しながらの運用が重要です。また、ユーザーからの反応や採用市場を観察し、情報の更新や改善をおこないましょう。

 

SNSでの求人のコツ

SNSの運用では、定期的な発信をすることが望ましいです。SNSではさまざまな人が日夜発信しているため、発信が少ないと情報が埋もれてしまい、興味をもってもらうことが難しいでしょう。

SNSの運用は自社をより身近に感じてもらいやすいことが特徴のひとつです。日々の活動をリアルタイムに発信していくことで情報量を増やしたり、求職者の視点に立って有益な発信を意識したりするなど、特徴を活かせるようなコンテンツ作りを心がけましょう。

 

ソーシャルリクルーティングに活用できるSNSの紹介

ソーシャルリクルーティングで活用できるSNSの例を6種類紹介します。

 

1.Wantedly

Wantedlyは、企業のもつミッションや価値観への「共感」をもとに企業と求職者をつなげるビジネスSNSです。給与面などの条件はサービス内では公開できない仕様となっており、あくまで「共感できるポイントがあるかどうか」といった点からやり取りがおこなわれます。

仕事をしている、あるいは仕事を探しているユーザーがメインとなり、スカウト機能や採用広報ツールとしても活用できるなど、ソーシャルリクルーティングと相性がよい媒体です。機能も充実しており、運用しやすい点も魅力的です。

 

2.LinkedIn

LinkedInは、アメリカで生まれたサービスで、日本国内で300万人の登録者がいるビジネスSNSです。企業向けのサービスも豊富で、PRに利用できる自社ページの作成やスカウト機能も充実しています。

ビジネスやキャリアに関する情報交換の場となっており、キャリアアップを目指して利用しているユーザーも多いため、転職潜在層が多いといわれています

 

3.Twitter

Twitterは、現代の情報発信の主流となっており、ユーザーが多いSNSです。タイムライン上に情報が次々と流れていき、SNSのなかでもリアルタイム性が高いのが特徴です。

企業で運営しているアカウントも多く、参考にしやすいため、参加のハードルは比較的低いでしょう。

 

4.TikTok

TikTokは、動画投稿を主としたSNSで、若年層を中心に急激に発達しています。15秒から最大3分までの短い動画を投稿できることが特徴です。映像として自社情報を発信することで視覚的な訴求ができるほか、映像を取り扱う事業であればとくに適しているでしょう。

 

5.Instagram

Instagramは、短い動画や写真の投稿を主としたSNSです。なかでも「ストーリーズ」機能はスライドショーのように写真や動画を投稿でき、宣伝やマーケティングで使用する企業も多いです。

アパレルやデザインなどといったクリエイター系の事業とは相性が良いといえます。

 

6.Facebook

Facebookは、世界的に利用者の多いSNSであり、多くの人とのタッチポイントが期待できます。原則的には実名登録となっており、相手の人柄を知りやすいといえます

長文での投稿も可能なため、情報を整理し、詳細に伝えることができます

 

SNSの求人は次世代のリクルーティングの形

SNSは無料で登録できることが多く、SNSを活用した求人にもすぐに取り組んでみたくなるかもしれませんが、綿密な準備と長期に渡って運用ていく必要があります。

しかし、それに見合った効果をもち、企業と求職者のコミュニケーションがとりやすく、情報も伝えやすい次世代のリクルーティングの形であるといえます。

SNSを活用し、これからの採用活動に役立ててください。

この記事の監修者:矢上 真季
この記事の監修者:矢上 真季

マルゴト株式会社まるごと人事事業部 ゼネラルマネージャー

新卒でニトリ、2社目でLINEに入社し、リクルーター兼採用広報専任者として従事。マルゴトには2020年に入社。マネージャーとして複数のITスタートアップ・ベンチャーの採用を支援。
「まるごと人事」のゼネラルマネージャーと採用広報・ピッチ資料制作を代行するサービスの責任者を兼任。自社の採用マネージャーとしても従事。

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